西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

秩父鉄道急行「秩父路」と西武特急「ラビュー」乗り継ぎ乗車記(熊谷18:10⇒池袋20:47)

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長野からしなの鉄道・信越本線・高崎線のルートで到着した。埼玉県熊谷市の玄関「JR熊谷駅」。時刻は18時、今夜は東京駅22時発のサンライズエクスプレスに乗車予定ですが、真っすぐ東京へ向かったのでは時間が余るので秩父方面へ迂回することにしました。

 

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熊谷駅にはJRのほか私鉄の秩父鉄道が乗り入れています。

 

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秩父鉄道は東武伊勢崎線羽生駅から熊谷を通り、寄居で東武東上線・JR八高線、御花畑で西武秩父線と接続し秩父山麓の三峰口に至る71.7kmの路線を有しています。

東京都心と郊外を結ぶ名だたる主要路線を横につなぐ秩父鉄道の路線は、横浜線や南武線同様の外環状線の形態をとっていますが、輸送密度は4000人程度、列車は1時間に2~3本程度で「平均的な地方私鉄」というのがその実態のようです。

 

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今回は1日に数便のみ運転される急行で西武秩父線接続の御花畑駅まで向かいます。

御花畑まで44.8kmで運賃は880円、急行料金は210円でした。

秩父鉄道の運賃は短距離では割高なものの長距離になるとJRの幹線運賃とそれほどかわりません。

 

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急行の発車は18時10分。

その5分前、18時05分に三峰口行きがあり、さらにその19分前にも17時46分発の影森行きがありますが、驚いたことに急行は先行する2本の普通列車を途中で追い越し目的地の御花畑に先着します。

 

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東急からの移籍車両で運転の先発の普通を見送り、


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すぐにやってきた急行に乗車します。

 

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西武鉄道の通勤車両からの改造であり、外観だけ見ると急行料金を徴収する列車としては物足りない印象もありますが、

 

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車内は2人掛けのリクライニングシートがゆったりとした感覚でならび、

 

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特に車両中央のドアを埋めて新たに大きな窓を設置した部分の居住性はかなりよさそうで、JR化後もしばらくは全国に残っていた国鉄の急行型車両を連想させます。

 

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発車すると走りも急行らしいものでメーターアプリの針は頻繁に80kmに達していました。

ロングレールではないもののこの速度でも揺れは許容範囲であり、速度・乗り心地・シートのいずれをとっても長野電鉄や富山地方鉄道の特急と同レベルか上回っているという印象を受けました。

下車駅である御花畑までの所要時間は53分、駅停車時間も含めた平均時速は50.7kmとなっています。

 

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暗くてよく見えませんが熊谷周辺でも沿線には田園が広がっているようです。

 

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途中波久礼駅で普通列車と行き違い。

 

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地方私鉄らしい風情が漂う長瀞駅に停車。

熊谷発車時点での着席率は20パーセント程度で途中停車駅での乗降もわずかでした。

急行券が必要とはいえ210円であり、先行列車2本抜きの力走を見せる列車だけに、もっと利用があってもよさそうですが、このままだと先行普通列車を途中駅折り返しにして、急行はその先では普通列車として運転というような合理化が行われても不思議ではない状況だと思います。

 

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19時03分御花畑駅に到着。次の駅影森駅が終点ということもあり、ほとんどの客が下車したようでした。

 

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御花畑駅から徒歩5分程の場所に位置する西武鉄道秩父線の終点「西武秩父駅」に移動。

 

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8両の特急が停車できるホームに沿う形で土産物店やフードコートなどが入る商業施設が営業していました。

 

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ここから19時25分発の特急ちちぶ号に乗り継いで池袋へ向かいます。

 

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「ちちぶ号」というのは西武鉄道が池袋~西武秩父間を走る特急列車に長年にわたって使い続けている愛称ですが、その「ちちぶ号」に2019年に導入された新型車両には「Laview(ラビュー)」の愛称が付されました。

 

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ラビューの最大の特徴はこれまでの鉄道車両の常識をくつがえす大きな窓です。

ホームから見ると座席に座っている乗客のひざ下まで見えています。

 

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シルバーの外観に対して車内は黄色が多用されています。

 

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すべてが黄色に塗られたデッキ部分。

 

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池袋~秩父間の所要時間は1時間20分程度ですが、編成中2か所に洗面台やトイレが備わり特急車両としての体裁が整えられています。

 

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洗面台も「まっきいろ」でした。

弱視者対策も兼ねて通勤車両のドアに黄色のテープを貼ったりする事例は全国の鉄道で見られますが、これだけ黄色一色になってしまうと、デザインとしては斬新でも機能面(視認性)ではどうなのかと思うところもあります。

 

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座席も黄色ですが、デッキの黄色にくらべれば大人しい色使いであり、色よりも珍しい形状のほうに目がいきます。

 

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妻面の情報パネルは大型もので表示される文字も車両中央付近からでも判読できる大きさでした。

 

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座席間の肘置きは固定で、コンセントのほかテーブルが格納されています。

一方通路側と窓側に位置する肘置きは背もたれと一体になっており、リクライニングすると肘置きが上方へ動くという他の車両のシートでは見られない構造になっていました。

 

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シートピッチは普通車としてはかなり広く

 

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テーブルも大小の使い分けができます。

 

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定刻に西武秩父駅を発車。途中の飯能駅で進行方向が変わるため座席は最初から進行方向と逆向きにセットされています。

ちなみに西武秩父から飯能までと飯能から終点池袋までの所要時間にそれほど差はありません。

あらかじめ回転させておく背景には座席回転のトラブルを未然に防ぐ意味合いがあるのかもしれません。

 

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消費増税後の池袋までの運賃・料金は790円と710円でちょうど1500円となっています。従来の「レッドアロー」車両で運転される便と同額です。

 

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途中駅でそのレッドアロー車両の特急とすれ違い。

 

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飯能で進行方向が変わると速度が上がり、沿線にも市街地の明かりが目立つようになりました。

 

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飯能から先、入間市と所沢に停車しますが、下車のほうが多く乗車はほとんどありません。

