西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

東海道新幹線の最新型車両N700S系に乗車(ひかり648号新大阪11:18→名古屋12:25)

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新大阪駅新幹線改札口。

今回は2020年7月に東海道新幹線にデビューした新型車両N700S系の初乗りを兼ねて名古屋へ向かいます。

 

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N700S系の運転開始以来、JR東海の公式Twitterで毎日どの便にN700S系が入るかが公開されてきました。

今回も事前確認のうえ「ひかり648号」を指名買いしての乗車です。

しかし今後は運転本数が増加するとしてTwitterでの運転情報公開のサービスは8月末日で終了しています。

 

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24番線で発車を待つ「N700S系」ひかり648号。

両端にエッジが立った前面形状は「デュアルスプリームウイング形」と呼ばれます。

 

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ホーム向かい側に到着した従来のN700A と見比べると前面形状の変化がよくわかります。

 

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今回は普通車に乗車し車内の設備などを体験しましたが、

グリーン車もシートをはじめ随所で改良が施されているようです。

 

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ホームから覗いたグリーン車内。

シートの形状や色が、これまでの車両とは違っていることが車外からも確認できました。

 

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今回は「ひかり号」としての運用ということで後方5号車より後ろ5両が自由席です。(のぞみ号は後方3両のみ自由席)

 

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デッキに掲出された編成表。

グリーン車・指定席、自由席の連結位置、座席定員などは従来車両から変化はありません。

 

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市中からも姿を消しつつある公衆電話が、

最新型の新幹線車両内に生き残ったのは奇跡のようでもあります。

 

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N700S系に限りませんが、 2020年5月20日より、3辺の合計が160cm 以上250cm未満の特大荷物を携行して東海道・山陽・九州新幹線に乗車するときは、特大荷物スペースつき座席を予約する必要があります。

特大荷物スペースつき座席は通常の指定席と同じ運賃・料金で利用できますが、

事前に予約することなく特大荷物を持ち込んだ場合は追加料金1000円を支払う必要がありますので注意が必要です。

 

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名古屋駅に掲示されていた特大荷物スペースつき座席の告知広告。

 

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ちなみに事前予約なく持ち込まれた特大荷物は、追加料金1000円受領ののちデッキの専用スペース(写真)で保管されることになるようです。

 

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5号車から後方へ進むと、最後方の1号車は無人でした。

名古屋までに3本ののぞみに抜かれるダイヤのためコロナ以前でも、新大阪発車時点では空いていたと思いますが、

新幹線車両1両を独占する体験など最初で最後かも知れません。

 

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シートピッチは1040mmで変更なし。

JALやANAの国内線の一般的なエコノミーシートに対してプラス25cm、

JALの上級シート「クラスJ 」と比較してもプラス7cmの余裕があります。

 

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接客設備で従来車両からの最大の進化は普通車も全席にコンセントが設置されたことではないでしょうか。

 

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窓側席をフルリクライニングさせた状態。

背もたれと同時に座面が沈み込むように動くため、

腰掛けると実際以上にリクライニング角度が深く感じられました。

 

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従来の車両より大きくなった車端部のディスプレイ。

 

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天井は間接照明になり、着席状態から灯具類はほとんど見えません。

 

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出発間際の新大阪駅ホーム。

 

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新大阪駅を発車した列車はN 700A がズラリとならぶ鳥飼車両基地の脇を高速で通過。

 

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山崎付近では阪急電車を倍速以上で抜き去り、

 

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11:31京都駅に到着。

乗車中の1号車にも3~4人の乗車があり、1両貸切はここで終了。

 

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京都駅発車後、座面背面のテーブルを引き出し、

新大阪駅のKIOSK で購入した「東海道新幹線富士山弁当」に手をつけます。

N700S系の写真の背後に葛飾北斎の赤富士などが描かれたボックスは、

N700S系の良い乗車記念にもなります。

箸袋もN700S デザインです。

 

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蓋の裏にはN700Sの簡易な諸元表があり、その下には

「13年ぶりにフルモデルチェンジした東海道新幹線の新型車両N700S。

S は最高を意味するSpreme の頭文字で安全性、安定性、環境性能全てにおいて最高レベルを目指しました。

ビジネス・旅行など多様なシーンで上質な移動空間を提供します。」

と添えられています。

 

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諸元表にもありますが、N 700S の東海道新幹線での最高時速は従来車両と同じ285kmとなっています。

京都から次の米原までは駅間距離が長く米原に停車する「ひかり号」もほぼ最高時速での走行がつづきます。

 

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弁当を食べているうちに、列車はすでに滋賀県北部の田園地帯にさしかかっていました。

 

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北陸本線との分岐点「米原駅」で約5分停車し、後続の「のぞみ号」2本を待避します。

 

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米原駅に停車中のN700S系。

前面形状に比べると側面は従来のN700A 系との違いは目立たず、

それだけにドア横の「Spreme 」の金文字は非常に重要な役割を果たしているように思えます。

 

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米原駅を出ると左手に伊吹山が雄大な姿を見せました。

 

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関ヶ原を越え濃尾平野に抜けると岐阜羽島駅に停車。

ここでも後続の「のぞみ号」を先に通します。

駅前にはホテルなども立地するものの、岐阜駅など岐阜市の中心までは名鉄電車で約30分の距離があり、

東海道新幹線の駅前としては静かな雰囲気です。

 

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岐阜羽島駅の広い構内は、冬季の関ヶ原での雪によるダイヤの混乱に備えたものと言われています。

 

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岐阜羽島を発車して約10分、下車駅の名古屋が近づきました。

多数の路線への乗り換え案内はスクロールではなく一覧形式の表示。

大きなディスプレイがものをいう場面です。

 

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12:25。名古屋駅に到着。

のぞみ号が京都のみ停車で40分台で走行する区間を1時間以上かけての到着でしたが、

N700S系のシートや車内の雰囲気を味わうには物足りず、

このまま東京まで乗っていきたい衝動に駆られながらの下車となりました。

 

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2027年に東京~名古屋間にリニア新幹線が開通すると、

東京~大阪の移動は名古屋での乗り継ぎがメインになりますが、

N700S系はその時点で東海道新幹線の主役を務めることが確実視されています。

将来リニアと連携して東海道・山陽新幹線輸送の重責を担う車両の「卸したて」の姿に触れた今回の1時間の乗車を、

その日が来るまで記憶に留めておきたいものです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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ANA991便(羽田13:15→関西14:40)プレミアムクラス搭乗記

