西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

ソウル都市鉄道乗り歩きと仁川中華街訪問《デルタスカイマイル利用 上海ソウル旅行4》

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 昨夜、中国東方航空で上海から仁川に到着。空港内のホテル「ダラクヒュ」に宿泊していました。8時ごろにチェックアウト。「ダラクヒュ」に食堂はなく、一つ下の空港駅改札フロアにある「バーガーキング」で朝食を摂りましたが、日本のバーガーキングと味が少し違うようでした。

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今日は、ソウル南郊の水原の世界遺産「水原華城」を訪問する予定でしたが、外は本降りの雨のようで断念。

代替案もすぐには思いつかず、とりあえず「ダラクヒュ」のすぐ近くから発車する、無人電車に乗って終点まで往復してみることにしました。これも「磁気浮上方式」ですが、特に高速というわけではなく、愛知の「リニモ」に近い印象です。

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特筆すべきは、「今のところ」無料で乗れる点です。

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車内。沿線は空港関係の施設と駐車場が中心ですが、ホテルやカジノがあるパラダイスシティへの足としては利用できそうでした。

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15分間隔の運転で、終点まで行って戻ってくると約30分かかります。

 

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仁川空港に戻り、空港特急AREXでソウル駅へ向かいます。

 

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43分でソウル駅に到着。9500Wで切符(カード)を買いましたが、到着後、改札を出たところにある、写真の機会に切符(カード)を入れると500Wが戻ってきます。

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地下から橋上駅舎のコンコースへ上がり両替所へ。コンコース内にある「ウリ銀行」です。目立つ場所にあり穴場感はありませんが、レートが良いことで知られているようです。韓国はJCBも含め、ほとんどの支払いがクレジットカードでできるため、財布に入っていた1000円札4枚だけを両替すると39000wになりました。

 

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海に面した仁川空港は雨でしたが、ソウル市内は雪だったようで、3cm程度の積雪になっていました。11月の雪はソウルでは珍しくないのでしょうか。

 

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雪のソウルは初めてです。雪化粧の「伝統的建築物」を写真に収めようと思い、ソウル駅から歩いて行ける「南大門」を目指します。写真は最近開通した高架の遊歩道「ソウル路7017」で、旧ソウル駅舎の横からエレベーターで上がることができます。これを通ると、南大門まで、徒歩で10分かからずに、安全にいくことができます。

 

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雪化粧の南大門。日曜日の11時過ぎですが、今日は訪れる人も少ないようです。

 歩いてソウル駅に戻り、午後はソウルから近郊電車で仁川へ。仁川から水仁線で烏耳島へ、そこで4号線に乗り継いで、ソウル駅を通り越し、今日の宿、東横イン・ソウル東大門もよりの、東大門歴史文化公園駅まで向かう、鉄道小旅行に出掛けることにしました。


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ソウルと仁川を結ぶ京仁線は、最近特急電車の運転が始まっています。座席指定のセマウル号などと違い、ロングシートの特急で、首都圏の京王線の特急や、京阪神の阪急特急のような存在です。優等列車の運転が少ないソウル近郊電車では異例のことで、どうせなら乗ってみたかったのですが、始発の龍山駅へ行っても、何番線から何時に発車するのかわからず、結局普通電車で向かうことにしました。

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写真:参考にした龍山駅の時刻表。平日の赤字が京仁特急かと思いましたが、欄外脚注には東廟、清涼里の文字が見え、どうも反対方向(ソウル中心部方面)の時刻表だったようです。

 龍山から京釜線を南下、途中から京仁線に入っても複々線がつづきます。仁川行に乗ったはずですが、運転整理が行われたようで、一つ手前の東仁川で終点をつげられました。もとより東仁川止まりの設定も多く、駅周辺の雰囲気が気になったので、改札を出て見ましたが、小さな地下街がある以外は変哲のない市街地が広がるだけの様子でした。

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写真:仁川の一つ手前 東仁川駅前。

 すぐに駅に戻り、後続の電車で最後の一区間を進み、終点の仁川に到着。なぜかこの一駅間だけは複線になっています。

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写真:京仁線の終点仁川に到着。

仁川駅を出ると、汽車のモニュメントがありました。

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仁川は首都ソウルに隣接する大都市で、港があり、事前の知識は全くありませんでしたが、よくみると奥には中華街の入口らしきものが見えます。おそらく仁川は日本の横浜と同じような役割を果たしてきた街で、この汽車のモニュメントもハングルは読めませんが「ここ仁川とソウルの間が、韓国で最初の鉄道であった」というようなことが書いてあるのでしょう。(後刻確認。やはり1899年に仁川と漢江の南に位置する鷲梁津の間に開通した鉄道が韓国初の鉄道で、翌1900年には漢江に架橋。現在のソウル駅付近まで延長されたようです。)

