西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

特急あそぼーい乗車記(別府15:12→熊本18:29)

 

 

www.nishiuraexp.com

 本記事は上に添付の記事の続きです。

f:id:nishiuraexp:20210325211200j:plain

JR九州別府駅。

今回は別府始発の特急「あそぼーい」号で熊本へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210326161650j:plain

f:id:nishiuraexp:20210326161729j:plain

別府駅3番線に入線した特急「あそぼーい」号。

 

 

f:id:nishiuraexp:20210326161810j:plain

「あそぼーい」号は4両編成のディーゼル車で、両端の1号車と4号車の運転台を屋根上に設け、先頭部分をパノラマ席としているのが最大の特徴です。

 

f:id:nishiuraexp:20210326161855j:plain

パノラマ席内部。

3席×3列の9人分の座席があります。

後方席からの展望を考慮してか、背もたれは低く、掛け心地の点では他のシートに一歩譲るかもしれません。

 

f:id:nishiuraexp:20210326161942j:plain

パノラマ席以外にも多彩な座席が用意されています。

2号車の一部はテーブルを囲む4人ボックス席になっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162041j:plain

3号車の中央部は、

大人用の普通サイズのシートと幼児用の小さなシートが対になった「白いくろちゃんシート」。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162127j:plain

同じく3号車の車端寄りでは売店「KURO CAFE」 が営業しています。

商品はコーヒーだけでなく弁当・アイスクリームなど多彩なラインナップで、販売カウンターの一部は子供向けに低くなっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162207j:plain

3号車反対側の車端には幼児向けのフリースペースがあります。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162321j:plain

4号車は一般座席と暖簾で区分けされたパノラマ席部分で構成されています。

暖簾に描かれた子猫は売店の名前にもなっているこの列車のイメージキャラクター「KURO 」で、

車内の至る所にその姿をみることができます。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162407j:plain

4号車のパノラマ席の後ろはソファーを配したラウンジ。

3号車の幼児向けフリースペースに対しこちらは大人が一服する場所というイメージです。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162457j:plain

多彩なシート・設備が魅力の「あそぼーい」号ですが一般的な2人掛のリクライニングシートも多数あります。

なお「あそぼーい」号の座席はいずれも指定席で自由席の設定はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162536j:plain

別府駅を発車した列車は次の大分まで別府湾に沿って走ります。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162605j:plain

別府湾の海岸に立つ水族館「うみたまご」。

車内では早速、客室乗務員さんから観光案内の放送が入ります。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162638j:plain

別府から約10分で大分に到着。

大分からの乗車が多くほぼ満席になりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162715j:plain

大分駅を発車すると宮崎方面へ向かう日豊本線と別れ、豊肥本線に入ります。

 

f:id:nishiuraexp:20210331155628p:plain

豊肥本線は阿蘇山地を乗り越え九州を横断する路線で、大分~熊本間の営業距離は148kmあります。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162816j:plain

16:01三重町。

f:id:nishiuraexp:20210326162842j:plain

16:25豊後竹田。

大分近郊の街の駅にこまめに停車しますが乗降客は僅かでした。

途中、中判田までは1時間に2本程度、豊後竹田までは1時間に1本程度普通列車が運行されているため、

「あそぼーい」号の乗客の多くは阿蘇観光の拠点阿蘇駅などへ向かう観光客と、

大分~熊本の都市間移動の用務客のようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210326162931j:plain

阿蘇山地への上り勾配を登る列車のパノラマ席を覗いて見ましたが、

大きな窓の内側に結露が生じて前が見えづらくなっているのが気になりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163008j:plain

2号車の売店「KURO CAFE 」のカウンターにあった乗車記念カード。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163047j:plain

豊後萩駅でしばらく停車し別府行の九州横断特急3号と行き違い。

「あそぼーい」号は土日祝日など特定日のみ運行で、

それ以外の平日は「九州横断特急84号」として、同じダイヤで写真の車両を使って運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163116j:plain

宮地駅付近から列車は阿蘇外輪山の内側を通ります。

左手に阿蘇五岳を望む区間ですが、雨天の本日は裾野すらほとんど見えず、車内放送での観光案内も省略されたようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163144j:plain

阿蘇外輪山の内側には5万人が暮らす。と昔教わった記憶がありますが、

この付近の豊肥本線の車窓は北海道の原野を思わせるものです。

列車は宮地・阿蘇・赤水の各駅に停車。

阿蘇観光へ向かう乗客が下車していきます。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163249j:plain

赤水駅を発車後、急な下り勾配に差し掛かると、

大分から100km以上走ってきた豊肥本線の線路は唐突に行き止まりになっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163324j:plain

減速・停車した列車の車内では客室乗務員さんがボードを掲げてスイッチバックの案内。

標高467mの赤水駅から次の標高277mの立野駅まで、約6kmで190mの高低差があり、

勾配に弱い鉄道は進行方向を変えることで効率良く高度を上げ下げしています。

列車がスイッチバックを行うこの付近は、阿蘇外輪山の狭い切れ目にあたり、外輪山内外を行き来する道路も線路に平行して狭い谷間を抜けています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163409j:plain

立野駅に到着。

ここでも進行方向切り替えがあり、しばらく停車します。

立野駅は第3セクター鉄道「南阿蘇鉄道」との分岐駅ですが

南阿蘇鉄道は熊本地震の被害により未だ立野駅への乗り入れができない状況が続いています。

現在2023年の復旧を目標に工事が進められています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163441j:plain

立野駅からは進行方向を元に戻す形で写真左手方向の線路へと進みます。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163519j:plain

立野から坂道を下り肥後大津に到着。

肥後大津駅は熊本空港から車で15分程度と近く、

空港アクセス輸送を担う「阿蘇くまもと空港ライナー」も駅前から運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163551j:plain 

武蔵塚駅で対向列車との行き違い待ちのため数分停車。

肥後大津から熊本までは電化されており、単線ながら普通列車が約20分間隔で運転されています。

阿蘇の雄大な風景から一転、車窓は市街地が続きます。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163624j:plain

18:29。日本の西端に近い九州らしく、3月のこの時刻でもまだ明るさが残る終点熊本駅に到着しました。

 

大小のシートが仲良くならぶ「白いくろちゃんシート」やキャラクター「KURO 」に代表されるように、

子供連れの利用を強く意識したと思われる「あそぼーい」号ですが、

子供連れで観光地へ向かう列車に乗車する背景には、

マイカーという選択肢がない、或いはマイカーが使いにくいという状況があると思います。

そして、そういう状況、つまり公共交通が発達している一方、駐車スペースや駐車費用などの面から「車なし」の生活をしている人が、

「どこに」「どれくらいの数」いるだろうか。と考えると、

九州内では熊本や大分といった地方都市よりも福岡周辺が圧倒的に多いのではないか。と思います。

そういう意味では「あそぼーい」号が博多まで乗り入れれば、

この列車が狙う客層によりアプローチできるのではないか。という印象をもちました。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163656j:plain

