西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

特急しまんと1号乗車記(高知8:20→窪川9:26)

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JR四国高知駅。午前8時。

今回はここから土讃線の特急列車に乗車し土讃線の終点、窪川へ向かいます。

 

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乗車するのは高知駅8:20発の特急しまんと1号。

特急しまんと1号は始発の高松駅を6:04に発車、高知を経て窪川から先、第3セクター鉄道の土佐くろしお鉄道に乗り入れ中村までの運転です。

** 特急しまんと1号の高松~高知間については2020年3月に乗車した際に乗車記を投稿しています。

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高知駅改札前の運賃表。

右端が高知駅で、ピンク色の区間が今回乗車する土讃線、その先に続く灰色の区間が中村を経て終点の宿毛に至る土佐くろしお鉄道線です。

 

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8:18。高知駅に到着した特急しまんと1号。

2018年から運転を開始したJR四国の最新型気動車2700系2両編成での運転です。

 

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車内。

グリーン席の設定はなく全席普通席で、前方(窪川・中村方)の車両の前寄り1~7番席までが指定席扱いになっています。

該当座席はそれを示す枕カバーで区別されています。

 

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2700系普通車のシートピッチは980mm。 普通車でも全席の肘置きにコンセントの差込口が内臓されており、

単線非電化区間を走るローカル特急としては異例ともいえるハイスペックなシートといえそうです。

 

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発車前の車内から眺める高知駅前。

高架化により広くなった駅前広場には路面電車「とさでん」が乗り入れており、

雨の日もほとんど濡れることなくJR との乗り継ぎができるようになっています。

 

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8:20。

定刻に高知駅を発車した列車はしばらく高知市街地の高架を進みます。

高架線上には単線一面の入明駅、円行寺口駅が設けられています。

 

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高架区間が終わると、8:24最初の停車駅である旭駅に停車。

旭駅を発車すると高知市街地を貫流する鏡川を渡ります。

 

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旭駅から4分。高知大学最寄りの朝倉に停車。

特急列車らしからぬ頻度で駅に停車しますが、旭、朝倉とも一定の乗車が見られました。

 

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朝倉駅を発車した列車は、次の枝川駅にかけて小さな峠を越えます。

並行して峠を越える県道には「とさでん」の単線軌道が延びており、土讃線と交差する付近には咥内電停が設けられています。

高知市の中心地では日中でも4~5分毎に運転される「とさでん」の路面電車ですが、この付近では最近の減便で日中40分に1本程度まで運転間隔が広がってしまいました。

 

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8:33伊野駅に停車。

「とさでん」との並行区間はここまでで、土讃線の普通列車の一部もここで折り返します。

 

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伊野駅を発車した列車は、愛媛高知県境の山中に端を発し太平洋に注ぐ仁淀川を渡ります。

仁淀川は水質の良さで知られる四国を代表する川の一つです。

 

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高知市周辺の市街地を抜けた列車は、時折120km/h に達する俊足を披露しますが、

今回のしまんと1号の乗車区間である高知~窪川間72.1km 全体で見れば、所要時間66分で平均時速は65.5kmと振るいません。

平行する高速道路が宿毛まで延びた今、所要時間面でマイカーに対して優位に立てないのは将来への不安材料ではあります。

 

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8:47。佐川駅に到着。

 

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佐川駅ホームに向けられたバス乗り換えの案内看板。

かつては高知と松山を結ぶ特急バス「なんごく」号が駅前に立ち寄っていました。

「なんごく」号が高速道路経由に変更されたあとも、2つの路線バスを乗り継いで同じ経路で松山まで行くことができましたが、

近年になって路線の短縮で松山への道は断たれてしまいました。

 

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佐川駅を発車すると、しばらく田園風景の中を進みます。

かつては温暖な気候を生かした二毛作で知られた高知の農業ですが、

現在では、6月に入っても田植えから間もないと思われる水田の風景が車窓に流れます。

 

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9:00。

高知から40分で土讃線高知以西では最大の拠点須崎駅に到着。

線路の奥に見える鉄柱の間には鉄線が張られています。

近い将来発生すると予想されている南海トラフ地震などによって津波が発生した際、水流はとめられませんが、津波に巻き込まれて流れてくる大型の漂流物を食い止め、駅や街の被害を減らす効果が期待されています。

 

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須崎から先の区間、列車は田園風景から一転、太平洋に沿って走りますが、

海のすぐそばまで山が迫りトンネルも少なくありません。

 

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窪川までの乗車区間では最後の停車駅、土佐久礼に到着。

土佐久礼の一つ高知寄りの駅名は「あわ」となっています。

漢字では「安和」となるのですが、同じ四国の徳島県内には旧国名を冠した「あわ○○」を名乗る駅が多数ありますが「あわ」駅はここが唯一です。

 

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高知から約1時間、列車は窪川駅に接近。

 

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窪川に到着。

窪川駅は高松の西約30kmの多度津駅から四国山地を越え高知県に至るJR土讃線の終点にあたり、

この先、中村方面は第3セクター土佐くろしお鉄道の路線となります。

短い停車時間の間に、JR四国からオーシャンブルーの制服姿の土佐くろしお鉄道の乗務員に引き継がれた特急しまんと1号は、9:27、終点の中村に向けて発車していきました。

窪川から中村までは43km 、37分の道のりです。

 

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なお特急は高知方面から中村・宿毛方面へ直通しますが、普通列車はここで乗り換えとなるため、

JRの窪川駅に隣接して土佐くろしお鉄道の普通列車が発着する駅とホームが独立して設けられています。

 

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JR 窪川駅舎。

付近は高知県高岡郡四万十町の中心で、駅に隣接して四万十町役場の庁舎が立っていました。

 

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窪川駅から先、土佐くろしお鉄道で一駅の若井駅から分岐するJR予土線経由の普通列車で愛媛県の宇和島へ向かう予定でしたが、

窪川駅10:43発の乗車予定便に充当される「鉄道ホビートレイン」車両が、

車両点検のため一般車両で代走となることを窪川駅到着時の車内放送で知りました。

 

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代走の一般車両。

JR予土線は清流四万十川に沿って伸びるローカル線で、車窓も美しく一般車両でも楽しめる路線ではありますが、

今回は旅程を変更し高知方面へ戻ることにしました。

 

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 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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