 

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13時を過ぎていますが、昼食を求めて中華街へ。かなりの規模でした。

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入口から少し坂を上ったところにある、中華苑という店に入りチャンポンを注文。

 

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チャンポンてこんな色だったかな?韓国風チャンポンということでしょうか。食べてみると思ったほど辛くなく「それなりにおいしかった」と思います。5500Wというのも良心的でよいのではないでしょうか。

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「中華苑」店内の様子。

 

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大都市の終点にしては小ぶりな仁川駅舎。ここから「イエローライン」の水仁線に乗り継ぎます。

 

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水仁線は、1990年ごろまで、ナローゲージの軽便路線で、国鉄型気動車のキハ20をスリムにしたようなスタイルの気動車がのんびり走るローカル線でしたが、沿線の急速な開発により今では写真のような近代的な電車が頻繁に走るようになっています。ちなみにピンクで強調された座席は「Expecting Mother」限定の優先席のようです。

 ひと昔前までは「儒教の影響が強い韓国では、何も言われなくても皆、高齢者(年配者)には席を譲る」などと言われていましたが、今はどうなんでしょうか。最近数か月おきに韓国を訪れ都市鉄道に乗る機会も多いですが、若者が高齢者に席を譲るシーンをあまり見かけません。

一方、韓国の都市鉄道では時折、車内で突然セールストークをはじめ、乗客に様々な商品を売ろうとする人を見かけます。今回、龍山から仁川へ向かった電車でも、「付けたままスマホを操作できる手袋」を2000Wで売っている人がいましたが、そういう人の多くが、本来なら「そろそろ席を譲ってもらえる」ような年齢の人たちなのが気になります。個人的な見方にすぎませんが、韓国が高齢者に優しい国という印象はありません。

 

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話がそれましたが、水仁線は地上を走る区間が多く、時折、軽便鉄道時代の線路跡が見えていました。鉄橋はそのまま残され遊歩道になっているようです。

 

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30分ほどで終点の烏耳島(おいど)に到着。駅周辺はニュータウンの様相です。ここは、ソウル駅を通り、明洞・東大門などソウル市中心部を貫く地下鉄4号線の始発駅になっています。

14:48分発という中途半端な時間帯の電車でしたが、始発からかなりの席が埋まり、山手線や大阪環状線のような環状路線になっている2号線と接続する舎堂(さだん)駅手前が一番混雑していました。学研都市線の京橋手前や、東急線の渋谷手前などと同じ現象のようで、地下鉄4号線と言っていますが、実態は郊外電車と地下鉄が一本につながっている状態のようです。

郊外電車と地下鉄が直通し、それを一本の路線(4号線)として扱うことに自体は何ら問題はなく、初乗り運賃が2重になったり、路線名が変わるまぎらわしさもないなどメリットも多いのですが、ソウルの場合は郊外区間(2号線の外側)も地下鉄区間(2号線の内側)と同様、各駅停車が基本のダイヤになっている点が気になります。先の東急の例でも、例えば乗り入れ先の半蔵門線内は各駅停車でも東急線内は優等列車が多数運転されていますし、JR学研都市線と東西線の関係も同じです。京仁線特急に一部の日本の鉄道ファンまでもが注目するのも、このような背景があってのことだと思います。

”そんなわけで” 烏耳島から各駅停車の地下鉄のロングシートに座ること1時間30分。ようやく今夜のホテル「東横イン東大門」もよりの東大門歴史文化公園駅に到着しました。

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東横イン東大門は駅の4番出口から少し歩いたところのはずでしたが、4番出口をでたところに、それらしき建物があり、早速チェックインしようとしたら、韓国人のフロントスタッフから日本語で「Ⅰの方ではないですか」と言われました。写真の建物は「東横イン東大門2」で宿泊日の前日にオープンしたとのこと。

「1は50mほど。1分もかからない」とのことでしたが、その通りでした。

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東横イン東大門1。建物もそっくりで今後間違える人が続出しそうです。

 

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「1の方」の目の前からは、仁川空港と金浦空港へのリムジンバスが出ており、知っておいて損はなさそうです。

 

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今回は一泊63000Wでした。「Ⅱの方」は開店セールで50000W程度で泊まれるようで複雑な思いでしたが、これまで数か月前に予約しようとしても満室で取れなかったのが、今回は予約できた理由がよくわかりました。

 つづき「高速列車「KTX」と「TWAY航空」を大邱で乗り継いで帰国」はこちらです。

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