在来線部分も含めて高架化された熊本駅。

間もなくJR 九州系のショッピングセンターが駅前に開業する予定です。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163737j:plain

今夜の宿は熊本駅徒歩3分のホテルルートイン熊本駅前。

 

f:id:nishiuraexp:20210326163810j:plain

朝食

 

f:id:nishiuraexp:20210326163843j:plain

翌朝チェックアウト時に撮影。

「みんなの九州きっぷ(北部九州版)」の旅2日目は、熊本から九州新幹線で博多へ向かい、博多から長崎方面の特急かもめ号に乗り継ぎました。

続きは近日中に投稿します。

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

  

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 

【博多発は右側席がおすすめ】特急ゆふいんの森3号乗車記(博多10:24→別府13:37)

 

www.nishiuraexp.com

 本記事は上に添付の記事の続きです。

 

 

f:id:nishiuraexp:20210324223313j:plainJR九州博多駅。

今回はここからJR九州を代表する観光特急「ゆふいんの森」号に乗車し別府へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210324223357j:plain今回の旅行にはJR九州の格安企画切符「みんなの九州きっぷ(北部九州版)」を利用しました。

6000円で豊肥本線以北のJR九州路線が2日間特急・九州新幹線も含め乗り放題。

6回までは追加料金なしで座席指定ができます。(2021年3月乗車日現在の情報です)

 

f:id:nishiuraexp:20210324223452j:plain博多駅在来線改札口。

「みんなの九州きっぷ」は青春18切符などと違い自動改札を通過できます。

 

f:id:nishiuraexp:20210324223528j:plain特急ゆふいんの森号は博多から九大本線の由布院を経由して大分・別府を結ぶ特急列車で1日3往復。

下り列車の博多発車時刻は1号9:24、

3号10:24、5号14:35となっています。

1号と5号は由布院止まり、3号は別府行です。

由布院までの所要時間は2時間10分程度です。

 ★記事投稿日現在の情報です。

 

f:id:nishiuraexp:20210324223625j:plain発車時刻10:24の約10分前。

博多駅5番線に「ゆふいんの森3号」が入線。

ゆふいんの森号に使われる車両は71系と72系の2種類があり、

3号は1989年の「ゆふいんの森」号運転開始当初から使われている71系での運転です。

(3号と上り列車の4号は、日によっては特急ゆふ号として通常の特急車両で運転される日があります。時刻表参照。)

 

f:id:nishiuraexp:20210324223742j:plain71系ゆふいんの森号の客室入口の階段。

71系は4両編成、72系は5両編成ですが、いずれも全車両が客室を通常車両より高い位置に設けたハイデッカー構造になっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210324223822j:plain博多発の下り列車では先頭車両となる1号車の中ほどの席を指定しました。

ゆふいんの森号は全車指定席です。

土曜日に博多から由布院方面へ向かう列車は混雑することが多く、

今回も博多発車時にはほぼ満席になりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210324223902j:plain車両前方は運転席越しに前面展望を楽しめる構造になっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210325204944j:plain博多を発車してしばらくすると、

車内前方に立つ客室乗務員さんから、挨拶や車内売店の営業案内などがあります。

団体バスツアーのガイドのようなサービスで、

車内は観光地へ向かう列車らしい明るい雰囲気に包まれていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205049j:plain列車は田園地帯が広がる郊外へぬけ、九州新幹線の高架とならんで鹿児島本線を南下。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205145j:plain久留米からは由布院経由で九州を横断し大分に至る九大本線に入ります。

前方に見える線路は単線になり非電化のため架線もありません。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205313j:plain乗車日は九州地方の桜の開花から数日が経過しており、

沿線の公園や里山には多くの桜の花をみることができました。

ゆふいんの森号のハイデッカー構造は、遠方の山々だけでなく近くの沿線風景を眺めるのにも適しています。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205512j:plain11:39。博多から1時間少々で小京都の異名もある日田に到着。

到着前には客室乗務員さんから日田の観光案内もありました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205601j:plain日田発車後席を立ち2号車の売店へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205637j:plain弁当・アイスクリーム・コーヒー・アルコール類などの飲食物のほか、乗車記念品も多数あって、

必ずしも広くないカウンター周辺は、多くの客で賑わっていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205723j:plainカウンターの脇には乗車記念のカードも置かれています。

セルフで裏面にスタンプを押し日付を書き込めるようになっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205807j:plainこちらは乗車記念パネル。

客室乗務員さんが、このパネルを持って車内を巡回し記念撮影にも応じてもらえます。

 

f:id:nishiuraexp:20210325205905j:plain売店で購入した飲食物を隣接のフリースペースで味わうこともできます。

フリースペースはハイデッカー車両の上下寸法を活かした、列車内としては異例の開放感のある空間です。

写真は博多駅発車前に写したものですが、日田発車後に再び訪れるとすでに満席状態でした。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210027j:plainアイスクリームとお茶を購入し自席で頂くことに。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210128j:plain11:52発の天ヶ瀬駅では沿線の方と駅員さんが手を振って見送ってくれました。

JR九州は10年前の九州新幹線全線開通にあわせ、各所で沿線住民が走り抜ける新幹線にむかって手を振るCMを準備していましたが、

開業前日に東日本大震災が発生し放映中止になってしまいました。

幻の名CMとして有名で動画サイトなどで見ることができます。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210327j:plain豊後森駅手前で右の車窓に見えた山は切株山の名で親しまれ、

平坦な山頂部分は公園として整備されています。

由布院までの道中には慈恩の滝という車窓観光スポットもありますが、

いずれも車窓右手であり、ゆふいんの森号の指定席を予約するときは、博多発の場合は「進行方向右側席」をリクエストするほうが良さそうです。

売店横のフリースペースの座席も右を向いていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210423j:plain12:07豊後森発車。

駅に隣接して、かつて多くのSLが休んだ扇形機関庫が残っており右側の車窓から見ることができます。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210508j:plain豊後森発車後峠を越え下り勾配にかかると盆地に広がる由布院の市街地が見えます。

12:33。博多から2時間9分で由布院駅に到着。8割方の乗客がここで下車しました。

本日はあいにくの天気で市街地を見下ろす由布岳も一部しか見えませんでしたが、

2015年夏に72系で運転される由布院止まりの「ゆふいんの森1号」に乗車した際の写真を数枚添付させていただきます。

f:id:nishiuraexp:20210326151859j:plain由布院駅到着前。ゆふいんの森号最前列から見た由布岳。

f:id:nishiuraexp:20210326151921j:plain由布院駅に到着した72系特急ゆふいんの森号。

f:id:nishiuraexp:20210326151951j:plain由布院駅舎。

f:id:nishiuraexp:20210326152009j:plain観光客で賑わう駅前通りと由布岳。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210800j:plainさて由布院を発車した列車は山間の田園風景の中を走り、

