西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

近鉄アーバンライナーと名鉄の空港特急ミュースカイ(マイレージプラス三角フライト1)

 
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新年明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。

さて2019年の初旅は、アメリカの航空会社ユナイテッド航空のマイレージブログラム「マイレージプラス」のマイルを利用した、ANAの3フライト乗り継ぎ旅行です。伊丹発の枠がなかったため、名古屋→長崎→羽田→徳島の3フライトになりました。

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そんなわけで、平成最後の正月を迎えた近鉄難波駅から11時発のアーバンライナーで旅行スタートです。


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510円の追加料金を払いデラックスシートにしました。普通車のシートも立派ですが、特に独立シートのコスパは抜群です。

 

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JR四国が、特急しおかぜなどに使用される8600系のグリーン車について、JR在来線では最高レベルとHPで宣伝していましたが、それと同レベルのシートだと思います。

 

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靴を脱いで使用するタイプのフットレスト

 

 

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クレイドル式リクライニングの電動スイッチ

 

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テーブルは肘置きから引き出します。

 

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 難波から名古屋まで乗車券、特急券、デラックス券を合わせて4770円です。新幹線の企画切符には同じような値段のものもありますが、ミナミからは、急ぎでなければ近鉄特急のほうがよいと思っています。


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難波から2時間9分で定刻に名古屋に到着。今回の旅行の直前に、あおなみ線の終点金城ふ頭駅からセントレアへのバスが出ていることを知り試そうとおもっていたのですが、ダイヤがあわず、素直に名鉄で空港へ向かうことにしました。正月は休みですが、金城ふ頭駅近くには鉄道博物館もあり、周遊ルートを組むことができるので、また機会があれば試してみたいと思います。


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セントレアへ向かう名鉄特急は、所要30分弱の空港特急ミュースカイと、所要35分程度の一般特急があります。運賃は870円で、ミュースカイと一般特急の指定席は、別途ミューチケット360円が必要です。今回は一般特急の自由席にしたので、運賃のみの870円です。


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自由席でも半分は写真のような2人掛けシートですから、空いていればこれが一番コスパが良いのかもしれません。


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連絡橋を渡ってセントレアに到着。


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長崎行のフライトまで時間があるので、10月に空港近くにオープンしたテーマパーク、フライトオブドリームズを覗いてみることに。天井からの垂れ幕の矢印に従って進みます。


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駅からだと徒歩7分程度でした。


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施設内は無料エリアと有料エリアに別れており、無料エリアには飲食店街やボーイングショップがあります。


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有料エリアへの入場は大人1200円です。


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ボーイング機の製造工程を視覚的に説明するコーナーや


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実機を外から眺めたりコックピットを見学したりできますが、航空のお仕事体験など、この施設のターゲットは親子づれ(子供向け)だと思います。


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大人が楽しめそうなフライトシミュレーターは別料金が必要でも人気が高く、思いつきで行って操縦桿を握るのはかなり難しそうでした。


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個人的な結論ですが、大人だけで訪ねた場合は有料エリアへは入らず、入口すぐ(写真左)のスタバの展望席で、展示機を眺めながらコーヒーを飲み、ボーイングショップを覗いて帰るくらいが、ちょうど良いのではないでしょうか。

 2 セントレアの呉越同舟ラウンジと「2度目の」ANAプレミアムにつづきます。

 

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JR伊予西条駅隣接「四国鉄道文化館」訪問

 JR四国の伊予西条駅に隣接する四国鉄道文化館へ行ってきました。大宮や京都の鉄道博物館に比べればささやかですが、混雑もなく30分程度でも楽しめる好感の持てる博物館でした。


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 まずは2007年オープン時からある北館。伊予西条駅舎の隣にあります。目玉は0系新幹線とDE50型ディーゼル機関車の現車の展示です。0系新幹線は昭和39年の東海道新幹線開時からJR初期まで活躍した、新幹線を象徴する車両です。DE50型ディーゼル機関車は高度成長期に、非電化路線で、それまでのSLにかわり活躍しましたが、電化や気動車化などで、0系より早い昭和50年代に運転を終えました。