本記事は下に添付の記事の続きです。

 

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11:35。能登空港10:30発のANA748便で羽田空港に到着。

 

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羽田13:15発の関西空港行ANA991便に乗り継ぎます。

 

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係員に関西空港行のチケットを提示してエレベーターで出発フロアへ移動。

 

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羽田空港第2ターミナル出発フロア。

予想以上の人の少なさに驚かされました。

移動自粛が解除されて数ヶ月になりますが伊丹空港のほうが客の戻りは良い印象です。

 

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これだけ人が少なければ普段通りに振る舞っても感染のリスクは低そうですが、用心して乗り継ぎの991便の出発時刻が近づくまでANAラウンジに引きこもることに。

 

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ラウンジ内も7月に利用した伊丹空港のANAラウンジより空いており、

座席を自由に選べる状況でした。

 

外出するたびに感じる「コロナに感染するのではないか」という不安。

車で初めての土地へ出かけるときに感じる「事故を起こすのではないか」という不安。

株を購入するときに感じる「暴落して大切なお金を失うことになるのではないか」という不安。

初めての国へ出かけるときに感じる「犯罪に巻き込まれるのではないか」という不安。

いずれも「デッサン画につける影」のようなものだと思います。

車の運転のような危険なことはやめ、お金は全てメガバンクの定期預金、海外旅行も行かずステイホームしていれば、「影」はなくなりますが「光」もなくなってしまうのではないでしょうか。

 

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13時前にラウンジを出て67A搭乗口へ。

 

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今回はアップグレードポイント4ポイントを使ってプレミアムクラスを利用します。

ANAはコロナの感染拡大後、ソーシャルディスタンス確保の観点から優先搭乗を中止しており、

LCCのように後方窓側席から順に機内に案内されるため、

最前方のプレミアムクラスは最後の搭乗となります。

 

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機材は能登から羽田まで利用した748便と同じA320です。

(羽田では撮影できなかったので能登空港で撮影した写真を掲載しています)

 

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プレミアムクラスは横4席×2列の8席で、筆者を含めて3席が埋まりました。

プレミアムクラスへのアップグレードにかかる料金は地方路線のほうが安く、

今回の場合、能登~羽田は6000円、羽田~関西は11000円でした。(2日前からのWEBでのアップグレードは1000円引)

サービス内容は地方路線でも幹線でも大きくは違わないため、

普段なら少しでも安く利用できる地方路線を狙いますが、

今回は一律4ポイントのアップグレードポイント利用のため、

高いほうで利用させていただくことにしました。

 

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ピッチは充分で、布製のシート生地もANAのプレミアムクラスでは主流のレザーより好感がもてますが、

「主流のレザーシート」と違い、リクライニングが後ろの席に干渉する形状である点は少々気になりました。

2018年10月に利用したJALの国内線ファーストクラスも後ろの席に干渉する形状でしたが、

新型のA350では干渉しない形状に変更されているようです。

ANAプレミアムクラスのアドバンテージが一つ失われようとしているなら残念なことです。

 

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13:15定刻に駐機場を離れ、減便で余った機体が並ぶなかを滑走路へ。

 

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快晴に近かった能登空港から一転、不気味な雨雲が広がる中を上昇。

 

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いつもより長めに点灯していたベルトサインが消えると、

後方のエコノミー席とカーテンで仕切られ機内食タイム。

 

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食事メニューは予め決まっているため、配られたメニュー表にはドリンクサービスの選択肢が並びます。

 

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今回は到着後に車を運転する予定があったため選択できるドリンクは限られるのですが、

そんなときは一番左のページにある時刻表の「おさらい」をするのがよいかもしれません。

プレミアムクラスの食事は、

10:29までに出発する便は朝食、

10:30~13:29までに出発する便は昼食、

13:30~16:59までに出発する便は軽食、

17:00以降出発する便は夕食が提供されます。

それぞれ内容・ボリュームが異なりますが、

アップグレード料金などは時間帯問わず同じです。

たまにプレミアムクラスを利用するなら個人的には昼食便か夕食便がよいと思います。

 

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ANA991便の羽田発は13:15で昼食便に該当します。

プレミアムクラスの利用は4回目ですが、以前は温かいのは味噌汁だけだったと思うのですが、

今回はご飯が入った器も温かい状態で提供されました。

 

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お品書き

厚焼き玉子(明太子)

銀ひらす味噌漬け

豚肉と蓮根の辛子炒め

鶏松風

合鴨ロース、スナップエンドウ

海老

栃尾揚げ南蛮漬け

湯葉真丈(肉味噌)、赤蒟蒻煮

 

煮物

(蛸、南瓜、里芋、茄子、オクラ)

紫蘇ご飯(梅ふぶき)

 

506kcal 

 

腹八分目サイズですが、7月に利用した東北北海道新幹線「はやぶさ号」のグランクラスの食事より満足度は高く、

同じサービスが地方路線を含むANAの多くの路線で毎日提供されているあたり、上級サービスでは航空に一日の長があると感じずにはいられません。

 

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食事を終えて機窓に目をやると、

知多半島とセントレアが見えていました。

 

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食後のデザートを口にするうち、

高度を下げながら紀伊半島上空を通過。

 

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眼下には早くも目的地の関西空港が見えてきましたが、

 

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991便は和歌山市付近まで南下。

その後、反転して南から着陸するかとおもえば、

 

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鳴門海峡から淡路島南部へと進み大阪湾へ。

 

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和歌山→徳島(鳴門)→神戸沖と地上なら周遊旅行になるようなルートを経て、

ようやく北から関西空港に進入しました。

 

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関西空港の到着予定は14:40ですが、

羽田の離陸がスムーズだったこともあり、

着陸前に壮大な迂回をしてもなお10分近い早着となりました。

 

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人気のない関西空港の到着口付近。

 

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空港ビル内のネットカフェ「KIX AIRPORT LOUNGE」は閉鎖中でしたが、

 

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到着利用もできるカードラウンジ「比叡」は営業していました。

 

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場所がわかりにくく、空港規模に比して小ぶりなラウンジですが、

 

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 ソフトドリンクだけでなくおつまみも充実しており、国内空港のカードラウンジの中ではサービスの水準が高い部類に入るラウンジだと思います。

能登空港からANA VALUE TRANSIT 28で購入した2フライト分12220円の航空券とアップグレードポイントを使い、

コスト面でも満足度の高い移動ができた今回の乗り継ぎ搭乗記はここで終了です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

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ANA748便搭乗記(能登10:30→羽田11:35)目標62%も今年は対象外。搭乗率保証の能登空港。

