西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【米子空港にも乗り入れ】妖怪づくしのJR西日本境線乗車記。

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米子駅から徒歩10分。昨夜到着したANAクラウンプラザホテル米子。

今日はJR境線と山陰地方唯一の私鉄「一畑電鉄」を乗り歩きます。

 

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改札口上の壁面に描かれた大山山麓の風景画が印象的なJR米子駅コンコース。

 

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米子駅を始発駅とする境線は、改札前の1番線を東へ進んだ先にある0番線からの発車です。

境線は、終点の境港が漫画家でゲゲゲの鬼太郎などの作品で知られる水木茂氏の出身地であることから、

境港の観光誘致と一体となり、駅・ホーム・車両など至る所が、作品で登場するキャラクターやモチーフとなっている妖怪の数々で埋め尽くされています。

 

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0番ホーム風景。

北海道から沖縄まで全国に伝わる妖怪が紹介されています。

 

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車両も妖怪ラッピングが施されています。

乗車した米子8:31発の境港寄り車両は「ねずみ男列車」。

 

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車内のシートもこのとおり。

全国のJRローカル線や私鉄・第3セクターが活性化策として漫画などのキャラクターの力を借りていますが、

ここまで徹底的にやっている例は他に思い浮かびません。

 

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米子を発車して最初の停車駅の博労町駅の駅名標。

各駅毎に妖怪のサブ駅名が付されています。

 

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米子から3駅目の後藤駅付近には中国地方で活躍する車両を中心に、車両の検査や改造、メーカーと提携した車両新造などを行うJR西日本の後藤総合車両所があります。

境線の列車は全てディーゼルカーで運転され、一般的には非電化路線という認識ですが、車両所には電車の出入りもあるため米子~後藤間は電化区間となっています。

 

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後藤付近から市街地を抜け郊外の田園地帯をしばらく進みますが、

 

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間もなく進行方向左手に広大な空港施設が見えます。

 

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そして空港ターミナルビルに最も接近した場所に米子空港駅があります。

米子空港の滑走路延長に伴う線路付け替えが行われた2008年に従来の大篠津駅を移転させる形で設置された駅です。(米子空港駅は復路で下車します。)

 

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境線は米子~境港間17.9kmに14の駅があります。

それに対して米子~境港間の所要時間は片道45分程度。2編成あれば1時間毎に運転するダイヤを切り回すことができる計算になります。

境線では2019年からICカード(ICOCAやSUICA)の使用ができるようになっていますが、上記のような事情から各駅に改札機を設置するのではなく、バスのように車内に車載式のICカード読取機を設置する方法を採用し、少ないコストで実質全駅のICカード対応を実現しています。

路線バスでは「当たり前」のICカード対応方法ですが、鉄道では「駅数が多く、比較的短距離の路線で走行する編成数が少ない」など境線と条件が似ている「水間鉄道」(大阪府)などが同じ方法を採用しています。

 

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キハ40系の車載読み取り機。

乗車時は青、降車時は黄色の読み取り機にタッチします。

バスと違い進行方向が逆になることもあるので、車両の前後両方に乗車・降車の読み取り機が設置されています。

 

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こちらはキハ47の読み取り機。

運転台の直後にドアがあるキハ40に比べ、自動両替機の設置などワンマン化対応時にも苦労のあとが見られたキハ47ですが、一旦運転席の後ろに迂回して黄色の読み取り機にタッチして下車する必要があるようです。

 

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9:15終点境港駅到着。

 

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境港駅の改札口。両端の米子駅と境港駅では駅の改札機にタッチすることになっています。

 

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境港駅前。

 

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境港駅の駅前からはいくつかのバス路線が発車していますが、

観光利用におすすめなのが鉄道では遠回りになる松江へ約40分で直行する路線です。

この路線に乗車すると一昔前に軽自動車のCMで有名になった「べた踏み坂」(江島大橋)を通るのですが、

江島大橋は橋の両側で勾配度が異なっており(松江側6.1%・境港側5.1%)、境港発松江行の場合は、勾配が急な松江側の「べた踏み坂」を下ることになります。

 