 

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 車内や運転台に自由に立ち入りシートに座ることもできます。0系新幹線のこの車内風景、鉄道ファンでなくても懐かしいと感じる方が少なくないのではないでしょうか。北館は車両のほか、新幹線に関するパネル展示などがあります。

 

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 つぎに跨線橋で予讃線の線路を越え南館です。写真奥が2014年に増設された南館の建物です。

 手前の展示は軌間幅が異なる新幹線と在来線を直通するため、左右の車輪の幅を営業運転中に切り替えるフリーゲージトレインの試験車両です。四国でも岡山駅に連絡線を設け、新大阪から松山などへ乗り入れる構想があります。九州の博多から長崎方面への新幹線で先に実現するかにみえましたが、技術的な課題が多く導入が先送りになっているようです。

 

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 南館の建物内はSLと急行型気動車の現車の展示がメインです。急行型気動車のほうは、比較的最近まで阿波池田発高松行の快速サンポートとして4両で運転されていたものです。坂出高松間ではマリンライナーに迫る俊足を披露していました。

 

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 南館の車両も自由に内部を見学できました。運転当時の広告などが意図的にそのまま残されていました。

 

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 車両の詳しい解説もあり、「文化館」を名乗っていますが、博物館としての体裁もととのえられています。

 

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 南館のもう一つの見せ場は、四国をイメージしたジオラマです。伊予西条駅周辺や瀬戸大橋などが再現されていました。運転は1時間に1回というのも、来館者数を考慮したのでしょうが、ある意味リアルで面白いとおもいました。


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 そもそも、この施設が高松や松山ではなく伊予西条にあるのは、東海道新幹線開業時の国鉄総裁十河信二氏が当地出身であることに関係しています。北館の隣にはその生い立ちや功績などを説明する記念館もあります。

 北館、南館、記念館共通で入館料は300円。水曜日は定休日です。

 

 

高速列車「KTX」と「TWAY航空287便」大邱乗り継ぎで帰国。《デルタスカイマイル利用 上海ソウル旅行5》

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 デルタスカイマイルを利用した上海・ソウル旅行最終日は、ソウル駅から高速列車「KTX」に乗り、大邱で、韓国のLCC「TWAY航空」に乗り継いで帰国します。

 

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 乗車するKTXのソウル発は11:00、東横インソウル東大門Ⅰでゆっくり朝食をとり、チェックアウト時間の10時近くにホテルを出て駅へ向かいます。

 

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 ホテル前の道路。車道に見える緑の看板のあたりが地下鉄「東大門歴史文化公園」駅です。

 

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 地下鉄4号線で約10分。ソウル駅に到着。コンコースは空港を思わせる雰囲気で飲食店も多数あります。

 

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 乗車がはじまったのでホームへ。「11時発 釜山行き KTX 125列車 6番線 遅延0分」という意味だと思います。4本の釜山行きが表示されていますが11:05と11:15は在来線を走る列車のはずです。

 

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 階段に近い車両では客室乗務員の女性が立ち乗客を出迎えていました。

 

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 11時定刻に発車。8割以上の席が埋まりました。

 

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 車内誌。韓国語がメインでほとんど読めませんが、興味深い記事もありました。

 

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 上が今回乗車している一般室の車内サービス、下がグリーン車に相当する特室のサービスです。シートピッチは一般室が93cm、特室が112cmとなっています。

 ちなみに東海道新幹線は普通車が104cm、グリーン車が116cmです。KTXは一般室と特室のシートピッチの差が大きいうえ、写真のようにドリンクと茶菓子の無料シートサービスもあるので、特室のコスパは良さそうです。

