西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【糸魚川⇒富山2870円】北陸新幹線と富山地鉄の特急を乗り継ぐ。(糸魚川13:30⇒新黒部⇒電鉄富山15:06)

 

f:id:nishiuraexp:20200127082534j:plain

正月休みを利用した青春18旅行3日目。

甲府から松本・大糸線経由で到着した新潟県の糸魚川駅。2014年に長野~金沢間が開業した北陸新幹線が停車するようになり駅の様相も一変しています。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083004j:plain

糸魚川からは日本海沿いを南下しますが、日本海縦貫線の一部を構成していたこの付近のJR北陸本線は、北陸新幹線開業時に「並行在来線」としてJRから分離されており、

新潟県域が「えちごときめき鉄道」、富山県域が「あいの風とやま鉄道」という第3セクター鉄道として運行されています。

新幹線開業前に多数走っていた特急列車が新幹線に取って代わられると、在来線を利用するのは本数の少ない普通列車を利用する地元客だけになり「JRとしてはペイしない」というのが並行在来線が3セク化される理由であり、

そうした事情から並行在来線を引き継いだ第3セクター鉄道の運賃は高めに設定される(設定せざるを得ない)ケースが多いようです。

仮にJR並みの運賃であったとしても青春18切符は使えませんので、今回は「どうせ使えないなら」ということで北陸新幹線と私鉄の富山地方鉄道の特急を乗り継いで富山へ向かうことにしました。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083615j:plain

糸魚川駅から金沢方面の北陸新幹線に乗車すると、次の駅は富山県に入り黒部宇奈月温泉駅となります。

隣駅まで1駅のみ新幹線の自由席を利用する場合、特急料金が距離に応じ800円台または900円台となる国鉄時代からの特例は、JR化後20年以上を経て開業した北陸新幹線にも受け継がれています。

黒部宇奈月温泉まで約15分、運賃680円・自由席特急料金880円で計1560円です。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083153j:plain

糸魚川駅新幹線ホーム。降雪地の新幹線の駅は線路上まで覆う屋根が特徴的です。

車両面ではJR化後の進化が著しい「新幹線」ですが、駅や高架などの構造物については東北・上越新幹線が開通した国鉄末期には基本的なスタイルが確立し現在まで踏襲されているように見えます。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083105j:plain

高架の新幹線ホームからの眺めは、季節や天候によってはかなり良いかもしれません。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083312j:plain

13:30発はくたか551号が入線。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083523j:plain

北陸新幹線は高崎~上越妙高間がJR東日本、糸魚川駅を含む上越妙高~金沢間がJR西日本の路線となっており、

車両も両者がほぼ同一のものを「持ち寄って」運行しています。

乗車列車には「JR EAST」のロゴが描かれていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083415j:plain

長野県の車両基地で多数の車両が冠水被害にあった関係で車両不足が生じ一部減便も実施されている北陸新幹線ですが、

Uターンラッシュとは反対方向の列車ということもあり自由席は半分程度が空席でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083706j:plain

トンネル区間を抜け富山県に入ると天候が回復。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083824j:plain

13:45.黒部宇奈月温泉駅で下車。

 

f:id:nishiuraexp:20200127083929j:plain

駅改札口付近。

黒部宇奈月温泉駅は新幹線単独の駅であり、並行在来線となった旧JR北陸本線も離れたところを通っていますが、改札を抜けそのまま真っすぐ駅の建物を出ると

 

f:id:nishiuraexp:20200127084110j:plain

左前方100mほどのところに富山地方鉄道の新黒部駅があり、10分あれば余裕をもって乗り換えることができます。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084305j:plain

富山地方鉄道の軌道はもともとここを通っていましたが、駅は北陸新幹線開業にあわせて新規開業したもので、新幹線の駅同様まだ真新しさが感じられました。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084406j:plain

待合室の路線図。

ブルーの本線は富山駅から魚津・黒部などを通り新黒部で新幹線と接続して宇奈月温泉へ向かう路線で、終点の宇奈月温泉駅からは黒部峡谷鉄道のトロッコ列車に乗り換えることができます。

首都圏からはここで北陸新幹線と富山地方鉄道を乗り継ぐルートが宇奈月温泉や黒部峡谷への最短ルートとなります。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084542j:plain

列車は1時間に2本程度で一部は富山と宇奈月温泉を1時間少々で結ぶ特急列車となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084637j:plain

今回はその特急列車でJR富山駅に隣接する電鉄富山駅へ向かいます。

運賃1200円とは別に110円の特急券が必要です。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084750j:plain

到着した新黒部発14:12の特急うなづき6号電鉄富山行。

元西武鉄道の特急車両を使用した3両編成です。

 

f:id:nishiuraexp:20200127084914j:plain

車内は富山地方鉄道転属後の平成23年に観光列車アルプスエキスプレス号として運転するために改造されており、

両端の2両は車端部にフリースペースを配したリクライニングシート、

 

f:id:nishiuraexp:20200127085014j:plain

真ん中の車両は窓を向いた座席が並んでいます。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085143j:plain

新黒部を出て電鉄黒部に停車したのち、あいの風とやま鉄道(元JR北陸本線)の魚津駅に隣接する新魚津駅に入線。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085248j:plain

魚津市街地では「あいの風とやま鉄道」「富山地方鉄道」ともに高架化されており、両者の列車のすれ違いや時には並走も見られるようです。

魚津市街地に限らす「あいの風とやま鉄道」と「富山地方鉄道」は富山~黒部間で路線が近接しており、地方都市圏では例の少ない競合区間となっています。

北陸新幹線開業までは、運賃が安く早いJR北陸本線の普通列車に地元利用が流れる傾向があったとはいえ、長距離輸送を担うJR北陸本線と地元輸送を担う富山地方鉄道という色分けが一応有効であったと思いますが、

JR北陸本線が地元の第3セクター「あいの風とやま鉄道」となり運賃差も縮まった現在となっては、新たな共生の在り方が模索されなければならないのかも知れません。

20年以上前には大阪からのJR特急が富山駅から富山地方鉄道に乗り入れて宇奈月温泉や立山に向かうということも実施されていました。

JR東日本の東北本線と仙石線のように両者の線路が並走している区間に渡り線を設けて金沢・富山~宇奈月温泉の直通特急を運転したり、

並行区間の運賃をそろえてどちらでも乗ることができるようにして実質的な増発や緩急分離(急行線と緩行線のように使いわける)を図るなど、いろいろなことが考えられそうです。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085522j:plain

14:48上市駅に停車。向かい側に停車中の普通列車は東急電鉄からの転属車両です。

上市駅は他路線との分岐駅ではありませんが行き止まりスタイルの駅となっており、列車は進行方向を変えて発車します。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085624j:plain

隣のホームには富山地方鉄道の自社車両が入線してきました。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085747j:plain