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松江側から見た「べた踏み坂」(2012年に松江発境港行バスに乗車した際に撮影したもの)

6.1%は道路勾配としては驚くほどの急勾配というわけではなくバスもスムーズに登坂していました。

 

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境港駅前に話を戻します。

休日には多数の観光客が押し寄せる水木茂ロード方面へつづく駅前通り。

 

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道路の看板を見ると、

隠岐方面へのフェリー乗り場は日本語と英語、

米子空港は日本語・英語・韓国語・中国語の4か国語表記となっているのに対し、水木茂ロードは韓国語と中国語のみ。

訪れる観光客の構成を暗に示しているかのようです。

もっとも「水木茂大道」という表記は日本語表記を兼ねているのかも知れませんが。

 

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今回は境港発9:25の折り返し列車に乗車し、

 

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米子空港駅で下車しました。

 

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単線一面のホームに設けられた小さな駅舎は、前面道路を跨ぎ空港敷地に至る歩道橋に接続しています。

 

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歩道橋は駅開業の翌年に設置されたもので、両側にエレベーターを備えています。

 

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歩道橋の空港側からは屋根付きの歩道がターミナルビルに向かって延びており、

列車下車からターミナルビル入りまで約5分程度でした。

 

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米子空港にはANAの羽田行のほか、エアソウルのソウル行、香港航空の香港行、吉祥航空の上海行が就航しています。

ただし訪問時は就航先の諸事情もあってかANAのカウンターだけが営業中でした。

 

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国内線の出発時刻表。表示の4便の前に7:20と9:00がすでに出発済みです。

2月に訪問した鳥取空港には1日4便から5便への増便を祝う広告が掲示されていましたが、県都の空港を上回る1日6便が就航していることになります。

鳥取市と米子市では鳥取市のほうが人口が多いものの、米子空港は松江市など島根県東部からの利用もあって、このような逆転現象が起きているのでしょう。

また距離が近い島根県の出雲空港との間ではJAL・ANAのすみわけがなされていますが、鳥取県という括りで見れば鳥取・米子ともANAのみ就航というのも興味深い事実です。

 

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鳥取空港にはなかったカードラウンジもありました。

 

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今回は空港見学だけなのでラウンジ近くにあったカレー屋で休憩。列車の時刻を見計らい駅に戻りました。

 

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米子空港駅の時刻表。

ANAの羽田からの到着時刻は8:15、10:50、13:55、16:35、19:50、21:30となっており、残念ながら米子方面のビジネス客、境港方面への観光客いずれにとっても、飛行機からの接続がよいとはいえないようです。

境線のダイヤは基本的に米子駅に発着する岡山からの特急やくも号との接続を意識して組まれているようで、接続の改善は容易ではなさそうです。

 

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運賃は米子まで240円、境港まで190円となっています。

今のJR運賃は地方都市圏の輸送実態に見合っていない(安すぎる)というのが筆者の個人的な見方です。

ちなみに島根県の県都松江まで770円となっていますが、これは松江駅から出雲空港へのリムジンバスの運賃を下回っています。

 

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10:41の米子行に乗車。

 

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羽田から到着したビジネスマンが米子へのアクセスのために乗車すると、この路線の「妖怪づくし」は異様に写るかもしれません。

境線における地域外からの利用者数という点では、おそらく水木茂氏やゲゲゲの鬼太郎・妖怪などに誘われてやってくる観光客が空港アクセス客を圧倒している状況と思われ、これは致し方のないことなのでしょう。

 

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11:11。米子空港から30分かかって米子駅に到着。

後藤までの電化区間を活かしてJR東日本の男鹿線・烏山線やJR九州の筑豊本線で導入されている蓄電池電車を走らせれば、高い加減速性能の効果で駅間の短い境線では大きな時間短縮が可能なのではないか。という気もしますが、

境線のような一定の需要のあるローカル線であっても路線の採算に注目すれば、JRとしては積極的な投資はためらわれるということなのでしょうか。

米子からは山陰本線て出雲市へ向かい、一畑電鉄に乗り継ぎました。

続きはこちらです。

 

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