西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【西広島延伸に期待】アストラムライン乗車記

 本記事は下に添付の記事の続きです。

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広島近郊を走るJR可部線の終点あき亀山駅から広島方面の電車で8駅。

 

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大町駅に到着。

 

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大町駅は1994年に開業した新交通システム「アストラムライン」と可部線の乗り換えの利便を図るため、

両者が交差する部分に設けられた駅です。

 

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JR駅のホームは単線一面。

コンコースは広いものの、やや薄暗い印象で訪問時は駅員の姿も見えず、

日中はローカル線の駅のように静かな雰囲気が漂っていました。

 

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乗り換え通路を歩いて隣接するアストラムラインの大町駅へ。

 

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アストラムライン大町駅コンコース。

 

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大町駅掲示のアストラムライン路線図。

アストラムラインは都心の本通駅から概ね北上をつづけたのち、

大町駅の少し先から南下に転じて終点の広域公園前駅に至ります。

そのため終点付近の駅から都心へ向かう場合は大きく北へ迂回する格好になります。


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本通方面の時刻表。

日中は10分間隔ですが、ラッシュ時は2分30秒毎と限界近くまで運転間隔が詰まっていることがわかります。

なお2015年に新白島駅が開業し、そこでもJR とアストラムラインの乗り換えができるようになってから、アストラムライン大町駅の利用者数は約20%減少しています。

可部線可部方面から大町駅乗り換えで都心へ向かっていた乗客が、新白島乗り換えに切り替えたためでしょうか。

 

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外部と遮断された駅ホーム。

1981年に日本初の新交通システムとして運行を開始した神戸市のポートライナー以来、

新交通システムの駅構造に大きな変化はありません。

 

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 大町駅に入線する広域公園前行の列車。

まず郊外側の終点である広域公園前駅まで行って、

都心の本通方面に乗り通すことにしました。


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大町駅から広域公園前方面の沿線は山が目立ちアストラムラインの軌道は勾配とカーブがつづきます。

最急勾配は45‰となっておりJR全線で最も急な飯田線の40‰を上回っていますが、

新交通システムの車両は一般の鉄道より勾配に強いようで、

極端に速度を落とすこともなくスムーズに走ります。

 

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アストラムライン車両の内装には地元自動車メーカーのマツダが関わったと言われています。

車に詳しい方ならアストラムラインが開通した平成初期のマツダ車の内装と共通するものを見いだせるのでしょうか。

 

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アストラムラインの運用は基本的に開業当時からの6000系車両で賄われてきましたが、

開業から26年が経過し新型車両も導入されています。

写真は途中で行き違った新型車両です。

 

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大町駅から約20分で終点の広域公園前駅に到着。

 

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広域公園前駅の利用者数は1日1300人前後。

開業以来大きな増減なく推移しています。

 

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駅全景。


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開業から路線の延伸がなかったアストラムラインですが、

近年になってここ広域公園前からJR 山陽本線と広島電鉄宮島線が乗り入れる西広島駅への延伸が事業化されました。

延伸予定区間は単線で途中には65‰の急勾配区間があるなど注目すべき点が多数あります。

 

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駅ちかくの道路には山陽自動車道五日市ICまで400m の看板が見え、

アストラムラインの列車が途中から南下して山陽本線筋に接近していたことを実感。

西広島までの延伸が実現すれば、このあたりでは本通方面より西広島方面への通勤・通学利用が主体になるものと思われ、

双方向の需要で既存区間の輸送の効率化も実現できそうです。


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広域公園前駅から新白島まで450円、都心の県庁前・本通まで490円です。

本通までは約18kmでJR幹線運賃の1.5倍の水準となっています。

 

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先頭車両に乗車。

 

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客室の最前部にも座席があるため前面展望を楽しむことができます。


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なお新交通システムの路線は、初発のポートライナー以来、無人運転を行うものが多数派ですが、