夜に新宿へ向かう小田急の特急にも乗車したことがありますが、途中の相模大野や町田では乗車の方が多く、新宿に近づくにつれ席が埋まっていた記憶があります。

当地の事情に詳しくない筆者には何が違いを生むのかよくわかりません。

 

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所沢を発車すると次は終点の池袋です。

右は「いけぶくろ」の韓国語表示ですが、左の表示は誰に向けられたものでしょうか。ちなみにここは6号車です。

 

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20時47分。池袋駅の特急ホームに到着。

 

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池袋駅の特急ホームは7両分しかなく、従来より1両長い8両で登場した「ラビュー」は西武秩父寄りでは1両分ホームからはみ出した状態で停車します。

先頭部分の観察をする場合は車止めがある側へ行く必要があります。

 

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窓の大きさ、シートの形状、デッキの色使いとともに球体に近い先頭車両の形状も従来の鉄道車両の常識を覆すものです。

 

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サンライズエクスプレス乗車にほどよい時刻になったため、池袋から東京メトロ丸の内線で東京駅に向かいます。

 

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これからはこんな顔が流行るのでしょうか。メトロの最新車両も独特の丸顔でした。

 

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側面は戦後まだ間もないころからバブル期まで長きにわたり丸ノ内線で活躍した車両を意識したデザインになっていました。

 

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車内のイメージは従来の車両と大きな変化はないように見えます。

つづきサンライズエクスプレス瀬戸号の乗車記はこちらです。

 

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【新規就航】FDA816便  神戸・出雲線搭乗記(出雲14:45→神戸15:35)

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島根県の県庁所在都市「松江市」の玄関「JR 松江駅」。

今回はここからバスで出雲空港へ向かい2019年10月27日に新規就航した、静岡県に本拠地がある航空会社「フジドリームエアラインズ」の神戸出雲線に搭乗します。

 

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出雲発14:45の神戸行816便に接続するバスの発車時刻は13:20。

駅前バスターミナルの9番乗り場から発車します。

地元私鉄一畑電鉄系列の一畑バスの運行です。

 

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松江の市街地を抜けると宍道湖の湖岸をしばらく走り、

 

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山陰道へ。

 

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宍道ICで山陰道を降りると田園風景のむこうに管制塔が見え、松江駅から約35分で出雲空港に到着しました。

松江駅からの運賃は1050円です。

 

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出雲空港にANA の就航はありません。

フジドリームエアラインズのチェックインカウンターはJAL のカウンターの一部を間借りしているような格好です。

ちなみにフジドリームエアラインズは今から搭乗する神戸出雲線に限らず多くの路線でJAL とのコードシェアを実施しています。

 

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カウンター横には神戸線就航を祝う幟が。

同じ幟は空港内の随所にあり一体何本用意したのかと思うほどでした。

フジドリームエアラインズの機体は一機ずつ異なるカラーリングが施されているのですか、

写真左側に写っているカウンター奥の時刻表は便名・時刻だけでなく機体カラーもわかるようになっています。

本日の神戸行は緑の機体でのフライトになるようです。

 

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エスカレーターで2階出発フロアに移動。2階には一畑系列の土産物屋とJALブルースカイ、保安検査場と最近できたカードラウンジがあります。

 

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時間がなく長居はできませんが、無料利用できるカードを提示して入室してみました。

空港の規模に合わせた小さなラウンジですが、施設は新しく窓からは宍道湖が見えていました。

 

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座席にはコンセントとUSB ポートの両方が備わっていました。


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ラウンジ内の出発表示。

これから搭乗する14:45発の神戸行816便は、定刻14:15に703便として仙台から到着した機体が折り返すようです。

一方15:05に行き違いで神戸から到着する機体は15:35に静岡行となって折り返すことがわかります。

 

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同規模の空港の中には羽田行のみ就航というところも少なくないと思いますが、出雲空港はフジドリームエアラインズだけで仙台・静岡・名古屋への路線があり、この度さらに神戸が加わりました。

 

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パンフレットでは神戸行は7000円からとなっていますが、今回は就航記念価格でサーチャージ込みで6800円で購入することができました。 

参考までにJR の特急と新幹線の乗り継ぎは1万円程度。高速バスは5000円程度となっています。(JR は制約がありますが約半額となる企画切符も発売しています。)

頻度についてもJR 特急は1時間毎、バスも大阪・神戸をあわせれば1~2時間毎に出ています。(フジドリームエアラインズ神戸出雲線は1日2往復です。) 

乗客にとっては多様な選択肢があるなかで、フジドリームエアラインズ神戸出雲線の将来は必ずしも安泰ではないようにも思えてきます。

 

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ラウンジをでると目の前か保安検査場の入口です。

 

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2番搭乗口からの搭乗です。ANA とコードシェアをしているソラシドエアなどではANA 上級会員の優先搭乗がありますが、

フジドリームエアラインズは定員が少ない機材を使用することもあってか、コードシェア便であってもJAL上級会員の優先搭乗はないようでした。

 

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14:30頃から搭乗開始。機体に入る前に紙パックのお茶が配られました。

駐機位置の関係で機体の写真を綺麗に撮ることができませんでしたが、カウンターの時刻表記載のとおり緑の機体です。

 

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2列、2列で定員は70人程度。着席率は70%程度に見えました。

機材はJAL がエンブラエル170として運航しているものとほぼ同一です。

 

f:id:nishiuraexp:20191103180934j:plainシートピッチやシートの形状もエンブラエル170とほぼ同じです。

小型機ですがあまり窮屈な感じはなく足元の余裕もピーチなどLCCとは一線を画しています。 

 

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安全のしおりと持ち帰ることができる機内誌。

JAL とコードシェアを行う航空会社にふさわしいサービスが提供されていました。

 

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定刻にターミナルを離れました。

出雲空港には誘導路がないためターミナルを離れた機体は滑走路上を走行して西端まで行きUターン。宍道湖が広がる東方向に向けて離陸します。

 

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離陸後、宍道湖上をまっすぐ上昇するものと思っていましたが早々に北に旋回し、一回転するようなルートで上昇、

 

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宍道湖の東に広がる松江の市街地を見下ろしたのち、中国山地の上空へと進みました。

 

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搭乗前に配られたお茶と水平飛行に入って配られたキャンディ。

