西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【神姫バス】神戸三宮バスターミナルと出雲市行「ポートレイク号」乗車記(神戸三宮8:00⇒松江駅11:55)

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神戸市中央区。JR三ノ宮駅東口から高架に沿って200mほど東に進んだ場所にある、神姫バス神戸三宮バスターミナル。今回はここから高速バス「ポート・レイク号」で島根県の松江へ向かいます。

神姫バスは姫路に拠点を置き兵庫県南部一帯に路線網を持つバス会社ですが、姫路駅、明石駅、神戸市営地下鉄西神中央駅などを拠点とする短距離路線バスに対し、神戸三宮バスターミナルを発着するのは高速道路経由の中長距離路線がメインです。

 

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神戸三宮バスターミナル発着の中長距離のバス路線は、これから乗車する「ポート・レイク号」を含む、淡路島・中国四国方面への長距離路線「高速バス」と

 

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神戸電鉄沿線などへ向かう終点まで30km~50km程度の中距離路線「一般バス」(路線バス)に大別されます。

 

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座席定員制が中心の一般バス(路線バス)利用者は写真右のレーン、座席指定制が多い高速バスの利用者は写真左のレーン(ベンチの向こう)からバスに乗車するよう区分されています。

 

 

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それぞれのレーンの先端には、写真のような発車案内が設置されています。

 

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概ね発車10分前になると乗場が表示され、

 

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高架下に縦列駐車するバスの間を通り抜け指定の乗場へ向かいます。

昭和の時代から変わらないこのバスターミナル独特の光景です。

 

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乗り場に設置された表示板とバス車体後方の表示で行先を確認し、前方扉から乗車します。

 

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前面道路から見た発車前のポートレイク号。

 

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車内は最後方のシートも含め独立3列シートで長時間の乗車でも快適に過ごすことができます。

 

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足元の余裕も充分です。

 

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座席にはコンセントがあるほか、車内中央右手のトイレ付近には「おしぼり」と神戸三宮バスターミナルを発着する高速バス路線の時刻表が備えられていました。

 

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セルフサービスでブランケットを借りることもできるようです。

 

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8時定刻に三宮バスターミナルを発車すると約5分程で新幹線新神戸駅付近から六甲山を貫く新神戸トンネルに入ります。

 

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 約7kmの新神戸トンネルを抜けると阪神高速北神戸線、六甲北有料道路と進み、8時30分頃神戸三田インターで中国道に合流しました。

写真は六甲北有料道路からみえる神戸市北区のニュータウンです。

神戸電鉄やJR 福知山線を利用して神戸・大阪の都心への通勤することを視野に入れた開発ですが、

神姫バスは乗車中のポートレイク号と同じ経路で、先述の三宮バスターミナルとニュータウン内を直接結ぶ路線を多数運行しており神戸電鉄と競合状態になっています。

 

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神戸三田インターから中国道を快調に走り、約40分で兵庫県宍粟郡の中心に近い山崎インターを通過。

写真中央には神姫バスの分社会社ウエスト神姫の車庫が見えています。

このあたりは姫路との結びつきが強い地域ですが、ウエスト神姫が運行する山崎と神戸三宮を結ぶ高速バス路線は人気路線に成長し増発が続いているようです。

 

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今回は兵庫県の西端に近い佐用インターの手前で車線規制を伴う工事が行われており渋滞が発生していました。

 

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下り線2車線のうち1車線を上り線として使用し、本来の上り線を修繕しているようです。

先月鳥取から姫路へ向かう高速バス「プリンセスバード号」では上り線でこの工事渋滞にはまり姫路到着が45分遅れとなりましたが、今回は10分程で渋滞を抜けることができました。

 

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10分程度の遅延は吸収できるダイヤになっているようで、三宮発車時の予告通り9時52分に津山インターの手前に位置する勝央サービスエリアに到着。15分のトイレ休憩となりました。

なお乗務員さんは休憩ではなく「交代」となるようです。

首都圏と関西を結ぶJRの夜行高速バス「ドリーム号」では、途中静岡県の三ヶ日インター付近での乗務員交代が伝統のようになっていますが、日中の4~5時間程度の路線での乗務員交代は珍しいのではないでしょうか。

安全性という点では好ましくても、鉄道にくらべ遅れが発生しやすいバスでこのようなシフトを組むのは大変かもしれません。

 

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昭和のうちに全線開通した中国道のサービスエリアは古びた施設が目立ちますが、中を覗くと多種多様な土産物・特産品が並びレジには常時行列ができるなど活気がありました。

 

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手短に用事を済ませ、シートベルトをして発車を待ちます。

 

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勝央サービスエリアを出発して津山の街を過ぎると、沿道にはのどかな田園風景が広がります。交通量も西へ進むにつれ減っているようで、この付近なら車線規制を伴う工事をしても度々渋滞が発生することはないのではないでしょうか。

