西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

JR男鹿線の蓄電池電車「ACCUM」に乗る(どこかにマイル秋田旅行5)

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どこかにマイル秋田旅行2日目。午前中「由利高原鉄道」に乗車し一旦秋田駅にもどってきました。

コンコースの秋田犬のバルーンは送風機にかかる電気代を節約するため毎日「膨らませたり凹ませたり」しているようです。  

さて午後は秋田駅から発車するJR男鹿線の列車に乗車します。

 

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男鹿線の列車は日中は1時間に1本あるかないかというレベル。(写真は到着時刻表です。)

 

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男鹿線を通って男鹿へ向かう列車は全便が秋田駅から発車しますが、路線としての男鹿線(緑のライン)は秋田駅から奥羽本線で青森方向へ3駅進んだ追分駅が起点です。駅の運賃表の地図では分かりませんが奥羽本線は電化、男鹿線は全線が非電化です。

 

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男鹿線の列車が電化区間と非電化区間を直通することに着目して導入されたのが蓄電池電車ACCUMです。JR東日本ではここより先に、同じように電化の東北本線と非電化の烏山線を直通する列車で蓄電池電車を実用化していましたが、この車両はJR九州で開発された蓄電池車両をベースとしています。

「なぜ自社ですでに蓄電池車両を実用化しているのに、わざわざJR九州の技術を?」と思ってしまいますが、それは電化方式の違いによるもののようです。

東海道本線や山陽本線など本州の主要な路線やそこから分岐する路線の電化区間は直流で電化されていますが、九州や日本海側、東北地方などは交流電化になっています。直流電化区間と直通するJR東日本の烏山線の車両とは別にJR九州では独自に交流電化区間と直通する蓄電池電車の開発が進められていたということのようです。

 

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車内もベースとなったJR九州の通勤車両の雰囲気が伝わってきます。12時08分の発車時刻が近づくと半分くらいの座席が埋まりました。

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車内には蓄電池電車のシステムをリアルタイムで説明する画面が設置されています。

電化の奥羽本線内で駅間を走行しているときは、

 

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通常の電車と同じく架線からの電力で運転。

 

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駅が近づいてブレーキがかかると制動により発生した電力を架線に戻したり蓄電池に充電したりします。

ブレーキで発電というのは「自転車でライトをつけるとペダルが重たくなる」(軽くブレーキがかかった状態になる)ということを逆に述べているという理解でよいと思います。

 

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そして追分駅から非電化の男鹿線内に入ると

 

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蓄電池の電力で走行し、

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駅が近づいてブレーキがかかると、発生した電力で蓄電池の充電を行います。

 

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男鹿線内二田駅では従来車両のディーゼルカーで運転の列車と行き違い。

蓄電池電車は「電車」として扱われるため列車番号のあとのアルファベットは「M」。他のディーゼル列車は「D」となっているので、どちらの車両で運転されるかは市販の時刻表でも容易に判別できます。

 

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秋田から約1時間で終点の男鹿駅に到着。所要時間は意外にも従来のディーゼル車両とかわりません。蓄電池電車で統一された際にはスピードアップが実現するのでしょうか。

 

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男鹿駅は新駅舎になっていました。

 

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改札口付近。

 

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観光案内所併設の待合室。

 

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駅舎外観。

 

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待合室から階段を上がって屋上へ出ることもできます。洪水や多少の津波程度なら避難場所として活用できそうです。

 

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屋上から駅前方向を眺めると通路の先に茶色い建物が見えています。

 

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行ってみると「道の駅」に併設されたOGARE(オガーレ)という商業施設でした。

 

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建物内では地元の農産品や特産物・土産物などが販売されています。

駅に降り立つ人だけを相手にしていたのでは、このような商業施設は成立しませんが、「数が多い車での来訪者が相手なら商売として成り立つ」という事情を踏まえ、(鉄道の)駅前に道の駅をつくって(鉄道の)駅の利便性や周辺の魅力も維持するというのは賢明な方法だと思います。

 

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レストランも併設されていました。

 

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道の駅と反対方向には旧男鹿駅舎があります。

 

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男鹿ステーションギャラリーとして観光客に開放されています。

 

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内部は多彩な展示で埋め尽くされていましたが若干統一感に欠ける印象もありました。

 

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道の駅や旧駅舎を見学している間に、秋田から乗ってきた蓄電池電車はホームと反対側に造られた充電設備で充電を行っていたようです。充電は比較的短時間で完了するようですでにパンタグラフは下げられていました。

 

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13時45分の秋田行で車両とともに秋田へ戻ります。

 

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秋田駅からの運賃は由利高原鉄道の始発駅「羽後本荘」、「男鹿」とも760円です。

それぞれを往復したので3040円と由利高原鉄道の1日乗車券が1100円で今回の鉄道乗り歩きにかかった費用は4140円となりました。

高すぎるとは思いませんが、お隣の青森県で発売されている「津軽フリーパス」のようなJR以外も含めエリア内の鉄道が乗り放題になる魅力的な切符が秋田にもあれば、1回1回切符を買う手間も省け(秋田駅であってもICカードは使えません)便利になるのにと思いました。

 

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14時44分。秋田駅に到着。

このあと秋田空港へ向かい、18時30分発のJAL2176便伊丹行で帰路につきました。続きはこちらです。

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