 

f:id:nishiuraexp:20210325210837j:plainおよそ40分で大分の市街地へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210917j:plain博多から約3時間で大分に到着。

九州を横断するルートで運転される

「ゆふいんの森」号は博多と大分を最短距離でむすんでいますが、

単線非電化の九大本線の走行に時間を要するため、

所要時間では北九州・小倉へ迂回する特急ソニック号より1時間程度余計に時間がかかります。

しかし今回車内を観察していると博多から大分まで乗り通した方も少なからずいたようで、

「ゆふいんの森」号が乗ること自体が目的になりうる、完成度の高い観光列車である証のように感じられました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325210956j:plain大分からは複線電化の日豊本線をラストスパート。

 

f:id:nishiuraexp:20210325211057j:plain大分から約10分、13:37に終点の別府に到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20210325211200j:plain温泉街を歩くには少々早い時間帯でコロナの影響も消えないなかですが、

駅前には多くの観光客の姿が見え観光特急の終点に相応しい活気が感じられました。

今回は別府の街へは出ず、九州を横断するもう一つの観光特急「あそぼーい」号に乗り継ぎ熊本を目指しました。

続きはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 
鉄道旅行ランキング

 

 

www.nishiuraexp.com

  

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 








 

ANA421便(伊丹8:00→福岡9:15)で観光特急「ゆふいんの森」号にアクセス。

f:id:nishiuraexp:20210320135642j:plain

午前7時過ぎ。伊丹空港南ターミナル。

 

f:id:nishiuraexp:20210320135722j:plain

今回はJR 九州の格安きっぷ「みんなの九州きっぷ(北部九州版)」を利用した鉄道旅行に出発します。

最初に乗車する列車は博多発10:24の特急「ゆふいんの森3号」ですが、

博多へのアクセスは新幹線ではなく伊丹8:00発の福岡行ANA421便を利用することにしました。

福岡空港から博多駅までは地下鉄で5分ですので充分間に合うはずです。

 

f:id:nishiuraexp:20210320135806j:plain

f:id:nishiuraexp:20210320135854j:plain

保安検査を抜けたのち、新しく開業したウォークスルー型のフードコートを覗いてからANAラウンジで一服。

 土曜日朝のラウンジ内はコロナ以前を思わせる活気が感じられました。

 

f:id:nishiuraexp:20210320143027j:plain

5番搭乗口から搭乗。

リニューアルが進む伊丹空港ですが、搭乗口では昭和の産物と思われる反転フラップ式の出発表示が今も現役で使われています。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140109j:plain

搭乗機は737-800。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140136j:plain

特典予約のエコノミー。満席でした。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140155j:plain

定刻にターミナルを離れ滑走路へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140215j:plain

離陸。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140236j:plain

神戸空港と明石海峡大橋。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140300j:plain

高松市街地を左手に見るあたりから雲の上へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140821j:plain

西日本の緊急事態宣言が解除されて約1ヶ月が経過。

今のところ再度の発令を検討するような状況にはないようで、

満席の機内でドリンクサービスのお茶を飲んでいると、良くも悪くもコロナが遠のいていくかのようです。

今後も「対策は最大限にして、自粛は最小に留める」というのが理想であることに変わりないと個人的には思っています。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140904j:plain

やがて高度が下がり海の中道越しに福岡の市街地が見えてきました。

 

f:id:nishiuraexp:20210320140921j:plain

よく見ると市街地の右手にこれから着陸する福岡空港の滑走路が見えています。

 


雨の福岡空港に着陸 伊丹発ANA421便(B737-800)

 伊丹空港と同じく市街地を低空で飛行しての着陸です。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141502j:plain

9:05頃着陸。

定刻より5分早い9:10頃にターミナルに到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141522j:plain

ソーシャルディスタンスに配慮しながら降機し地下鉄の福岡空港駅へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141543j:plain

福岡空港が世界的にみても市街地に近い便利な空港であることは周知の事実ですが、

空港ターミナルから地下鉄駅への動線も短く、

手荷物受取のあとエリア外に出て目の前のエスカレーターに乗ると、

眼下に地下鉄駅の改札口が見えていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141733j:plain

博多までは2駅、5分、260円。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141800j:plain

9:30発の筑前前原行に乗車。

福岡空港駅が終点のため全ての列車が折り返し博多・天神方面へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210320141956j:plain

JR博多駅の駅前広場には9:40頃に到着しました。

伊丹空港出発から1時間40分ですが、大阪都心の梅田からだとプラス1時間程度を見る必要があり、

トータル2時間40分程度が、大阪~福岡・博多間の空路での実勢の所要時間となるようです。

これは梅田・大阪から新大阪駅へ向かい山陽新幹線を利用する場合とほぼ互角の所要時間です。

 試しにJR 時刻表の山陽新幹線のページを確認してみると、

新大阪7:11発の「のぞみ75号」の博多着が9:39、

そのあと新大阪7:15発の「さくら545号」の博多着が9:52となっています。

通常の乗車券・特急券で山陽新幹線から九州内の特急に乗り継ぐ場合、

JRの規定により、運賃が通算になる、九州内の特急料金が乗継割引で半額になるなど、

博多まで新幹線でアクセスするメリットは少なくありません。

しかし今回利用する「みんなの九州きっぶ」のように、

JR九州は九州内完結の格安切符を多数用意しており、

それらの切符を利用する場合には、九州まで新幹線でアクセスしても航空でアクセスしても条件は同じです。 

1泊2日や時には日帰りなど限られた旅行期間で、九州内完結の企画切符を有効活用したい場合には、

あえて航空利用でJR九州の拠点博多駅にアクセスするというのも有効な選択肢となるかもしれません。

 このあと博多10:24発のJR 九州の観光特急ゆふいんの森3号に乗車し別府へ向かいました。

f:id:nishiuraexp:20210320143149j:plain


つづきはこちらです。 

www.nishiuraexp.com

 

 

 

 

 

松本電鉄(上高地線)訪問記

f:id:nishiuraexp:20210306162816j:plain

長野県松本市の玄関JR松本駅。

今回はここから松本電鉄に乗車し終点の新島々駅へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210312173658j:plain

