ブリュッセル中央駅周辺のグランプラスなどの観光を終え、ブリュッセル南駅にもどってきました。ここから写真の発車表示の一番上、17時25分発ドルトムント行の「タリス」に乗車しケルンへ向かいます。
アムステルダムからブリュッセルまで利用した車両より流麗なスタイルの新型車両にあたりましたが、
指定の座席は、進行方向とは逆向きで、窓枠が座席の横にくるハズレ席でした。SNCF(フランス国鉄)のサイトから指定できたのは「独立席」という条件までだったことを思い出しました。なお1等車でも写真のような4人掛けのテーブル席があり、「平然と」バラ売りされているので要注意です。
早朝のデュッセルドルフ空港到着のあと、列車乗車とアムステルダム・ブリュッセルの街歩きをしたためか疲れを感じ、スマホのアラームを設定して一眠りすることにしました。
およそ2時間でドイツ・ケルン中央駅に到着。この駅のホームもドーム天井が良い雰囲気です。
ケルン中央駅舎と駅前広場。
背後には世界遺産のケルン大聖堂がそびえています。駅と大聖堂の距離は、日本でいえば山陽本線・新幹線の福山駅と福山城の距離と同レベルです。
駅舎をはるかにしのぐ高さがあり、圧倒的な存在感です。天気が急変し霙(みぞれ)のような冷たい雨が降り出したため、観光は明日にすることにして、
大聖堂から伸びる「商店街」に面した「カラスホテル・アム・ドーム」にチェックインしました。駅や大聖堂からは徒歩3分程度でした。
一泊朝食付き8000円台で日本のビジネスホテルなみですが、部屋は日本のビジネスホテルより広めです。
窓際に設置されていた暖房装置。
東京や大阪周辺では見かけませんが、北海道などでは似たようなものが活躍しているのでしょうか。ケルンの北緯は50度、札幌どころか日本最北の街「稚内」よりもさらに北に位置しています。
夏至まで1か月以上ありますが、21時をすぎても暗くなりません。
これまでのヨーロッパ旅行は秋~冬ばかりだったので初めての体験です。またこのような夜遅くまで明るい「夏」の日に「霙」が降り、暖房装置のお世話になりながら「何時になったら暗くなるのか」と窓の外を眺める、というのは想像の及ばないことでした。
結局暗くならないうちに就寝し、写真は翌朝の朝食会場です。
リーズナブルなホテルでも食堂の雰囲気作りには、日本より力点が置かれている印象があります。ホテルのサービスの話というより文化の違いを感じます。
人生の5%位は食事時間でしょうから、何を食べるかという視点以外にも、その質を高める工夫があっていいはずです。
ヨーロッパのホテルの朝食でパンやハム、チーズなどが「おいしくなかった」という記憶はありません。
朝食後ホテルをチェックアウトし、早速駅前のケルン大聖堂へ。この聖堂の建設が始まったのは13世紀で、現在の姿になったのは19世紀。搭の高さは約180メートルで、完成からしばらくは建築物として世界一の高さを誇っていたといいます。
ヨーロッパ各地の大聖堂を見学しましたが、こんなに(聖像に)「見られている」感じがする入口は初めてです。
内部も圧巻のスケールです。
座席中央部にならぶ宗教画や
ステンドグラスの装飾も見逃せません。
聖堂を出て少し歩くとライン川にかかる鉄道橋に出ました。鉄道橋に平行して人道橋が併設されています。
鉄道橋を渡る列車の本数の多さに驚かされます。
テムズ川、セーヌ川、ドナウ川、ブルタバ川(モルダウ)等、ヨーロッパを代表する河川を見てきましたが、ライン川は初対面です。ローレライ峡谷のような風光明媚なところでお会いしたかった気もしますが。
駅にもどり、9時09分のIC列車でデュッセルドルフ中央駅へもどります。入線する列車は一見すると電車のようにみえますが、反対側に連結されている機関車を、先頭部の運転台で遠隔操作して走行する客車列車です。
座席指定はしていません。次の停車駅が下車駅のデュッセルドルフ中央駅なので、発車後空席に座りました。指定席はあっても指定席車両という概念がないので、全く問題ありません。
郊外に抜けると日本の在来線では考えられないような高速で走ります。
のどかな田園風景のなかに近郊電車用と長距離列車用の複線が並ぶ光景も日本ではまずみられません。
約20分でデュッセルドルフ中央駅に到着。
空席ターミナル行きの電車に乗り換え、
26時間ぶりにデュッセルドルフ空港に戻ってきました。今回の欧州旅行は丸3日、約72時間で関西空港まで帰る弾丸旅行です。
帰りの中国国際航空の様子は、こちらです。