 前回のサンダーバード号乗車記のあと、北陸鉄道石川線、JR七尾線、のと鉄道の順に記事を投稿する予定でしたが、

都合により復路のANA搭乗記を先に投稿させていただきます。

 

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第3セクター鉄道「のと鉄道」の終点穴水駅からバスで約15分。

能登空港(のと里山空港)に到着しました。

 

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能登空港ビル前の地図。

地図中央の飛行機マークが能登空港。

下端やや左寄りに能登半島の中心都市「七尾(ななお)」の表記が見えます。

七尾からは「のと鉄道」で終点穴水駅まで約40分、穴水駅からの空港連絡バスと合わせ約1時間の距離にあります。

 

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能登空港(のと里山空港)のターミナルビル。

空港ターミナルというより「庁舎」という表現が似つかわしいようなドライな外見です。

 

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建物に入ると正面にANAのチェックインカウンターがあります。

ドライな外観に反し、建物内は木の温もりを感じる美しい内装に加え、高い天井と大きな窓からの採光により、開放的で居心地のよい空間になっていました。

 

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今回はここ能登空港を10:30に出発するANA748便で羽田へ向かい、

羽田発13:15のANA991便に乗り継いで関西空港へ向かいます。

ANAの乗り継ぎ割引運賃(ANA VALUE TRANSIT 28)利用で関西空港まで12220円。

羽田での乗り継ぎ時間を含むトータルの所要時間は4時間5分となっています。

大阪や神戸から石川県へ向かう場合に航空利用が検討されることはあまりないと思いますが、

輪島など能登半島の主要な観光地へ向かう場合、

大阪駅から特急サンダーバード号1本で3時間以内に到着できる金沢市などとは事情が違い、

伊丹や関空から羽田経由の航空利用でも、予約のタイミングによっては、所要時間や運賃にJR利用と大きな差はありません。

 

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ターミナルビル1階には観光案内所のほかレンタカーの窓口もありました。

能登半島の鉄道は金沢方面から七尾まではJR七尾線があり、名古屋や大阪からの直通特急もありますが、

その先は能登空港に近い穴水駅まで「のと鉄道」の路線があるのみです。

輪島方面へは空港からバス路線もありますが、

能登半島の周遊観光には車の利用が便利な場合も多そうです。

 

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2階は出発フロアで保安検査場があるほか、

地場産品を販売する土産物屋がありました。
ここもドーム状の天窓からの採光で明るい雰囲気になっています。
 

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吹き抜けの中をエスカレーターで3階に上がると、

 

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レストランがありましたが、残念ながら営業休止中でした。

 

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レストランの横からは展望デッキに出ることができます。

羽田から到着した機体の向こうには、

少し距離を置いて七尾湾の水面と湾内に浮かぶ能登島を望むことができました。

写真の風景解説ボードによれば、気象条件が良ければ白馬岳など北アルプスの山並みまで望むことができるようです。

 

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展望デッキの柵には意図的に隙間が作ってあり、

障害物なく機体や風景を撮影できるよう配慮されています。

 

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出発時刻が近づき搭乗口へ。

 

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搭乗口前の時刻表。

立派な空港施設を見れば意外な感じもしますが、

今のところ能登空港に発着するフライトは時刻表に表示のANA羽田行2便のみとなっています。

(現在はコロナの影響で夕方の便は欠航になっており、これから搭乗する10:30発が唯一の出発便です。2020年8月現在)

 

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搭乗口にあったハガキサイズの感謝状。

能登空港利用に対するお礼の文書の上に名前を記入する空欄があります。

記名欄が空白の領収書と同じ発想であり、能登空港からのフライトを利用した記念にもなります。

 

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そしてその横には、こんな文書が。 

「のと里山空港は1日2便の運航を確保するため搭乗率保証制度を取り入れています。

1年間(7月7日~翌7月6日)の目標搭乗率は62%です。

皆様にご搭乗いただくことで、目標達成にまた一歩近づくことができます!」

 

能登空港(のと里山空港)は当初羽田以外への空路も計画されていましたが、

実際には2003年の開港時点でANAが羽田行を飛ばすのみで、

その羽田行についてもANAとしては1日1往復で需要を見極めたいという姿勢でした。

しかし1日1往復では日帰りはできず、地元としては2往復は必要という姿勢であり、両者で協議が行われた結果、

「2往復のダイヤを設定し決められた搭乗率に達しなかった場合は地元からANAに保証金が、逆に決められた搭乗率を上回った場合にはANAから地元に協力金が支払われる」

という搭乗率保証制度が導入されました。

搭乗率の基準は当初70%とされましたが、機材変更などにより、

現在は62%を基準とし、66%を上回るとANAから協力金が、58%を下回ると地元から保証金が支払われるよう取り決められているようです。

能登空港の利用者数つまりANA能登羽田線の利用者数は、

地元の様々な利用者支援策もあって堅調に推移し、

2018年には搭乗率が70%に迫り、ANAから2000万円の協力金が地元に支払われるという結果を残すまでになりましたが、

残念なことに直近のネットニュースでは

「コロナの影響が大きかった今年は搭乗率保証制度の対象外とすることで地元とANAが合意した」ことが報じられています。 

搭乗率保証制度については単に保証金を受けるだけでなく、結果が出れば地元に還元するという制度を受け入れたANAを評価する声が聞かれる一方、

実際にはANAからの協力金を大きく上回る利用者支援の地元支出(補助金による割引など)によって搭乗率が維持されているという分析もあるようです。

 

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搭乗開始時刻になり、

ボーディングブリッジに設置された消毒液で手指を消毒し機内へ。

 

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今回の使用機材はA320の最新機材で、

エコノミー席も全席にモニターが設置されていました。

座席指定でエコノミー席の最前列を押さえることができましたが、

足元が広いかわりに、前席の下に荷物を入れるということができず、

モニターもここだけは肘置きから引き出すタイプでやや使い辛く、

2列目以降に対して一長一短という印象です。

 

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定刻に駐機場を離れ滑走路へ。

目標搭乗率の62%には届かないものの、半分くらいの席が埋まっているように見えました。

 

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離陸後約5分で能登半島の突端から日本海上へ出て、

 

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新潟県の柏崎付近?から本州上空へ。

 

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水平飛行に入り、肘置きからモニターを取り出しましたが、

手で支えていないと大きく傾いてしまうのが気になりました。

 