 運賃はソウルから大邱のターミナル「東大邱」までで、一般室利用で43500Wでした。距離を考えれば、日本の在来線普通運賃に近い水準で、特室を利用しても同じ距離の日本の新幹線普通車より安いことは間違いありません。

 韓国の高速列車についての別記事を貼り付けておきます。

 

www.nishiuraexp.com

 

 

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 東大邱到着前の車窓。わたっている川は洛東河だと思います。釜山金海空港からリムジンバスで釜山市内へ向かうときに、この川の長い橋を渡りますが、100km上流でもこれだけの水量があります。

 

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 定刻の12時47分より若干遅れて東大邱に到着。

 

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 東大邱駅もソウル駅に似た雰囲気で、大都市の駅らしく活気があります。

 

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 広い駅前広場。写真の右手方向に地下鉄へ降りる階段があります。飛行機に乗り継いで帰国するため空港へ向かいますが、公共交通機関を利用して大邱空港へ向かう場合、最もわかりやすいのは、地下鉄(安心方面)で2駅の峨洋橋駅まで行き、2番出口を出たところにあるバス停から401系統のバスに乗る方法だと思います。所要時間は写真の駅前広場からで、待ち時間・乗り換え時間も含め約30分です。地下鉄・バスともTmoneyなどの交通系カードがあると、タッチするだけで乗車できます。(バスは乗車時のみタッチ) 詳細については下の動画もご参照ください。 


東大邱駅から大邱空港への行き方 How to get to Daegu Intl Airport from Dong Deagu Station.

 

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 地下鉄とバスを乗り継いで大邱空港に到着。

 

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 韓国のLCC「TWAY航空」287便・関西空港行きのチェックインの列にならびます。出発1時間40分前でしたが、列にならんだ時間は10分ほど。座席指定はしていませんでしたが、窓側と通路側どちらがよいか、希望を聞いてくれました。

 

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 空港1階が到着とチェックインカウンターで、同じフロアには「銀行」や 

 

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「コンビニ」「ATM」(日本のクレカでのキャッシングはできなかったと思います。)

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 日本食レストランの大阪キッチンがありました。

 

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 2階の出発フロアには大韓航空(スカイチーム)のラウンジがあります。

 

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 同じ時間帯に利用するTWAYの大阪(関西)行きのほか、エア釜山の大阪行きと札幌行きが出発します。

 

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 保安検査と出国は14:30頃になってオープンし、上記3便分の乗客を一斉にさばくので、長蛇の列ができ、出国を終えるともう搭乗開始時刻という状態でした。乗客より空港のオペレーションが優先です。

 

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 初利用のTWAY航空の機体。B737-800です。日本でもA320と並びLCCの定番です。

 

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 シートは3列ー3列の配置。

 

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 ピッチは国内LCCのジェットスターやピーチと同程度でした。

 

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 機内誌はなく、安全のしおりと、機内販売品の案内のみ。

 

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 3連休最終日とあって、ほぼ満席の盛況でした。まだ11月ですが、ソウルでは雪を見て、帰りの飛行機にはクリスマスリースの飾り付けがされていました。

 

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 大邱から関空までは1時間少々。水平飛行の時間はわずかです。機内では水のサービスがあったようですが、窓側席で景色を見ているうちに通りすぎてしまい、サービスを受けることはできませんでした。入国書類の配布などは丁寧に行われていました。

 

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 入国審査場へのシャトルの車内から。乗ってきたTWAY航空の後ろを横切るのは、行きにお世話になった中国東方航空の機体です。

 今回はデルタ航空のニッポン500マイルだけでためた7500マイルで上海経由ソウル行の中国東方航空のチケットを発券して旅行しました。費用は概数で、上海経由ソウルまでの空港税など諸費用・仁川空港ホテル「ダラクヒュ」・東横イン東大門・帰りのTWAY航空の航空券がそれぞれ6000円程度。ソウルから大邱までのKTXが4000円程度で基本の旅費は約3万円でした。

