15:37。新居浜から特急バスで到着した、
愛媛県松山市、伊予鉄道松山市駅前。
(新居浜特急線の記事は後日投稿予定です。)
伊予鉄道松山市駅から繁華街の大街道に続く商店街「銀天街」を歩くこと約15分。
路面電車の大街道駅や松山城、坂の上の雲ミュージアムなとの観光地に近い、ANAクラウンプラザホテル松山に到着。
他のANA IHGグループのホテルも同様ですが、
ANAの上級会員制度であるSFC会員向けの宿泊プランで予約すると、
ベストフレキシブル料金から宿泊料金が割引になります。
また朝食が無料となるほか、ホテル内の喫茶店(ティーラウンジ)やバーで、ワンドリンク無料のサービスを受けることができます。
フロントでSFCカードを提示して、朝食券とドリンク券を受け取って部屋へ向かいます。
今回予約した部屋は別館シングルルーム。
本館のフロントから見えるエレベーターではなく少し離れた場所にある別館用のエレベーターで部屋へ向かいます。
別館シングル室内。
ドリンク券はチェックアウト日まで使うことができるため、
到着日はホテルに隣接する三越の地下で買った弁当を持ち込み部屋に引きこもって過ごしました。
翌朝。部屋の窓から撮影。
朝刊の種類もチェックイン時に希望を聞いてもらえます。
日経に責任はありませんが誌面に明るい話題は見当たりません。
ここ数年、小遣い程度とはいえ株の配当や売買差益を旅費の一部に充当してきたのですが、
悩ましいことに、現時点で持っているものを手放すと、これまでの利益が全て回収されてしまう状況になっています。
朝食会場のある本館と別館は1階でしか繋がっていないため、
一旦別館のエレベーターで1階まで降り、本館のエレベーターに乗り換えて14階の朝食会場へ向かいます。
朝食会場入口でテーブル席またはカウンター席を選択。
カウンター席希望と伝え案内された席がこちら。
チェックイン時に「新型ウイルス対策で朝食は洋食または和食のプレートでの提供となっています」と聞いていました。
着席してから「ご飯」と「パン」どちらにしますか。と尋ねられ、
しばらくして配膳されたプレートの盛り沢山なこと。
主食はパンでも、おかずは和食・洋食両方という感じで、
朝からこんなに食べられない(食べないほうが良い?)と思う程のボリュームです。
近隣国の中には、あえて食べきれない量の料理をテーブルに並べて客人をもてなす文化があるという話を思い出しました。
カウンター席前の大窓の眼下に見えている洋館は萬翠荘です。
萬翠荘は、松山藩主の子孫が1922年にフランスの建築様式を取り入れて建てた別荘で、
松山市中心部の観光スポットの一つとして知られ重要文化財にも指定されています。
なお手前の建物は裁判所のようですが、奥に建っているものが洋館だけに、
景観に対する意識が高いヨーロッパの先進国なら、
こういう場所には厳しい建築制限が課されるだろうな。と思ってしまいました。
これだと裁判所前の道路を走る路面電車の車窓からは裁判所しか見えないはずです。
JRの車窓でも諏訪湖畔や尾道水道・明石海峡などの美しい景観を遮る文化的価値が高いとは思えない多数の建築物を見るたび、
外国人から日本人の民度(文化度)が問われるのではないか。と感じていますが、
それらの多くが民間の開発によるものであるという点は「まだ救われている」と思わなければならないのでしょうか。
(写真 路面電車通りから撮影したウイーン市庁舎)
オーストリアの首都ウイーンの中心部を周回する路面電車に乗ると、幾多の名建築を拝むことができますが、
路面電車の軌道から建築物までの距離は萬翠荘と変わらないものも複数あったように思われ、
当地でも何の配慮もなしに車窓観光が楽しめる環境が出来上がったわけではないと思います。
食事を終え本館1階のティーラウンジへ。
「これ(ドリンク券)でロイヤルミルクティーをお願いします。」
「お待たせいたしました。ロイヤルミルクティーでございます」というわけで、
「空」でSFCを活かせない状況が続いているので空港ラウンジ替わりといったところでしょうか。
雰囲気やサービスは国内線のANAラウンジを上回っていると思います。
チェックアウトは11時と遅め。
米子のANAクラウンプラザホテルに連泊したときは、
取替希望のタオル類はバスタブに入れておいて欲しい旨の記載を見た記憶があります。
昨今のインバウンド急増で、格安ホテルでも同じような対応がもとめられるようになるかも知れません。
ちなみに今回の支払いは8550円でした。
別館のシングルルームは一般的なビジネスホテルと決定的な違いはないように思えましたが、
土曜日からの宿泊で、繁華街の立地、朝食・ワンドリンク無料・朝刊など充実したサービス内容を考えれば、
コスパは4.5点~5点(非常に良い5点、良い4点、普通3点、悪い2点、非常に悪い1点)といったところでしょうか。あくまで筆者個人の主観です。
ホテルを出て路面電車通りを左手に進むと松山城の堀に突き当たります。
路面電車の軌道や道路を通行する多くの車は左折して堀沿いを進みますが、
JR松山駅方面に徒歩で向かう場合は、堀にかかる歩行者用の橋を渡って堀の内側を抜けると近道になります。
堀端にあった観光看板(古地図)。
現在地表示の左手がANAクラウンプラザホテルや大街道周辺の繁華街。右手がJR松山駅方面です。(現在は西側にも橋が架かっています)
JR松山駅方面への路面電車は地図上部の道を迂回します。
堀の内側は公園として整備されており、ちょうど桜が満開を迎えていました。
普段ならもっと賑やかなのかもしれませんが、
家族連れなどが花見を楽しんでいる光景が見られました。
桜の木の向こうの山には松山城の城郭の一部も見えています。
JR松山駅寄りの入口の石碑。
堀を挟んで向き合う桜とビル街。
1年に数日しかないであろう最も美しい景観が見られる日に、
ここを訪れることができた好運を感じずにはいられません。
堀端から、路面電車と普通鉄道がクロスする伊予鉄道のダイヤモンドクロス踏切を渡りJR松山駅に到着。
ホテルから寄り道せずに歩くと15分くらいで到着できると思います。
ここから宇和島発13:09の予土線の列車で松丸駅へ向かうため、
接続の宇和島行特急宇和海11号に乗車する予定でしたが、
新型ウイルス対応で運休になっていることを知り、
やむを得ず11:23発の高松行「いしづち16号」で宿泊予定の高松駅前のホテルに直行することにしました。
感染者が出ていない地域も含め、新型ウイルスに対する警戒を緩めて良いとは思いませんが、
「現時点での地方の感染状況なら、交通事故で命を落としたり、自らの運転で人を死なせる可能性のほうがずっと高いのではないか。」
などと考えながら「いしづち16号」に乗車したのですが、
まさか松山を発車したその列車が次の停車駅である今治を前に人身事故に遭遇することになるとは思っていませんでした。
つづきは近日中に投稿します。