西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

ソウル地下鉄9号線の急行運転と高速列車KTX509号乗車記(龍山8:20→光州松汀10:08)

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ANAの特典航空券で昨夜到着したソウル金浦空港に隣接するロッテシティホテル金浦空港。

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客室からは空港施設が一望できます。

 

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7:20チェックアウト。今日はソウル駅から2駅の龍山駅から高速鉄道KTXで韓国南部の大都市光州へ向かいます。

 

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金浦空港に乗り入れる鉄道は3路線あります。仁川空港とソウル駅を結ぶ空港鉄道とソウル地下鉄5号線・9号線です。

ソウル駅や南大門へは空港鉄道で終点ソウル駅下車。

その先、東大門方面は1号線、明洞方面は4号線乗り換えが便利です。

5号線は景福宮や新しい高速鉄道会社であるSRT のソウルにおけるターミナル水西駅へ直通しますが、全列車が普通列車のため景福宮駅まで40分以上、水西駅までは1時間以上かかります。

金浦空港から水西まで5号線でいくというのは、イメージとしては京浜東北線で大宮から大船まで行くのと似たようなものだと思います。

金浦空港から水西に限らずソウルは都市圏の拡大にあわせて積極的に鉄道の新設や延伸が進められる一方で速達運転には熱心ではない印象があり、郊外の目的地まで「地下鉄で1時間」というようなことが頻繁に起こります。 

 

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そのような状況を覆すことを意図したものかは分かりませんが、

金浦空港に乗り入れる、もう一つの地下鉄路線「9号線」では地下鉄では世界的に見ても例が少ない本格的な急行運転が行われています。

 

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9号線急行停車駅(鷲梁津駅)の時刻表。

ほぼ終日に渡り急行(赤字)と普通(黒字)が交互に運転されていることが分かります。

ロンドンやニューヨークの地下鉄に2系統が並行する区間で一方の停車駅を絞る例(東海道線と京浜東北線のような関係)はあったとおもいますが、1本の線路を急行と普通が共有し、都心部地下区間も含めて緩急接続や追越待避を日常的に行っているのは、日本の都営新宿線、東京メトロ副都心線とここソウル地下鉄9号線くらいではないでしょうか。

 

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金浦空港から1号線接続の鷲梁津駅まで乗車した9号線急行の車内モニター。

急行は赤丸の駅にのみ停車します。

 

f:id:nishiuraexp:20191227220333j:plain停車駅ごとにこのような表示が現れますが緩急接続で対面乗り換えの場合と通過駅で追い越した普通列車を到着ホームで待つ場合があります。

 

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金浦空港駅から9号線急行で約20分の鷲梁津駅は1号線でソウル駅から3駅目にあたります。

ここで1号線のソウル駅方面に乗り換えて一駅、

「漢江」を渡ったところに位置するのが今回乗車するKTX の始発駅「龍山」です。

 

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龍山駅は2018年のKTX江陵線開通時から、それまでソウル駅始発だったKTXの一部がここを始発駅とするようになり、その重要性が増しています。

東京でいえば品川駅のような位置づけだと思います。

 

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龍山駅の発車時刻表。乗車するのは上から二つ目8:20発KTX509号木浦行です。

最上段の現在時刻表示は8:14。

韓国版SuicaともいえるIC カードを持参するのを忘れ乗車券を購入するのに手間取るなどしたためギリギリになってしまいました。

9号線の急行運転がなかったら乗り遅れ確実だったと思います。

 

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発車表示に従い早足で10番線へ。

 

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韓国の高速列車KTX は2004年にソウルと釜山の間で運転を開始(当時は大邱~釜山間は在来線走行)しました。

車両や運転方式はフランスの高速列車システムが採用されています。

 