松本電鉄の起点松本駅はJR松本駅の一部を間借りしたような形になっています。

松本電鉄は2011年にバス会社を合併し「アルピコ交通」に社名変更されていますが、今でも松本電鉄の呼称が使われることが多く、

松本駅入口にもJRマークと並んで「松本電鉄」の表記がありました。

 

f:id:nishiuraexp:20210312173746j:plain

切符売り場もJRと同じ場所にあります。

写真左手の2台が松本電鉄の券売機です。

 

f:id:nishiuraexp:20210312173910j:plain

券売機上の時刻表と運賃表。

終点の新島々まで14km、30分、710円ですが、新島々までの乗車は観光客が大半で、地元利用の多くは24分、590円の波田までのようです。

ダイヤは朝ラッシュ時のみ20分間隔、それ以外は終日約40分間隔です。

90年代まで新宿と大阪からJRの夜行列車が午前4時台に松本駅に到着するのに合わせ、上高地方面へ向かう観光客のため、終点新島々までノンストップの快速列車が運転されていました。

定期夜行列車の廃止後も、新宿からの臨時快速列車が運転されることがあり、比較的最近まで早朝4時台の快速列車が残っていたことが時刻表の様子から伺えます。

また乗車予定の13:29の時刻表記の横には「あんしん」の文字がありますが、

欄外の注意書きによれば、ワンマン運転ではあるが「火曜・水曜・金曜日に案内係が乗車」とあります。

「IGRいわて銀河鉄道」や「えちぜん鉄道」などでも同様のサービスが行われていたと記憶しています。

列車のワンマン化は純粋に鉄道側の事情で行われるものであり、

利用者にはマイナスに作用することはあってもプラスに作用することはほとんどありません。

平日日中のローカル線利用者は通院の高齢者などが一定の割合を占めることが多く、

ワンマン化のマイナス面が露呈しやすいため、その対応が求められているのでしょうか。

**  あんしん電車は現在コロナの影響で休止中との表示がありました。


f:id:nishiuraexp:20210312173950j:plain

新島々から先のバスとのセット乗車券も券売機で購入できるようになっていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174034j:plain

今回は松本~新島々往復運賃と同額の1日フリー乗車券「上高地線電車わくわく1日フリー乗車券」を購入し改札へ向かいました。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174153j:plain

改札機はJRと松本電鉄の区別はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174119j:plain

改札を抜け右手方向へ進み6・7番ホームへの階段を降ります。

階段を降りてすぐの7番線が松本電鉄のりば、奥の6番線がJR大糸線のりばになっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174232j:plain

松本電鉄の車両は元京王電鉄井の頭線3000系2両で統一されています。

以前は元東急の5000系が使われていました。

5000系は東急時代の緑一色の塗装から元「青ガエル」の愛称もある車両で、お隣の長野電鉄などにも転じていましたが、

冷房設置が困難な車体であったため各社とも置き換えが進み、

全線が標高600メートルを超える冷涼な地域を走る松本電鉄でも平成11年~12年にかけ現在の車両に置き換えられました。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174342j:plain

車内。(終点到着後撮影)

多くの地方私鉄の例に漏れずワンマン運転対応の改造が施されていますが、

多くの地方私鉄やJRローカル線では3扉車両をワンマン運転に用いる場合、

運転台寄りの前扉を降車口、中扉を締め切り、後扉を乗車口とすることが多いのに対し、

松本電鉄は中扉が乗車口になっています。

後扉を乗車口とするとワンマン扱いの駅で乗降する乗客全員が車内の後ろから前まで歩く必要がありますが、中扉だと車内を歩く距離が半分で済むことになります。

バス車両ではよく見られる構造であり、バス会社と合併して再スタートを切った電鉄会社らしいアイデアと言えるのかも知れません。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174410j:plain

軽く座席が埋まったところで発車時刻に。

松本駅を発車した列車はJR用地を回り込むような形で右手方向へカーブしていきます。

松本電鉄の輸送密度は平成初期の3000人近い水準から一時2000人を切るまでに減少していましたが、

コロナ直前には2000人台半ばまで数値を戻していたようです。

コロナの影響については大都市圏で、移動自粛やリモートワークなどで鉄道利用の大幅減少が見られており、

元々利用者減少で厳しい状況にあった地方の鉄道を心配する声も少なくなかったようですが、

JR・私鉄問わず地方ローカル線の実態を考えれば、利用者が少ないローカル線ほど「地元の公立高校が通常授業を再開すれば需要はほぼ回復するのではないか」と個人的には考えていました。

しかし観光客の比率が高い松本電鉄はその例外かも知れません。

観光利用は「みずもの」という危機意識はあっても、こういう形で観光利用が激減することは誰も考えていなかったのではないでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174437j:plain

松本駅から約400m。最初の停車駅「西松本」に停車。

駅ホームに自転車置き場が設置されていました。

多くの地方私鉄で自転車の車内持ち込みができるケースが増えていますが、松本電鉄の場合、ターミナルの松本駅がJRと共用のため実施が難しいのでしょうか。

車内への自転車持ち込みの効果は大きいと個人的には考えています。

駅まで800m 、電車乗車10km、駅から800m の11.6kmの移動にかかる時間を想定すると、

徒歩で駅までアクセスする場合、

駅まで徒歩10分、電車20分程度、駅から徒歩10分、電車が30分間隔運転の場合の平均待ち時間15分を合計し計55分程度となりますが、

徒歩10分を自転車5分に置き換えると45分に短縮できます。

電車の時刻にあわせて出発する前提なら30分程度となり平均時速は23.2km 。

これでようやくマイカーとスピードで競う土俵に立てるというものではないでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20210312174537j:plain

松本から4駅目の大庭(おにわ)駅は松本インターに近く高速バス「松本インター前」バス停と徒歩で乗り継ぎができます。

新宿や大阪方面から高速バスで松本へアクセスし上高地方面へ向かう場合は短絡ルートとなり時間を節約できそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130257j:plain

電車は市街地を抜け郊外の田園地帯を走ります。

松本電鉄の軌道は終点の新島々へ向けて登り勾配になっていますが、勾配は穏やかで山岳路線の趣はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130334j:plain

f:id:nishiuraexp:20210313130404j:plain

松本から14分。路線中間の新村駅に到着。ここで終点まで1回だけの対向列車との行き違いがあります。

松本電鉄のダイヤはケーブルカーやロープウェーを想像するとわかりやすそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130437j:plain

松本から24分。波田駅。

松本駅以外では最も利用者の多い駅で唯一の終日駅員配置駅となっています。

駅近くにはスーパーが見え小さな市街地が形成されていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130508j:plain

f:id:nishiuraexp:20210313130540j:plain

最後の停車駅は渕東で「えんどう」と読みます。

単線一面の無人駅ですが、松本電鉄の萌えキャラ「渕東なぎさ」さんが下車客を出迎えていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130620j:plain

13:59終点の新島々駅に到着。

松本駅で席を埋めた乗客の8割近くがここまで乗り通したのは意外でした。

山の観光シーズンではなく、首都圏で緊急事態宣言が続くなかでも一定の観光需要があるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130651j:plain