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すぐ前のプレミアムクラスとを分けるパーティションには、

一回り大きなモニターが設置されておりマップ画面ならこちらを見ていれば充分です。

 

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ドリンクサービスは水またはお茶の選択で「水はペットボトル、お茶は紙コップ」

水は国際線で供する予定だったものの在庫でしょうか。(筆者の想像です。)

 

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新潟県から福島県を横断し、

 

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いわき市付近から南下、

 

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本州上空はほとんど雲の上でしたが、

最後はアクアラインを右に見ての着陸になりました。

陸路では東京から遠い能登空港ですが、フライトマイルは伊丹羽田(280マイル)より短い207マイルに過ぎず、

そういう意味では能登半島は潜在的に空港を必要とする地域だったと言うこともできます。

 

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空路で羽田に到着しボーディングブリッジの「TOKYO2020」の文字をみるたびに期待を寄せていたのですが・・。

 

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早々に降機し、

 

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係員に関西空港へのチケットを提示して国内線乗り継ぎ専用のエレベーターで出発フロアに移動。

 

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ANAラウンジに引きこもって関西空港行の出発時刻を待つことに。

 

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羽田関西のANA991便はアップグレードポイントでプレミアムクラスを利用しました。

続きはこちらです。

 

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特急サンダーバード9号乗車記(大阪8:40→金沢11:14)建設中の北陸新幹線と並行。

f:id:nishiuraexp:20200822195200j:plainJR西日本大阪駅中央改札口。

今回は北陸方面の特急サンダーバード号で金沢へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195239j:plain乗車するのは大阪駅8:40発のサンダーバード9号。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195329j:plain大阪駅を発車する特急サンダーバード号は朝6時台から20時台にかけ1時間に1~2本。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195404j:plainそのうち17号が金沢から先和倉温泉まで足を延ばすのを除けば、全便が金沢行ですが、停車駅は便ごとに異なります。

必ず停車するのは新大阪、京都、福井の3駅で、敦賀・小松にも多くの便が停車します。

乗車する9号を見ると、全便が停まる3駅のみの停車であることがわかります。

金沢までの所要時間では、同じく3駅のみ停車の37号の2時間31分より3分余計にかかるものの、最速便といって差し支えなさそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195521j:plainホームにあがると間もなく列車が入線。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195558j:plain近年のリニューアルで車体の塗り分けも変更され、より引き締まった印象になりました。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195728j:plain普通車車内。 

 

f:id:nishiuraexp:20200822195810j:plainシートピッチは充分ですが、近年登場の車両と違いコンセントなどの設備はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195840j:plain車内から眺めた大阪駅ホーム。

大屋根の下の従来のホーム屋根は、当初の計画では撤去される予定でしたが、

大屋根の下に雨が吹き込むことがわかり、当面残されることになったようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200822195940j:plain8:40。大阪駅を発車した列車は淀川を渡り約4分で新大阪に到着。

金沢まで3駅しかない停車駅のひとつです。

博多、広島、岡山など山陽新幹線沿線から北陸へ向かう人の利便が図られています。 

 

f:id:nishiuraexp:20200822200026j:plain阪急電鉄・東海道新幹線と並行する島本駅付近。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200106j:plain奈良線で活躍が続く黄緑色の103系を見ながら京都駅に入線。

多少改造が行われているとはいえ、

「高度成長期の山手線を支えた黄緑色の103系に乗って京都から奈良へ」

と売り込めば首都圏からリタイア層を呼び込めそうですが、

売り込むとすればJR東日本でも西日本でもなくJR東海ということになるでしょう。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200142j:plain観光都市の玄関、京都駅の改札口は大阪駅以上に閑散ぶりが際だっているように感じられました。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200218j:plain京都駅を発車したサンダーバード号は、音羽トンネルを抜け山科駅の先で東海道線から分岐して湖西線に入ります。

次は福井まで1時間以上停車駅はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200248j:plain右手には琵琶湖、左手には比良山系を望みながら、踏切がない高規格路線の湖西線を最高時速130kmで快走します。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200326j:plain再混雑区間となった京都~福井の着席率は20%~30%程度でしたが、

家族連れも見られ、7月に乗車した中央本線の特急あずさ号に比べれば活気か保たれている印象でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200405j:plain近江塩津で北陸本線に合流したのち、敦賀駅を通過。

駅では2022年度末とされる北陸新幹線乗り入れに向けた工事が進んでいます。

北陸新幹線は現在金沢まで開業しており、

金沢以南は敦賀までが新幹線規格の新路線建設、敦賀以南は現在の湖西線(在来線)に直通するなどの案がありましたが、

レール間の幅が違う新幹線と在来線を直通するフリーゲージトレインの開発が頓挫したことで、計画の見直しを迫られることになりました。

同じようにフリーゲージトレインに期待を寄せていた西九州(長崎)新幹線では、今後を見通せない状況がつづいていますが、

こちらは福井県西部の小浜(東小浜)を経由したのち京都へ南下。

京都からは片町線の松井山手付近を通って新大阪に至る新幹線規格の路線を新たに建設する。という形で決着がついています。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200507j:plain大阪駅ホームにあった北陸新幹線のPR広告。

北陸新幹線の大阪~金沢間が全線開通すると、

大阪から福井まで55分、金沢まで1時間20分、富山まで1時間40分、長野まで2時間25分で行けるようになると見込まれています。

広告にはありませんが、計算上東京にも3時間台で到達できることになり、

災害時などに東海道新幹線の代替機能を果たすことができるポテンシャルを備えています。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200617j:plain北陸トンネルを抜けた先でも田園地帯を貫く新幹線の工事現場が確認できました。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200648j:plainこちらは福井手前で北陸本線に並行する北陸自動車道。

大阪~福井や大阪~金沢などサンダーバード号と競合する高速バス路線もありますが、

いずれも米原で名神高速から北陸道に入るルートで運転されるため、

湖西線というバイパスルートをもつ鉄道の所要時間には迫れていません。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200750j:plain 今回はJR西日本のクレジットカード会員限定の切符を利用しましたが、大阪~金沢間指定席利用で6500円。

正規では7990円でおよそ2割引に留まっています。

高速バスと特急列車の所要時間差がなくなり、半額で特急利用を認める企画切符で対抗せざるを得ない、九州などの主要路線に比べれば恵まれているといえそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200841j:plain京都から約1時間20分。福井駅に入線。

現在の高架駅の南側に隣接して新幹線の高架工事が進んでおり、

コンコースは一体の金沢駅と同じような構造になるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200911j:plain福井では下車が目だった一方、乗車はほとんどなく車内は9割程が空席に。

