手持ちの春の青春18切符が3日分残っているので、高松を起点に岡山→津山→鳥取→米子→岡山→高松と巡る日帰り鉄道旅行を計画しました。(米子→岡山は高速バス)本記事は1回目で高松から乗車のマリンライナーについてです。
マリンライナーは瀬戸大橋を通り、岡山と高松を55分程度で結ぶJRの快速列車で、1988年の瀬戸大橋開通と同時に運転を開始しました。早朝から深夜まで約30分毎に運転されています。列車は大半が5両編成で、そのうち岡山寄りの4両は京阪神の新快速などと同じ2人掛けの転換クロスシートを備えた自由席車両で、普通乗車券のみで利用できます。高松寄りの先頭車両については、首都圏の普通列車グリーン車とよく似た2階建車両になっていますが、マリンライナーの場合は1階部分は普通車指定席で、2階部分のみグリーン車指定席という扱いになっています。
前置きが長くなりましたが、今回は高松発8:22のマリンライナーの指定席(2階建車両の1階部分)で岡山へむかいます。
行き止まりスタイルの高松駅のホームで発車を待つマリンライナー。
一番手前の車両が2階建車両です。車内に入ったところに階段があります。
席番2~9が2階グリーン車、10~18が1階指定席です。ちなみに平屋部分の運転席すぐ後ろの1番席(パノラマ席)もグリーン車扱いですが、2階席とは別枠で販売されているようなので、希望する場合は、みどりの窓口でパノラマ席希望と伝えたほうがよさそうです。高松寄りに連結されているので、前方の景色を楽しむことができるのは岡山発の列車にかぎられます。
1階の指定席のシートピッチは97センチで首都圏のグリーン車両と同等ですが、テーブルがない、リクライニング角度が浅いなど、2階のグリーン席と格差がつけられています。(2階グリーン席のシートピッチは100センチで首都圏グリーン車両を上回ります。)
なおグリーン席、指定席とも写真のような荷物スペースが設置されているので、大きな荷物はこちらに置くことができます。
追加料金は指定席が520円、グリーン席は距離により異なりますが、岡山から高松までの場合980円です。グリーン席は首都圏の普通列車グリーン車と違い指定席ですので、青春18切符では利用できない点に注意が必要です。
正規の追加料金でも値段の価値は充分あると思いますが、JR西日本が発行するクレジットカードJWESTカードを持っていると、指定席を210円、グリーン席を460円で購入でき、パノラマ席を含めネット予約時に座席を選択できます。ポイントなどの面で特に優れているわけではないので、クレジットカード紹介のブログなどに登場することも稀ですが、年会費無料で、山陽新幹線や西日本の特急列車の指定席特急券が自由席特急券の値段で買えるなど、鉄道ファンでなくても持っていて損のないカードだとおもいます。
列車は高松出発から約20分で瀬戸大橋にさしかかります。橋上部分は対流の発生を防ぐ観点からだとおもいますが、線路脇に障害物がないため低い1階席でも2階席と変わらない眺望をたのしむことができます。
岡山県側は都市近郊の田園風景が広がりますが、岡山、高松の都市間移動に、岡山への通勤通学の乗客が加わり、普通車両はこの付近では混雑することが多いようです。
高松から55分程で、山陽本線をオーバークロスし、方向を変えながら坂道を下り岡山駅に滑り込みます。
余談ですが、この付近の進行方向左手の線路脇に、カイタック不動産と広告を出したマンションが見えます。カイタックは世界一着陸が難しいと言われた香港の啓徳空港(すでに廃止)のことではないでしょうか。なるほどマンションの上階から岡山駅に進入するマリンライナーを見れば、旋回しながら滑走路に着陸する航空機のように見えるのかもしれません。オーナーは鉄道ファンか航空ファンなんでしょうか。
9:19定刻に岡山駅に到着しました。2階建車両は折り返しの度に、座席転換を兼ねた清掃作業がおこなわれ、車内はいつも清潔に保たれています。
つづきはこちらです。