アストラムラインは開業時から運転士が乗務しています。

最前部に座り白手袋でマスコンハンドルを握る手が見えると、心理的な安心感が増すのは事実です。


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広域公園前を発車して一つ目の大塚駅付近から横川駅方面へ伸びる広島高速4号線。

北へ迂回するアストラムラインに対して最短距離で都心へ向かうことができます。

 

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右に左にカーブしながら勾配を下ります。


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アストラムラインの途中駅は20あり、平均駅間距離は約900メートル。

制限がない場合、列車は駅発車から20秒で最高時速の60kmに達します。

全線の平均時速は約30kmと地下鉄並みであり、

新交通システムの路線としては早い部類に入りますが、

広島においては、より駅間距離が短い広島電鉄宮島線の専用軌道区間で、

ほぼ同等の平均時速に達していることは特筆に値します。

車両性能、運転技術、乗客のスムーズな乗降など「みんなの協力」の賜物に違いありません。


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列車は山陽自動車道を跨ぎ、


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可部線と交差する大町駅付近からは沿線にマンションなどが目立ち都会的な風景になります。

 

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大町駅発車後、大きく右にカーブすると

この先、国道54号線上に設けられた高架線を走行します。

 

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駅前にバスターミナルを有する中筋駅。国道54号線を走るバスと乗り換えができます。

以前は広島バスセンターから広島IC へ向かう高速バスが多数立ち寄っていましたが、

現在は東方面への路線は広島高速1号線で東広島IC へ、

西方面への路線は先述の広島高速4号線で五日市ICへ向かうものが多くなっているようです。

 

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国道と一体の橋で太田川を渡り、

 

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国道54号線を走る車とともに都心に向けて南下をつづけます。

広域公園前からしばらくはガラ空きだった車内は、すでに立客も出ています。

 

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広域公園前から約30分。

JR 山陽本線の高架が近づくと、交差部分に2015年に開業した新駅「新白島」に到着します。

 

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アストラムラインの新白島駅は国道54号線上の高架線から都心の地下に遷移する区間に設けられました。


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斬新なデザインのホームからエスカレーターで改札口がある地上へ。


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改札口をぬけると高架のJR新白島駅に続くエスカレーターが見えます。


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なおエスカレーターを上がった先にあるのはJR新白島駅の下り岩国方面の改札口とホームで、


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上り広島方面の改札口とホームは、高架下のトンネルをくぐった先にあります。


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乗り換え通路と改札口だけと言ってよい岩国方面に対し、

反対側の広島方面は辛うじて駅らしい雰囲気になっていますが、


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駅舎前に商店などは少なく、

時折目の前をアストラムラインの列車が駆け抜けて行きます。 

 

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岩国方面の側に戻りアストラムラインの駅を観察すると、

地上から地下への遷移区間に設けられた駅であることがよくわかります。

 

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アストラムラインの改札を抜け本通までの地下区間に乗車します。

写真は通路ではなくホームで、両側の壁の窪みの部分にホームドアが設置されています。

 

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新白島駅から都心の地下区間を3駅、

 

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5分程で終点の本通駅に到着。

 

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車両は小さくても地下区間の駅施設は地下鉄そのものです。

 

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本通駅はそのまま地下街の「紙屋町シャレオ」につながっています。

 

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駅周辺地図。左が北です。

紙屋町交差点の東詰めと西詰めに広島電鉄宮島線の駅があり、

アストラムラインは県庁前駅が北詰め、終点本通駅が南詰めと理解すると分かりやすそうです。

 

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本通駅から地上にでると紙屋町交差点の東西とは別に、

広島電鉄本通駅が隣接しており、広島港方面へ乗り換えなしで行くことができます。

 

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本通駅の掲示物。

マスク、手指消毒、三密回避など「人事を尽くし」てしまえば、

あとは「神頼み」でいいんじゃないでしょうか。

 最後までお読みいただきありがとうございました。

 

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