 

f:id:nishiuraexp:20200822200945j:plain福井駅を出て九頭竜川に懸かる鉄橋を通過。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201052j:plain次はもう終点の金沢です。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201126j:plain北陸新幹線の延伸工事は当初は福井までが先行開業する見通しだったためか、

福井~金沢間は敦賀~福井間に比べ工事が進捗しているように見えます。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201155j:plainサンダーバード9号は通過する各主要駅でも新幹線ホーム新設の工事が着々と進められています。写真は芦原温泉駅。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201231j:plain石川県に入り、加賀温泉駅。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201305j:plain加賀温泉駅付近の田園地帯を貫く高架線。

よく見るとすでに架線柱が建てられていることがわかります。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201347j:plain福井駅・金沢駅と同様に在来線が先に高架化された小松駅。

本来、サンダーバード9号は通過ですが、今回は先行列車のトラブルの影響で5分ほど足止めとなりました。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201419j:plain金沢近郊の田園地帯。

これだけ在来線の車窓から新幹線工事の様子を眺められるのは、

ひとつは在来線に近い場所に新幹線の軌道が建設されているからですが、

もうひとつ、金沢以南の北陸新幹線延伸区間にトンネルが少ないことの証でもあります。

山陽新幹線などは全区間の半分がトンネルで、

駅間にトンネルがないのは姫路~西明石間だけとなっています。

並行在来線問題など影の部分に目が行ってしまいがちですが、こうして田園地帯に延びる高架を眺めていると、

車窓を楽しめる新幹線の開業が待ち遠しい気もします。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201445j:plain西金沢駅付近。

このあたりの新幹線軌道は、金沢駅に到着した車両が車両基地へ引き上げるために、すでに使用されています。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201512j:plain車窓に高いビルが目立つようになると、間もなく終点の金沢に到着します。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201536j:plain11:19。5分遅れで金沢駅に到着。

北陸新幹線が全線開業すると、同じ時刻(8:44)に新大阪駅を発車した場合、

サンダーバード号が敦賀付近を走っていた10:00頃には金沢駅に到着できる計算になります。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201603j:plain先に到着していた特急と並んで停車。

北陸本線において、このような在来線特急が新幹線代わりを務めるのも、あとしばらくです。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201643j:plain駅コンコースに隣接する商業施設内にある駅そば「白山そば」で、

 

f:id:nishiuraexp:20200822201710j:plain月見ざるラーメン(550円)を食べ、

北陸鉄道石川線の乗り歩きに出かけました。

 

f:id:nishiuraexp:20200822201742j:plain続きはこちらです。

 

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【ピーチ】MM154便搭乗記(福岡12:35→関西13:45)

 

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8:31。長崎から特急かもめ号で約2時間。博多駅に到着。

地下鉄に乗り継いで福岡空港へ向かいます。


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博多駅コンコースの真ん中に鎮座するエスカレーターで地下鉄駅へ。

福岡空港が博多駅など福岡都心から近いことは改めて言うまでもありませんが、

JR博多駅改札から地下鉄博多駅改札までの動線にも無駄がありません。


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地下鉄駅の掲示。

福岡市の地下鉄を利用する時は必ずマスクを着用しなければならないだけでなく、

車内での会話も緊急の場合を除き控えなければなりません。

個人的にはこのような対策強化には肯定的な考えをもっています。


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博多から2駅・約5分で福岡空港駅に到着。


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地下鉄駅の改札前は空港施設のリニューアルで見違えるようになっています。

左手のエスカレーターは各社のチェックインカウンターがある1階へ。

右手のエスカレーターは保安検査場がある2階にダイレクトにつながっています。

一昔前なら2階直通という発想はなかったかもしれません。

WEBでの事前チェックインが普及することで空港の造りも変わっていきます。


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今回の長崎訪問は、往路はANA特典航空券、長崎のホテルはクーポンで1500円、復路はJALの特典航空券で、

諸々の支払いを含めても10000円以内になると目論んでいたのですが、

JALアプリからの特典予約が完了していなかったようで、

カウンターで「予約情報が見当たりません」と言われ唖然。

その時点で直前購入すると20000円以上になるといわれ、

「それだったら博多駅に戻って新幹線にしますわ」とJAL利用を断念。

ANAも似たような価格だったのですが、

スマホで直前購入でも新幹線より安く帰れる航空券を発見して即刻購入しました。


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新潟訪問の記事で「乗って応援」などと書いたピーチに救われた格好です。


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購入したのは福岡発12:35の関西空港行MM154便で、価格は支払い手数料込みで8000円程度でした。

コロナの影響でご無沙汰していましたが筆者はピーチのヘビーユーザーで、

2015年に関西~香港線で初利用してから今回で27回目の利用となります。


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ピーチは事前チェックインはなく、

空港の自動チェックイン機でのチェックインは出発の90分前から30分前にする必要があります。(国内線の場合)

空港内を散歩するなどして時間を潰し、搭乗便のチェックインが可能になる11:05の直前に「はなまるうどん」と「吉野家」が一緒になった店舗で昼食。


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チェックインを済ませたのち、

食後のコーヒーを求めて、各航空会社のチェックインカウンターから近いカードラウンジ「くつろぎのTIMEラウンジ」へ。


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窓のないラウンジで開放感には欠けますが面積は広く収容力はありそうです。


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今年3月にインビテーションで入手したJCBゴールドプレミアカード。

年間100万円以上の決済があると、楽天プレミアムカードと同じ年会費10000円で、プライオリティパスを使うことができるのですが、

筆者のプライオリティパスは諸事情により今のところ「宝の持ち腐れ」状態になっています。


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出発30分程前に保安検査場へ。

空港内はそれなりに賑わっているように見えても、

最終便出発直前かのような空き具合の保安検査場を見れば、

コロナの深刻な影響を受ける航空業界の現実に引き戻されます。


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各社の減便の影響もあったのか、今回は検査場から比較的近い搭乗口からボーディングブリッジを使っての搭乗となりました。


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ピーチでは以前から行われていた、

優先搭乗なしで後方窓側席から機内に案内するスタイルは、

ソーシャルディスタンスの確保には有効なようで、

コロナ拡大後はANAでも採用されています。


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搭乗機材。

ピーチが保有するA320の中でも比較的新しい機材にあたったようです。


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窓側席だったため早めに機内に入ることができましたが、

最終的には7割程度の座席が埋まりました。


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シートピッチは以前と変わっていないはずですが、

シート形状の改良で、足元が少し広く感じられるようになりました。

 