上市駅から乗車車両が先頭車となったため運転台の後ろで、しばらく前面展望を楽しみました。

直線主体の線路を80km前後で走行し小さな駅を減速することなく次々に通過していく様子は「特急」の名にふさわしいものでした。

 

f:id:nishiuraexp:20200127085906j:plain

立山からの路線が合流する寺田駅からは列車の本数も増え、沿線はしだいに市街地が目立つようになります。

 

f:id:nishiuraexp:20200127090006j:plain

15:06分、新黒部から54分で終点の電鉄富山駅に到着。

糸魚川~富山間は新幹線では2駅27分 3210円。

旧北陸本線ルート(「えちごときめき鉄道」と「あいの風とやま鉄道」の乗り継ぎ)が、1時間20分+乗り換え時間 1550円。

本記事のような新幹線と富山地鉄の特急を乗り継ぐルートが1時間10分+乗り換え時間 2870円。となっています。

数百円とはいえ新幹線で直行するより安い富山地鉄特急乗り継ぎルートは、多少なりとも鉄道に興味のある方にはおすすめできるルートだと感じました。

 

f:id:nishiuraexp:20200127090115j:plain

電鉄富山駅に隣接するJR新幹線と「あいの風とやま鉄道」の富山駅。

 

f:id:nishiuraexp:20200127090206j:plain

f:id:nishiuraexp:20200127090313j:plain

富山から先の区間に並行私鉄はなく、あいの風とやま鉄道・IRいしかわ鉄道(石川県域の並行在来線を引き継いだ第3セクター鉄道)直通の金沢行に乗車しました。

つづきはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 










 

【特急あずさ3号区間乗車記】大糸線で日本海側へ抜ける。(甲府7:49⇒松本⇒南小谷⇒糸魚川12:57)

f:id:nishiuraexp:20200126170457j:plain

正月休みを利用した青春18旅行。3日目は甲府駅から出発します。

 

f:id:nishiuraexp:20200126170714j:plain

甲府駅コンコース。

 

f:id:nishiuraexp:20200126170903j:plain

まず中央本線の下り列車で松本へ向かいます。

乗車する甲府発7:49の松本行の始発駅は高尾となっており、東京と長野を直結するロングラン列車です。

中央本線の普通列車で使われている写真の211系にはロングシート車と4人掛けクロスシート車が混在していますが共通運用されているようで、どちらが来るかは運次第。今回は6両編成の全車両が残念ながらロングシートでした。

 

f:id:nishiuraexp:20200126171058j:plain

小淵沢付近で進行方向左側に見えるのは甲斐駒ヶ岳(2966m)でしょうか。

この付近は左右とも美しい車窓がつづき、ロングシートの乗客は上半身をくねらせて車窓見学やスマホ撮影に励んでいました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126171209j:plain

上諏訪駅では同じホームで飯田線方面の列車と接続。

向こうも約7時間かけて飯田線全線を走破し豊橋へ向かうロングラン列車です。

 

f:id:nishiuraexp:20200126171404j:plain

9:35.甲府から2時間弱で終点の松本に到着。

ここで発車表示の右上にある10:27発特急あずさ3号に乗り継ぎます。

ここまで乗車してきたロングシートの211系(写真左)は、10:40発の上り列車として高尾まで折り返すようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200126171542j:plain

松本駅は、早朝に新宿からの急行アルプス号と大阪からの急行ちくま号が同じホームに並んでいた時代から何度も利用していますが、

駅前といえば市街地が広がる「お城口(城までは徒歩15分程度かかります。)」のイメージしかなかったので、今回初めて反対側のアルプス口へ出てみました。

駅が橋上化や高架化されてからそれほど経過していなくても、元々の駅前がどちらだったのか分からないくらい立派な市街地が形成されているケースもありますが、

松本駅の場合(メインの駅舎は昭和時代から橋上構造)は、今でもお城口の比重が高いようでアルプス口は発着するバスもわずかでタクシーの台数も少なく、時折送迎のマイカーが到着する程度の「駅裏」といった雰囲気が漂っていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126171703j:plain

ホームにもどり新宿から到着した特急あずさ3号南小谷行きに乗り継ぎます。

去年のダイヤ改正で1990年代から特急スーパーあずさ号に使われてきた振子車両E351系と特急かいじ号に使われてきたE257系をすべて置き換えたE353系での運転です。

E353系は車体傾斜方式を採用しています。

車体傾斜方式の車両は振子車両に比べて安価である反面、傾斜角度が小さいため振子車両と同じ速度でカーブを通過すると乗り心地が犠牲になるというイメージがありましたが、E353系は様々な対策によりその問題をクリアしており振子車両並みかそれ以上の乗り心地を実現しています。

筆者自身も2018年に先行デビューした編成に乗車してその乗り心地の良さに感心し、これでいよいよ「振子の時代は終わり今後の在来線特急車両は車体傾斜方式に統一される」との印象を持っていましたが、

その後四国で車体傾斜方式の弱点が露呈し、振子式の新型特急車両が製造されるという意外な展開が待っていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172018j:plain

シートも先代車両から様々な改良が加えられています。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172114j:plain

あずさ号のメインの運転区間は新宿と松本の間ですが、1日数本が松本から先大糸線の南小谷まで運転されており、今回はその大糸線区間のみの乗車です。

終点の南小谷までの指定席特急券・乗車券は2360円で青春18切符1日分とほぼ同額ですが、その先糸魚川方面の列車との接続を考えれば避けられない投資でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172250j:plain

10:27定刻に松本を出発。しばらく並走していた篠ノ井線が右に分岐すると奈良井川を渡り、

 

f:id:nishiuraexp:20200126172403j:plain

島高松駅と梓橋駅の間で列車名にもなっている梓川を渡ります。

松本周辺は中央分水界より北側に位置しています。

奈良井川と梓川は合流して犀川となり犀川は千曲川に合流して日本海へ注ぎます。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172456j:plain

松本近郊の大糸線の典型的な車窓風景。

安曇野の平野に雪はなく秋や春先を思わせる車窓が広がっていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172623j:plain

11:01信濃大町に停車。松本から35km。

松本近郊区間の末端にあたるとともに立山黒部アルペンルートの入口としても機能する駅です。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172742j:plain

信濃大町を出ると山までの距離が近くなります。

写真の水面は木崎湖だったと思います。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172842j:plain

木崎湖につづき青木湖の湖畔を走行。

 

f:id:nishiuraexp:20200126172945j:plain

松本発車時点で車内に目立っていた外国人の下車が目立った白馬駅。

目的はスキーだったのでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173124j:plain

姫川が車窓に見えると終点の南小谷は間もなくです。

 

 

f:id:nishiuraexp:20200126171904j:plain

11:42.南小谷に到着。下車前に車内を撮影しました。

寒色系でまとめられた落ち着いた雰囲気に好感がもてます。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173255j:plain