 帰りについて見ると、高速列車KTXとTWAY航空の合計で、ソウル駅から約1万円でしたが、3連休最終日の午後であることを考えれば、ソウル・仁川空港から関空へのLCCのチケットを同価格で購入するのは容易ではないはずです。またソウル市内から仁川空港への交通費や所要時間も別途かかることを考えれば、今回の大邱乗り継ぎは充分使えるルートではないでしょうか。

 

 

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ソウル都市鉄道乗り歩きと仁川中華街訪問《デルタスカイマイル利用 上海ソウル旅行4》

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 昨夜、中国東方航空で上海から仁川に到着。空港内のホテル「ダラクヒュ」に宿泊していました。8時ごろにチェックアウト。「ダラクヒュ」に食堂はなく、一つ下の空港駅改札フロアにある「バーガーキング」で朝食を摂りましたが、日本のバーガーキングと味が少し違うようでした。

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今日は、ソウル南郊の水原の世界遺産「水原華城」を訪問する予定でしたが、外は本降りの雨のようで断念。

代替案もすぐには思いつかず、とりあえず「ダラクヒュ」のすぐ近くから発車する、無人電車に乗って終点まで往復してみることにしました。これも「磁気浮上方式」ですが、特に高速というわけではなく、愛知の「リニモ」に近い印象です。

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特筆すべきは、「今のところ」無料で乗れる点です。

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車内。沿線は空港関係の施設と駐車場が中心ですが、ホテルやカジノがあるパラダイスシティへの足としては利用できそうでした。

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15分間隔の運転で、終点まで行って戻ってくると約30分かかります。

 

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仁川空港に戻り、空港特急AREXでソウル駅へ向かいます。

 

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43分でソウル駅に到着。9500Wで切符(カード)を買いましたが、到着後、改札を出たところにある、写真の機会に切符(カード)を入れると500Wが戻ってきます。

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地下から橋上駅舎のコンコースへ上がり両替所へ。コンコース内にある「ウリ銀行」です。目立つ場所にあり穴場感はありませんが、レートが良いことで知られているようです。韓国はJCBも含め、ほとんどの支払いがクレジットカードでできるため、財布に入っていた1000円札4枚だけを両替すると39000wになりました。

 

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海に面した仁川空港は雨でしたが、ソウル市内は雪だったようで、3cm程度の積雪になっていました。11月の雪はソウルでは珍しくないのでしょうか。

 

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雪のソウルは初めてです。雪化粧の「伝統的建築物」を写真に収めようと思い、ソウル駅から歩いて行ける「南大門」を目指します。写真は最近開通した高架の遊歩道「ソウル路7017」で、旧ソウル駅舎の横からエレベーターで上がることができます。これを通ると、南大門まで、徒歩で10分かからずに、安全にいくことができます。

 

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雪化粧の南大門。日曜日の11時過ぎですが、今日は訪れる人も少ないようです。

 歩いてソウル駅に戻り、午後はソウルから近郊電車で仁川へ。仁川から水仁線で烏耳島へ、そこで4号線に乗り継いで、ソウル駅を通り越し、今日の宿、東横イン・ソウル東大門もよりの、東大門歴史文化公園駅まで向かう、鉄道小旅行に出掛けることにしました。


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ソウルと仁川を結ぶ京仁線は、最近特急電車の運転が始まっています。座席指定のセマウル号などと違い、ロングシートの特急で、首都圏の京王線の特急や、京阪神の阪急特急のような存在です。優等列車の運転が少ないソウル近郊電車では異例のことで、どうせなら乗ってみたかったのですが、始発の龍山駅へ行っても、何番線から何時に発車するのかわからず、結局普通電車で向かうことにしました。

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写真:参考にした龍山駅の時刻表。平日の赤字が京仁特急かと思いましたが、欄外脚注には東廟、清涼里の文字が見え、どうも反対方向(ソウル中心部方面)の時刻表だったようです。