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ほぼ定刻に駐機場を離れ滑走路へ。


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駐機場と滑走路は小規模な地方空港並みに近くすぐに離陸。

フライト中に撮影した機窓からの写真を後で見返すと、

偶然にも上空を通過した県ごとに1枚づつになっていました。


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国東半島(大分県上空)


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来島海峡付近(愛媛県上空)


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津田海岸付近(香川県上空)


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淡路島北端と明石海峡大橋(兵庫県上空)


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関空連絡橋(大阪府)を左に見ながら、北から関西空港に着陸。


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ピーチ専用ターミナルとして営業を開始した関西空港第2ターミナルは、

その後国際線用のターミナルが追加され、

春秋航空やチェジュ航空も発着するようになりましたが、

諸事情によりピーチ専用に戻っているようです。


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タラップで降機後、倉庫のような第2ターミナルの建物へ徒歩で向かいます。


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 人影もまばらな第2ターミナルの国内線施設。

隣に国際線用の施設ができた2017年以降は、もて余し気味だったとはいえ、店舗は休業しているものが多く、

連絡バスで向かった第1ターミナルも含め、

「いつもより空いている」程度の伊丹空港と比べると、

関西空港が置かれている状況の深刻さが伝わってくるようでした。

福岡の地下鉄駅の掲示に見られるような厳重なコロナ対策を支持する背景には、

そのような対策をしてでも、旅行を含む経済活動は、コロナ前のレベルに近づけていかなければ、

近い将来大変なことになるという危機感があります。 

また関西空港から海外に飛び立てる日が一日も早く戻ってくることを期待しています。

最後までお読みいただきありがとうございました。


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ANA783便 (伊丹13:00→長崎14:15)搭乗記。伊丹空港食堂OASIS とANAアプリに見るMaaS

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阪急電鉄伊丹線の終点伊丹駅からバスで到着した、伊丹空港。

今回はANA783便で長崎に向かいます。

出発は13:00。

まだ1時間あるので気になっていた食堂で昼食を済ませることにしました。

 

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リムジンバス乗り場に面して立つローソンと北ターミナル(写真奥)の間を左におれると、

 

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一般客が行き交う営業エリアから外れたような光景が広がりますが、

よく見ると奥に黄色い看板がみえます。

 

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カフェ&レストラン「OASIS」の文字。

 

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看板の下まで行くと、およそレストランの入口とは思えない扉があり、

 

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関係者以外立入禁止とか運客乗務員更衣室などという貼り紙までありますが、

思い切って中へ入ると、

 

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通路の先に「OASIS」の店舗がありました。

入口の物々しさを思えば、店舗周辺は市中の食堂と変わらない雰囲気で一安心といったところです。

空港の食堂というと沖縄の郷土料理を安く食べられる那覇空港の「空港食堂」が有名ですが、

伊丹空港のOASISは那覇の「空港食堂」ほどの知名度はなく、

場所が一般客にはわかりづらいこともあって、

「関係者専用」の社員食堂感が漂っています。

 

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それでも「レストラン」を名乗るだけのことはあって、

入口には食欲をそそる綺麗なサンプルが並んでおり、

しかもメニューの価格を見れば、

かけうどん・そば310円、醤油・味噌ラーメン490円、ビーフカレー510円など、

一般客が利用するターミナルビルの食堂街の概ね半額程度と格安です。

 

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入口で食券を買い、厨房と対面のカウンターでセルフサービスで皿を並べていくスタイルこそ「社員食堂」のイメージですが、

食事スペースは市中のファミレスに匹敵する雰囲気であり、

また空港関係者の皆さんは仕事柄「交代で昼食」となることが多いのか、

正午前後でも空いていて、ゆっくり食事ができました。

 

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豚生姜焼き定食は610円。

デザートは入口付近に併設されているカフェで別買いしたものですが、

こちらも格安で買うことができました。

 

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さて12:30頃になって搭乗口へ向かいます。

利用するANA783便長崎行は上から3番目。

修行に重宝するような路線ではないと思いますが、

プレミアムクラスは残席僅かの△表示になっています。

 

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今回はコロナ流行後初のANA利用でしたが、

施設の改良工事が進み、プレミアムチェックイン・保安検査のあと、

一般客と合流することなくANAラウンジに入ることができるようになっていました。

 

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伊丹空港ANAラウンジ利用も半年ぶり。

 

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ラウンジ内ではスタッフの皆さんが頻繁に消毒作業をされていましたが、

サービス内容はほぼコロナ以前と同じでした。

利用者も思っていたより多く、

空港利用者の減少率に比べて、ラウンジ利用者の減少率は低いのではないか。

という印象です。

 

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ラウンジ窓側席の真下に駐機中の機体が搭乗予定の長崎行の機体であることに気づきました。

離陸方向に見える入道雲は気になりますが、夏らしい風景ではあります。

 

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ラウンジを出て搭乗口へ。

 

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優先搭乗はコロナ対策(ソーシャルディスタンスの確保)で中止となり、

後方窓席、後方通路席、前方窓席、前方通路席の順に機内に案内されます。

 

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機内安全ビデオは通常と変わりませんが、

終了後にCAさんの肉声で「酸素マスクはご自身のマスクを外して(ずらして)からお使い下さい」と追加の案内がありました。

 

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13:00定刻に出発。

減便ダイヤのおかげで離陸待ちもほとんどありません。

 

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神戸方面の街並み。

このあと右に旋回し瀬戸内海上を西へ進みます。

 

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姫路付近。

 

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カメラの望遠機能を使い、市街地の真ん中の緑地の中に姫路城の天守閣を確認することができました。

 

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水平飛行に入るとドリンクサービスの時間。

紙コップにドリンクを注いでもらうコロナ以前のスタイルに戻っていましたが、

紙コップは見慣れた「NAVITIME柄 」ではなく、

自社の旅行商品の広告が入ったものにかわっていました。

今のタイミングでコップの図柄が変わった理由について、

筆者の個人的な推測に過ぎませんが、思い当たる節があります。

 

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こちらは機内WIFIで起動させたANAアプリの予約確認画面です。

出発の大阪(伊丹)と到着の長崎の文字の下に、

これまではなかった「空港までのアクセスナビ」、「空港からのアクセスナビ」の文字がみえます。

 

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長崎の下の「空港からのアクセスナビ」をクリックすると、

空港からの目的地を入力する画面が現れ、

 

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試しに長崎駅と入力し「検索」を押下すると、

 