お茶はフジドリームエアラインズの本拠地静岡のメーカーから調達したものかと思えばそうではなく、

キャンディのほうに静岡県の菓子メーカーの名前が書いてありました。

 

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神戸までのフライト時間は約35分。

ベルトサインが消えた直後の放送で早くも「あと10分で着陸に向け高度を下げるのでトイレは早めに」と告げられました。

飛行高度も低めのようで曇っているにもかかわらず地上がよく見えていました。

 

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岡山県備前市付近で瀬戸内海上に出てると進路が南から東にかわります。

写真は兵庫県相生市付近。すでに高度を下げはじめているようです。

 

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姫路市付近。 

 

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明石駅周辺の繁華街がみえるころにはかなりの低高度となり、

 

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明石海峡大橋の上を通過して数分で神戸空港に着陸。

 

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おそらく新規就航の搭乗機が目当てなのでしょう。展望デッキには多く人達の姿が見えました。

一機ごとに色が違うフジドリームエアラインズの機体は子供には「今日は何色かな」という楽しみがあるかもしれません。

 

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エンブラエルの小型機が神戸空港に発着するのは、この出雲線(神戸松本線も同日就航)がはじめてだと思いますが、ブリッジの接続はまだ不慣れなのでしょうか、ドアが開くまでやや長めの待ち時間がありました。

 

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出雲空港に続いて神戸空港でもブリッジの影に機体が隠れてしまいました。

 

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神戸空港2階出発フロア。

神戸空港を発着するフジドリームエアラインズの路線は出雲線と同日に松本線も就航、12月には高知線の就航も決まっています。

背景には神戸空港の発着回数の制限が1日あたり30往復から40往復に緩和されたことがあります。

 

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出雲空港とちがいJALの就航がない神戸空港ですが、スカイマークのカウンターの裏側に出雲空港より立派なフジドリームエアラインズ専用のカウンターができてました。

 

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神戸空港から神戸の都心三宮へはポートライナーで18分と便利です。

三宮からは姫路など兵庫県内各都市へのアクセスも良好です。

今回神戸への空路が新たに開かれた島根、長野から、本記事のようなお試し搭乗を兼ねて神戸、兵庫県への旅行はいかがでしょうか。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(鉄道旅行記事を連続投稿中でしたが航空の時事ネタを優先させていただきました。)

熊谷駅に停車中の鉄道旅行記事のほうは、近日中に投稿します。

   

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【横軽観光】軽井沢からバスで碓氷峠を下り首都圏へ(軽井沢⇒バス⇒横川⇒高崎⇒熊谷)

 

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長野から「しなの鉄道」の終点軽井沢駅に到着。

 

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改札内には 66.7‰という国鉄~JR で最も急な勾配があることで知られていた信越本線の碓氷峠(軽井沢~横川)を通過する列車に連結されていたEF63型機関車が展示されていました。

補助機関車の連結というと力を貸して押し上げるイメージですが、どちらかといえば下りでの暴走を防ぐことに主眼が置かれていたようです。

 

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EF 63型機関車の解説。 

運用開始は昭和38年。碓氷峠区間の66.7パーミル勾配区間を下る場合、貨物で時速25km 、旅客列車で38km を越えると停止不可能になるといわれ、その速度が近づくと警報がなり、強制的に列車を停止させる装置が備わっていました。

 

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軽井沢駅旧駅舎。

新幹線開業後、軽井沢駅舎記念館という形で保存されていましたが、最近になってしなの鉄道の駅として使用か再開されています。

洒落た窓が見える右側の部分はカフェになっています。

 

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カフェ「茶菓 幾右衛門」入口。

小布施町(長野県)の栗菓子屋、桜井甘精堂が経営するカフェで、内装は鉄道車両デザイナーとして知られる水戸岡氏が手がけています。

 

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時代をさかのぼればここは貴賓室だったのでしょうか。

品位が感じられる内装で1~2時間くらい滞在していたいような居心地の良さでした。

 

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コーヒーは500円です。

 

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旧駅舎のカフェを出て隣接する新幹線軽井沢駅の前を通り、

 

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草津温泉などへのバスが発着するバスターミナルへ。

新幹線開業とともに廃止された信越本線の碓氷峠区間(軽井沢~横川)を走るJR バスは離れ小島のような5番線からの発車です。

 

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横川まで520円、1日7便程度の運行です。

一部は信越本線の線路跡にちかい旧道経由の便も運行されるようです。

 

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14時15分発の便に乗車。

 

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よく空いていました。

峠区間の車窓は進行方向右側のほうがよいのではないかと感じました。

 

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バスが走行する道路は一般のイメージに迎合する形で国道18号碓氷バイパスと呼ばれていますが、碓氷峠ではなく入山峠(標高1030メートル)で長野群馬県境をこえています。

 

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軽井沢駅から勾配をのぼり峠を越えてから下りにかかる関係で、最急勾配は鉄道を上回る8%(鉄道の単位では80‰)となっています。

バイパスが開通した昭和46年当時に普及していた自動車にとっては危険が多い道路だったと思われ、至る所に写真のような非常設備が備わっていました。

 

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あいにくの天気でしたが、時折群馬県北部の山並みが車窓から見えていました。

 

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約30分で横川駅に隣接するバスターミナルに到着。

 

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バスターミナルはかつての軌道上にあるようで高崎側を見ると、横川駅のホームの先端付近で途切れた信越本線の軌道が見えました。

 

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横川駅と反対側には「碓氷峠鉄道文化むら」という施設があります。

入園は500円です。

 

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研修を受けて本物の電気機関車を数百メートル運転できる目玉企画もありますが、今日は1時間程度で園内を散歩するだけです。

 

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国鉄~JR 最急勾配だった碓氷峠の66.7‰勾配が再現されていました。

多くの人は「この程度か」と思うのではないでしょうか。

 

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一番奥に展示されていた特急あさま号の車両と碓氷峠で活躍した電気機関車。

機関車に比べ特急あさま号車両の保存状態は悪く、大きく写す気になれないほどでした。

 

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風雨にさらされメンテナンスは大変だと思いますが、地下路線などの例外をのぞけは鉄道は屋外を走るのが常であり、青空の下に展示されているほうが格好良く見えるのも事実です。

 

