JR西日本大阪駅中央改札口。
今回は北陸方面の特急サンダーバード号で金沢へ向かいます。
乗車するのは大阪駅8:40発のサンダーバード9号。
大阪駅を発車する特急サンダーバード号は朝6時台から20時台にかけ1時間に1~2本。
そのうち17号が金沢から先和倉温泉まで足を延ばすのを除けば、全便が金沢行ですが、停車駅は便ごとに異なります。
必ず停車するのは新大阪、京都、福井の3駅で、敦賀・小松にも多くの便が停車します。
乗車する9号を見ると、全便が停まる3駅のみの停車であることがわかります。
金沢までの所要時間では、同じく3駅のみ停車の37号の2時間31分より3分余計にかかるものの、最速便といって差し支えなさそうです。
ホームにあがると間もなく列車が入線。
近年のリニューアルで車体の塗り分けも変更され、より引き締まった印象になりました。
普通車車内。
シートピッチは充分ですが、近年登場の車両と違いコンセントなどの設備はありません。
車内から眺めた大阪駅ホーム。
大屋根の下の従来のホーム屋根は、当初の計画では撤去される予定でしたが、
大屋根の下に雨が吹き込むことがわかり、当面残されることになったようです。
8:40。大阪駅を発車した列車は淀川を渡り約4分で新大阪に到着。
金沢まで3駅しかない停車駅のひとつです。
博多、広島、岡山など山陽新幹線沿線から北陸へ向かう人の利便が図られています。
阪急電鉄・東海道新幹線と並行する島本駅付近。
奈良線で活躍が続く黄緑色の103系を見ながら京都駅に入線。
多少改造が行われているとはいえ、
「高度成長期の山手線を支えた黄緑色の103系に乗って京都から奈良へ」
と売り込めば首都圏からリタイア層を呼び込めそうですが、
売り込むとすればJR東日本でも西日本でもなくJR東海ということになるでしょう。
観光都市の玄関、京都駅の改札口は大阪駅以上に閑散ぶりが際だっているように感じられました。
京都駅を発車したサンダーバード号は、音羽トンネルを抜け山科駅の先で東海道線から分岐して湖西線に入ります。
次は福井まで1時間以上停車駅はありません。
右手には琵琶湖、左手には比良山系を望みながら、踏切がない高規格路線の湖西線を最高時速130kmで快走します。
再混雑区間となった京都~福井の着席率は20%~30%程度でしたが、
家族連れも見られ、7月に乗車した中央本線の特急あずさ号に比べれば活気か保たれている印象でした。
近江塩津で北陸本線に合流したのち、敦賀駅を通過。
駅では2022年度末とされる北陸新幹線乗り入れに向けた工事が進んでいます。
北陸新幹線は現在金沢まで開業しており、
金沢以南は敦賀までが新幹線規格の新路線建設、敦賀以南は現在の湖西線(在来線)に直通するなどの案がありましたが、
レール間の幅が違う新幹線と在来線を直通するフリーゲージトレインの開発が頓挫したことで、計画の見直しを迫られることになりました。
同じようにフリーゲージトレインに期待を寄せていた西九州(長崎)新幹線では、今後を見通せない状況がつづいていますが、
こちらは福井県西部の小浜(東小浜)を経由したのち京都へ南下。
京都からは片町線の松井山手付近を通って新大阪に至る新幹線規格の路線を新たに建設する。という形で決着がついています。
大阪駅ホームにあった北陸新幹線のPR広告。
北陸新幹線の大阪~金沢間が全線開通すると、
大阪から福井まで55分、金沢まで1時間20分、富山まで1時間40分、長野まで2時間25分で行けるようになると見込まれています。
広告にはありませんが、計算上東京にも3時間台で到達できることになり、
災害時などに東海道新幹線の代替機能を果たすことができるポテンシャルを備えています。
北陸トンネルを抜けた先でも田園地帯を貫く新幹線の工事現場が確認できました。
こちらは福井手前で北陸本線に並行する北陸自動車道。
大阪~福井や大阪~金沢などサンダーバード号と競合する高速バス路線もありますが、
いずれも米原で名神高速から北陸道に入るルートで運転されるため、
湖西線というバイパスルートをもつ鉄道の所要時間には迫れていません。
今回はJR西日本のクレジットカード会員限定の切符を利用しましたが、大阪~金沢間指定席利用で6500円。
正規では7990円でおよそ2割引に留まっています。
高速バスと特急列車の所要時間差がなくなり、半額で特急利用を認める企画切符で対抗せざるを得ない、九州などの主要路線に比べれば恵まれているといえそうです。
京都から約1時間20分。福井駅に入線。
現在の高架駅の南側に隣接して新幹線の高架工事が進んでおり、
コンコースは一体の金沢駅と同じような構造になるようです。
福井では下車が目だった一方、乗車はほとんどなく車内は9割程が空席に。
福井駅を出て九頭竜川に懸かる鉄橋を通過。
次はもう終点の金沢です。
北陸新幹線の延伸工事は当初は福井までが先行開業する見通しだったためか、
福井~金沢間は敦賀~福井間に比べ工事が進捗しているように見えます。
サンダーバード9号は通過する各主要駅でも新幹線ホーム新設の工事が着々と進められています。写真は芦原温泉駅。
石川県に入り、加賀温泉駅。
加賀温泉駅付近の田園地帯を貫く高架線。
よく見るとすでに架線柱が建てられていることがわかります。
福井駅・金沢駅と同様に在来線が先に高架化された小松駅。
本来、サンダーバード9号は通過ですが、今回は先行列車のトラブルの影響で5分ほど足止めとなりました。
金沢近郊の田園地帯。
これだけ在来線の車窓から新幹線工事の様子を眺められるのは、
ひとつは在来線に近い場所に新幹線の軌道が建設されているからですが、
もうひとつ、金沢以南の北陸新幹線延伸区間にトンネルが少ないことの証でもあります。
山陽新幹線などは全区間の半分がトンネルで、
駅間にトンネルがないのは姫路~西明石間だけとなっています。
並行在来線問題など影の部分に目が行ってしまいがちですが、こうして田園地帯に延びる高架を眺めていると、
車窓を楽しめる新幹線の開業が待ち遠しい気もします。
西金沢駅付近。
このあたりの新幹線軌道は、金沢駅に到着した車両が車両基地へ引き上げるために、すでに使用されています。
車窓に高いビルが目立つようになると、間もなく終点の金沢に到着します。
11:19。5分遅れで金沢駅に到着。
北陸新幹線が全線開業すると、同じ時刻(8:44)に新大阪駅を発車した場合、
サンダーバード号が敦賀付近を走っていた10:00頃には金沢駅に到着できる計算になります。
先に到着していた特急と並んで停車。
北陸本線において、このような在来線特急が新幹線代わりを務めるのも、あとしばらくです。
駅コンコースに隣接する商業施設内にある駅そば「白山そば」で、
月見ざるラーメン(550円)を食べ、
北陸鉄道石川線の乗り歩きに出かけました。
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