西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

福知山線ローカル区間から加古川線へ (播但線・加古川線訪問記3)

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和田山駅から特急きのさき16号で福知山に到着しました。福知山からは京都まで特急きのさき号で80分、大阪まで特急こうのとり号で90分程度です。

 

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福知山駅は平成21年に高架化が完了しています。

京都府北部に位置する福知山市の人口は約77000人。山陰本線沿線でこれを上回る都市は両端の京都と下関を除けば、亀岡、鳥取、米子、松江の4市だけではないでしょうか。

 

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高架化される前からの駅前であった北側にはバスターミナルがあり、大阪・神戸のほか東京への夜行高速バスも停車します。

ターミナルの左に見えているビルはJR西日本福知山支社です。今回のミニトリップで訪問した播但線は同社の管轄、一方これから乗車する加古川線は神戸支社の管轄になっています。

 

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かつでは駅裏だった南側は美しく整備されているだけではなく、ホテル・銀行なども立地し人の動きが感じられました。

 

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駅内にも複数の飲食店とコンビニがあり1時間程度なら問題なく時間を潰せそうです。

 

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今回は26分の乗り換えで福知山線の普通列車に乗り継ぎます。

福知山から発車する普通列車は以前は大阪まで直通するものが主体でしたが、大阪近郊の発展で福知山周辺との輸送量の差が顕著になったことから、現在では一部をのぞきの篠山口駅で系統が分割されています。

 

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篠山口行きの普通列車は2両が基本です。

 

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車内は新快速などと同じ転換クロスシートで、福知山発車時点では窓側が埋まる程度の着席率だったこともあり、特急列車に近い快適な環境で旅を楽しむことができました。

 

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福知山の街を抜けると由良川沿いを走ります。福知山を出てすぐの地点ではかなりの水量がある由良川ですが、

 

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福知山から4駅目の石生駅付近には瀬戸内海へ流れる加古川との分水嶺があるのは意外な感じがします。

なおこの加古川と由良川の分水嶺は標高が100mに届かず、本州の日本海側と太平洋または瀬戸内海側に流れる川を分ける分水嶺(中央分水界)としては最も低いことで知られています。

訪れたことはありませんが駅から徒歩10分ほどの分水地点周辺は公園として整備されているようです。

理屈の上では、南極の氷が溶けて水位の上昇がつづくと加古川と由良川が海峡となって本州が2分される(最初に本州が分断される地点になる)という話もありますが、低いと言っても100m近くあるわけで「仮定」が飛躍しすぎている感があります。

 

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福知山から33.5kmを約40分で走り、加古川線との乗り換え駅「谷川」に到着。

単線区間ですが、駅間が長く特急列車が1時間毎に走るだけあって線路の水準も高いようで普通列車としては高速運転でした。

 

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福知山線の中間駅では唯一のJR他路線への乗り換え駅ですが、非電化時代からの木造駅舎で駅前もいたって静かです。

 

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駅前広場に面してこんな看板がありました。

福知山線は特急停車駅で言えば篠山口駅と柏原駅の間でかなりの迂回をしてこの谷川駅を通るルートになっています。

福知山線に平行する国道176号線や舞鶴自動車道はこの間をトンネルで直線的に貫いており谷川駅周辺は通りません。

看板の文言からすれば、道路と同じルートで新しい複線軌道を建設する構想があるのでしょうか。

この付近の福知山線の需要を考えれば、複線化の実現は厳しそうですが、何もしなければ現行ルートはずっと維持されるのではないでしょうか。(個人的な印象です。)

 

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谷川駅改札付近。

 

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ここから乗車する加古川線は運賃表の緑のIラインです。

運転系統が分断される西脇市まで約17㎞ 320円、加古川までは約45㎞ 970円で、加古川線の路線長は播但線のおよそ2/3です。

分水嶺をまたぐ播但線はその両側の旧国名の頭文字を路線名にしたのに対し、分水嶺の南だけを走る加古川線は沿線を流れる川の名前が路線名になっています。

最近は気安い愛称路線名が乱発される傾向にあるようですが、国鉄時代の路線名決定はかなり熟考されていた印象を受けます。

 

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加古川線の西脇市以北は中国地方内陸部のローカル線に匹敵する閑散区間で、列車は1日8~9本しかありません。

 

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中国地方の閑散区間と違うのは電化されていることです。

車両はここと小浜線でしか見られない1両運転が前提の125系電車です。西脇市より北の区間はすべてこの車両で運転されます。

 

