JR九州が発売する「小倉・門司港お買い物往復切符」を使って関門海峡周辺を巡る日帰り旅行をしています。
山口県下関市から関門トンネル人道で関門海峡をくぐり九州側に到着しました。
トンネル出入口前の道を右手方向に7~8分程歩くと観光トロッコ列車「潮風号」の乗り場へ行くことができます。
トロッコ列車に乗ると門司港観光の拠点JR門司港駅付近まで行くことが出来るのですが、土日祝日のみの運行でしかも冬季は運休となっています。
西鉄バスの路線もあるようですが本数が少ないので今回は歩くことにしました。
「レトロ」が売りの門司港市街地までは徒歩でも20分程度で行くことができます。
人道トンネル出入口から左手方向に歩くこと10分程でトロッコ列車の踏切に出ます。
一旦踏切を渡って右折。
線路沿いを歩いてノーフォーク広場駅前で再び踏切をわたると、その先は海岸線に沿って伸びる遊歩道が市街地まで続いています。
関門トンネル人道出入口やトロッコ列車ノーフォーク駅方向から歩いて門司港市街地に入ると、
最も手前にあたる場所に出光美術館があります。
トロッコ列車運転日には出光美術館前駅を利用することもできます。
美術館に入館しても良かったのですが、今回は美術館近くの高層マンション「レトロハイマート」の31階にある「門司港レトロ展望室」を覗いてみることにしました。
青い看板に従い建物に入ると受付とエレベーターがあります。
エレベーターは待ち時間なしで乗ることができました。
入室料300円は展望室に着いてから払います。
高さ103メートの展望台からの眺め。
門司港駅方面。
関門海峡と下関市街地方面。
関門海峡大橋や関門トンネルの方向にはカフェが併設されており、
シースルーのテーブルにコーヒーを置いて景色を眺めながら一服できるようになっています。
展望室を後にして少し歩くと旧門司港税関庁舎があります。
この庁舎は明治45年に焼失した初代庁舎にかわり供用を開始しましたが、
税関庁舎として使われた期間は意外と短く昭和2年には別の場所に建設された3代目にその役目を譲っています。
その後戦災などで建物の老朽化が進んでいましたが、
平成になって周辺の観光開発にあわせ当時の姿に復元されました。
無料で内部を見学することもできます。
門司港駅周辺の市街地では、
移築されてきたものも含め多数の明治~戦前にかけての「近代レトロ」建築を見ることができます。
旧門司三井倶楽部。
三井物産の社交倶楽部として大正時代に建築された建物です。(大正10年築・後に現在地に移築)
旧横浜正金銀行門司支店。昭和9年築。
現在は北九州銀行門司支店として使用されています。
そして門司港レトロの要「門司港駅舎」。
現在の門司港駅は関門トンネル(鉄道トンネル)がなかった明治24年に門司駅として開業し名実ともに九州の玄関として機能してきました。
現存する駅舎も関門トンネル開通前の大正3年に完成したものです。
その後、昭和17年に関門トンネルが開通すると小倉までの途中駅であった大里駅がトンネルの出入口に近く、新たに九州の玄関としての機能を果たすようになりました。
門司の駅名もそちらに譲る格好で門司港に改名され現在に至っています。
しかし現在でも1日約5000人が利用するJR九州の主要駅として、毎日観光や通勤通学で賑わっており、
築100年を超える駅舎も大掛かりなリニューアルを経て美しい姿を保ちつつ現役で本来の用途に供されています。
コンコース。
写真左手の木製の大きな扉の奥は、
「みどりの窓口」になっていました。
木製の窓口の前に自動改札機が並ぶ改札口付近。
改札を入ったところにある有名な0マイル標。
日本の鉄道開業から100年を記念して昭和47年に建てられたものです。
歴史が感じられるホーム。
利用する列車は16:03発、博多直通の特急きらめき81号です。
日中に門司港駅を発車する列車は基本的に普通列車や快速列車ばかりで、
特急列車を利用できる切符をもっていても小倉までは普通・快速列車で行き、そこで特急列車に乗り換える必要があります。
門司港駅から博多へ直通する特急きらめき81号はその例外で、
運転される時間帯から考えても門司港観光帰りの客を視野に入れているものと思われます。
また今回利用している「小倉・門司港お買い物往復切符」との相性も良い列車です。
なお「きらめき81号」は土日祝日のみの運転です。(乗車日現在の情報です。)
車両は787系。
「小倉・門司港お買い物往復切符」で特急列車を利用する場合、原則として自由席利用となりますが、きらめき号は例外的に指定席を利用できる特典があります。
ただ81号に始発の門司港駅から乗車する場合、自由席でも空席多数で特典の恩恵を受けるまでもないようです。
小倉駅に停車。
門司港駅発車時点では空いていた「きらめき81号」ですが、ここでまとまった乗車があり立客が出ました。
普通・快速列車でここまできて特急に乗り換える場合も、小倉始発ではなく大分からの特急ソニック号利用となる場合が多く着席できる保証はありません。
17:15終点博多に到着。
「小倉・門司港お買い物往復切符」のうち往復切符の利用は完了しましたが、お買い物はこれからです。
切符に付属の1000円分の金券は時間帯もあって夕食に充てることにしました。
博多駅ビルに入居するJR九州系の商業施設「アミュプラザ」のフロア案内をしばらく見ていましたが店舗数が多過ぎて決められず、
とりあえずエレベーターでレストランフロアへ「直行」。
フロアを歩き回った結果、ここ「グリル大宮」のハンバーグに決定。
サラダ・スープのあと、メインのハンバーグが。小さくみえますが球形にも近い厚みがあって肉の量は充分です。
デザートのアイスクリーム。
内容は申し分ありませんでしたが、
金券の1000円プラスα程度の予算に対し、実際には概ね半額券として金券を利用することになりました。
このあと日本旅行が発売する姫路発着博多往復の格安プラン「姫得スペシャル」の、
復路の指定列車である博多18:33発の「のぞみ62号」で帰路につきました。
つづきは近日中に投稿します。