西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【青春18利用】正月の東北本線を南下。(仙台13:01⇒白石⇒福島⇒17:39新白河6:20⇒黒磯6:44)

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山形からJR仙山線と仙台市営地下鉄を乗り継いで到着したJR仙台駅。

青春18切符を利用して四国高松を目指す鉄道旅行は始まったばかりです。

ここから東北本線の普通列車を乗り継いで南下します。

 

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仙台駅のコンコース。早朝深夜以外でこんなに人が少ないのは珍しいと思います。

「正月に人がいなくなる」というのはそれだけ仙台が「都会」であることの証といえるのではないでしょうか。

 

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次の福島方面の列車まで時間があるので、とりあえず仙台近郊輸送に徹する13:01発の白石止まりの列車で歩を進めることにしました。90年代に東北地方に多数残っていた機関車牽引の客車列車を置き換えた701系の4両編成です。

この車両の「低コスト設計」を揶揄して「走るんです」などと言われたこともありましたが、元ネタの「写ルンです(レンズ付きフィルム)」のほうが先にほぼ姿を消してしまいました。(一部ではまだ販売されているようですが)

 

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13:14.仙台から4駅目の名取駅からは仙台空港鉄道が分岐しており、仙台~仙台空港間は1時間に2本程度の直通列車で約25分となっています。

 

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名取駅で空港鉄道が分岐、名取から2駅の岩沼駅で常磐線が分岐、岩沼の次の槻木駅では第3セクターの阿武隈急行線が分岐します。

朝のラッシュ時には各路線沿線から仙台を目指す人が東北本線下り列車に集中し、仙台口ではJR東日本では首都圏以外で最短となる5分間隔で列車が運転されています。

 

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仙台発車時点ではほぼ座席が埋まっていましたが駅ごとに空いていき、大河原駅を発車するころにはガラ空きになりました。

 

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13:50.仙台から45㎞を49分で走行し終点の白石駅に到着しました。

 

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仙台方面から到着する列車は日中1時間に2本で、そのうち1本が当駅で折り返すダイヤになっています。

 

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白石駅舎。宮城県南部に位置する人口約3万人の白石市の玄関でありJRのダイヤ上では仙台都市圏の南端となっています。駅の乗車人員は約3000人です。

 

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駅前通りと周辺の市街地。

 

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駅前広場に隣接してパシフィックホテルというビジネスホテルが営業していました。

 

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約30分のインターバルを経て、後続の14:19発福島行に乗り継ぎ。

前2両がここまで乗車してきた列車と同じ701系、後ろ4両が新型721系の6両編成です。

 

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福島方面への直通列車の乗客も大半は仙台近郊で下車するようで、後ろの721系のボックスシートを1人で独占できる状態でした。

 

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宮城県最南端の駅は越河と書いて「こすごう」と発音します。

地名も言文一致というか、どこか東北地方特有の発音が地名になり駅名になったという印象を受けるものです。

 

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越河駅から2駅目、福島県に入った藤田駅。

このあたりの駅は「国鉄式」とも言われる上下線の間に上下両方向の待避線を兼ねた中線を配した2面3線の駅が目立ちます。

現在では旅客列車は日中1時間に1本となり複線の設備すら持て余し気味ですが、写真奥に見えている東北新幹線が開通するまでは特急・急行列車のほか貨物列車の本数も今よりずっと多い超重要路線だったことがわかります。

 

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14:55.東北新幹線の高架と並んで福島駅に入線。

 

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隣のホームから9分接続で郡山行が発車しますが、それには乗らずここでも駅前へ出てみることにしました。

 

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福島駅のコンコース。駅ビルは近代的に改装されていますが、地平駅の基本的な構造は昔から変わっていないようです。

 

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駅舎を写したつもりですが、雨よけの屋根に遮られてしまいました。

駅舎は鉄道ファンの被写体になるために建っているわけではありませんし、この屋根のおかげで傘なしでタクシーに乗車できるというメリットも兼ね備えているわけで、文句めいたことを言うのは筋違いというものでしょう。

 

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JRのコンコースから駅ビルに沿って北方向に歩くと阿武隈急行線と福島交通飯坂線の乗り場への入口があります。

 

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第3セクターの阿武隈急行線と福島交通という私鉄が1つのホームを共有し、改札も共通というのは全国的に見ても珍しいと思います。

福島交通の歴史について少し調べてみると、現在は阿武隈急行線の沿線となっている保原や梁川方面で軌道線を営業していた経緯があったようで、

福島交通の電車が福島交通という社名よりも飯坂線という路線名で呼ばれることが多いことも含め、そのような歴史的経緯に関係があるのかも知れません。

 

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阿武隈急行線が1時間に1~2本、福島交通飯坂線が1時間に2~3本の運転ですが、阿武隈急行線は災害不通区間があり行先が変更になっているようです。(2020年1月現在)

 

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福島駅前で最も印象的なのは「中合」という地元の百貨店が駅前一等地で営業をつづけていることです。

高度成長期までは全国の地方都市で当たり前に見られた光景だったようですが、昭和末期から平成を通して状況が変化し、県庁所在都市の駅前を思い返してみても同じような事例は松江駅前(島根県)の一畑百貨店くらいしか思い浮かびません。(他にもあるかもしれませんが)

 

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ホームに戻り15:58発の新白河行に乗り継ぎます。

福島まで乗車してきた6両編成のうち、前2両の「走るんです」を切り離した4両編成がそのまま新白河へ向かう運用になっているようです。

 

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定刻に福島を発車。

 

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途中郡山駅で13分停車。隣のホームに停車中に列車は磐越東線の小野新町行です。

 

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17:39。終点の新白河に到着。

福島からは別の列車として運転されているものの、車両自体は仙台を13:30に発車し4時間を超えるロングランでここに到着したことになります。

 

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新白河駅は新幹線も停車する駅で駅出口は在来線側と新幹線側の両方にありますが、改札は新幹線側に集約されています。

新白河駅施設の一部は所在地が福島県西白河郡西郷村となっており、全国で唯一「村」に所在する新幹線駅として知られています。

 

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新幹線側の改札を出て、隣接する跨線橋で在来線側の駅舎から駅を出て徒歩約10分のスマイルホテルが今夜の宿です。建物の外観は警察署や市役所のような雰囲気が漂っていました。

 

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内装は一般的なビジネスホテルで素泊まり4000円でした。

 

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翌朝。夜明けが迫る6時過ぎ、ホテルをチェックアウトして駅へ。

 

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黒磯駅の手前で電化方式が交流から直流に切り替わる関係で日中はディーゼルカーの運用もある新白河~黒磯間ですが、朝夕は交直流双方に対応できる電車で運転されているようです。

 

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5両編成で筆者を含め3人程度しか乗っていなかったようです。

 

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誰もいない車内で日の出の美しい車窓を眺めるうち、列車は東北地方を抜け関東平野へと歩を進めました。

 

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6:44。新白河から24分で栃木県の黒磯駅に到着。

黒磯からは4時間40分かけて関東地方を走り抜け静岡県の熱海に向かう首都圏随一のロングラン列車のグリーン車に乗りとおしました。

 

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追加料金800円のグリーン車乗車記はこちらです。

 

www.nishiuraexp.com