線路は新島々駅から先、島々駅まで続いていましたが、

昭和58年に土砂崩れで運転休止となり翌年廃止されました。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130724j:plain

上高地方面へのバスターミナルと一体化した新島々駅。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130751j:plain

バス路線図の右端が松本駅、赤印が現在地新島々で左端は岐阜県の高山です。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130909j:plain

折り返しの電車に乗車し復路は新村駅で途中下車。

 

f:id:nishiuraexp:20210313130937j:plain

駅舎は近年建て替えられたようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131021j:plain

駅前には松本市のコミュニティーバスのバス停があります。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131044j:plain

1日7往復程度の運行。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131116j:plain 

バス停ポールの裏のボックスにあった路線図と時刻表の冊子。

いずれの路線もメインターミナルの松本駅へは入らず、郊外鉄道駅からのフィーダーに徹しています。

また大半の系統はJR大糸線や篠ノ井線など別路線の駅とを結んでおり、2つのフィーダー路線を1本に繋げたようなルートが特徴といえそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131227j:plain

新村駅前で発車を待つコミュニティーバス。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131300j:plain

駅から徒歩3分程の場所には30台程度が駐車できるパークアンドライド駐車場が設置されていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131454j:plain

次の電車で松本駅に戻る際に撮影。

駅ホームへは元々スロープだったものを、より緩い勾配に改良したのでしょうか。

f:id:nishiuraexp:20210313131551j:plain

あんしん電車にはじまり、中間扉からの乗車、自転車との連携、パークアンドライド駐車場、スロープ改良と、

観光利用が多いことで知られる松本電鉄ですが、

フィーダーバスを運行する地元自治体も含め、

地元利用者の繋ぎ止めに対する意識の高さが随所に感じられました。

コロナ前の利用者数の盛り返しは、そうした努力の結果であったのかも知れません。

観光需要は「みずもの」と言っても、松本電鉄を利用して向かう観光地は、旅館組合のやる気次第で浮き沈みするような観光地ではなさそうですし、

コロナの終息によって、観光需要が貴重な地元の足を下支えするという、従前の姿に1日も早く戻ることを期待せずにはいられません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

以下補足。

 

 

f:id:nishiuraexp:20210313131723j:plain

今回はFDA神戸松本線往復とホテルのセットで10000円という格安プランを利用して松本を訪問しました。

ホテルは松本駅を出て左手方向に徒歩3分程のホテルモルシャン。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131745j:plain

f:id:nishiuraexp:20210313131818j:plain

客室と朝食。

 

f:id:nishiuraexp:20210313131839j:plain

復路で利用した松本空港発FDA233便神戸行。

 


【絶景機窓】松本空港離陸から10分間。FDA233便神戸行。

 

www.nishiuraexp.com 

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

 































 

FDA神戸松本線(FDA232便)搭乗記。神戸10:00→松本11:00。

f:id:nishiuraexp:20210306161043j:plain

神戸空港ターミナルビル。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161113j:plain

今回はフジドリームエアラインズ(FDA ) 232便を利用して長野県の松本へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161136j:plain

今回の旅行は、3月限定で神戸発着のFDA の往復航空券と到着都市でのホテル宿泊がセットで10000円~という、破格のツアー商品が発売されていることをネットニュースで知り予約したものです。

支払い額は神戸~松本往復航空券+松本駅近くのホテルに宿泊するプラン(1人部屋・朝食付き)で11380円でした。

 

静岡県に本拠を置くFDAの神戸空港乗り入れは、

2019年秋に神戸空港の発着便数制限が緩和されたことを受け、

出雲線と松本線の2路線が開設されたのが最初で、

その後高知線、青森線が追加され4路線体制になりました。

3月28日からは出雲線に変わり岩手県の花巻空港への路線が就航することが決まっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161223j:plain

松本行232便の出発は10:00。JAL とのコードシェア便です。

9:45頃から搭乗開始。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161252j:plain

機材はエンブラエル175。

FDAは機体毎に色が異なるのが特徴ですが、今回はFDA の航空券などと共通の白地に黄色と赤色に塗られた機体にあたりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161315j:plain

機内はエコノミーのみ横4席21列の84席ですが、

10000円ツアーの客が多かったのか空席はわずかでした。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161335j:plain

シートピッチはピーチなどのLCCと比べると広く、JAL ANA の一般的な機材のエコノミーとかわりません。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161357j:plain

機内誌も各座席に用意されています。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161529j:plain

10:00。定刻にターミナルを離れ滑走路へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161552j:plain

10:05離陸。

神戸空港出発便は行先・離陸方向に関わらず一旦西へ向かい、松本線を含む東日本方面への路線は、加古川の手前で北へ旋回、播磨地方、丹波地方の上空へと進みます。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161624j:plain

f:id:nishiuraexp:20210306161644j:plain

雲をぬけベルトサインが消えると機内サービスの時間。

紙パックのお茶とチョコレート。

JALやANA はドリンクのみ、他に茶菓子(チョコレート)のみ無料の航空会社もあったと思いますが、

両方いただけるのはFDAだけです。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161717j:plain

琵琶湖上空から先、名古屋上空を経て中部地方の山岳地帯へ。

時刻は10:30。すでに降下に入っているようです。

神戸空港から松本空港までの所要時間はダイヤ上60分ですが実際の飛行時間は45分程度です。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161749j:plain

高度が下がった機窓の「下」と言うよりは「横」方向に見えた高山は乗鞍岳でしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161818j:plain

高い山を避け、河川が長い年月をかけて切り開いた平地の上を縫って進むというのは古い鉄道路線のお家芸ですが、

山に囲まれた松本空港へのアプローチは飛行機がそんな飛び方をしているような印象を受けました。

プロの仕事に身を任せていればよいことではありますが、

松本空港は国内では着陸が難しい空港の一つに数えられるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161845j:plain

着陸直前に広がる松本平野の風景。

緑がなく土色の地面と、枝だけになった夏緑樹が作る茶色い風景は、寒冷地の春の風景でもあります。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161904j:plain

標高658mの松本空港に着陸。

松本空港には並行誘導路がないため、滑走路の端まで進みターンしてターミナルビルへ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210306161927j:plain

コンパクトな松本空港のターミナルビル。

定刻11:00より5分程早い到着でした。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162009j:plain

f:id:nishiuraexp:20210306162125j:plain

ターミナルビル1階には到着ロビーとFDAのチェックインカウンターのほか小さな土産物屋があります。

松本空港に通年就航しているのは現時点ではFDA1社のみで、

JALが夏期限定で伊丹からの路線を就航させています。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162146j:plain

フロア中央からエスカレーターで2階出発フロアへ。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162205j:plain

保安検査場入口前に食堂「城下町」と土産物屋が一店。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162234j:plain

