本記事は下に添付の記事の続きです。
鹿児島中央駅から在来線特急と東北・北海道新幹線「はやぶさ号」を利用して札幌を目指す特急列車日本縦断旅行をしています。
元々は新大阪駅から特急くろしお号と特急南紀号で紀伊半島を一周して名古屋へ。
名古屋から特急しなの号にのりついで松本に至る行程を予定していましたしが、
雨の影響で紀伊半島区間に運休や遅れの情報が相次いで発表されたため、
予定を変更し大阪と松本を結ぶ高速バスで一気に松本を目指すことになりました。
大阪梅田から高速バスに乗車すること約6時間。
松本駅前の松本バスターミナルに到着。
松本バスターミナルはJR松本駅の正面にあります。
予定変更により当初の予定より早い到着となったためホテルに荷物を置いて、
一度訪問してみたかった松本市内の国宝「旧開智学校」の見学に出かけることにしました。
松本駅前バスターミナル1番乗り場。
松本市内を巡る観光客向けの路線バス「タウンスニーカー」は、複数の系統があり、
松本城や松本駅から約2kmと距離がある旧開智学校に立ち寄る路線もあって便利です。
写真左は「タウンスニーカー」の1日乗車券で価格は500円。
高速バスで到着したバスターミナルの乗車券発売所で購入したものです。
松本駅から旧開智学校までは200円で往復するだけでは「元がとれない」ようですが、
1日乗車券には観光施設での割引特典も付属しており、
開智学校の場合見学料が100円引きになるので、
降車のときに小銭を用意する手間が省けるというメリットがあります。
バス乗り場で配布されていた時刻表裏面の路線図。
開智学校へは赤ラインの北コースに乗車します。
到着した小型バスに乗車。
バスは繁華街を抜け松本城を回り込むように走り、
約15分で旧開智学校に到着しました。
北コースは平日30分毎、土日祝日は20分毎の運転ですが、
最終は17時台と早いので、その点は要注意かも知れません。
バスを降りると後方に目的の旧開智学校の校舎が見えていました。
旧開智学校校舎。
明治8年に建築され昭和38年まで校舎として使われたのち今の場所に移築されたものです。
明治初期に西洋人ではなく国内の大工が「未だ見ぬ西洋」のイメージで設計・建築した「擬洋風建築」の傑作として有名です。
明治20年頃になると国内における西洋建築の型が定まり擬洋風建築は姿を消しています。
去年、新たに近代学校建築として初めて国宝に指定されました。
西洋風と中国風が混在する中央の車寄せには擬洋風建築のエッセンスが集約されています。
強い印象を残す「エンジェル」??
入口の下駄箱でスリッパに履き替え校舎内の見学へ。
教室。
筆者より若いと思われる見学者から「懐かしい」という声が上がっていました。
明治の名建築と言っても昭和の中頃まで現役の校舎として使われていたわけで、
自分が小学校に通っていたのが、いつだったのかを考えると、
比較的若い世代からそういう感想が聞こえてくるのも自然なことなのかも知れません。
階段。
赤い絨毯の効果もあって小学校の校舎内とは思えない気品が感じられました。
「開智学校」と聞くと、いかにも「明治の教育理念を掲げた」という感じがしますが、
付近のフェンスには「開智二丁目4」という看板があり、
多くの小学校と同じく所在地の字を拝借した学校名だったということのようです。
最終17:32の一便前16:47のタウンスニーカーで松本駅に戻りました。
「行き」と違い通常の路線バスで見られるサイズの車両での運転でした。
郊外の車庫に車籍を置いて毎日通勤通学客とともに都心に乗り入れ、
昼間は中心駅に到着する観光客向けに観光地を巡る路線で運用し、
夕方になると通勤通学客とともに郊外の車庫に帰る。
車両運用としては理想的ではないでしょうか。
夕食は松本駅舎の1階で営業する蕎麦屋へ。
すでに夕食の時間帯に入っていましたが、
店内は空いていたうえ感染対策も万全で不安を感じることなく食事ができました。
蕎麦と天ぷらの定食。
ここの蕎麦の味も良かったのですが個人的に「信州そば」と言えば、
「日本一狭い駅そば屋」を訪問するという不純な動機で訪れた、
塩尻駅の駅そば屋「桔梗」の味が忘れられません。
蕎麦屋を出て荷物だけ置いていたホテルに戻ります。
今回松本で宿泊したホテルは、松本バスターミナル(右端)に隣接する「プレミアホテルCABIN松本」(中央)です。
よく見ると建物の最上階(10階)に展望スペースがあるのがわかります。
フロントもそのフロアにあり、
エレベーターで最上階まで上がってチェックインし、
下のフロアの客室に向かうという異例のスタイルになっていました。
展望スペースはフリースペースとして開放されており、
松本駅や市街地を一望できます。
客室。
夜になって、もう一度展望スペースへ。
コーヒーや紅茶などをフリーでいただけます。
展望スペースからの夜景。
翌日(4日目)は新山口駅で山口線の不通に遭遇して以来、
ようやく予定していた特急列車乗り継ぎに復帰。
早朝の東京直通「あずさ」から、
東北・北海道新幹線「はやぶさ」(グランクラス)、
道内の特急「北斗」と乗り継いで、
一気にゴールの札幌へ向かいました。
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