車外に出て先頭部分を撮影。

松本市内にはなかった雪が見えますが、この付近の1月の積雪量としては異例の少なさではないでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173401j:plain

大糸線は松本と日本海沿いの糸魚川を結ぶ路線ですが、ここ南小谷から先は非電化になるとともに、管轄がJR東日本からJR西日本にかわります。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173538j:plain

糸魚川へ向かう区間はJR西日本屈指のローカル区間で、中国地方の山中でお馴染みの小型ディーゼルカー「キハ120」が1日片道10本以下のダイヤで運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173651j:plain

南小谷駅舎。

 

f:id:nishiuraexp:20200126173747j:plain

改札前にあった駅の案内板。標高513mは意外にもこの駅が松本駅より低い位置にあることを意味しています。

 

f:id:nishiuraexp:20200126174115j:plain

18分接続で糸魚川行きに乗り換え。

 

f:id:nishiuraexp:20200126174329j:plain

近畿や中国地方からの旅行者はJR西日本仕様の駅名標に親近感を感じるかもしれません。

 

f:id:nishiuraexp:20200126174430j:plain

南小谷から標高ほぼ0mの糸魚川までは約35km。線路は下り勾配が連続します。

梓川などと違い日本海へ「直行」する姫川もまた日本有数の急流で知られています。

 

f:id:nishiuraexp:20200126174639j:plain

12:57.南小谷から約1時間で県境を超え新潟県の糸魚川に到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126174905j:plain

北陸新幹線の開業で様変わりした糸魚川駅ですが、以前の機関庫の一部が保存されています。

機関庫の奥へつぐくレールは単なる飾りではなく、機関庫の奥に展示されている車両の搬入搬出という実用に供されることもあるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200126175013j:plain

展示されている車両はキハ52系ディーゼルカーです。

勾配に対応した国鉄型ディーゼル車両で2010年までさきほど辿ってきた南小谷と糸魚川の間を往復していました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126175126j:plain

車内に立ち入ることもできます。

車内は2010年に運行を終了した当時の運賃表や掲示物などがそのまま残されていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200126175302j:plain

そのほか駅1階部分にはレイアウトコーナーや、

 

f:id:nishiuraexp:20200126175418j:plain

糸魚川を通る中央構造線(フォッサマグナ)やジオパークに関する展示などを集めた施設もあり、1~2時間程度の時間潰しには困ることはなさそうでした。

 つづきはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 

 

【富士山本宮浅間大社とJR身延線の絶景車窓】熱海11:48⇒沼津⇒富士⇒富士宮⇒甲府17:15

f:id:nishiuraexp:20200121221652j:plain

栃木県の黒磯から首都圏近郊の普通列車としては最長距離運転の列車で到着した熱海駅。

 

f:id:nishiuraexp:20200123222710j:plain

駅周辺で昼食をとってから身延線が分岐する富士駅まで向かうつもりでしたが、駅周辺の人の多さに少々嫌気がさし、

「丹那トンネルを抜ければもう少し静かだろう」と、ホームに戻って11:48発の沼津行の電車に乗車。

 

f:id:nishiuraexp:20200123222848j:plain

f:id:nishiuraexp:20200123223219j:plain

函南・三島と停車して12:09に沼津駅に到着。

沼津駅のホームでは桃中軒という駅そば店が営業しています。

 

f:id:nishiuraexp:20200123223446j:plain

「天ぷらそば」を注文。

脇の小銭はこの店で売られている名物の「みしまコロッケ」を買うために用意したものですが昼時にはすでに売り切れていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200123223616j:plain

沼津駅舎。

在来線では現在の東海道線と旧東海道線である御殿場線が合流するターミナル駅ですが、東海道新幹線は熱海・三島と停車したあと沼津駅は通らず次の新富士駅へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20200123224253j:plain

沼津市の人口は約19万人で、東海道新幹線が停車する隣町の三島市を大きく上回っています。駅前もにぎやかでした。

 

f:id:nishiuraexp:20200123225223j:plain

小休止を経て、後続の電車で身延線乗り換えの富士へ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20200123225404j:plain

沼津~富士間の東海道線は富士山の南麓を走ります。

「田子の浦に・・・」から始まる百人一首で知られる和歌がありますが、田子の浦という字は現在も残っているようで、この区間の東海道線には「東田子の浦」という駅もあります。

 

f:id:nishiuraexp:20200123225735j:plain

沼津から約20分で富士駅に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20200123230145j:plain

駅周辺には製紙工場のものと思われる煙突が多数見えていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200123230307j:plain

今回はここで東京駅から辿ってきた東海道線を離れ身延線を北上して山梨県の甲府へ向かいます。

富士駅と甲府駅を結ぶ身延線の営業距離は88.4kmですが、富士駅を発車する1時間に3本程度の普通列車の大半は富士市のお隣富士宮市にある西富士宮駅まで約12kmの区間運転で、全線を走行する普通列車は2時間に1本程度しかありません。

また静岡駅から富士駅を経由して甲府駅へ向かう特急ふじかわ号も2時間に1本の頻度で運転されています。

 f:id:nishiuraexp:20200123230415j:plain

次の甲府直通列車まで時間があるので、とりあえず西富士宮行の区間列車で富士宮市の中心富士宮駅へ向かうことにしました。

 

f:id:nishiuraexp:20200123230613j:plain

約20分で富士宮駅に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20200123231323j:plain

富士宮駅の乗車人員は2400人程度とそれほど多くありませんが、

諸事情があって最近は少なくなっているとはいえ、この駅は宗教関連(信徒輸送)の臨時列車が発着する駅として知られ、

それに対応した広い構内・長いホームを有していることが特徴です。

 

f:id:nishiuraexp:20200123231456j:plain

橋上化されている駅舎。

身延線のうち富士駅からこの駅までの区間は複線化されています。

 

f:id:nishiuraexp:20200123231606j:plain

駅前から市街地越しに富士山を望むことができます。

今日は天気はよいものの次々と雲が通過し全容を見ることはできませんでした。

 

f:id:nishiuraexp:20200123231850j:plain

甲府行普通列車の到着まで富士宮市の市街地を散歩。

 

f:id:nishiuraexp:20200123232247j:plain

駅から徒歩10分程度の富士山本宮浅間大社。

 

f:id:nishiuraexp:20200123232434j:plain

今日は1月2日。境内は初詣の参拝客でごった返していました。

周辺道路も渋滞していましたが、徒歩10分の場所にある神社にこれだけの人が押し寄せているにしては、富士宮駅が静かな印象だったのが気になりました。

普段は車が主役の地方では年に数日だけの祭りなどの時だけ鉄道に客が押し寄せても設備面で対応できないという場合もあると思いますが、

富士宮の場合は先述の宗教系臨時列車に対応した設備があり波動輸送に十分対応できるように見えます。

鉄道での参拝を推進する施策があってもよいのではないかと感じました。

 