保安検査場は本日は出発便がない時間帯のため閉鎖されていました。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162256j:plain

なお本日は運休でしたが、神戸から松本空港に到着したのち、松本空港発11:35の札幌新千歳行211便に乗り継ぐことも可能です。

あえて1日松本に滞在してから北海道に向かう周遊旅行も面白そうです。

211便は13:10に新千歳に到着します。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162337j:plain

1階に戻りバスで松本駅へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162403j:plain

松本駅へのバスは路線バスとシャトルバスがあり、

シャトルバスは松本駅まで30分、650円、路線バス空港・朝日線は32分、570円となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162556j:plain

神戸からの到着に合わせ11:20にターミナルビル前を発車するシャトルバスに乗車しました。

コロナの影響でシャトルバスの運休情報もあるので事前の確認が必要です。

筆者が確認したところ、

松本駅へ向かう路線バスは12:00までないようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162645j:plain

窓側の席が埋まる程度の乗車率で空港を発車。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162703j:plain

松本駅へ向かう途中、車窓に見えたアルピコ交通(松本電鉄)の電車。

上高地へのアクセスを担う路線です。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162758j:plain

松本市街地に入ってから渋滞気味で、空港から40分かかって12:00に松本駅前の松本バスターミナルに到着しました。

神戸空港出発からちょうど2時間。

三宮からだと3時間程度での到着です。

これからアルピコ交通の電車(松本電鉄)で終点の新島々まで行きバスに乗り継いで上高地周辺の観光に向かうこともできそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20210306162816j:plain

松本バスターミナルと向き合うJR松本駅舎。

神戸周辺~松本間の鉄道事情に目を向けると、

今回利用したFDA232便に近い時間帯では、

姫路9:26発、新神戸9:43発、新大阪9:57発の「のぞみ102号」の名古屋到着時刻は10:47。

名古屋11:00発の特急しなの9号に乗り継ぐと松本に13:05に到着することができます。

新神戸からの所要時間3時間22分は航空と大差なく、所要時間の面では健闘している印象です。

運賃・料金の合計額は普通車指定席利用で新神戸~松本間12540円(通常期)となっています。

 このあとバスターミナルが入るビルの上階で昼食をとり、アルピコ交通(松本電鉄)の乗り歩きに出かけました。

続きはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 

 

* 記事記載のダイヤ運賃などは記事投稿日時点ものもです。

* 撮影カメラはキャノンG7Xmark2に戻しました。

 

最後に復路で利用した松本発神戸行FDA233便の松本空港離陸後の景色が素晴らしいものだったので動画を添付しておきます。


【絶景機窓】松本空港離陸から10分間。FDA233便神戸行。

 

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

www.nishiuraexp.com

 

 


















 

【快速サンポート松山行?】四国最長普通列車の旅(高松13:13→松山17:52)

f:id:nishiuraexp:20210117140636j:plain

f:id:nishiuraexp:20210117140747j:plain

2021年1月某日。JR四国高松駅

今回はここからJR四国の「メインライン」予讃線で松山へ向かいます。


f:id:nishiuraexp:20210117141018j:plain

高松駅7番線で発車を待つ松山行の特急いしづち号。

高松から松山までは特急で2時間30分ほどですが、

今回は特急列車は利用しません。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141127j:plain

こちらは高松発13:13の快速サンポート南風リレー号。

列車としては観音寺行ですが、その先列車番号上は別列車となるものの、同じ車両が松山まで直通します。

駅の発車表示は快速サンポート南風リレー号松山行となっていました。

今回はこの列車に終点の松山まで乗り通します。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141233j:plain

高松~松山間の営業距離は194.4km 。普通・快速列車としては実質的に四国最長距離を走る列車です。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141402j:plain

13:13。半分程度の席を埋めて高松駅を発車。

サンライズエクスプレスなどが休む車両基地の脇を通過します。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141509j:plain

高松と岡山を結ぶ快速列車マリンライナーの場合、

大半は高松を出ると坂出まで停車しませんが、

同じ快速列車でも、四国内だけを走る快速サンポート南風リレー号は途中の端岡駅にも停車します。

快速サンポート号は、2001年に現在の高松駅舎と駅周辺の整備が完了した際に運転を開始しました。

端岡駅はその際、快速列車と普通列車の緩急接続を実施するために構内の改良が行われ、

限られたスペースに上下線それぞれの待避線が設けられています。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141645j:plain

端岡の次の停車駅坂出で快速運転は終了。

その先、宇多津・丸亀と市街地の高架駅に停車します。

始発からしばらくの間だけ優等列車として走り、

その後各駅停車として走りつづけるというのは、

大都市圏私鉄の準急列車を思わせるものです。

 

f:id:nishiuraexp:20210117141841j:plain

13:43。高松から30分で高知方面との分岐駅多度津に到着。

ここで10分停車し岡山から来る高知行の特急南風11号と接続をとります。

これが「南風リレー号」の列車名の由縁です。

高松から松山方面へは高松からの特急いしづち号と岡山からの特急しおかぜ号を宇多津で連結しますが、

高松から高知に関しては、独立した特急列車を仕立てるほどの需要が見込めないようで、

一部時間帯をのぞき、高松近郊の快速列車サンポート南風リレー号との乗り継ぎ対応となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20210117142200j:plain

蒸気機関車時代の給水搭が残る多度津駅西方。

右方向へ進む予讃線松山方面に対して高知へ向かう土讃線は左手方向に分岐していきます。

 

f:id:nishiuraexp:20210117142525j:plain

多度津から2駅、14:03詫間着。

温暖な瀬戸内ですが乗車日は小雪の舞う寒さでした。

 

f:id:nishiuraexp:20210117142916j:plain

14:25。観音寺に到着。

高松から56.5kmを72分かけて走ったことになりますが、

多度津での10分停車があったことを思えば快速列車らしいスピードと言えそうです。

ちなみに特急に乗ると45分程度で到達します。

 

f:id:nishiuraexp:20210122221333j:plain

取り外された快速サンポートのヘッドマーク。

 

f:id:nishiuraexp:20210122221521j:plain

f:id:nishiuraexp:20210122221709j:plain

列車は終点の松山まで2両編成での運転ですが、

ここからはワンマン運転の普通列車となり、後方の車両は締め切り扱いとなります。

JR他社では2両編成をワンマン運転する場合、後方車両はドアだけ締め切り車内は開放することが多いようですが、

JR四国ではこの列車に限らず車両ごと締め切る対応になっているようです。

ドアの締め切りを知らず「列車に乗れない降りられない」といったトラブルの防止や、

乗務員の目が届くことによる不正や犯罪の抑止には効果的かもしれませんが、

突発的な混雑が発生した際の苦情など苦労もありそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20210123203829j:plain