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写真:KTXの隣の線路を駆け抜ける在来線急行列車。

日本の新幹線との最大の違いは在来線に乗り入れることが前提になっていることで、ターミナルのソウル駅・釜山駅だけでなく、ここ龍山駅や途中の主要駅である大田駅・東大邱駅なども在来線と共用になっています。

また駅だけでなく新幹線でいえば

東京から名古屋までは新幹線の線路を走り、名古屋からは在来線に移って岐阜や草津・大津など新幹線の恩恵を受けない街に停車して終点は新大阪ではなく大阪駅まで乗り入れるというような列車も多数設定され在来線直通のメリットが最大限に活かされています。

 

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ドア横のオレンジ色はグリーン車に相当する特室車両を意味しています。

 

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車内は普通車の横4列に対して横3列となっています。

車体の横幅が新幹線より狭いため座席自体の横幅は新幹線のグリーン車(横4列)より若干狭いかもしれません。

 

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大型のシートテーブルと車内誌。

コンセントも各席に設置されていますが、日本のプラグ形状には対応していないので変換プラグを介して使用することになります。

 

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8:20。シート着席とほぼ同時に龍山駅を発車。

朝陽に照らされながら漢江を渡ります。

 

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5分程で男性の客室乗務員が現れ茶菓子が配られました。

車内検札を兼ねているようですが、事前に指定した席に座っていれば乗車券の提示を求められることはありません。

KTXの乗車券はKORAILサイト(日本語画面あり)から事前に購入できるほか、長距離列車乗車時には改札もないため、切符の発券も必要ありません。

席番号メモやトラブル対策として念のため予約画面をプリントアウトして持参するほうがよいとは思いますが。 

 

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箱の中身はクッキーと干し葡萄入りのナッツでした。

 

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デッキにはミネラルウォータの自販機があり、特室の乗客は右端の赤いボタンを押してから商品下のボタンを押す手順で無料で入手できるシステムです。

普通車の乗客が通り抜けを装って特室に入れば同じ手順で無料入手できそうですが、改札省略と同じくある程度乗客を信用することで人員やサービスを合理化しようという姿勢が感じられます。

 

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長項線牙山駅と隣接する天安牙山駅に停車。

鉄道の運転上はソウル首都圏の端にあたり、東海道本線でいえば小田原や熱海に例えられるかもしれません。

 

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新幹線が車両床下のモーターに動力を分散させているのに対し、KTXやその基になったフランスのTGVでは編成両端の機関車に動力を集中させています。

動力集中方式は一般に客室内が静かで乗り心地も良いとされますが、沿線の騒音や振動が大きくなるほか、加速力が得にくいなどの弱点があります。

KTXの最高時速は305kmとされていますが、天安牙山駅を発車して延々と加速を続け260kmを超えたあたりで、次の五松駅がちかづき、巡航することなく減速に入ってしまいました。

 

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五松駅では釜山駅方面への高速路線が分岐します。

 

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KTX の路線はソウルから放射状にのびており、韓国中部の拠点益山駅でも順天や麗水への高速路線が分岐します。

大宮で東北新幹線と別れ、高崎で上越新幹線と別れて北陸金沢へ向かうイメージです。

 

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普通車に比べて割高(ソウル~光州6500円程度)な特室からも停車駅ごとに下車があり、益山駅を発車した時点では半分ほどが空席になっていました。

 

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10:08。韓国南西部の大都市光州の玄関光州松汀駅に到着。新大阪のように高速列車乗り入れに際して設置された光州の新しいターミナル駅です。

 

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駅は橋上駅舎になっており、

ガラス張りで採光のよいコンコースが特徴のようです

 

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駅舎外観。

左のラッパのようなものはモニュメントではなく地下鉄の出入口です。

このあとKORAIL全体でもわずかになった未乗車路線「光州線」で光州の古くからのターミナル駅光州駅まで行き、1.5km 離れた地下鉄駅まで歩き地下鉄に乗ってラッパの出口に戻ってくるミニトリップに出かけました。

つづきはこちらです。

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