西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【備中高梁】斬新な複合施設に生まれ変わった駅と古い町並み。特急「やくも」にも乗車。(吉備之国くまなく2)

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吉備之国くまなくおでかけパス(1980円)を使って、岡山の鉄道を乗り歩く日帰り旅行をしています。フリー区間に含まれる岡電で岡山城などを見学したあと、岡山駅発10時14分の伯備線方面の列車で備中高梁へ向かいます。

 

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倉敷で山陽本線と別れ伯備線に入りると進路が西から北にかわり、高梁川に沿って走ります。川を跨いでいる橋は左が山陽自動車道、右が山陽新幹線です。

 

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伯備線に入って一つ目の駅「清音」は井原鉄道との乗換駅です。「次の井原方面の列車は10時46分発の神辺行です。井原には11時19分に到着します。吉備之国くまなくおでかけパスは井原鉄道でもお使いいただけます。お乗り換えのお客様は下の過去記事をクリックしてください。」(季節は遡りますが、同じ列車からの乗り継ぎなので話は無理なくつながります。)

 

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清音の次の総社を出ると、備中高梁まで沿線に街らしい街はなく、高梁川と国道180号線と並んで北上をつづけます。

最近は悲惨な事故ばかりが注目されている「クルマ」ですが、この付近の国道180号線は景色もよく、信号・交通量とも少なめのため快適なドライブを楽しむことができそうです。

 

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岡山から55分で備中高梁駅に到着。

 

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備中高梁駅は近年建て替えれ、改札が階段を上がった2階にある所謂「橋上駅」になりましたが、駅の建替えに続き駅と一体の駅ビルが建設されました。

駅ビルは駅だけでなく高梁という土地のイメージも変えるような斬新な施設です。

 

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駅ビル入口付近で撮影。駅の改札からつながる2階は蔦屋書店とその店内に店を構えるスターバックスがメインで観光案内所も設置されていました。

 

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鉄道旅行で目的の駅に着いたら「街歩き⇒食事⇒次の列車」という流れで途中下車を楽しまれる方が多いと思いますが、筆者は意図的に「食事⇒街歩き⇒次の列車」という流れになるようにしています。そのほうが体にやさしいと思うからですが、

それにしてもトルティーヤとコーヒーケーキ、ホットコーヒーで1300円台になるとは思っていませんでした。スターバックスはブランド力があって「スタバが出店している街=都会的な街」というイメージまであるようですが、個人的には入りやすさや価格ではドトールのほうが上のような気がします。

 

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2階のスターバックスで食事を済ませたあと上の階へも行ってみました、3階は高梁市立図書館、4階は一部を除いてテラス兼展望台になっていました。オープンから1年以上が経過しているはずですが、どのフロアも人が多く活気がありました。

 

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展望台からの眺め。高梁市の人口は約3万人。同規模の都市で、郊外型ショッピングセンターを除いて、これほどの集客ができている施設は全国を探しても少ないのではないでしょうか。

 

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「駅ビル」内で唯一静かだったのが1階のバスターミナルです。同じ建物に多くの人を呼び込むことができているのに、もったいないと思いました。

 

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高梁市内の古寺などは駅から徒歩圏にもありますが、観光のメインとなるであろう頼久寺や武家屋敷周辺は駅から少し離れています。また大学もそのエリアにあるようです。雨天の日や通学の学生・高齢・子供連れの観光客を路線バスに誘導する余地があるように感じました。

 

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駅および駅ビルを外から撮影したものです。

 

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頼久寺まで駅から歩くと約15分でした。

 

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ここは庭園が美しいことで知られる寺院で、庭園は写真右手の建物内で受付をして見学しますが、写真の場所も庭園の一部という扱いになっているようでした。

 

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頼久寺は伯備線の線路に隣接しています。寺から出ようとすると近くで踏切の音が聞こえ岡山行の特急やくも号が通り過ぎていきました。

 

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行きは頼久寺まで最短経路で向かいましたが、帰りは街並み見学を兼ねて回り道をして駅に戻りました。写真は木造のキリスト教会。

 

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人通りは多くありませんが車も少ないので歩きやすく、土日の場合、道ですれ違う人は地元の方と観光客が半々という感じでした。

 

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小さなアーケードもありました。駅施設の活気がこちらにも波及するとよいのですが。

 

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駅にもどってきました。12時41分発の特急「やくも11号」で新見へ向かいます。

 

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吉備之国くまなくおでかけパスは青春18切符と違い、特急列車やグリーン車に乗車する場合も料金券だけ用意すればよいことになっています。

新見までの料金券はJWESTカードメンバー向けの「eきっぷ」を利用しました。自由席の価格で指定席を利用でき座席表から任意の空席を選択することもできます。

 

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381系が最後の活躍をつづける特急「やくも」ですが、すでに置き換えが検討されており、JR四国の8600系を借りての試運転なども行われています。「高価な振子車両⇒安価な車体傾斜車両」というのは時代の流れのようですが、同じ車体傾斜車両でも、JR東日本の「あずさ」号などで運転されているE353系のような乗り心地のよい車両が導入されることを期待しています。

 

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現在やくも号に使用されている381系は内装が大幅にリニューアルされ「ゆったりやくも」の愛称も使用されています。

 

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シートポケットには列車の行先である山陰方面の観光案内が入っていました。

伯備線の新見以南は岡山県に属し、倉敷など岡山県内から足を延ばして観光するところというイメージが強いですが、一本の列車でつながる米子や松江・出雲方面とセットで捉えるのもよいかもしれません。

 

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あいかわらず高梁川に沿って走りますが、川幅が狭まり周囲も山深くなってきました。

 

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13時11分。備中高梁から30分で岡山県北部の新見に到着。

 

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新見駅の地下道にあった井倉洞の広告。

井倉洞は備中高梁方面からだと新見の2つ手前にあたる「井倉」駅から徒歩で行くことができ便利です。10年程前に訪れたことがありますが、入口から出口まで歩くと思っていたよりハードで、洞窟内が温かいこともあり12月にもかかわらず汗だくになった記憶があります。

興味のある方は街歩きの延長などではなく、「洞窟探検」の覚悟と服装で行かれることをお勧めします。

今回は新見から姫新線で津山へ向かいました。つづきはこちらです。

 

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