観音寺では16分の停車時間があり駅前に出て見ました。

観音寺市は愛媛県境に接する香川県西端の都市で人口約6万。

観音寺駅は特急列車も全て停車する予讃線の主要駅の一つです。

 

f:id:nishiuraexp:20210123203945j:plain

観音寺から2駅、香川県最後の停車駅箕浦は貨車を転用した駅舎が特徴です。

 

f:id:nishiuraexp:20210123204207j:plain

観音寺から先、普通列車となっても駅間では100km/h をこえる快走が続きます。

乗車中の7000系の最高時速は110km/h 。加速性能も高く地方幹線を走る普通列車としてはハイスペックと言えます。

多度津以西が単線の予讃線で、前から後ろから頻繁にやってくる特急列車を効率的にやり過ごすダイヤを組むには、このくらいのスペックが必要だったのでしょう。

 

f:id:nishiuraexp:20210123204330j:plain

愛媛県四国中央市に入ると海岸に沿って並ぶ製紙工場の煙突が右手に見えます。

14:58川之江、15:03伊予三島と特急も停車する主要駅が続きます。

 

f:id:nishiuraexp:20210123204715j:plain

関川~多喜浜駅間で小さな峠をこえ、15:31新居浜に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20210126210544j:plain

ここでも10分停車し上りの特急列車と行き違います。

 

f:id:nishiuraexp:20210126210727j:plain

JR初期から活躍が続く振子式8000系アンパンマン仕様車両で到着した上り特急しおかぜ・いしづち22号。

8000系の後継車両として車体傾斜方式の8600系が2014年から投入されていますが、

JR四国ではディーゼル特急向けの振子式2000系の後継に登場した車体傾斜の2600系が期待された走行性能を示すことができず、

振子式2700系に後継車両を切り替える事態になっており、

8000系の後継車両については今後の動向が注目されます。

 

f:id:nishiuraexp:20210123205028j:plain

新居浜から2駅、約10分で四国鉄道文化村が隣接する伊予西条に到着。

愛媛県東部は中規模の都市が連続し、コロナ以前は駅の利用者数も比較的堅調に推移していたようですが、

その数字を支えているのは特急列車のようで、

普通列車は1~2両で1時間に1本程度と少なく、

地元内での移動に鉄道は十分には活かされていないように見えます。

 

f:id:nishiuraexp:20210131103713j:plain

壬生川と今治の中間に位置する伊予桜井。

手前は伊予三芳、次は伊予富田です。 

高松~松山間には香川県21駅、愛媛県33駅の計54の途中駅があります。

そのうち香川県の旧国名「讃岐」を冠するのは讃岐府中と讃岐塩屋の2駅のみですが、

愛媛の旧国名「伊予」を冠する駅は伊予三島、伊予寒川、伊予土居、伊予西条、伊予氷見、伊予小松、伊予三芳、伊予桜井、伊予富田、伊予亀岡、伊予北条、伊予和気と12駅もあります。

 

f:id:nishiuraexp:20210131103845j:plain

丸亀以来の高架線に上がり今治の市街地へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210131104101j:plain

16:37今治着。高松発車から3時間24分が経過しています。

今治では松山行の特急しおかぜ・いしづち15号を先に通すため11分の停車があります。

 

f:id:nishiuraexp:20210131104300j:plain

今治駅は四国の県庁所在4市に次ぐ四国5番目の人口規模を誇る今治市の玄関です。

 

f:id:nishiuraexp:20210131104501j:plain

f:id:nishiuraexp:20210131104652j:plain

なお観音寺駅で締め切られた後部車両は、ここで再び開放されます。

先述のようにJR四国はワンマン運転=1両という立場のためワンマン運転もここで終了です。

松山都市圏での需要を考慮した措置のようですが、

コロナの影響もあってか、1両ワンマンのまま松山まで運転してもなんら問題がない程度の混み具合(空き具合)でした。

 

f:id:nishiuraexp:20210131104826j:plain

今治駅を発車すると右手にしまなみ海道の南端に位置する来島海峡大橋の主搭が見えます。

今治駅前からは「しまなみ海道」経由で広島県の福山へ向かうバスも運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20210131104950j:plain

浅海駅~大浦駅付近では、香川愛媛県境付近以来、久しぶりに瀬戸内海の波打ち際へ。

冬の早い日没が迫ります。

 

f:id:nishiuraexp:20210131105124j:plain

終点松山が近づいて初めて車内でカメラを取り出せる状況に。

坂出駅~詫間駅間では満席に近い状態でした。

乗車日は冬の青春18切符利用期間最終日だったこともあり、

筆者のように高松から松山まで乗り通した乗客も複数いたようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210131105259j:plain

17:52。高松から4時間39分かけて終点の松山に到着。

2両編成の列車から両手で数えられる程の乗客が下車し足早に立ち去ってしまうと、ホームは四国最大の都市の玄関駅とは思えない静けさに包まれました。

高松から2時間30分程度で運転の特急いしづち号より2時間ほど余計に時間がかかった計算ですが、

途中48もの駅に停車し、そのうち多度津、観音寺、新居浜、今治の各駅では10分以上停車していたことを考えると、むしろ特急との差が2時間しかないことに驚かされます。

 

f:id:nishiuraexp:20210131105422j:plain

地方の県庁所在都市の古い駅舎と言えば最近役目を終えた新潟駅万代口駅舎がまず思い浮かびますが、

松山駅舎も高架化により近い将来姿を消すことになりそうです。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 




























 

【急がば回れ智頭急行】特急スーパーいなば7号乗車記(岡山13:43→鳥取15:32)

 

f:id:nishiuraexp:20210130162015j:plain

JR 西日本岡山駅。

今回はここから特急スーパーいなば号で鳥取へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162117j:plain

f:id:nishiuraexp:20210130162159j:plain

岡山駅山陽本線ホームで発車を待つ岡山13:43発の特急スーパーいなば7号。

自由席・指定席が1両ずつの2両編成です。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162301j:plain

車両側面には鳥取県の花である梨の花があしらわれています。
 

f:id:nishiuraexp:20210130162354j:plain

暖色系で纏められた187系車内。

岡山発車時点での乗客は自由指定席とも1両15人程度だったようです。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162437j:plain

シートピッチは充分で、

肘置き内臓と前席背面の大小2つのテーブルが備わります。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162523j:plain

デッキにはバリアフリートイレも設けられていました。

車端の銘板を見ると車両製造年は2003年となっていましたが、

最近の新型車両との違いはコンセントの有無程度ではないでしようか。

 

f:id:nishiuraexp:20210129221849j:plain

さて発車時刻までにスーパーいなば号の運転経路と岡山と鳥取を結ぶ優等列車の沿革について書かせていただきます。

特急スーパーいなば号は岡山を発車すると山陽本線を姫路方面へ走り、

最初の停車駅である上郡駅で進行方向を変え第3セクターの智頭急行線に入り、

智頭で因美線に合流して鳥取へ向かいます。(写真の赤線のルート)