f:id:nishiuraexp:20200123232915j:plain

富士宮駅にもどり14:37の甲府行きに乗車。

 

f:id:nishiuraexp:20200123233035j:plain

沼津から乗り継いだ列車は全て同じ313系電車ですが、車内のシート配置は数種類あります。

乗降の激しい東海道線や富士~西富士宮間の近郊電車はロングシートだったのに対し、長距離運転の甲府行は4人掛けクロスシートというのは気がきいています。

 

f:id:nishiuraexp:20200123233321j:plain

身延線は富士宮の次の西富士宮を出ると、富士宮市街地を見下ろす上り勾配に差しかかります。

市街地の向こうには頂上から裾野まで富士山の全容を眺めることができ、

個人的には日本三大車窓と言われる北海道の狩勝峠、長野の姨捨駅周辺、肥薩線の人吉~吉松間と並ぶ絶景車窓ではないかと思っています。

 

f:id:nishiuraexp:20200123233541j:plain

富士宮の市街地を離れると身延線の列車は富士川沿いを進みます。

身延線は同じJR東海の飯田線ほどではないにせよ線形には恵まれておらず、高速運転には不向きな路線です。

そうした事情もあって身延線を走る特急ふじかわ号は飯田線の特急伊那路号と並ぶ鈍足特急として知られています。

 

f:id:nishiuraexp:20200123233736j:plain

路線名にもなっている路線中間の身延駅でしばらく停車。

駅所在地は山梨県南巨摩郡身延町。駅乗車人員は357人とささやかです。

 

f:id:nishiuraexp:20200123234921j:plain

身延から先、列車は甲府盆地へと歩をすすめます。

甲府盆地を走る区間には2027年開業予定のリニア新幹線の駅が設置され身延線と接続する計画もあるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200123235050j:plain

17:15.富士宮から2時間40分をかけ終点の甲府に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20200123235331j:plain

甲府駅舎。

甲府市の人口は19万人程度ですが、甲府駅は県庁所在都市の玄関らしい立派な駅ビルがあり、都市の人口規模に比して駅を利用する人の数も多いようです。

鉄道への依存度が高い首都圏と近接し行き来が多いことが駅や駅周辺の賑わいに追い風になっているのでしょう。

 

f:id:nishiuraexp:20200123235549j:plain

「甲府では知らない人はいない」と言われる有名なイタリアンレストランで夕食を済ませ、

 

f:id:nishiuraexp:20200124000303j:plain

駅から徒歩10分弱の甲府プリンスホテルにチェックインしました。

朝食つきで4400円。客室のドアはオートロックではありませんが、

 

f:id:nishiuraexp:20200124000506j:plain

ホテルに宿泊費として支払う1000円札1枚あたりの「働き」という観点では、どこかのプリンスホテルにも負けない良いホテルだと感じました。

青春18切符を利用した旅行との相性も良いと思います。

翌日1月3日は甲府から松本まで下り、大糸線で日本海側へ抜けたのち福井県の敦賀に至る長い旅程をこなしました。

つづきはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 

 

 

 




 























 

【運転距離267.9㎞】黒磯6:52⇒熱海11:32。普通列車グリーン車乗車記

f:id:nishiuraexp:20200121203242j:plain

2020年1月2日夜が明けたばかりの栃木県北部JR東北本線黒磯駅。

東京駅まで約160kmの距離がありますが、2015年の上野東京ライン開業以降は、ここから東京駅をスルーし東海道線熱海駅へ直通する列車が1日に数本ではありますが運転されています。

今回はそのうちの1本である黒磯発6:52発(休日ダイヤ1545E)のグリーン車に乗車し終点熱海まで乗り通します。

熱海到着は11:32で所要時間4時間40分。走行距離267.9kmは首都圏の近郊列車としては最長クラスであり、東京からの東海道線下りに置き換えると浜名湖近辺までの距離に相当します。

 

f:id:nishiuraexp:20200121203415j:plain

休日ということもあり人影もまばらな黒磯駅のコンコース。真上を東北新幹線の軌道が通っていますが駅はありません。

 

f:id:nishiuraexp:20200121203754j:plain

6:52発熱海行き1545E列車は終点熱海まで全区間10両編成での運転です。

熱海寄りから4両目・5両目が2階建てグリーン車になっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200121204224j:plain

f:id:nishiuraexp:20200121204435j:plain

グリーン車の定員は2両合わせて180人ですが始発の黒磯で乗車したのは10人程度だったようです。2階の進行方向右側の席に陣取りました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121204627j:plain

余裕の足元スペースと食事もできる大きなテーブル。強いて難点をいえば頭上に網棚が設置されていないことでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200121204049j:plain

車内のグリーン料金案内。

前提として首都圏の普通列車グリーン車は全席自由席で青春18切符にグリーン料金を追加して利用することができます。

グリーン券は乗車後に車内で買うこともできますが、事前に駅の券売機などで購入する方が安く、また平日より土休日のほうが安くなります。

結論として土休日に事前購入するグリーン券が最も安く、乗車距離50kmまで580円、51km以上800円となります。

 

f:id:nishiuraexp:20200120215755j:plain

「51㎞以上」の上に距離の区分はないため、黒磯駅で事前購入した熱海まで267.9kmのグリーン券も800円です。

 

f:id:nishiuraexp:20200121204840j:plain

6:52定刻に黒磯駅を発車。しばらく東北新幹線の高架に沿って南下します。

 

f:id:nishiuraexp:20200121205102j:plain

進行方向左側(東側)の窓からは北関東の平野に昇る2020年2回目の日の出を拝むことができました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121205346j:plain

7:13矢板駅停車。

東北本線の宇都宮~黒磯間の各駅には国鉄時代から使われ続けていると思われる、白地に黒書きの駅名標が残っておりローカルな雰囲気を醸しています。

 

f:id:nishiuraexp:20200121205637j:plain

グリーン車には専属のアテンダントさんが乗務しており、グリーン券(カード情報)の確認のほか車内販売も行われています。

扱われる商品は限られていますが、JR在来線特急の車内販売がほぼ「全滅」した今では貴重なサービスといえグリーン車を利用する楽しみの一つでもあります。

f:id:nishiuraexp:20200121205847j:plain

停車駅ごとに少しずつ席が埋まり宇都宮手前ですでに窓側は埋まってしまいました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121210116j:plain

7:42。黒磯から50分で栃木県の中心宇都宮駅に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20200121210404j:plain

宇都宮駅発車後しばらくで日光線が分岐するのが見えました。

東武鉄道の日光方面の路線が東京と日光を結ぶことを意識しているのに対し、

東京方面と直通しようとするとスイッチバックが必要になるJR日光線は、あくまで宇都宮と日光を結ぶ栃木県内のローカル線という前提で設計されているような印象を受けます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121210549j:plain