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大都市近郊の非電化路線で活躍したキハ35。

この車両が活躍した路線の多くはすでに電化されています。

 

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鉄道施設を流用した資料館の中にはジオラマがあります。

15時30分からの運転を20分程眺めていましたが、規模は小さいものの京都や大宮の博物館にも負けない魅力のあるジオラマでした。

 

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横川駅の目の前には「峠の釜飯」で有名な「おぎのや」の店舗があります。

かつては碓氷峠を走行する列車が、横川駅で補助機関車の連結や解放を行うために停車している時間を利用して、ホームで釜飯の立ち売りが行われていましたが

 

新幹線開業直前の晩年にはすでに近くを通る高速道路のサービスエリアでの売り上げのほうが圧倒的に多くなっていたようです。

 

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機関車の連結・解放のため駅構内の面積は広かったようですが、乗降客は多くなかったため駅舎は小ぶりです。

 

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16時08分の高崎行は211系の4両編成。

横川を出発してしばらくは空いていましたが途中からの乗車が多く高崎到着時は満員に。

 

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高崎からは上野東京ライン直通の平塚行に乗り換え。

 

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17時を過ぎて日も暮れた埼玉県熊谷市の中心熊谷駅に到着しました。

 

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最後に乗車予定のサンライズ瀬戸号の個室にはコンセントがありますが、その前に乗車する秩父鉄道の急行秩父路号、西武鉄道の新型特急ラビューの撮影が怪しくなってきたので、待ち時間を利用して駅前の充電スポットへ。

ハンバーガー、ポテト、ドリンクつきで600円程度でした。 

つづきはこちらです。

 

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【上田~小諸950円】しなの鉄道不通区間を路線バスでつなぐ(長野10:44⇒上田(千曲バス)小諸⇒軽井沢13:29)

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大阪を発って3日目の朝、長野電鉄の特急列車乗り比べを終え、JR長野駅から軽井沢方面へ向かいます。

 

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第3セクターのしなの鉄道線に直通する10時44分発の小諸行で終点まで行き、小諸駅周辺を散策したのち軽井沢方面の列車に乗り継ぐ予定でしたが、乗車直前になって行先が変更になっていることを知りました。

 

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改札口の駅員さんに尋ねると、上田の先で線路を跨ぐ跨線橋が損傷しており列車の運行を見合わせているとのこと。

代行バスの運転もないということでしたが、とりあえず上田まで歩をすすめることにしました。

 

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乗車列車は115系の2両編成。1997年の北陸新幹線長野開業により並行在来線としてJRから切り離された信越本線の篠ノ井~軽井沢間を引き継いだ「しなの鉄道」所有の車両ですが、純然たる国鉄型車両であり、乗車してしまえば新幹線開通前の信越本線となんら変わらない鉄道旅行を楽しむことができます。

 

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若干のリニューアルはされていますが、車内も国鉄~JR時代の雰囲気を色濃く残しています。

 

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さて北陸新幹線長野開業により並行在来線を引き継いだ「しなの鉄道」ですが、並行区間のうち長野~篠ノ井間についてはJRの路線として存続しています。

地元からは「しなの鉄道」への移管を望む声もあったようですが、名古屋から松本を通り長野へ向かう特急「しなの」号が頻繁に運転されるためJRがこの区間は「手離さなかった」ということのようです。

 

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篠ノ井からしなの鉄道線に入り新幹線とならんで千曲川の鉄橋を渡ります。台風の被害があった直後で橋脚付近には流木や土砂が大量にたまっているのが見えました。

 

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2012年まで長野電鉄屋代線が乗り入れていた屋代駅のホームにはしなの鉄道のクルーズ列車「ろくもん」が留置されていました。

 

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長野から40分少々、上田電鉄の高架駅が見えると本日の終点上田に到着します。

到着時には新幹線乗り継ぎの放送が流れますが、最後に「時間帯によっては接続がない場合があります。」というアナウンスがありました。

新幹線開通前に信越本線(現在のしなの鉄道線)で対東京輸送を担っていた在来線特急「あさま」号は長野~上田間では戸倉に停車しており、乗車すればそのまま上野まで行けましたが、しなの鉄道となった現在では上田まで出て新幹線に乗り継ぐ必要があります。

待ち時間が長いと在来線特急時代とそれほど所要時間はかわらないのに、乗り換えの手間と在来線特急より高い新幹線特急料金の負担を強いられ、トータルでは新幹線がなかった時代のほうが便利だったということもあるかもしれません。

 

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上田駅に到着。

 

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上田駅は自由通路を兼ねた橋上駅舎をしなの鉄道と上田電鉄がシェアする格好になっており、新幹線を利用する場合は一旦地平の改札口へ向かう必要があります。

 

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長野駅で代替バスの運行はないと言われた上田から先の不通区間ですが、地元の千曲バスの路線があるようで、コンコースには時刻表が掲示されていました。

小諸方面は1日6回のみですが、運よく20分後の11時47分に発車する便があるようで助かりました。

 

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上田駅舎。JR上田駅と書いてありますがJRなのは新幹線だけです。

  

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鉄道代替の役目を果たすことになった小諸行の路線バスですが、意外にもバスを待つ乗客はすくなく、

 

 

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バスが到着すると先を争わなくても全員が着席することができました。

 

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上田から小諸までは鉄道距離で約18km。バスは鉄道沿いの国道18号線を真っすぐ小諸へ向かいます。

大病院や公共施設への迂回などもない昔ながらの幹線ルートといった雰囲気です。

 

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不通となっている「しなの鉄道」の線路が見えました。

バスから見る立派な複線軌道は山陽本線や東北本線などJRの主要幹線そのものであり、

信越本線の普通列車のみを引き継いだ「しなの鉄道」は、輸送実態に比して過剰な設備を維持しなければならない状況にあるのではないでしょうか。

 

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車内が最も動いたのは上田市と小諸市の間にある東御市の中心「東御市役所前」停留所で、半数近い客が下車しました。

駅で言えば田中駅が最寄りのようですが、田中という駅がこの付近にあることは知っていても、東御市という自治体名は今回このバスに乗車して初めて知りました。

 

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小諸市の市境看板。

標高600mを超える地域にごく普通の市街地が広がり、車や鉄道が行き交っているのは長野県以外ではあまり見られない光景だと思います。

 