走行距離は141.8km、鳥取までの所要時間は乗車中の7号の場合1時間49分となっています。

岡山~鳥取間の優等列車の歴史をさかのぼると、1997年までは津山線・因美線ルート(写真の青線)で運転された急行砂丘号がその役目を担っていました。 

 

f:id:nishiuraexp:20210129222320j:plain

急行砂丘号に使われた急行型気動車。

津山線・因美線ルートの走行距離は132.1km と現在の智頭急行線ルートに比べ約10km 短かったものの、

全線が単線で岡山鳥取県境の峠越えもあったことから、

岡山~鳥取間では2時間30分程度を要していました。

下記は運転時刻が近接する両列車のダイヤの比較です。

1992年  2021年

砂丘4号 スーパーいなば5号

岡山11:04 岡山11:05

金川11:24 上郡11:42

福渡11:36       

弓削11:47 佐用11:57  

亀甲11:58       

津山12:08    大原12:09

加茂12:29

智頭12:58    智頭12:26

郡家13:20    郡家12:44

鳥取13:30    鳥取12:53

 

このように現在の特急より時間を要した急行砂丘号ですが、

岡山~鳥取だけでなく山陽新幹線接続で広島や京阪神と鳥取を結ぶ役割も担っていたことから、

すでに急行列車が姿を消しつつあったJR 初期に4往復から5往復に増発され、

半室ながら全便がグリーン車を連結するという異例の急行列車でした。

なお急行砂丘号は1997年11月まで運転がつづけられたのち廃止され、

1994年に開通した智頭急行線を経由する特急いなば号に引き継がれました。

高規格路線の山陽本線と智頭急行線を通るルートへの経路変更により、

先述のように運転距離が約10km長くなったにもかかわらず、所要時間は30分程度短縮されました。

特急いなば号は2003年に使用車両を国鉄型の181系から新型の187系に置き換え、車両性能の向上で、さらなる所要時間短縮も図られたことから、名称を「スーパーいなば」に改め現在に至っています。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162647j:plain

13:43定刻に岡山駅を発車した列車は岡山市街地を流れる旭川を渡り猛然と加速。

 

f:id:nishiuraexp:20210130162724j:plain

早くも山陽本線区間の最高時速120km近くに達しました。

 上郡までの区間に限れば平均時速は90kmを超えます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130163142j:plain

熊山駅~和気駅付近で車窓を流れる吉井川。 

 この付近は2021年春のダイヤ改正で日中の普通列車の本数が1時間に2本から1本に減便されることが発表されています。

 

f:id:nishiuraexp:20210130163536j:plain

 和気・吉永・三石と通過し船坂峠を超えると兵庫県西端の上郡駅に接近。

 進行方向左側から、これから向かう智頭急行線の高架が接近してきます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130163716j:plain

14:17。普通列車が50分程度かけて走る区間を34分で走り上郡駅に到着。

わずか2分の停車時間の間に、車内では乗客が座席を回転させ、

乗務員室ではJR西日本から智頭急行へと乗務員の交代が行われます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170625j:plain

14:19。さきほど走ってきた山陽本線を見下ろして智頭急行線へ。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170717j:plain

14:31。姫路と津山・新見を結ぶJR姫新線との接続駅「佐用」に停車。

 

f:id:nishiuraexp:20210130144911j:plain

直線が続く智頭急行線の線路(佐用~大原間 以前撮影)。

線内の最高時速は130kmが許容されています。

智頭急行線はもともと国鉄時代に姫路と鳥取を結ぶローカル線として建設が進められていましたが、モータリゼーションの進展や国鉄財政の悪化から一旦建設が凍結されていました。

しかしその経路を考慮すれば、高速運転が可能な高規格路線として開通させれば主に京阪神と鳥取を結ぶバイパスルートとなり充分な需要が見込めるとの判断のもと、沿線3県等出資の第3セクター鉄道として建設・開業に至った経緯があります。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170828j:plain

187系は強力なエンジンに加え制御式振子装置を搭載しており、

デッキに立つと高速でカーブに進入する際、前の車両から車体が傾いていく様子を見ることができます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170947j:plain

14:43。岡山発車から1時間で大原駅に到着。

上郡の手前で岡山県から兵庫県に入った列車は、この付近では再び岡山県内を走行します。

  

f:id:nishiuraexp:20210130171048j:plain

大原では上りのスーパーいなば6号岡山行と行き違い。

智頭急行線を経由する特急列車は1994年の路線開業当初は阪神方面からのスーパーはくと号3往復のみでしたが、

1997年から「いなば号」の運転がはじまり、現在ではスーパーはくと号7往復、スーパーいなば号5往復が行き交う特急街道に成長しています。

 

f:id:nishiuraexp:20210130150150j:plain

大原駅を出てしばらく、全長5592mと智頭急行線で最も長い志戸坂トンネルを抜け鳥取県に入ると、車窓に雪も見えましたがその量は多くありません。

 

f:id:nishiuraexp:20210130150211j:plain

14:59。左からJR因美線が合流し上郡から56:1kmの智頭急行線の終点智頭に到着。
ここからはJR線に戻り鳥取まであと約30kmの道のりです。

f:id:nishiuraexp:20210130151621j:plain

JR因美線に入ると列車は千代川に沿って走ります。

北へ向かっていますが平地に降りると雪はほとんど見られなくなりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210130152456j:plain

15:23。最後の停車駅郡家に停車。

郡家は第3セクター鉄道若桜鉄道との乗り換え駅です。

特急スーパーいなば号は岡山から鳥取まで途中5つの駅に停車しますが、

他路線との接続がないのは大原駅だけであることに気づきます。

 

f:id:nishiuraexp:20210130171159j:plain

郡家からの鳥取市近郊区間では、意外にも雪の量が増え、真冬らしい車窓が広がりました。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170333j:plain

14:32。雪景色の終点鳥取駅に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170411j:plain

岡山から伯備線へ向かう特急やくも号に乗車すると、鳥取県の西の要米子まで約2時間で、スーパーいなば号の鳥取までの所要時間と大きく違いませんが、

実際に乗車した感覚としてはスーパーいなば号の方が短く感じられました。

また気動車ゆえのエンジン音は気になるものの、乗り心地でもスーパーいなば号のほうが勝っており、

全体として短編成で地味な存在ながら、かつてローカル線を走る急行としては異例の活況を呈した砂丘号の後を継いだ列車らしい実力が感じられる特急列車という印象を持ちました。

 

f:id:nishiuraexp:20210130170458j:plain

最後までお読みいただきありがとうございました。


www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 


www.nishiuraexp.com

 

www.nishiuraexp.com

 
鉄道旅行ランキング