8:14小山駅停車。黒磯発車からすでに1時間22分が経過しています。

小山駅は新幹線も停車するほか水戸線・両毛線が東西に分岐するターミナルで乗車人員は約22000人を数えます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121211539j:plain

古河駅付近の高架線を走行中。

高架化された古河駅は東北本線で唯一の茨城県内の駅となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200121211737j:plain

利根川の鉄橋を通過し列車は埼玉県へと入ります。

 

f:id:nishiuraexp:20200121212215j:plain

利根川鉄橋の取付部の高架(盛土)区間からは遠くに富士山を望むことができました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121212340j:plain

9:06。古河から40分弱で大宮駅に到着。

 

f:id:nishiuraexp:20200121212510j:plain

東京駅から約30kmに位置する大宮駅から先は京浜東北線と並走する旧国電区間に入り、沿線の風景も大きくかわります。

写真はさいたま新都心駅付近のビル街。

 

f:id:nishiuraexp:20200121212827j:plain

9:24。赤羽駅入線。

駅の所在地を調べるまでもなく、ホームで列車を待つ人の数、車窓を行き交う列車の数が段違いに増え東京都内に入ったことを実感させられます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213007j:plain

山手線と並んで上野駅に接近。

まだ新しい車両のイメージだった山手線のE231系は東京五輪をを待たずに姿を消し、間もなく写真のE235系に統一されるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213148j:plain

9:37.黒磯から159.7kmを2時間39分で走り上野駅に到着。

東北本線の列車は普通列車・特急列車とも長らくここが終点でしたが、

この先東京方面へ直通する上野東京ラインが開業し東海道線との直通が始まったことにより、

乗車している黒磯~熱海間を筆頭に全国屈指の長距離走行列車が多数行き交うようになりました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213311j:plain

上野~東京までは3.6km。山手線に乗ると途中3駅に停車しますが、上野東京ラインはノンストップ。途中区間に生まれた都心の急勾配は「神田峠」などと言われているようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213436j:plain

東北本線のターミナル上野から約5分で東海道線のターミナル東京駅に到着。

グリーン車の乗車口には行列ができていましたが全員が着席することはできなかったようです。

上野東京ライン開通よりさらに前、始発の東京駅で発車待ちをしていた湘南電車こと113系を懐かしく思い出しているのは筆者だけではないはずです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213605j:plain

9:38.黒磯から到着した東北本線上り列車は、東海道線下り列車となって東京駅を発車。

 

f:id:nishiuraexp:20200121213726j:plain

新橋・品川と停車して東海道線3駅目の停車駅川崎の手前で多摩川を渡ると列車は東京都を抜け神奈川県へと歩をすすめます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121214035j:plain

10:07横浜着。

 

f:id:nishiuraexp:20200121214248j:plain

横浜発車後に並走したのは、JR・東急への直通で注目を浴びる相鉄の電車。

沿線が新たに東京方面と直結される一方で横浜駅周辺の相鉄系の商業施設などにはマイナスの影響が出ることが懸念されます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121214517j:plain

横須賀線直通のE217系。JR初期の車両であり、すでにこの区間から姿を消して久しい国鉄末期製造の211系などと経年的には大差ありません。

すでに山手線と同じE235への置き換えが計画されており、その雄姿を見ることができるのもあと少しと思われます。

 

f:id:nishiuraexp:20200121214744j:plain

10:26大船駅停車。大宮からつづいた旧国電区間の終点にあたります。

 

f:id:nishiuraexp:20200121215120j:plain

10:36.広いホームを持つ辻堂駅。

この区間を走る快速「アクティ」は大船~平塚間でこの辻堂だけを通過しますが、周辺開発により駅の利用者は増加傾向にあるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121215525j:plain

留置中の相模線用の205系が見えると間もなく茅ケ崎。

 

f:id:nishiuraexp:20200121215711j:plain

10:44平塚駅に到着。

東京から63.8km。本格的な通勤需要はこのあたりで一段落するのでしょうか。

列車はここで5分程停車し特急踊り子107号に道を譲りました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121215306j:plain

島式ホームの二宮では停車中に上りの特急踊り子102号がホーム反対側を高速で通過していきました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121220115j:plain

国府津ではJR東海御殿場線の313系2両編成とほぼ同時に発車。今では御殿場方面へのローカル線となっている御殿場線ですが、昭和9年に熱海~函南間に7804mの丹那トンネルが開通するまでは東海道線の一部を構成し、

現在東海道線となっている小田原方面の路線が行き止まりのローカル線扱いでした。

 

f:id:nishiuraexp:20200121220306j:plain

古河付近で遠くに見えていた富士山が目の前に迫ってきました。

 

f:id:nishiuraexp:20200121220538j:plain

11:08小田原に停車。

黒磯を発車してからすでに4時間以上が経過しており、快適なグリーン車のシートに座っていても、さすがに体に違和感を感じるようになってきました。終点の熱海まではあと少しです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121220757j:plain

根府川駅付近では長旅の最後を締めくくる美しい車窓を楽しむことできます。

進行方向左側です。

 

f:id:nishiuraexp:20200121221006j:plain

11:25。神奈川県最後の停車駅であり、この列車最後の途中停車駅でもある湯河原駅を発車。

 

f:id:nishiuraexp:20200121221148j:plain

11:32.静岡県最初の駅となる熱海駅に到着し4時間40分のロングランは終了しました。

ホーム反対側に停車中の静岡方面の電車に乗り継いで東海道を下る人が多いと予想していましたが、意外にも熱海駅の改札や伊東線経由で伊豆方面へ向かう人が大半だったようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200121221518j:plain

冬の遅い日の出とともに黒磯を発車しましたが、1都5県を走り抜けすでに昼前になっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200121221652j:plain

近年の建て替えで見違えるようになった熱海駅舎ですが、温泉地の玄関らしい風情という点では旧駅舎にくらべやや後退してしまった印象もあります。
午後は富士から身延線で甲府方面へ向かいました。

つづきはこちらです。

 

 

www.nishiuraexp.com

 

 

 

























 

 

 








 

【青春18利用】正月の東北本線を南下。(仙台13:01⇒白石⇒福島⇒17:39新白河6:20⇒黒磯6:44)

f:id:nishiuraexp:20200116224832j:plain

山形からJR仙山線と仙台市営地下鉄を乗り継いで到着したJR仙台駅。

青春18切符を利用して四国高松を目指す鉄道旅行は始まったばかりです。

ここから東北本線の普通列車を乗り継いで南下します。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192048j:plain

仙台駅のコンコース。早朝深夜以外でこんなに人が少ないのは珍しいと思います。

「正月に人がいなくなる」というのはそれだけ仙台が「都会」であることの証といえるのではないでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192222j:plain

次の福島方面の列車まで時間があるので、とりあえず仙台近郊輸送に徹する13:01発の白石止まりの列車で歩を進めることにしました。90年代に東北地方に多数残っていた機関車牽引の客車列車を置き換えた701系の4両編成です。