 龍山から京釜線を南下、途中から京仁線に入っても複々線がつづきます。仁川行に乗ったはずですが、運転整理が行われたようで、一つ手前の東仁川で終点をつげられました。もとより東仁川止まりの設定も多く、駅周辺の雰囲気が気になったので、改札を出て見ましたが、小さな地下街がある以外は変哲のない市街地が広がるだけの様子でした。

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写真:仁川の一つ手前 東仁川駅前。

 すぐに駅に戻り、後続の電車で最後の一区間を進み、終点の仁川に到着。なぜかこの一駅間だけは複線になっています。

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写真:京仁線の終点仁川に到着。

仁川駅を出ると、汽車のモニュメントがありました。

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仁川は首都ソウルに隣接する大都市で、港があり、事前の知識は全くありませんでしたが、よくみると奥には中華街の入口らしきものが見えます。おそらく仁川は日本の横浜と同じような役割を果たしてきた街で、この汽車のモニュメントもハングルは読めませんが「ここ仁川とソウルの間が、韓国で最初の鉄道であった」というようなことが書いてあるのでしょう。(後刻確認。やはり1899年に仁川と漢江の南に位置する鷲梁津の間に開通した鉄道が韓国初の鉄道で、翌1900年には漢江に架橋。現在のソウル駅付近まで延長されたようです。)

 

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13時を過ぎていますが、昼食を求めて中華街へ。かなりの規模でした。

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入口から少し坂を上ったところにある、中華苑という店に入りチャンポンを注文。

 

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チャンポンてこんな色だったかな?韓国風チャンポンということでしょうか。食べてみると思ったほど辛くなく「それなりにおいしかった」と思います。5500Wというのも良心的でよいのではないでしょうか。

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「中華苑」店内の様子。

 

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大都市の終点にしては小ぶりな仁川駅舎。ここから「イエローライン」の水仁線に乗り継ぎます。

 

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水仁線は、1990年ごろまで、ナローゲージの軽便路線で、国鉄型気動車のキハ20をスリムにしたようなスタイルの気動車がのんびり走るローカル線でしたが、沿線の急速な開発により今では写真のような近代的な電車が頻繁に走るようになっています。ちなみにピンクで強調された座席は「Expecting Mother」限定の優先席のようです。

 ひと昔前までは「儒教の影響が強い韓国では、何も言われなくても皆、高齢者(年配者)には席を譲る」などと言われていましたが、今はどうなんでしょうか。最近数か月おきに韓国を訪れ都市鉄道に乗る機会も多いですが、若者が高齢者に席を譲るシーンをあまり見かけません。

一方、韓国の都市鉄道では時折、車内で突然セールストークをはじめ、乗客に様々な商品を売ろうとする人を見かけます。今回、龍山から仁川へ向かった電車でも、「付けたままスマホを操作できる手袋」を2000Wで売っている人がいましたが、そういう人の多くが、本来なら「そろそろ席を譲ってもらえる」ような年齢の人たちなのが気になります。個人的な見方にすぎませんが、韓国が高齢者に優しい国という印象はありません。

 

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話がそれましたが、水仁線は地上を走る区間が多く、時折、軽便鉄道時代の線路跡が見えていました。鉄橋はそのまま残され遊歩道になっているようです。

 

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30分ほどで終点の烏耳島(おいど)に到着。駅周辺はニュータウンの様相です。ここは、ソウル駅を通り、明洞・東大門などソウル市中心部を貫く地下鉄4号線の始発駅になっています。

14:48分発という中途半端な時間帯の電車でしたが、始発からかなりの席が埋まり、山手線や大阪環状線のような環状路線になっている2号線と接続する舎堂(さだん)駅手前が一番混雑していました。学研都市線の京橋手前や、東急線の渋谷手前などと同じ現象のようで、地下鉄4号線と言っていますが、実態は郊外電車と地下鉄が一本につながっている状態のようです。