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上田駅で乗車した際の番号札は4番。小諸駅までの運賃は950円でした。

ちなみにしなの鉄道を利用すると410円です。

普段は上田~小諸を乗り通す需要は想定していないのでしょうが、1キロあたり約50円は思っていた以上の高運賃でした。

地方の街と街を結ぶ路線バスが、独立採算で日常の足として機能することは多くの場合限界が来ているのではないかと改めて感じました。

 

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12時30分、大きな遅れもなく小諸駅前に到着した千曲バスの車両。

 

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上田駅のバス停近くにはこんな横断幕もあり実は「鉄道とかわらない値段で行けるのではないか」と期待していたのですが、

乗車中に運賃表を見ていると唐突に300円から倍程度の運賃になった区間があり、おそらく上田市が絡むバス利用推進政策で市内限定で運賃を抑制しているのでしょう。

 

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小諸駅舎。

在来線時代には特急あさま号が停車していましたが、新幹線の経路から外れてしまい、現在はしなの鉄道の普通列車(一部快速)が発着するのみです。

 

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新幹線のルートから外れたことで、街の雰囲気も必ずしも活気づいているとは言い難い側面もあるようですが、

 

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小諸の良いところは、駅から徒歩圏に多くの重要文化財級の史跡が点在していることではないでしょうか。鉄道で訪れて観光するには好都合な街といえそうです。

 

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その代表格は駅の裏手にある懐古園。小諸城の石垣などが400年前の築城当時の姿で残っているほか、桜の名所としても知れらています。

なお小諸城は城下町より低い場所にある(あった)「穴城」として有名で、小諸駅からほとんど坂道を登り降りすることなく到達できるのもそれゆえと言えます。

 

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さて今回はしなの鉄道の不通で到着が遅れたため懐古園への入園は断念。

駅に戻り13時03分発の軽井沢行に乗り継ぎます。

 

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駅ホームには台湾の在来線「台鉄」の特急列車カラーのラッピングを施された車両が停車中でした。

この車両が長野の雪景色の中を走る光景が台鉄の特急列車の車内誌で紹介されていました。

 

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軽井沢行は上田まで乗車したものと同じしなの鉄道カラーの115系。

 

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昼食の時間もなかったので長野電鉄権堂駅直結のイトーヨーカドーで「おにぎり」や「サンドイッチ」などと同じように売られていた「おやき(野沢菜)」を車内で食べて空腹を満たします。

 

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進行方向左手に見えた浅間山はあいにく雲がかかっていました。

地上から見上げるのは久しぶりですが、この付近は関西から仙台への航空路に近く、最近は見下ろすことのほうが多い山になっています。

 

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13時29分、軽井沢駅に到着。しなの鉄道の終点でもあります。

1997年9月30日、北陸新幹線長野開業前夜に役目を終えた碓氷峠の補助機関車F63と、1997年10月1日、北陸新幹線長野開業とともに誕生した「しなの鉄道」カラーの115系が並びました。

このあと軽井沢駅旧駅舎内のカフェで一服。バスで碓氷峠を横川へ下り鉄道文化村を見学したのち信越線と高崎線を乗り継いで熊谷へ向かいました。

つづきはこちらです。

 

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【乗客リクエスト】車内で始まった小学生の合唱に拍手(飯田13:04⇒岡谷⇒松本⇒長野18:51)

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豊橋から特急伊那路1号で到着したJR飯田線飯田駅。

 

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乗り継ぎの普通列車の発車時刻まで駅前通りを散歩。

 

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この日は交通規制が敷かれ秋祭りが開催されていました。

飯田には2027年開通予定のリニア新幹線の駅が設置されることが決定しています。

20分程の乗り継ぎ時間でしたが「リニアが来る前の飯田はのどかな街だった」とこの祭りの風景を思い出す日が来るのかもしれません。

 

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13時04分発普通列車茅野行に乗り継いで飯田線の旅をつづけます。車両は213系の2両編成です。

 

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2000年代初頭まで東海道線など首都圏の主要路線で活躍した211系に外観はよく似ていますが、車内は2人掛けのクロスシートががならびローカル線の旅には向いた仕様になっています。

 

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飯田線の車窓というと天竜峡以南の深い山中を連想しがちですが、飯田以北の美しい山並みを望む広々とした車窓もなかなかのものだと思います。

 

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伊那大島駅で行き違い列車との交換待ち。飯田からの乗客の多くはこのあたりまでに下車し、車内はガラ空きになりました。

 

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急曲線や勾配が多いのは特急伊那路号で辿った飯田以南とかわりません。

 

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駒ヶ根駅でも行き違い待ちのため10分程度の停車時間があったため駅前へ出てみました。

 

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最近再開発されたようで施設が新しく整然とした駅前広場でした。

この駅前からは駒ケ岳ロープウェイの山麓駅へのバス路線が出ています。

駒ケ岳ロープウェイの山上駅(千畳敷駅)の標高は2612mで日本最高所の駅として知られています。

駅から駒ケ岳山頂までは約1時間で行くことができ登山初心者でも比較的容易に(空気が薄くかなりの体力を要しますが)3000m級の山の頂に立つことができます。

 

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7年前に訪れた駒ケ岳の山頂。



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一旦は空いていた車内ですが駒ヶ根付近からは乗車が目立ち再び混雑してきました。

沿線にも人家が目立つようになります。

 

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伊那市駅からは立客多数の活況。

長い飯田線ですが輸送面では豊橋近郊が最も多く、次いで駒ヶ根以北のローカル輸送。あとは飯田の都市圏輸送と特急伊那路号などが担う豊橋から飯田以南の主要駅への長距離乗車が少しづつという実態が見えてきました。

 

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豊橋起点195.7kmの辰野駅が飯田線の終点でJR東日本の中央本線と接続しています。

現在の中央本線は辰野駅を通らず塩尻駅と岡谷駅を直線的に結ぶ塩嶺トンネルを通るルートがメインになっています。

首都圏や甲府と松本方面を結ぶルートとしては遠回りの辰野経由の旧ルートは、明治時代のルート選定に際して「活躍」した辰野出身の政治家の名前をとって「大八まわり」などと呼ばれています。

 

