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新潟駅から特急いなほ号で約2時間。
山形県庄内地方の代表都市「鶴岡市」の玄関、JR羽越線鶴岡駅に到着しました。
鶴岡市の人口は約13万人。
山形県内では山形市に次ぐ規模となっていますが、鉄道に関しては上越新幹線、山形新幹線、秋田新幹線の「谷間」のような位置になるため、首都圏からは最速となる上越新幹線・羽越線特急「いなほ」の乗り継ぎでも約4時間を要します。
そのような現状を改善するため、上越新幹線の延長路線としての羽越新幹線の構想があるほか、短期的にはすでに新潟駅において上越新幹線と在来線の羽越線特急を同一ホームで乗り換えができるようになっています。
一方航空についても90年代に鶴岡駅からバスで30分の距離に庄内空港が開港。
最近までANAの羽田行が1日4便就航していましたが、2019年8月より新たにLCCのジェットスターが庄内→成田線を開設しました。
LCCの就航で運賃面において庄内地方と首都圏が一気に近づいたほか、千葉県方面への所要時間が大幅に短縮されました。
今回は路線開設から間もないこの路線を利用してみることにしました。
路線開設時点でのジェットスターのダイヤは1日1往復で
GK777便 成田発13:00庄内着14:05
GK776便 庄内発14:50成田着15:55
となっています。
鶴岡駅前から14時50分発のジェットスター成田行に接続する空港バスの発車は13時22分でした。
途中のバス停からの乗車もあり窓側の席が埋まる程度の乗車率になりました。
鶴岡駅から約30分で庄内空港に到着。運賃は760円です。
ターミナルに入ると左手にANAのカウンターが見えます。
ANAだけが就航していた庄内空港に
このたびJALとつながりが深いジェットスターが乗り込んできた格好です。
早めに予約すれば、この広告記載の価格で航空券を手配することは難しくないようです。
広告には山形県初のLCCと書いてありますが、仙台空港以外の東北地方の空港にLCCが就航するのは初めてではないでしょうか。
庄内空港のターミナルビルは3階建です。
1階がANA・ジェットスターのカウンターと到着出口。
2階が出発フロアで、保安検査場と土産物屋があります。
3階は展望台デッキへの入口とトンカツ専門店「平田牧場」が営業しています。
保安検査場を抜け搭乗口付近に移動。
搭乗口エリアにも売店があります。
ラウンジこそないものの就航便数を考えれば空港施設は充実しています。
折り返しとなる機体が成田空港から到着しました。
レガシィのような優先搭乗はなく、窓側席から先に機内に入ります。
庄内空港に限らず、地方空港ではLCCでもボーディングブリッジからの搭乗が多いようです。
シートは通路を挟んで3列、3列の配置で同型の機材を使用するレガシィ航空会社と横幅は変わりません。
ピッチについても前の席に膝があたるほどは狭くありませんでした。
シートポケットには機内販売メニューに空港アクサスの機内限定販売チケットの案内、安全のしおり。
LCCでは珍しい持ち帰り自由の機内誌もありました。
満席にはならず8割から9割程度の搭乗率で出発。
新規就航の庄内路線ですが「予約の入りは必ずしも順調ではない」というニュース報道もあるようです。
成田空港からの到着が遅れていたため、少し遅れての出発となりました。
誘導路がない庄内空港の場合、ターミナルを離れた機体は滑走路中程から滑走路に進入し、端まで行ってターンした後、滑走・離陸となります。
離陸するとすぐに日本海上に出てました。
しばらく上昇をつづけ、ある程度高度を稼いでから反転。
庄内平野の上空を東に向かってさらに上昇していきます。
東北地方を横断し仙台空港付近から太平洋上へ。
その後右に旋回して太平洋岸を高度を下げながら南下します。
ベルトサイン点灯後、機窓には九十九里浜がみえました。
成田空港に向け最終の着陸体制に入ります。
都心から遠いといわれる成田空港ですが、空港周辺には庄内平野にも負けないような田園地帯が広がっています。
離陸から約1時間で成田空港に着陸。
着陸後しばらく待機があった後、LCC専用の第3ターミナルに到着しました。
JRや京成の駅がある第2ターミナルにまでは徒歩10分以上、第3ターミナルに寄るリムジンバスのバス乗り場へも5分以上かかります。
今回のようにLCCは折り返し時間を短く設定している関係で遅延が発生しやすい(遅延したら回復が難しい)ことと合わせ、到着後のスケジュールは余裕をみておくほうが無難だと思います。
GK776便搭乗については動画(約12分)も作成しています。 こちらもどうぞ。
ジェットスター庄内線 GK776便庄内⇒成田搭乗記。 FLIGHT REVIEW JET STAR JAPAN GK776 SHONAI⇒NARITA