郊外電車と地下鉄が直通し、それを一本の路線(4号線)として扱うことに自体は何ら問題はなく、初乗り運賃が2重になったり、路線名が変わるまぎらわしさもないなどメリットも多いのですが、ソウルの場合は郊外区間(2号線の外側)も地下鉄区間(2号線の内側)と同様、各駅停車が基本のダイヤになっている点が気になります。先の東急の例でも、例えば乗り入れ先の半蔵門線内は各駅停車でも東急線内は優等列車が多数運転されていますし、JR学研都市線と東西線の関係も同じです。京仁線特急に一部の日本の鉄道ファンまでもが注目するのも、このような背景があってのことだと思います。

”そんなわけで” 烏耳島から各駅停車の地下鉄のロングシートに座ること1時間30分。ようやく今夜のホテル「東横イン東大門」もよりの東大門歴史文化公園駅に到着しました。

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東横イン東大門は駅の4番出口から少し歩いたところのはずでしたが、4番出口をでたところに、それらしき建物があり、早速チェックインしようとしたら、韓国人のフロントスタッフから日本語で「Ⅰの方ではないですか」と言われました。写真の建物は「東横イン東大門2」で宿泊日の前日にオープンしたとのこと。

「1は50mほど。1分もかからない」とのことでしたが、その通りでした。

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東横イン東大門1。建物もそっくりで今後間違える人が続出しそうです。

 

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「1の方」の目の前からは、仁川空港と金浦空港へのリムジンバスが出ており、知っておいて損はなさそうです。

 

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今回は一泊63000Wでした。「Ⅱの方」は開店セールで50000W程度で泊まれるようで複雑な思いでしたが、これまで数か月前に予約しようとしても満室で取れなかったのが、今回は予約できた理由がよくわかりました。

 つづき「高速列車「KTX」と「TWAY航空」を大邱で乗り継いで帰国」はこちらです。

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中国東方航空MU5051便(上海→ソウル)搭乗記と仁川空港ホテル「ダラクヒュ」《デルタスカイマイル利用 上海ソウル旅行3》

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上海乗り継ぎ観光を終え、浦東空港に戻ってきました。ここから乗り継ぎの中国東方航空5051便ソウル仁川行に搭乗します。購入時には18時05分発だったものが、この便も時刻変更で20分早い、17時45分になっていました。

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 天井の造作が独特な第1ターミナルからの搭乗です。表示では手続中になっているのに、搭乗口の表示がないので、たずねると制限エリア内に表示されているとのこと。イミグレは混雑していて、やはり30分程かかりました。 

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 日暮れの搭乗口で時間潰し。ここから日本へ向かう便の多くがバス搭乗ですが、搭乗するソウル便はターミナル据え付けで17時30分頃から搭乗開始。利用者は韓国人が大半のようで、大韓航空の国だけに、スカイチーム上級会員の優先搭乗が多いのが印象的でした。

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 機材も日本線より大きい2通路のもので、シートにはモニターがついており、韓中路線は日中路線より距離が短いにもかかわらず優遇されている印象を受けます。

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 朝の関空からの便に日本人乗務員が多かったように、韓国人乗務員が多く乗務しており、客層もあいまって韓国のエアラインに乗っているのかと思うほど。
 ソウルまでは1時間40分のフライトで、水平飛行に入ると、慌ただしく機内食のサーブが始まります。朝の関空線は大阪のケータリング会社のものだったはずで、本国積み込みの、この便の機内食こそ中国東方航空のサービスレベルの指標になるものだと思います。

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 メニューはチキンカレー。赤い袋の中身は「もろみ」のような味で、パンにつけて食べるようです。W炭水化物ですが、カレーは美味で、思っていたより良かったというのが個人的な印象です。
 