 

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落合ジャンクションで中国道を離れ米子道に入ります。

 

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中国道と鳥取県西部、島根県方面を結ぶ米子道からは、かなりの距離にわたり「大山」の美しい姿を見ることができますが、今日は雲に覆われ裾野だけが見えている状態でした。

 

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中国山地を縦断し日本海側の平野に抜けると米子道は山陰道と合流。前方には米子の市街地が見えています。

 

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山陰道に入ってから車内でスマホを検索していると、写真のような広告に行き当たりました。

現在乗車中の神戸と松江・出雲市を結ぶポートレイク号や日本交通が運行する大阪・神戸~米子の高速バス路線はJRの山陽新幹線および伯備線経由の特急やくも号と競合しています。

JRの場合、新大阪・新神戸から山陽新幹線で岡山まで行き特急やくも号に乗り継いで米子・松江まで行くと運賃・料金は10000円以上になりますが、

14日前まで・席数限定とはいえ、このスーパー早得きっぷを使うと半額以下の5000円程度まで値引きになるようです。

一方バスの運賃については、ポートレイク号の場合、神戸~松江では閑散期の「早売5」が最も安く3800円、最繁忙期の5500円が最高額となっています。

このような状況は一見すると「早いが高いJR特急や新幹線」と「時間はかかるが安い高速バス」の競合の構図に見えますが、阪神地区~米子・松江に限れば、両者の所要時間の差はわずかです。

一例として乗車中のポートレイク号は神戸三宮を8:00に発車し松江駅には11:55に到着します。

同じ時間帯のJRについて調べてみると、新神戸発8:17の山陽新幹線さくら547号の岡山到着が8:53。岡山発9:04の特急やくも5号の乗り継ぐと松江着は11:40となります。

JRは高速バスに対し「17分遅く出発して15分早く着く」計算になりますが、出発地は神戸の繁華街「三宮」から離れた新神戸駅であり、移動時間を考えれば実質的な所要時間差は10分ほどでしょう。

これは大げさにいえば岡山経由のJRは直角三角形の二辺をたどる迂回ルートになっているのに対し、米子道経由のバスは斜辺をショートカットするようなルートになっているため、高速バスが新幹線を含むJRと所要時間で互角の勝負ができているということのようです。

なおJRについていえば、京阪神と鳥取を結ぶ特急スーパーはくと号が三ノ宮と鳥取を最速2時間7分で結んでおり、これに山陰本線の特急スーパーまつかぜ号の鳥取~松江の所要時間(最速1時間21分)を足すと、三ノ宮~松江は岡山経由と同等の3時間28分で直通できる計算になります。

この場合は途中駅での乗り換えが不要となるだけではなく、運賃・料金も岡山経由より大幅に安くなるはずであり、直通運転をすれば「高速バスに大きな顔をさせない」だけの戦力になりそうですが、

「新幹線に誘導したい」というJRの「食い意地」が高速バスに活路を与えているとすれば皮肉な話だという印象を受けます。

 

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さてポートレイク号は山陰道を出て松江市内に入りました。県庁所在都市では人口の少ないほうから数えたほうが早い松江市ですが、中心部の道路や街並みは美しく整備され、来訪者に都会的な印象を与えています。

 

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定刻11時55分に対して5分ほど遅れて松江駅前のバス停に到着。バスはこのあと山陰道に戻り終点の出雲市を目指しますが、ここで半数程度の客が下車したようでした。神戸三宮から4時間の乗車でしたが、中間に15分の休憩があることや満席でも隣の席の人と干渉しない独立シートのおかげで車内は非常に快適でした。

神姫バスの高速バス車両は中国四国地方の各地で見かけるようになりましたが、誰がどうやって運んだのか、島根県で神姫バスのバス停ポールを見かけることになるとは思っていませんでした。なおこのポールが島根まで遠征しているのには事情があります。

 

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最後になってしまいましたが、この路線を利用するときの注意点があります。

ポートレイク号は中国JRバスと神姫バスとの共同運行になっていますが、松江では中国JRバスは駅前バスターミナル9番乗り場、神姫バス運行便は松江駅北口正面から伸びる道路上(ローソン前)に発着します。

神姫バスの神戸側のターミナルは先述のようにJRの高架下であり、また国鉄バス時代から大阪と津山を結ぶ中国高速線と共同運行してきた実績もあって、部外者にはJRとの関係が良好なバス会社というイメージがあるのですが、乗り場を統一できないのには何か理由があるのでしょうか。

現状では松江駅から神戸方面へのポートレイク号に乗車する場合は乗り場に十分な注意が必要です。(神姫バスの乗り場は松江駅北口から地下道を通って5分ほどかかります。)

 

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