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車内は2列・1列の座席配置で座席数より立席スペースを重視したた詰込み設計ですが、加古川線の西脇市以北ではその少ない座席が埋まることも稀なようです。

 

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この車両は現在2ドア車両として運転されていますが、中間部分に3枚目のドアを設置する準備がされており、その部分の座席は航空機の非常口座席のような格好になっています。実際に座るとピッチが広すぎて落ち着かない感じでした。

 

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谷川から西脇市までは途中7駅、約30分です。

東経135度線と北緯35度線が交わる付近には、国鉄末期に開業した日本へそ公園駅があります。

 

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駅前には地元西脇市出身の横尾忠則氏の作品を展示した岡之山美術館があります。

 

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播磨地方を起点とする地方交通線(播但線・加古川線・姫新線)で保線負担軽減のための徐行区間が設けられているのは姫新線の中国勝山~新見間と加古川線の西脇市~谷川間のみで、特急列車が走る播但線は対象外になっているようです。

 

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15時42分西脇市駅に到着。

 

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一つの路線でありながら系統が分断される駅という点では播但線の寺前駅に似ており、写真左の時刻表が示すように列車本数がここを境に増加し、ここから加古川方面ではICカードも使用できます。

 

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西脇市以南のほとんどの列車は播但線と同じ103系2両での運転ですが、3分接続の加古川行は谷川から乗車してきた列車と同じ125系の1両でした。

 

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西脇市駅発車時点ですでに満席でした。かろうじて車端のロングシートに着席できたものの神戸電鉄・北条鉄道との接続駅粟生駅を発車するころには車内は満員状態に。

座席を減らして立席スペースを広くとった125系の特性が活かされているといえなくもありませんが、滝野や社町あたりから終点加古川まで40分程度立ち通しだった乗客も多く、やはり西脇市以南は2両運転が適当なのではないかと思いました。

 

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厄神駅手前で加古川を渡り川の西から東へ移ります。

加古川線の利用はその先の厄神駅・神野駅から加古川駅方面への加古川市内利用がかなりの割合を占めています。

以前は姫路市を抜けると終点の和田山まで郡部ばかりだった播但線に対して、加古川線は小野市・加東市など内陸部にも市を成立させる規模の人口集積がありますが、加古川線の線路がその区間では川の西側を通るのに対し市街地は川の東側ばかりで、加古川線は内陸部ではその機能を十分に発揮できていない状況です。

 

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神野駅周辺は高度成長期に新興住宅地として開発されたエリアです。

国鉄時代にはこの付近から発生する通勤需要への対応として、首都圏外縁部の久留里線と加古川線限定配置のロングシートの新型気動車キハ37が導入されたりしましたが、現在は住民の高齢化など近くを走る神戸電鉄粟生線と同じような理由で加古川線の利用は減少傾向にあるようです。

 

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西脇市から46分で終点加古川に到着。写真左の時刻表が示すように加古川~厄神の加古川市内区間については、播但線姫路周辺なみの運転本数(1時間に2~3回程度)が確保されています。

 

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11分後に発車する西脇市行は103系2両編成。加古川~西脇市の運用はほとんどがこの車両で賄われています。

 

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姫路駅における播但線・姫新線と同じく神戸線とは別の加古川線専用改札が設けられています。駅の出口ではないので切符の取り忘れには要注意です。

 

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神戸線と共通の加古川駅の改札口、この改札機で切符は回収され改札外へ出ます。

 

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加古川駅は加古川線の電化と同時の2004年に高架化を完了しました。

 

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加古川市の人口は約26万人。加古川駅の利用者は1日約24000人です。

新快速で姫路まで10分、三ノ宮まで30分、大阪まで50分の距離にあり、駅前の賑わいも今回のミニトリップで乗り換えに利用してきた内陸の街とは別格のものです。

写真の駅前百貨店「ヤマトヤシキ」は姫路の老舗百貨店で、加古川駅前にあった「そごう」閉店を受け加古川に進出したものですが、本拠地姫路にあった古くからの店舗は駅ビルや駅前広場周辺の活況の影で最近閉店してしまいました。

姫路駅周辺では駅高架化により地下改札口が廃止されたことで、地下街の利用者も減っている印象で、駅周辺の商業は明暗が分かれる傾向にあるようです。

出発地姫路の隣街「加古川」に戻ってきたところで今回のミニトリップは終了です。最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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