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書類の配布は韓国人と思われたらしく、韓国語の税関書類のみ。せめて中国語なら記入できたと思うのですが。仁川到着後に、空港備え付けの日本語版を使用しました。
 韓国に特に縁はないのですが、中国の大都市に身を置いた後に、韓国の空気が流れる機内に身を置くと、和やかに感じられ安心感があるのは不思議です。訪問した回数が韓国のほうが多いからという以外にも理由があるように思います。


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 仁川空港に到着。ターミナル据え付けですが、シャトルで移動。21時過ぎでもイミグレには行列ができ、少々疲れました。これからソウル市内のホテルだと大変ですが、今回は仁川空港内のカプセルホテル「ダラクヒュ」を予約しています。

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 1ターミナルのダラクヒュは空港駅の改札からエスカレーターを上がったフロアにあります。フロントでルームキーとWi-Fiのアドレス、ミネラルウォーターを受け取り部屋へ向かいます。

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 部屋はシャワーありと無しがあり、今回は無しのほうで、公式ページからの予約で5000円台です。(シャワーありのほうが部屋が広くコスパが良いという情報が多数あります。)

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 シャワー無しの部屋。部屋の近くに共用のトイレとシャワーがあります。空調の加減もよく、日中韓を1日で「飛び回った」疲れもあって、ゆっくり休むことができました。次回機会があればシャワーありの部屋を試してみたいところです。

 つづき「雪のソウルは「鉄道ネタ」と仁川中華街訪問」はこちらです。
www.nishiuraexp.com

中国東方航空MU730便(関西→上海)搭乗記《デルタスカイマイル利用 上海ソウル旅行1》


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デルタ航空のニッポン500マイルだけで貯めたスカイマイル7500マイルで、7月に上海経由ソウル行の中国東方航空の航空券を発券していましたが、ようやく出発日になりました。


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購入日以降にダイヤ変更があったらしく関空発は10分早い9時30分になっていました。カウンターは7時10分にオープン。すぐに並びましたが1人1人に時間がかかるようで10分程度の待ち時間がありました。

 

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カードラウンジの比叡で時間を潰してから搭乗口へ。出発35分前の8時55分から搭乗開始。

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カウンターで、、機材変更のため、指定していた「35A」のない機材になったことを告げられ、非常口座席の33Aに変更したのですが、機内に入ると33Aは一般座席で、元々指定していた35Aのほうが非常口座席のようでした。空港の業務を請け負っているJALが中国東方航空のやることについていけていない印象をもちました。

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一般座席でもJALやANAの国内線程度のシートピッチはあり掛け心地や清潔感も問題ないレベルです。CAさんは日本人が3名乗務とのことで、その点でも安心できるエアラインだと思います。

 

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ほぼ定時に出発、上海浦東までは2時間30分のフライトです。水平飛行に入ると早速機内食タイム。メニューは一種類だけで、昼には少し早いためか、「本日はトマトパスタを、ご用意しておりますが、・・」と意思確認があってからサーブされました。実際に飲み物だけ頼む人も多かったので、中国東方航空がケチというわけではないようです。

 

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機内食が終わり機窓に目をやると正月に訪問することになった長崎空港がみえました。まだ日本の上空なのか、とおもいかけましたが、関空→上海は、機内アナウンスによれば1280kmとのことで、もう道半ばか、それ以上進んでいる計算です。

 

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食後のドリンクの注文も起きている人全員に声をかけているようでした。

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関空を出て2時間程で降下を開始。予定どおりほぼ2時間半程で上海浦東空港に到着しました。沖止めでしたがバスへの誘導などはスムーズでした。

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 関空での搭乗から後は、上海浦東空港のターミナル据え付けまで、中国東方航空のサービスに「ほころび」のようなものはかんじられず、機内食のレベルも高かったとおもいます。