この車両の「低コスト設計」を揶揄して「走るんです」などと言われたこともありましたが、元ネタの「写ルンです(レンズ付きフィルム)」のほうが先にほぼ姿を消してしまいました。(一部ではまだ販売されているようですが)

 

f:id:nishiuraexp:20200120192341j:plain

13:14.仙台から4駅目の名取駅からは仙台空港鉄道が分岐しており、仙台~仙台空港間は1時間に2本程度の直通列車で約25分となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192459j:plain

名取駅で空港鉄道が分岐、名取から2駅の岩沼駅で常磐線が分岐、岩沼の次の槻木駅では第3セクターの阿武隈急行線が分岐します。

朝のラッシュ時には各路線沿線から仙台を目指す人が東北本線下り列車に集中し、仙台口ではJR東日本では首都圏以外で最短となる5分間隔で列車が運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192645j:plain

仙台発車時点ではほぼ座席が埋まっていましたが駅ごとに空いていき、大河原駅を発車するころにはガラ空きになりました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192832j:plain

13:50.仙台から45㎞を49分で走行し終点の白石駅に到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120192953j:plain

仙台方面から到着する列車は日中1時間に2本で、そのうち1本が当駅で折り返すダイヤになっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193122j:plain

白石駅舎。宮城県南部に位置する人口約3万人の白石市の玄関でありJRのダイヤ上では仙台都市圏の南端となっています。駅の乗車人員は約3000人です。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193306j:plain

駅前通りと周辺の市街地。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193411j:plain

駅前広場に隣接してパシフィックホテルというビジネスホテルが営業していました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193533j:plain

約30分のインターバルを経て、後続の14:19発福島行に乗り継ぎ。

前2両がここまで乗車してきた列車と同じ701系、後ろ4両が新型721系の6両編成です。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193703j:plain

福島方面への直通列車の乗客も大半は仙台近郊で下車するようで、後ろの721系のボックスシートを1人で独占できる状態でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200120193836j:plain

宮城県最南端の駅は越河と書いて「こすごう」と発音します。

地名も言文一致というか、どこか東北地方特有の発音が地名になり駅名になったという印象を受けるものです。

 

f:id:nishiuraexp:20200120194005j:plain

越河駅から2駅目、福島県に入った藤田駅。

このあたりの駅は「国鉄式」とも言われる上下線の間に上下両方向の待避線を兼ねた中線を配した2面3線の駅が目立ちます。

現在では旅客列車は日中1時間に1本となり複線の設備すら持て余し気味ですが、写真奥に見えている東北新幹線が開通するまでは特急・急行列車のほか貨物列車の本数も今よりずっと多い超重要路線だったことがわかります。

 

f:id:nishiuraexp:20200120194300j:plain

14:55.東北新幹線の高架と並んで福島駅に入線。

 

f:id:nishiuraexp:20200120194417j:plain

隣のホームから9分接続で郡山行が発車しますが、それには乗らずここでも駅前へ出てみることにしました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120194552j:plain

福島駅のコンコース。駅ビルは近代的に改装されていますが、地平駅の基本的な構造は昔から変わっていないようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200120194716j:plain

駅舎を写したつもりですが、雨よけの屋根に遮られてしまいました。

駅舎は鉄道ファンの被写体になるために建っているわけではありませんし、この屋根のおかげで傘なしでタクシーに乗車できるというメリットも兼ね備えているわけで、文句めいたことを言うのは筋違いというものでしょう。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195027j:plain

JRのコンコースから駅ビルに沿って北方向に歩くと阿武隈急行線と福島交通飯坂線の乗り場への入口があります。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195149j:plain

第3セクターの阿武隈急行線と福島交通という私鉄が1つのホームを共有し、改札も共通というのは全国的に見ても珍しいと思います。

福島交通の歴史について少し調べてみると、現在は阿武隈急行線の沿線となっている保原や梁川方面で軌道線を営業していた経緯があったようで、

福島交通の電車が福島交通という社名よりも飯坂線という路線名で呼ばれることが多いことも含め、そのような歴史的経緯に関係があるのかも知れません。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195309j:plain

阿武隈急行線が1時間に1~2本、福島交通飯坂線が1時間に2~3本の運転ですが、阿武隈急行線は災害不通区間があり行先が変更になっているようです。(2020年1月現在)

 

f:id:nishiuraexp:20200120194904j:plain

福島駅前で最も印象的なのは「中合」という地元の百貨店が駅前一等地で営業をつづけていることです。

高度成長期までは全国の地方都市で当たり前に見られた光景だったようですが、昭和末期から平成を通して状況が変化し、県庁所在都市の駅前を思い返してみても同じような事例は松江駅前(島根県)の一畑百貨店くらいしか思い浮かびません。(他にもあるかもしれませんが)

 

f:id:nishiuraexp:20200120195434j:plain

ホームに戻り15:58発の新白河行に乗り継ぎます。

福島まで乗車してきた6両編成のうち、前2両の「走るんです」を切り離した4両編成がそのまま新白河へ向かう運用になっているようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195530j:plain

定刻に福島を発車。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195700j:plain

途中郡山駅で13分停車。隣のホームに停車中に列車は磐越東線の小野新町行です。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195801j:plain

17:39。終点の新白河に到着。

福島からは別の列車として運転されているものの、車両自体は仙台を13:30に発車し4時間を超えるロングランでここに到着したことになります。

 

f:id:nishiuraexp:20200120195923j:plain

新白河駅は新幹線も停車する駅で駅出口は在来線側と新幹線側の両方にありますが、改札は新幹線側に集約されています。

新白河駅施設の一部は所在地が福島県西白河郡西郷村となっており、全国で唯一「村」に所在する新幹線駅として知られています。

 

f:id:nishiuraexp:20200120200032j:plain

新幹線側の改札を出て、隣接する跨線橋で在来線側の駅舎から駅を出て徒歩約10分のスマイルホテルが今夜の宿です。建物の外観は警察署や市役所のような雰囲気が漂っていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120200244j:plain

内装は一般的なビジネスホテルで素泊まり4000円でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200120200350j:plain

翌朝。夜明けが迫る6時過ぎ、ホテルをチェックアウトして駅へ。

 

f:id:nishiuraexp:20200120200449j:plain

黒磯駅の手前で電化方式が交流から直流に切り替わる関係で日中はディーゼルカーの運用もある新白河~黒磯間ですが、朝夕は交直流双方に対応できる電車で運転されているようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200120200734j:plain

5両編成で筆者を含め3人程度しか乗っていなかったようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200120201008j:plain

誰もいない車内で日の出の美しい車窓を眺めるうち、列車は東北地方を抜け関東平野へと歩を進めました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120201233j:plain

