JALダイナミックパッケージ(伊丹~但馬往復フライトと豊岡市ホテル宿泊)を利用して旅行しています。
朝のフライトで但馬空港に到着し、豊岡駅から丹後半島に114kmの路線を持つ京都丹後鉄道に乗り歩き、19時前に豊岡駅に戻ってきました。
宿泊ホテルは駅から徒歩約5分の豊岡パークホテルです。
新型コロナの影響もあってか、6月中頃にダイナミックパッケージの予約をした時点では、このホテル以外は選択できないようになっていました。
豊岡市は兵庫県北部但馬地方の中心です。
兵庫県の新型コロナウイルス感染症発症者数はおよそ700人に達していますが、
その大半が神戸・姫路など県南部に集中しており、
但馬地方だけを見れば10人未満の発症者数で留まっている隣の鳥取県と状況は変わりません。
そのような地域では(コロナが広がった)大都市圏住民が主体であろう航空会社のツアー客を迎え入れることは「勇気がいること」なのかも知れません。
部屋。
今回は助成金で発行される8000円クーポンを適用し「往復フライト+ホテル宿泊」で11100円と格安で旅行しています。
楽天トラベルで同じ日の豊岡パークホテルの宿泊料金を調べると4500円程度でしたが、部屋は充分な広さがあり、
(部屋からの眺め)
ホテル前にローソンと本屋、駅前商業施設(写真左手)もすぐの好立地です。
翌朝1階の食堂で朝食。
和食を選択しました。
楽天トラベルの価格はコロナによる需要減を反映したものかもしれませんが、4500円程度でこれだけの朝食が食べられるならコスパは抜群ではないでしょうか。
朝9時頃にホテルをチェックアウトして、但馬空港行のバスが発着する豊岡駅前のバスターミナルへ向かいました。
但馬空港に発着するフライトは伊丹便が朝と夕方の2便のみですが、現在はコロナの影響で朝便のみになっています。(旅行日2020年6月20日現在)
従って但馬空港利用のJALダイナミックパッケージの行程は「朝便到着・朝便出発」に限定されます。
バスターミナルからは出石蕎麦で有名な出石へ向かう路線バスも発着しています。
空港行は伊丹行のフライトにあわせ、9:05、17:05の2便が運転されており、所要時間15分、運賃は320円です。
到着した全但バス運行の但馬空港行。
市街地を抜け空港へ向かう途中、高速道路の出入口と思われる工事現場がありました。
空港の近くに高速道路の入口ができれば便利ですが、
豊岡(但馬空港)の場合、車で大阪へ向かう所要時間がさらに短縮されると、
但馬空港から伊丹行のフライトを利用する意味がなくなってしまうのではないか。という気もします。
9:20但馬空港に到着。
但馬空港ターミナルビル。
今回利用させてもらっている8000円クーポンの発行元である但馬空港推進協議会の大きな広告が目立っています。
大阪までの所要時間がトータルでは車と大差ないと言っても、
車で伊丹(大阪)空港まで行って羽田へのフライトに乗り継いでも2時間で東京(羽田)に到着することはできませんので、
そういう意味では「乗り継ぎで東京まで2時間」という広告には意義があります。
一方「目指せ東京(羽田)直行便」の目標については、
乗り継ぎで東京へ向かう需要が増えたとしても「滑走路1200メートルの但馬空港に発着できる機体(プロペラ機)を羽田空港が受け入れてくれるのか」というハード面の問題があります。
LCCなどで多用されているA320やB737-800を発着させるには最低でも1500m、通常は2000m近く必要とのことですが、
グーグルアースなどで但馬空港を眺める限り、滑走路の800m延長には相当な投資が必要になりそうです。
ターミナルビル内のチェックインカウンター。
伊丹線の利用者数(但馬空港の利用者数)は増加傾向にあり、
2018年には機材が一回り大きいものに取り替えられています。
就航から2年近くになりますが、カウンター周辺には新機材の就航を祝う垂れ幕が目立っていました。
ターミナルビル内全景。
写真右手は小さな土産物売場になっています。
オープンスタイルの喫茶店「ターミナルリラテック」もありますが、1日2便(現在は1便)の出発時刻が近づいても客の姿はなし。
余計なお世話ですが、1日に何人が利用するのか気になるところです。
土産物売場で買った銘菓「幸運の鳥」。
幸運の鳥は言うまでもなくコウノトリのことですが、
全体のイメージとして但馬伊丹線に就航するJALグループの機体の赤色や鶴丸マークを連想しないでもありません。
バラまき土産の個包装は、駅前のティッシュ配りの広告と同じ効果があるはずです。
その観点でいえば、
「兵庫県の日本海側一体を但馬地方と言う。読みは「たじま」で、大阪から特急列車や高速道路のほか飛行機でも行ける。よく覚えておくように」くらいの厚かましい表記があってもよさそうです。
保安検査場。
「制限エリア」という言葉が大袈裟に聞こえるような搭乗口付近。
医院の待合室といった雰囲気で、このエリアにトイレはありません。
搭乗口から徒歩で客待をしている機体へ向かいます。
機体はATR42-600。機体後方のドアから搭乗します。
運航は鹿児島に本拠地を置き、南西諸島に多くの路線をもつ日本エアコミューター(JAC ) です。
機内は2列・2列で定員48人。高速バスの車内に近いイメージです。
機内から見たターミナルビル。
機内前方をよく見ると右側最前列のシートが後ろ向きに設置されていることがわかります。
ダイヤ上の所要時間40分のフライトですが、シートポケットにはJACの冊子のほかSKYWARDも備えられていました。
定刻10:00に出発。伊丹空港までの滞空時間はおよそ20分でした。
往路の伊丹発がJRで言えば播但線に近いルートをとったのに対し、復路は福知山線に近いルートを飛行し、
最後は北摂方面から伊丹空港に接近。
低空でターンして、いつもの阪神高速池田線側からの着陸となりました。
北摂の山を抜けるあたりから着陸、降機までを動画におさめました。
ATR42-600(プロペラ機)伊丹空港着陸 但馬発JAC2322便
伊丹空港に到着しバスでターミナルビルへ。
ターミナルへのバスが発車する際、年配(その職業では)のCAさんが丁寧にお辞儀をして見送ってくれました。
若いCAさんのサービスが丁寧だとその方の印象がよくなり、年配のCAさんのサービスが丁寧だとその航空会社のイメージがよくなる気がします。
今回初めて日本エアコミューターのフライトを利用しましたが、短い路線でも丁寧な機内サービスが行われ、プロペラ機の乗り心地も悪くありませんでした。
一方、座席指定など予約システムや予約情報が入ったスマホアプリ(JALのもの)の使い勝手に関しては、ANAの方が便利に利用できるよう配慮されているのではないか。という印象を持ちました。
10分以上の早着で、ターミナルビルの出口で到着予定時刻の10:40に。
隣接するモノレールの大阪空港駅に立ち寄ると次の発車は10:52。(表示の10:42の便には間に合いませんでした)
蛍池駅で阪急電鉄宝塚線に乗り継いで大阪都心の梅田到着は11:23となります。
但馬空港行のバスが豊岡駅前を発車したのが9:05ですのでトータルの所要時間は2時間18分。
JR福知山線・山陰本線経由の特急こうのとり号の豊岡~大阪(梅田)の所要時間は2時間40分程度でその差約20分ですが、
但馬への足として、航空利用という選択肢が常に用意されていることを知っておいて損はないのではないでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。