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乗車列車は辰野から中央本線に直通する茅野行でしたが、中央本線の塩嶺トンネルルートとの合流地点にあたる岡谷駅で下車しました。

 

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岡谷駅舎。

長野県南信地方に位置する岡谷市の人口は約5万人。明治以降製糸業の中心として栄えましたが、現在では時計・カメラなどの精密機械工業が盛んで「東洋のスイス」とも呼ばれています。

 

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岡谷駅前。

 

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岡谷から中央本線松本行の普通列車に乗り継ぎ。

 

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30分ほどで松本駅に到着。

「まつもとーまつもとー」という耳に残る女声の到着放送の声の主は「松本おばさん」などと言われたりしていますが、今回聞こえてこなかったのはホームの工事の影響だったのでしょうか。

 

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台風19号の影響で特急あずさ号は全列車が運休中でした。

 

f:id:nishiuraexp:20191026205726j:plain乗車予定だった17時23分発の臨時快速リゾートビューふるさと号が運休となったため、やむなく後続の長野行の普通列車に乗り継ぎました。

 

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松本から長野方面への篠ノ井線姨捨駅付近からの眺めは日本三大車窓に数えられています。写真中央の明るい部分が長野市で、そこから右方向へ延びる光の帯が千曲川沿いに広がる街並みです。

 

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定刻18時51分に対して8分程遅れて長野駅に到着。

 

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1998年の冬季五輪開催に先立ち1997年に長野まで開通した新幹線を迎える形で新しくなった長野駅。

 

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善光寺を模した存在感のある木造駅舎だった新幹線開通前の旧駅舎に比して地味な感じがしていた善光寺口の駅舎ですが、

近年すっかり装いを改め駅ビルに入る店舗の数もショッピングセンターを連想させるほどになりました。

 

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今夜の宿は長野駅から徒歩5分ほどのコンフォートホテル長野です。

 

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エクスペディアからの予約で朝食付5940円でした。

 

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朝食はバイキングスタイルでした。

 


【乗客リクエスト】長野県を走るJR車内で始まった小学生の合唱に拍手。

 今回、飯田から岡谷へ向かっていた車内で、途中の駅から乗車した小学生の団体が音楽コンクール帰りであることを知った男性の乗客が、引率の先生に「歌声が聞きたい」とリクエストする形で車内で合唱がはじまるサプライズがありました。

歌われたのは「うさぎ追いし~」で始まる「ふるさと」と

「秋の夕陽に~」で始まる「もみじ」です。

両曲とも長野県中野市出身の高野辰之氏の作詞によるものであり、時節を得た選曲と美しい歌声に、最初は驚いていた他の乗客からも拍手が送られていました。

鉄道ブログに視点では、「もみじ」は高野氏が信越本線の碓氷峠区間にあった熊の平駅からの眺めに感銘を受けて作詞したものと言われ、

「ふるさと」については作曲が鳥取県(現)鳥取市出身の岡野貞一氏によるものであることから京阪神と鳥取を結ぶ特急スーパーはくと号の車内チャイムに使われていたこともあります。(「もみじ」の作曲も岡野氏です。)

つづきはこちらです。

 

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【鈍足特急】飯田線特急「伊那路1号」乗車記(豊橋10:08⇒飯田12:40)

 

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岐阜から名鉄特急パノラマスーパーで豊橋駅に到着。

豊橋駅からはJR飯田線の特急伊那路1号に乗車して飯田へ向かいます。

特急伊那路1号の発車は10時08分。豊橋駅の改札はJR・名鉄共通になっており、飯田線方面の列車は豊橋駅から数キロに渡り名鉄と線路を共有する関係で乗り場も隣接しています。

  

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10時ころ浜松方に待機していた伊那路1号の車両が入線。

身延線の特急ふじかわ号にも使用される373系の3両編成です。

373系は1995年の登場時にはJR東海の特急「伊那路」「ふじかわ」「東海」と東京と大垣を結ぶ夜行快速列車「ムーンライトながら」号に使用されていましたが、

東京と静岡を結んでいた特急「東海」は廃止になり、ムーンライトながらは臨時列車となったのち別の車両に置き換えられました。

 

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373系は東海道線の普通列車の運用にも入ることを前提とした設計のため、頻繁な乗降をスムーズにすべくデッキと客室を仕切る扉が省略されています。

乗客にとっては最初に目に触れる部分でもあり「特急車両としては簡易な設備の車両」という印象を受けますが、

 

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男性小用を含むトイレや洗面所など新幹線車両に準じる設備を有するほか、

 

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車端部にはグループ利用に最適な4人掛けスペースが設けられており、

 

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シートの掛け心地やピッチについても主要幹線の特急列車に劣るということはありません。

 

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特急伊那路の運転区間である豊橋~飯田の自由席特急料金は1860円ですが、新幹線から乗り継ぐ場合は半額になります。

 

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頻繁に発着する名鉄の電車を眺めながら10時08分の発車を待ちます。

 

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豊橋駅を発車すると数キロつづく名鉄との共用区間で豊川の鉄橋を渡り、

 

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名鉄と分岐する平井信号所を過ぎてしばらくで豊川駅に到着します。

豊橋~豊川間は約8kmですが、この区間だけを運転する列車が多数設定されています。

長い路線でありながら東海道線に近い区間だけ突出して列車本数が多いという点では、同じ373系の特急列車「ふじかわ」号が運転される身延線(富士~甲府)とよく似ています。

 

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豊川からは田園と住宅が入り混じる郊外の風景の中を進みます。

列車は駅間では時速70キロ程度まで加速しますが、駅の前後にあるポイントの改良がおこなわれておらず、駅を通過するたびに他の単線路線以上の極端な減速を強いられます。

 

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10時33分新城駅に到着。

行き違いの普通列車は213系の2両編成。この車両は飯田線全線で活躍しています。国鉄末期の設計ですが車内は2人掛けシートが並び居住性は悪くありません。

 

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豊橋から32km地点の本長篠駅付近が豊橋の都市圏の末端で、この先日中の普通列車は2~3時間に1本という閑散区間になります。

 

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湯谷温泉駅付近から狭い谷間を縫うように走る飯田線らしい車窓が展開します。

 

