西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【ソウル2019】空港特急AREXで都市高速を撤去して復元された都市河川「清渓川」を訪問。

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午前8時半頃、バンコクからアシアナ航空OZ 742便でソウル仁川空港に到着。乗り継ぎの関西空港行OZ 114便の搭乗時刻まで5時間程あるので、一旦韓国に入国し空港鉄道でソウル市内へ出掛けることにしました。

 

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仁川空港の空港鉄道は第一ターミナル、第二ターミナルの両方に駅があります。

列車はソウル駅までノンストップで座席指定の特急AREX と、ロングシートの普通電車があります。

ソウル駅までの所要時間は第一ターミナルからの場合、特急が43分、普通は約1時間かかります。

金浦空港駅や途中駅で地下鉄に乗り換えたほうが早い場合は普通を利用するほかありません。

 

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ソウル駅まで行く場合は2人掛けシートで早い特急AREX がお勧めですが、10分に1本程度ある普通に対して特急は40分毎と本数が少ないのが難点です。

個人的には金浦空港など主要駅に特急を停車させ需要拡大を図ったうえで増発できないものかと思っています。

 

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アシアナ航空や大韓航空から乗り継ぐ場合、特急の運賃が9500w から8000w に割引される特典があります。

割引チケット→便名入力で簡単に購入できました。

 

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半地下構造のホームから乗車します。

特急と普通では運賃がちがうため改札も別れており、特急を利用するときはオレンジの改札口から駅に入ります。

 

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座席は簡易リクライニングでデッキと客室の仕切りもパーティションのみと車内設備は比較的簡素です。デッキには大きな荷物を収納できる棚が設置されています。

 

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ソウル駅に到着。東大門方面への地下鉄1号線、明洞方面への4号線とは地下の連絡通路で乗り換えができますが、移動距離は長く乗り換えには10分程度かかります。

 

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途中改札なしで1号線のホームに到着。

ソウル地下鉄の電車は1号線のみ日本と同じ左側通行、それ以外は右側通行です。

1号線と他の路線を乗り継ぐときは電車の行先をよく確認しないと反対方向の電車に乗ってしまいます。

 

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ソウル駅から東大門方面に2駅のチョンガク駅で下車。

 

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空港駅で購入したICカード乗車券(1回乗車券)を改札機にタッチして駅を出るのですが、改札機から保証金の払い戻しを受けるよう日本語の音声が流れました。

改札をでたところにある保証金払い戻し機に乗車券を入れると乗車券が回収され500w が返金される仕組みです。

ソウルでは日本のスイカに相当するIC 乗車券が日本以上に普及していますが、1回乗車券を買う人=日本人という前提になっているのが面白いところです。

日本語が分からない外国人は受けられるはずの返金を受けられず、高価なIC の一回乗車券をお持ち帰りされているのかもしれません。

 

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さてチョンガク駅5番出口を出てすぐのところを流れるのはソウル市内を東西に流れる清渓川(チョンゲチョン)です。

チョンゲチョンはソウル五輪前の高度成長期に水質汚染が深刻になったため暗渠化され、その後その上には高架の都市高速道路が建設されました。

漢江の奇跡とも言われるソウル発展の象徴にとってかわられる形で一度は地上から姿を消していたチョンゲチョンですが、21世紀になり復元を求める声が強まると、都市高速を撤去して暗渠の蓋を外すという大掛かりな公共事業が行われ、

 

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数キロに渡って川が復活。

河川敷は親水公園として整備されています。

 

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復元区間の始点は巻貝のモニュメントか目立つチョンゲ広場になっており、訪問時は催しが開催中でした。

 

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チョンゲ広場に隣接して地下鉄5号線の光化門駅の入口があります。

 

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市庁駅で1号線にのりかえソウル駅に戻ってきました。

 

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1時間少々のソウル市内散歩を終え、ソウル駅の空港鉄道入口へ。

 

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長いエスカレーターを降りたことろに券売機や駅窓口があります。

隣接して一部航空会社のカウンターもありここでフライトのチェックインをすることもできるようです。

 

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ここでも特急と普通の改札口は別れており、特急はオレンジの改札口を利用します。

 

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40分に1本で全席指定の特急ですが直前購入でも満席で乗車できないということは少ないようです。

 

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仁川空港に到着。

仁川空港はビジネスクラス利用でも保安検査の優先レーンがありませんので、その点は時間に余裕がないときなど要注意です。

 

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制限エリア内のアシアナラウンジへ。

往路で利用したラウンジだと思っていましたが、入口にあった自動改札がなくカウンターでチェックを受けて入室となりました。内部の造りもほぼ同じでしたが、往路で利用したのは「中央ラウンジ」でここは「西ラウンジ」だったようです。

 

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台風でダイヤが乱れほぼ満席だった往路の「中央」とは対照的に空いていて非常に快適でした。

 

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9番搭乗口から関西空港行OZ114便に搭乗。

 

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機材はA321でした。

 

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往路の関西→仁川はA350で短距離にもかかわらずスタッガートシートでしたが、

それに比べれば簡易なシートで、ANA の国内線プレミアムクラスによく似た雰囲気でした。

2時間に満たないフライトなので特に不足はありません。

 

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アシアナ航空ビジネスクラスの旅最後の機内食を味わううちに日本上空に入り、

 

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定刻より少し遅れて関西空港に到着しました。

今回のアシアナ航空の航空券を手配したのは4月でしたが、その後毎日のように日韓関係の悪化が報じられるようになり、韓国のエアラインを利用して旅行に出発することに多少の心理的な抵抗(韓国人客と区別され邪険にされるのではないか。といった類のもの)がなかったと言えば嘘になります。

しかし実際のところ空港でも機内でも、心配していたようなことは一度もなく、ビジネスクラス利用だったことも関係があるのかもしれませんが、日韓関係が悪化している今の時期に韓国のエアラインを利用して旅行する日本人を丁寧にもてなしてくれているという印象さえありました。

アシアナ航空の接客レベルの高さに感心する一方で、

空港勤務やクルーの方個人の政治的信条がどうであれ、自分が所属している航空会社が多数の日韓路線を就航させ、そこから一定の収益を得ていることが理解されていれば、日韓関係の悪化は決して好ましいことではないはずであり、

日本人利用者の逸走を少しでも食い止めようという心理になるのは当然のことのようにも思われました。

これはアシアナ航空だけではなく、大韓航空やチェジュ航空などのLCCも同じでしょうし、韓国を訪れる日本人観光客に人気のソウル明洞の飲食店やファッション店などの店主店員にもあてはまることだと思います。 

短時間滞在のソウル市内では反日的なアピール(過激なものではない)を目にすることもありましたが、治安面では危害を加えられることを心配しないといけないような雰囲気でもなく、

個人的には、まだ旅行を計画している段階であれば「わざわざ関係が悪化している時期に韓国に行くくらいなら今回は台湾にしよう」くらいは合理的な判断と言えなくもないかもしれませんが、

すでに予約を入れている韓国旅行をペナルティーを支払ってまでキャンセルするのはもったいない(そこまでする必要性を感じない)かな。というのが正直な感想です。

今回のアシアナ航空バンコク往復ビジネスクラス4フライトの航空券は9万円台で手配しましたが、

経済の大原則で需要が落ち込めば価格は下がることはあっても上がることは珍しいでしょうから、韓国旅行や韓国のエアラインを利用した旅行は、そういう意味では今が狙い目かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。