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長崎空港到着後、

5番乗り場を14:35に発車する連絡バスに乗車すると15:18に長崎駅前に到着できること、

運賃が1000円であることが表示されました。

 

ネット検索画面で「ANA MaaS」と検索すると、

ANAと京浜急行電鉄、横須賀市、横浜国立大学の名で、

Universal MaaSの社会実装に向けた連携開始について

~誰もが移動をあきらめない世界の実現を目指し2020年度内の実装開始を目指します~   

と謳ったページに行き当たります。

ANAアプリへのアクセスナビ機能付加も、こうしたMaaSへの取り組みの一環と考えて間違いないでしょう。

話を紙コップに戻すと、

これからは「ANAアプリで空港からのアクセスを検索することができますので、そちらを積極的にご利用下さい」

という背景が見え隠れすると同時に、

これまでもただ「漫然とNAVITIME柄の紙コップ 」だったわけではななく、

最近でこそ「MaaS」として注目されるようになった概念が背景にあったのだと気づかされました。

今回、初めてアクセスナビを使ってみた個人的な印象としては、

運賃表示の部分に、SUICAなどのICカードが使えるのか、

使えない場合は、乗車時前払い、降車時払い、事前に切符購入などの別が表示されれば、

事前切符購入の場合をのぞき、もはや到着空港では何も確認することなく、

今回の場合、5番乗り場へ向かえばよいことになります。

そうなると、到着便との接続ダイヤで連絡バスが運行される地方空港では、

航空便到着からバス発車までの余裕時間を切り詰めることができ、

トータルの所要時間短縮によって航空利用の価値も向上するのではないかと感じました。

また「利用の仕方や運行の詳細が分かりにくい」という心理的な障壁がなくなることで、

地方では大都市とを結ぶ高速バスに次ぐ貴重な採算路線になっていることが多いであろう「空港連絡バス」の利用促進効果も期待できそうです。

 

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福岡県の北岸から九州上空へ。

 

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高度が下がり長崎県諫早市の市街地が見えると最終の着陸態勢となり、

 

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大村市沖合いの小さな島をベースとして海上に建設された長崎空港に着陸しました。

 

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長崎空港ターミナルビル。

 

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2019年1月に名古屋から到着したときは、「ある晴れた日に」のBGM に出迎えられましたが今回はなし。

長崎が誇るご当地クラシックも、到着ロビーで流すのに相応しいかどうかは別問題なのでしょうか。

 

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アプリの表示を疑うわけではありませんが、

到着ロビー掲示のバス時刻表を確認すると、

最上段に「5番・先発・14:35・長崎駅前」の表示がありました。

 

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5番乗り場。

長崎空港の場合は「きっぷうりば」で乗車券を購入してからバスに乗車することが原則のようです。

バス側でも航空と歩調を合わせてMaaSを推進するという観点では、

もっともよいのは全国共通システムのICカード対応だと思いますが、

その投資が難しい場合でも、均一運賃なら乗車時、区間別運賃なら下車時の支払いにするほうが、

遠来の客が航空便から乗り継ぐ場合は、ありがたいかもしれません、

 

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筆者は長崎駅ではなく大村駅へ向かうため、

バスの発車時刻までターミナルビル内を見学することに。

一階は到着ロビーとチェックインカウンター。

チェックインカウンターは、ANA ・ソラシドエア、 JAL 、 スカイマーク、ジェットスター、ピーチが一列に並び壮観でした。

 

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2階は出発フロアで保安検査場と、

 

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土産物屋や飲食店。

 

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そして到着利用もできるカードラウンジ「アザレア」があります。

 

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「アザレア」内部。

ソフトドリンクなどサービス内容は一般的なカードラウンジと同じです。

 

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窓側の席からは海上空港らしく海を望むことができます。

 

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さてラウンジを出て再びバス乗り場へ。

長崎駅など長崎市街地方面は複数の系統がありますが、

長崎市街地・長崎駅までの運賃は1000円均一。長崎駅まで45分程度。

 

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高速バスタイプの車両での運転です。

 

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一方、佐世保、諫早・大村、ハウステンボスなどへの路線もあって、

こちらは目的のバス停によって運賃が変わります。

 

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乗車した大村経由諫早行は路線バスタイプの車両でした。

 

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空港ターミナルの前を横切り、

 

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着陸直前に見えた連絡橋をわたると、

すでにそこは大村の市街地で、

 

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空港から約10分で大村駅前に到着しました。運賃は240円です。

航空のMaaS対応を体験した直後に降り立った大村駅前バス停は、

「駅前」なのに一瞬「駅はどこ」と思うような位置にあるのが気になりました。

 

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駅前バス停から駅までは100メートル程度なのですが、

写真のように趣のある古い駅舎の前は、バスが入れないほど狭いというわけでもないようで、

大村駅に限りませんが、人口減少時代に公共交通が生き残っていくためには、

乗り換えの障壁をすこしでも下げる対応が必要なのではないかと個人的に感じました。

大村駅からは長崎新幹線受け入れ準備が進む諫早駅で途中下車し、

古くからの長崎本線である長与周りの路線で長崎駅前のホテルに向かいました。

ちなみに大村駅から長崎駅までのJR 運賃は760円で、

空港~大村駅間のバス運賃との合計は、空港~長崎市街地の連絡バスと同額の1000円となります。

1時間に1本の快速列車シーサイドライナーに接続できれば、

空港から長崎駅まで1時間程で行くことも可能です。

直行のバスの方が便利なのはわかっていますが、

知っておいて損はない予備知識だと思います。

続きはこちらです。

 

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快速エアポート号の「Uシート」とAIR DO120便[ANA4820便](新千歳14:55→神戸16:55)搭乗記。特急列車日本縦断11

 本記事は下に添付の記事の続きです。

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JR北海道札幌駅。

今回は快速エアポート号で新千歳空港まで行き、14:55発のAIR DO便で神戸へ向かいます。


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札幌市街から新千歳空港へはリムジンバスも運行されていますが、

メインの交通機関はJRの快速エアポート号です。

2020年春のダイヤ改正で従来の15分毎から12分毎(1時間5本)に増発されています。


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札幌から新千歳空港までの運賃は1150円。

快速列車なので運賃だけで乗車することもできますが、  


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快速エアポート号には指定席「Uシート」車両が連結されています。