6:44。新白河から24分で栃木県の黒磯駅に到着。

黒磯からは4時間40分かけて関東地方を走り抜け静岡県の熱海に向かう首都圏随一のロングラン列車のグリーン車に乗りとおしました。

 

f:id:nishiuraexp:20200120215755j:plain

追加料金800円のグリーン車乗車記はこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 



















 

【北仙台駅乗り換え】JR仙山線と仙台市営地下鉄南北線乗車記

f:id:nishiuraexp:20200116221053j:plain

山形空港からバスで到着した元旦の山形駅。

 

f:id:nishiuraexp:20200116221223j:plain

ここから青春18切符4日分を使って四国高松を目指す旅行を始めます。

 

f:id:nishiuraexp:20200116221337j:plain

山形からJR の在来線で南下する場合、仙山線で仙台へ出るルートと奥羽本線で福島へ抜けるルートがありますが、奥羽本線ルートは山形・福島県境の板谷峠区間の普通列車が極端に少ないため、今回は仙山線で仙台へ出ることにしました。

仙山線は山形から奥羽本線を2駅下った羽前千歳駅と仙台駅を結ぶ58kmの路線ですが、列車はすべて山形まで直通で運転されています。

 

f:id:nishiuraexp:20200116221455j:plain

乗車列車は東北地方南部を中心に活躍するE721系4両編成の運転で10時52分の山形駅発車時には4人掛けシートを1人で独占できる状態でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200116221622j:plain

山形から約20分。松尾芭蕉の句で知られる山寺の門前に位置する山寺駅で対向列車と行き違い。

沿線に観光要素がある仙山線ですが輸送形態は仙台山形間の都市間輸送と仙台の近郊輸送がメインで列車は普通と快速のみとなっています。

同じ東北本線からの分岐路線で距離も似ている磐越西線の郡山~会津若松間では、近年まで短距離運転の特急列車が設定されていたり、2020年春から快速列車に指定席が連結されることが発表されているのとは対照的です。

山形新幹線ルートとの競合を避けたい意図があるのでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200116222041j:plain

f:id:nishiuraexp:20200116222327j:plain

山寺駅から列車は山形県と宮城県の県境の山間部を走ります。

山形県最後の停車駅面白山高原駅は戦前から長らく仮乗降場という扱いでしたが、JRになって正式な駅に昇格しています。

面白山高原駅の次の奥新川駅からは宮城県となりますが、奥新川駅の所在地が「仙台市青葉区」というのも土地勘のない旅行者には興味深い事実です。

面白山高原駅の利用者は1日56人、100万都市仙台市に位置する奥新川駅はさらに少ない16人となっています。

 

f:id:nishiuraexp:20200116222645j:plain

終点の仙台まで乗り通す予定でしたが先を急ぐ旅でもなく、手前の北仙台駅で下車することにしました。山形から1時間10分での到着です。

 

f:id:nishiuraexp:20200116222754j:plain

北仙台駅は仙台駅から2駅目で概ね1時間に3本の列車が停車します。

赤字で表示された快速列車も仙台近郊では各駅に停車するものが大半です。

 

f:id:nishiuraexp:20200116222943j:plain

JR北仙台駅舎。駅乗車人員は5000人程度で増加傾向にあります。

 

f:id:nishiuraexp:20200116223124j:plain

駅前の道路を右方向に1分程歩くと仙台市営地下鉄北仙台駅の入口があります。

乗り換えの距離はわずかですが、雨の日は傘が必要になるかもしれません。

地下鉄北仙台駅の乗車人員はJRより多く8000人を越えています。

 

f:id:nishiuraexp:20200116223237j:plain

仙台市営地下鉄はJR発足と同じ昭和62年に北仙台駅を含む八乙女~富沢間(南北線・緑)が開通。その後、八乙女~泉中央の延伸と平成27年の東西線(水色)の開通で現在に至っています。

 

f:id:nishiuraexp:20200116224943j:plain

券売機の近くにあった別の路線図。地図に路線図を落とし込んだもので土地勘がない遠来の利用者には、ありがたいサービスです。

仙台市営地下鉄は北仙台~仙台間でJR仙山線と長町~仙台間でJR 東北本線と平行していることは事前知識として知っていましたが、

他にも地元の利用者しか知らないような徒歩乗り換えができる駅があるのではないかと興味深くしらべて見ましたが、

見つけることができませんでした。

仙台都市圏では地下鉄・JR それぞれが仙台駅を中心に放射状に路線を伸ばし、双方の路線が接近しすぎないという、理想に近い鉄道路線の配置ができているのではないでしょうか。

平行路線の存在による競争によって輸送サービスの改善を期待。などというのは東京・大阪周辺など旺盛な鉄道需要がある地域に限った話ではないかと思っています。

 

f:id:nishiuraexp:20200116223403j:plain

運転間隔は平日ラッシュ時4分程度、日中7分半間隔で単線のJR仙山線とは比較にならない高頻度運転なのですが、

 

f:id:nishiuraexp:20200116223501j:plain

大晦日と元日は運転本数半減という思い切った合理化がなされていました。

合理化という点では仙台市営地下鉄は先進的で、30年以上前の開業時から駅ホームをすべて島式にして、運転士がホーム監視をしやすくするため車両の運転台をホームのある側(進行方向右側)に設置するという準備をしたうえで、全列車ワンマン運転を実施しています。

仙台市は地下鉄開業から現在に至るまで国内の地下鉄運行都市としては人口が最小であり、潜在的な需要が限られた中で採算をいかに確保するかという観点が貫かれているように感じられます。

 

f:id:nishiuraexp:20200116223717j:plain

運悪く仙台方面の電車が発車してしまい15分待ちとなりましたが、仙台では地下化されているJR仙石線も日中は15分間隔のダイヤになっており、「地下鉄が1時間4本」でも違和感なく受け入れられる素地があるのかもしれません。

 

f:id:nishiuraexp:20200116223846j:plain

仙台市営地下鉄南北線の列車は開業当初から地下鉄としは短い4両編成ですが、特筆点として運転台がある両側の車両が21.75mという新幹線以外では国内最長クラスになっていることです。

山手線や大阪環状線などJR通勤型車両と同じ20m車長を採用する中間車4両分に両端の運転台を継ぎ足したというのが編成全体のイメージです。

 

f:id:nishiuraexp:20200116224130j:plain

車内は神戸市営地下鉄の同世代車両に似た雰囲気でしたが、車端に川崎重工の銘板があり納得。言うなれば兄弟のようなものなのでしょう。

弟のほうは「赴任先の仙台までどうやって運んだのだろうか」などと車内で考えるうち4駅進んで仙台駅に到着。

神戸では車両の置き換え計画が進行しているので、仙台でも近い将来そんな話が聞こえてくるかも知れません。

15分間隔でも座席定員程度の乗車であり、需要予測が的確に行われているという印象を受けました。

 

f:id:nishiuraexp:20200116224248j:plain

 仙台からは東北本線の普通列車を乗り継いで南下しました。

つづきはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com

 