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11時21分、飯田線の主要駅のひとつ中部天竜駅に到着。5割程度の席が埋まっていた車内でしたが初めてまとまった下車がありました。

豊橋から62kmの距離ですが駅間距離が短い飯田線の普通列車では2時間を要するうえ本数も少ないため「やむを得ず特急を使っている」そういう沿線住民が特急伊那路号の主たる利用者のようにも見えました。

 

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中部天竜駅から先はさらに山が深まります。

渡っている鉄橋は川の上へ出ながら川を渡らず同じ側の岸へ引き返すことで有名な鉄橋です。

川の上くらいしか線路を敷設する場所がなかったというのが実態のようです。

 

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11時35分、豊橋から74kmの水窪駅に到着。

駅前の道路には浜松を起点とする遠州鉄道の終点西鹿島駅からのバス路線が最近まで発着していました。

元はJRバス(国鉄バス)天竜線として運転されていましたがJRが撤退したのち遠鉄バスが北遠本線として引き継ぎました。

JR時代には西鹿島から1500円程度だった運賃を600円台を上限とする「プライスキャップ制」にするなど積極的な試みもありましたが、増客はできても増収には至らずという結果だったようです。

ここに限らず地方の長距離の路線バスでは運賃が1000円を超えることも珍しくありませんが、例えば初乗り200円+1kmあたり40円で20km先の街まで1000円の路線バスがあっても、夫婦や親子で往復すれば4000円や3000円。

地方では1家に2台以上の自家用車が普及した今の時代に、その路線に20km以上乗車する人などごく限られていることでしょう。

それならば「現実的な運賃を上限として乗ってもらうほうがよい結果(マシな結果)が得られるのでは」という考えは合理的といえ、先の例でもJR時代の運賃を継承していたら利用者・収益ともさらに早いペースで減少悪化していたのではないでしょうか。

 

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停車駅ごとに地元利用者が下車し車内は閑散としてきました。

 

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12時24分、狭い谷間を縫うような区間を走り抜け天竜峡駅に到着。

ここからは小規模ながら飯田の都市圏に入り普通列車の本数も増加します。

 

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豊橋近郊以来の広い車窓の中を終点飯田駅に向けラストスパート。

 

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運転席の後部から前面展望が楽しめるのも373系の特徴です。

 

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飯田駅が近づくと川の対岸の小高い丘の上に街並みが見え、列車は勾配とカーブで迂回しながらその街並みへ近づいていきます。

 

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見えた街並みが飯田駅前の市街地だと気づくと同時に列車は飯田駅の構内に進入。

 

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12時40分、豊橋から129kmを2時間32分かけて終点飯田駅の1番線に到着しました。

豊橋からの平均時速は51km。厳しい走行条件を反映したものですが、特急伊那路号はJR特急の中でもトップクラスの鈍足特急として知られています。

 

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3両編成で空いているように見えた車内ですが全員が下車すると改札前には行列ができ駅舎や駅前がにわかに活気づいたように見えました。

 

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赤い屋根が強いインパクトを与える飯田駅舎。

駅前通りは交通規制が敷かれ道の真ん中で獅子舞が披露されていました。

この先普通列車で岡谷・松本と乗り継ぎ長野へ向かいましたが、途中の駅から音楽コンクール帰りの小学生の団体が乗車。

引率の先生に歌声を聞かせてほしいと話した男性客のリクエストに応じる形で、車内で合唱がはじまるというローカル線の旅らしいサプライズがありました。

つづきはこちらです。

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【指名買い】名鉄パノラマスーパー展望席(最前列)に乗車。岐阜6:15⇒豊橋7:37。

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昨日は大阪から富山へ行き、富山から高山線回りの特急ひだ号で到着した岐阜のホテル(岐阜キャッスルイン)で一泊。

今日は名鉄岐阜駅から名鉄特急で豊橋へ向かい、豊橋からJR飯田線の特急伊那路号に乗りついで長野方面へむかいます。

 

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名鉄特急といえば運転席を屋根上に配置し、列車の最前部を客席として開放したパノラマ車両が有名で「パノラマカー」が名鉄特急の代名詞になっていた時代もありました。

現在ではパノラマ席のない新型車両で運転される特急列車も多くなっていますが、名鉄の主要路線である岐阜~名古屋~豊橋を結ぶ本線の特急に全区間乗り通すからにはパノラマ席それも最前席をおさえたいところです。

 

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パノラマ席の最前部の席を押さえる最も簡単な方法は乗車駅・降車駅と希望時間帯を駅窓口の係員に伝えてそれに合う列車を探してもらうことですが、駅の券売機を操作して確保することも可能です。

券売機の「特急券ミューチケット購入」から⇒乗車駅・降車駅選択⇒時間指定と進むとその時間帯の列車が数本表示されます。

その中から特定の列車を選択すると、その列車にパノラマ席がある場合は「展望席希望」という文字が表示されるのでそこをタッチ。(展望席希望の表示がない場合はパノラマ席がない車両で運転されるという理解でよいと思います。)

その後購入する座席が明示されたうえで購入手続きとなるので、ここで席番をチェックします。表示が01A~01Dならパノラマ席の最前席を確保できたことになります。(ここで明示される席番が02以降の場合は最前席はすでに売り切れていると考えられます。)

今回は昨夜ホテルにチェックインする前に駅に立ち寄り、券売機が空いていたのをよいことに、豊橋から乗り継ぐJR特急伊那路号の発車時刻10時08分に間に合う最終便から順に一本前、さらにその前と上記の手順で確認していきました。

パノラマ席がない便、あっても01番の席は売り切れの便が多く、念願の座席にありつけたのは最後の1便、つまり豊橋行としては朝一番の特急列車で時刻は名鉄岐阜発6時15分・豊橋着7時37分です。

豊橋での2時間半は当ブログの執筆にでも充てればよいと思い即刻購入し今朝を迎えた次第です。

 

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名鉄本線の特急の多くはパノラマ席の有無にかかわらず特別車両券ミューチケットが必要な座席指定の特別車両と、乗車券だけで乗ることができる一般車両が併結されています。

乗車列車の場合、8両編成で豊橋寄り2両が特別車両、岐阜寄り6両が一般車両となっていました。

写真は岐阜寄りの一般車両です。

 