指定席料金は530円かかりますが、コロナ前の自由席車両は混雑が常態化していたので、

確実に着席できるサービスは重宝します。

Uシートの指定席券は新幹線の指定席などと同じく、

全国のJR駅のみどりの窓口で乗車1ヶ月前の10時から購入することができます。

今回は15分後に発車する12:36発のUシートを直前購入しました。

乗車券についてはSUICA、ICOCAなど全国のICカードが使えます。


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改札口上の発車表示。

間もなく1本前の12:24発の便が発車時刻を迎えるところです。

札幌駅の発車時刻の横には新千歳空港駅到着時刻も表示されており、

所要時間は38分程度であることがわかります。


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札幌駅が高架化により現在の駅舎になってすでに30年。 

最近では「昔ながらのターミナル駅」といった風格さえ漂うようになってきました。


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ホームにあがるとすぐに12:24の便が発車、

しばらくして入線してきた12:36発の指定列車に乗車します。

U シートは6両編成のうち4号車に連結されています。


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Uシートの座席。

在来線特急列車や首都圏の普通列車グリーン車に匹敵するものです。

なお乗車券だけで利用できる自由席のシートは、

京阪神や名古屋周辺の新快速のような2人掛クロスシートの車両と通勤型のロングシート車両が混在しており、

ロングシート車両が数を増やしつつある状況です。

 

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札幌駅を定刻に発車。

しばらく旭川方面へ向かう路線との複々線区間を走行、


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郊外に抜けると大都市札幌近郊とは思えない広々とした景色が車窓に流れます。


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13:14。地下の新千歳空港駅に到着。

指定席Uシート利用のメリットとして新千歳空港駅到着時に、

改札口へ向かうエスカレーターに近いことも見逃せません。

今回は空いていましたが、コロナ前はエスカレーターの前にキャリーバッグを携えた外国人観光客の長い行列ができ、

改札口を抜けるまで5分以上かかることもありました。


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新千歳空港ターミナルビル。

「外出自粛に航空各社の減便」そんなイメージで到着した筆者には、

思いのほか、いつもと変わらない活気があるように見えました。

驚くほど充実している土産物屋や飲食店を見て歩きたい気もしましたが、

今回は人混みを避けラウンジで過ごすことに。


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ANAのチェックインカウンター周辺。

今回はAIR DOのフライトですが、コードシェアのANA便名で予約しました。


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こちらはAIR DOのカウンター。


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新千歳空港では初めてのANAプレミアムチェックインとANAラウンジ利用です。


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国内線のANAラウンジは、今回の新千歳のほか羽田、伊丹、福岡、那覇で利用させていただきましたが、

唯一窓がない那覇のラウンジが、広々として明るく、もっとも居心地が良かったように思います。


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基本的なサービスはどこも変わりません。


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出発20分程前に搭乗口へ。


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搭乗方法は、コロナ対策でANA同様、後方窓側から順に搭乗するLCCスタイルに変更されていました。


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搭乗機。

機材はLCCで多用されるB737-800より一回り小さい737-700。


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中央の通路を挟んで3席、3席という座席配置はB737-800やA320などLCCでお馴染みの機材と変わりません。

全便モノクラスのAIR DOフライトですが、

今回は足元が広い最前列の窓側で、隣2席は空席。

後方の真ん中席とは別クラスのような快適なフライトになりました。


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機内誌は各座席への配布は省略されていましたが、

機内前方に数部が備えられていました。


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機内誌掲載の路線図。

北海道内や東日本内の路線が多いAIR DO の路線図では、神戸は最西端に位置します。

新千歳を離陸したのち、

函館、五能半島突端、佐渡、能登半島、小松と日本海側を飛び、

若狭湾から上陸して南下、姫路付近で東に向きを変えて神戸に着陸する、

約2時間のフライトです。


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ほぼ定刻に駐機場を離れると機内安全ビデオが流れます。

最近ではレガシィでも、伊丹~新潟で利用したJALグループのJ AIRなどはCAさんの実演だったことを思い出しました。


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離陸待ちなどもなくスムーズに滑走路へ。


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今回は国内線としては長距離のフライトにもかかわらず、

離陸直後から着陸直前までずっと雲の上でした。


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ドリンクは、ほぼ普段と変わらないスタイルで提供されていました。


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国際線のようにモニターに現在地が表示されています。

今回のように雲の上のフライトがつづくときには良い気休めになります。


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高度が下がりようやく地上が見えたのは兵庫県加古川市付近。

よく見ると山陽新幹線と山陽電鉄の軌道が並行しているのがわかります。

機内誌の路線図には姫路まで迂回するルートが示されていましたが、

状況によっては「ショートカット」できる場合もあると何かで読んだ記憶があります。


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明石海峡大橋の上を飛び越え、


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そのまま西から着陸かと思えば、最後は空港の南から大阪側に回り込み、

低空で反転して東からの着陸となりました。


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定刻出発で離陸待ちもないと早着することが多い国内線ですが、

今回は到着も16:55ほぼ定刻となりました。


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神戸空港到着ロビーへの出口。


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神戸空港から繁華街で交通ターミナルでもある三宮へは、

ポートライナー利用が一般的で所要時間18分、運賃は340円です。


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ポートライナーに乗り継ぐ場合、

1階の到着フロアからエスカレーターで2階の出発フロアに上がり空港駅へ向かいますが、

そのまま1階からビルを出ると左手にリムジンバスの乗り場があります。


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空港の規模がそれほど大きくないため、バスの路線・本数も多くはありません。

5番乗場から発車する長距離路線のメインは徳島行で日中1時間ごとの運転。

他に徳島行が素通りする淡路島の中心「洲本」へ向かう便も数本あります。


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近距離路線発着の4番乗場からは神戸駅・有馬温泉や、休日にはUSJへの便もありますが、

本数が多いのは三宮・新神戸(新幹線)行で、午後は20~30分に1本の頻度で発車しています。


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ちょうどよい時間の便があったので、今回はバスで三宮へ向かうことにしました。


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空港からの乗車は筆者ともう一人だけでしたが、

ポートライナーから離れた地域で客を拾ったのち神戸大橋を渡り、


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ポートライナーとほぼ同じ15~20分程度で三宮駅前に到着しました。

運賃もポートライナーと同じ340円です。

神戸空港におけるメインのアクセスがポートライナーであることは今後もかわらないと思いますが、

別のルートがあることを知っておいて損はないと思います。

朝のスカイマーク131便で鹿児島へ向かった神戸に戻ってきたところで、

今回の特急日本縦断旅行記は終了とさせていただきます。

最後までお読みいただきありがとうございました。

(下に特急日本縦断旅行の全記事を添付させていただきます。)

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