利用上の注意点はむしろ搭乗の前後で、機材変更や座席変更があってもJALやANAのようにメールでお知らせがあるわけではなく、予約のタイミングが早い場合には今回のように知らない間に時刻変更ということも考えられます。また浦東空港のイミグレは長蛇の列で30分程並びましたが、中国では乗り継ぎの場合も一旦入国となる場合があるようです。筆者の場合は急ぎの旅でもなく、どうせ入国が必要ならと、上海観光を前提に7時間以上の乗り継ぎにしたのですが、短時間の乗り継ぎだと大変かもしれません。

中国キャリアだからといって食わず嫌いするのはもったいないというか、嫌いになるのは一度利用してみてからでも遅くないのではないか。というのが中国東方航空初利用を終えての感想です。

つづきはこちらです。

www.nishiuraexp.com

 

 

 

【東京⇒大阪6時間41分】速かった国鉄末期からJR初期の九州ブルートレイン

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  先月訪問した大宮の鉄道博物館に展示されていた国鉄時代の九州ブルートレインの車両です。(国鉄末期に使用されていた車両はこの後継車両)

 東京から九州へ向かうブルートレインは「さくら」「富士」など戦前から運転されていたのものありましたが、昭和50年代ごろより利用者の減少がつづき、2009年に全廃されました。国鉄の末期からJRの初期にかけては、乗客の減少に歯止めをかけようと、食堂車の改装、ロビーカーの設置などサービス改善が図られた時期がありました。改善はソフト面だけではなく、牽引機関車の変更によるスピードアップというハード面でも実施されました。 

 手元にある機関車変更後の昭和62年3月号の時刻表によれば、当時の九州ブルートレインの東京・大阪間の所要時間は軒並み7時間を切っており、最速は下り「みずほ」で6時間41分となっています。下記時刻表「左」が「みずほ」の東京大阪間の停車駅と到着時刻です。

寝台特急 みずほ  サンライズエクスプレス

東京 18:05    22:00

横浜 18:26    22:23

熱海   通過     23:21 

沼津   通過     23:39

富士 19:52    23:53

静岡 20:19     0:19

浜松   通過      1:11

名古屋22:24      通過

岐阜 22:47      通過

京都  0:15      通過

大阪  0:46      通過

(終着)       (終着)

熊本 11:09   高松 7:27

長崎 12:06   出雲市9:58

 

 九州ブルートレインは全廃されましたが、それらと前後して運転されていた、高松への「瀬戸」号と山陰への「出雲」号に関しては、比較的需要があったこともあり、1998年に新型車両に置き換えられ、「サンライズエクスプレス瀬戸・出雲」号として現在まで運転が続いています。

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 登場から20年を迎えたサンライズエクスプレス。

 新型のサンライズエクスプレスは従来の機関車牽引方式をやめ、より高速で運転できる「電車方式」に改められたほか、最高速度も従来の110km/hから130km/hに向上しましたが、その東京・大阪間の所要時間は、最新の時刻表によれば上り列車で6時間34分(大阪0時34分発 東京7時08分着。*下りは大阪通過)となっています。上記のように「最後の輝き」を放っていたころの九州ブルートレインとの差はわずかに7分。下り列車の時刻(上記時刻表「右」)で見ると、区間によってはサンライズエクスプレスより「みずほ」のほうが早かったことがわかります。

 大阪に0:46に到着しても接続の列車はなく、「みずほ」の大阪停車は大阪から九州方面へ向かう人の利便を図ったものと思われますが、現在のサンライズエクスプレスや、時代をさかのぼれば、昭和39年の東海道新幹線開通の前日まで運転されていた、ビジネス特急「こだま」号の6時間30分に匹敵する所要時間で、東京大阪間を疾走していた、青い客車に一度乗ってみたかったものです。

 

 東海道新幹線開通前日まで運転されたボンネットスタイルの特急電車。(写真は厳密には別の形式です)大宮鉄道博物館で撮影。

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