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一般車両の車内。京阪神や名古屋周辺の新快速・快速と同等の車内設備で空いていればこちらでも十分快適といえます。

 

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こちらは特別車両の車内。リクライニングシートが並びJRの在来線特急車両に匹敵する車内設備となっています。

上乗せとなる特別車両券(ミューチケット)は乗車区間にかかわらず360円でパノラマ席も同額です。

今回の岐阜~豊橋のような長距離乗車ではJRの特急料金に比べて割安な値段で高い快適性を享受でき、途中停車駅となる名古屋駅などから乗車する場合には事前に座席を確保できるメリットもあります。

 

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乗車する車両のパノラマシート部分。

昭和の高度成長期に登場し名鉄特急といえばパノラマカーというイメージをきづいた先代車両との最大の違いは運転席がパノラマ席の下にあることでしょう。

 

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パノラマ席内部。今回残念だったのはせっかくの先頭部分の大きな窓が結露で曇っていたことです。

拭き取って視界を確保しましたが、名鉄側でも一工夫ほしいところではあります。

 

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先頭の座席の足元はそれほど広くなく、テーブルも固定式の小さなものがあるのみでした。

居住性のみを考えればパノラマ席以外の特別車両のシートのほうがよいかも知れません。

 

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列車の進行方向(名古屋・豊橋方向)を見るとJR東海道線をアンダークロスする地点が単線になっていることがわかります。

わずかな距離とはいえ運転本数を考えれば「ボトルネックも甚だしい」はずですが、JRの橋脚を移設して複線化しようという話が聞こえてこないのは遠来の旅行者には不思議な感じがするものです。

 

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7時15分定刻に岐阜駅を発車。しばらくで木曽川鉄橋を渡ります。

 

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前だけでなく横も窓も大きく展望は抜群です。

 

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拭き取り作業の形跡が残るフロントガラスこれが精一杯でした。

 

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最前席の頭上には情報パネルが設置されており、右上には速度も表示されていました。

ただいま105km/h。目の前のカウンターの下からは運転士さんの緊張感のある喚呼の声が聞こえてきます。

 

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6時28分。JR尾張一宮駅と横並びの名鉄一宮駅に到着。

 

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相対速度200km程度で様々な車両とすれ違っていきます。パノラマ席の楽しみの一つでもあります。

 

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大都市近郊の駅としては超簡素なホームが特徴の西枇杷島駅を通過。

ホームが狭いので余計なものは一切置かないことにした結果こんな姿になったのでしょうか。駅としては2面4線(5線)で追い越しもできるようです。

 

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新幹線やJR東海道線の列車が見えると間もなく地下の名古屋駅に到着します。

 

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狭いスペースに長編成の列車を停車させるためあえてカーブさせたと言われる名鉄名古屋駅。6時44分、岐阜から29分での到着でした。岐阜~名古屋間における名鉄特急は区間によっては100km/n以上で走行するもののカーブでの制限も多く、直線的な線路を120km/hで飛ばすJRの新快速に対して苦戦している側面もあるようです。

 

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名古屋からは金山・神宮前と停車駅がつづきます。

神宮前駅からは中部空港・常滑方面の路線が分岐します。(写真中央の線路)

 

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6時52分神宮前駅発車。常滑方面の列車と同時発車です。

 

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名古屋駅を基準にすると西側(岐阜寄り)に比べ東側は市街地が長く続く印象があります。市街地の合間の田園地帯では特急列車同士のすれ違い。

 

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7時06分。知立(ちりゅう)に到着。

 

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南側のホームに停まっていた電車は知立駅の東側で本線をアンダークロスして北方向の豊田市方面へ走り去っていきました。

 

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知立から約10分、列車は岡崎の市街地に入りました。

矢作川やその支流沿いに開けた愛知県岡崎市の人口は約39万人。岐阜市とほぼ同じ水準の大都市です。

 

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7時15分。岐阜から1時間で岡崎における名鉄のターミナル東岡崎駅に到着。

 

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岡崎からは緑豊かな風景の中を走り、7時29分最後の停車駅国府に到着。

豊川稲荷へ向かう路線がこの駅で分岐します。

 

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国府を発車してしばらくで左から線路が合流しました。

この線路はJR飯田線のもので、この先終点豊橋までの数キロはJR飯田線と線路を共有しています。

 

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再び新幹線・JR東海道線と並ぶと終点の豊橋駅は間もなくです。

 

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7時37分、岐阜から約100kmを1時間22分で走り、終点の豊橋駅に到着しました。

 

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豊橋駅でもJR飯田線と並ぶホームでの乗降となります。

 

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JR飯田線との共有区間への乗り入れについては片道1時間6本という制約が課されており、名鉄のダイヤは制限一杯の毎時6本が基準となっています。

 

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一方JR飯田線は1時間に3本~4本程度です。

 

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駅の構造上、改札も名鉄とJRは共通になっています。

 

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なお飯田線との関係では同じ線路をシェアするJRと名鉄ですが、対名古屋輸送では乗客を奪い合うライバル関係にあります。

名古屋までの普通運賃はJRが1340円。

 

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一方名鉄は1140円と名鉄に分がありますが、

 

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JRは土日1560円、平日1900円で名古屋を往復できる切符を発売して応戦。

また圧倒的な速さを誇る新幹線を利用できる「新幹線名古屋往復切符」も土日ではJR在来線で名古屋を往復するより安い2360円で発売されています。

 

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対する名鉄も土日はJR割引切符と同額の往復1560円、平日はJR割引切符より安い往復1780円の「なごや特割2」を発売して対抗しています。

 

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JR東海道線も名鉄本線と同じ1時間に6本のダイヤです。

豊橋駅で様子を観察しているとJRの名古屋方面の列車は浜松方面からの乗り継ぎが一定の割合を占めているのに対し、

名鉄特急は豊橋からの乗車が目立ち、列車が発車してもすぐに次の列車を待つ人でホームが埋まるというほどに旺盛な需要があるようでした。

乗車した感想も含め岐阜~名古屋間に比べ豊橋~名古屋の都市間輸送では名鉄がJRと互角の勝負をしているような印象を受けました。

豊橋から乗車した特急伊那路号の乗車記についてはこちらです。

 

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