 

www.nishiuraexp.com

 

 

www.nishiuraexp.com

 

 

www.nishiuraexp.com

 

JAL2233便(伊丹8:00⇒山形9:20)搭乗記と山形空港アクセス

f:id:nishiuraexp:20200115195756j:plain

2020年元旦の伊丹空港。

今回の旅行は8:00発のJAL2233便で山形へ向かうところから始まります。

 

f:id:nishiuraexp:20200115195938j:plain

鉄道の混雑は年末と年始は2日以降に集中し元旦は落ち着く傾向にあるようですが航空は事情が違うのでしようか、

ターミナル1階のチェックインカウンターには長蛇の列ができていました。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200107j:plain

自動チェックイン機は5分程度の待ち時間で使用でき、預け荷物もなかったため思ったよりスムーズにここに到着することができました。

2階制限エリア外にあるカードラウンジ「ラウンジオーサカ」です。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200233j:plain

一般的なソファー席も多数ありますが、1人で利用するときは国際線ビジネスクラス席を連想させるブース席がおすすめです。

羽田空港のカードラウンジと同じく朝はソフトドリンクに加えてクロワッサンのサービスがあります。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200346j:plain

搭乗時刻が近づき20番搭乗口へ。

保安検査場にあった大型の出発表示機は新しいものに取り替えられていましたが、各搭乗口にはまだ反転フラップ式の表示機が残っています。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200437j:plain

秋に予約を入れた際には、使用機材はエンブラエル170となっていましたが、

数日前に機材がエンブラエル190に変更になり、それに伴い指定済みだった座席も変更になった旨のメールが届いていました。

今回はミニオンジェットでの運航となるようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200559j:plain

機内。

エンブラエル190の前5列はエンブラエル170にはないクラスJ席になっています。

チェックインの際に当日アップグレードでこちらに変更しましたが、

機材変更で急遽クラスJが設定された格好だったこともあってか出発2時間前を切ってもほとんどが空席でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200718j:plain

一般のエコノミーが通路を挟んで2席ずつであるのに対しクラスJ は1席・2席となっており快適性にはかなりの差があります。

 

f:id:nishiuraexp:20200115200907j:plain

少し遅れて伊丹空港を離陸。

空に雲は少なく大阪周辺は穏やかな正月を迎えたようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201307j:plain 

ミニオンジェットは去年6月に秋田→伊丹線でも搭乗しており今回が2回目です。

秋田からのフライトの時はドリンクサービスの紙コップが黄色いミニオン仕様だったのですが、客層をみて使い分けたりしているのでしょうか、今回はいつもの鶴丸コップでした。

機体のラッピングは機内に入ってしまえば見えませんし、機内のミニオンは座席の枕カバー程度で、かなり控えめなコラボレーションという印象です。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201406j:plain

中部地方の山岳地帯の上空を通過。

諏訪湖の水面と富士山が小さく見えています。

このフライトの数時間前には名鉄観光主催で関西空港から離陸して富士山周辺で初日の出を拝む「初日の出フライト」という企画が実施され、

その機材にエンブラエル170が抜擢されたことを後日知りました。

搭乗便の機材変更はその影響だったのかも知れません。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201509j:plain

陸路では遠い東北地方も、空路では羽田へ向かうのと大差ない所要時間で到達できるようで、水平飛行の時間も限られています。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201644j:plain

山形空港に着陸。

山形空港には平行誘導路がないため着陸機は滑走路の端まで進みUターンしてターミナルビルへ向かいます。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201821j:plain

周囲の山は冠雪していますが、空港周辺に雪は見あたらず、こちらも穏やかな元旦を迎えたようです。

大阪とは気候が違う地域であり、雪のない正月は異例のことなのかも知れません。

 

f:id:nishiuraexp:20200115201946j:plain

ターミナルビル1階。

到着ロビーとJALとFDAのチェックインカウンターがあります。

ANAは山形空港には就航していません。 

f:id:nishiuraexp:20200115202214j:plain

2階には店舗数店と、ベンチが多数あり制限エリア外でありながら搭乗口前のような雰囲気でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200115202419j:plain

1階にもどり空港からバスで山形駅へ向かいます。

先月に訪れた福島空港では空港からのバス路線は郡山行のみでしたが、山形空港は予約制の定額タクシーを含め複数の行先が設定されています。 

乗車するのは上から3番目の9:40の山形市内行です。

 

f:id:nishiuraexp:20200115202558j:plain

乗り場へ行くとマイクロバスが客待ちをしており、車両横で待機している運転手さんに運賃を支払って車内に入るという乗車方法が採られていました。山形駅までは980円です。

ちなみに地図で確認すると山形空港の敷地のすぐ近くをJR奥羽本線が通っておりターミナルビルから直線距離で約1kmのところに駅もありますが、

徒歩で行こうとすると空港施設を迂回せざるを得ず40分以上かかるという状況になっているようです。

九州の宮崎空港や鳥取の米子空港では近くを通るローカル線からの分岐線を新設したり線路を移設するなどして空港に鉄道でアクセスできるようにしていますが、山形ではそのような計画はないのでしょうか。

 

f:id:nishiuraexp:20200115202703j:plain 

山形駅行のバスは到着便に接続するダイヤで発車しており、時刻表下の注意書きには「バスが満席になった場合にはタクシー車両を手配し同料金で運行します。」と書いてありました。

 

f:id:nishiuraexp:20200115202801j:plain 

運転手さんから受け取った領収書には山交ハイヤー株式会社の文字があります。

バス会社がタクシーを手配するのではなく、

タクシー会社がバスを運行していて、満席になっても自社の車で送りますのでご安心下さいということのようです。

 

f:id:nishiuraexp:20200115202930j:plain

今回の乗客は4人でタクシーの出番はありませんでした。

大型バスのほうが乗り心地はよいかも知れませんが、接客も運転も丁寧な運転手さんで車内は非常に快適でした。

 

f:id:nishiuraexp:20200115203024j:plain

f:id:nishiuraexp:20200115203116j:plain

空港から近い東北中央道東根インターから高速道路を走行。

途中のJCTから山形道に入ります。

 

f:id:nishiuraexp:20200115203224j:plain

高速を降り、空港からおよそ30分ほどで山形市内へ。

 

f:id:nishiuraexp:20200115203341j:plain

10:15頃。空港から約35分で1992年の山形新幹線開業に合わせて建てられたJR山形駅舎前のバスターミナルに到着しました。伊丹空港から2時間少々での到着でした。

山形駅からは青春18切符4日分を使い、普通列車乗車と格安ホテル宿泊を繰り返しながら四国高松を目指す鉄道旅行に出発しました。

つづきはこちらです。

 

www.nishiuraexp.com