東京駅から「のぞみ」で2時間50分程度。今回はここ山陽新幹線新神戸駅から日本三名泉の一つに数えられる有馬温泉へ向かいます。
時刻は14時18分。ちょうど東京発11時30分、名古屋発13時13分の「のぞみ29号」が到着したところでした。
新神戸駅改札付近。
JR在来線との接続がない新神戸駅ですが、到着駅が「神戸市内」となっている切符を持っている場合、奥に見えている黄色い改札機から出場すると新神戸駅地下から発車する神戸市営地下鉄を介して三ノ宮、新長田からJR在来線の神戸市内各駅まで再乗車できる特例があります。
有馬温泉は神戸市内に位置し、そこへ向かう列車も神戸市内地下鉄の駅から発車しますが、JRの利用はないため黄色の改札を通る必要はありません。
改札を出て左手の階段をおり、
昭和47年の山陽新幹線開業当時の雰囲気がのこる通路をすすむと
神戸市内地下鉄・北神急行線新神戸駅への入口があります。
エスカレーターを乗り継いで駅コンコースまでは新幹線改札から5分程かかります。
新神戸駅は緑ラインの神戸市内地下鉄と茶色ラインの北神急行線の境界駅になっています。
有馬温泉へは北神急行線の終点谷上から赤ラインの神戸電鉄に乗り換えることになります。
有馬温泉までは740円、諸々の事情があってのことですが距離を考えると割高な印象があります。
なお有馬温泉駅までSUICAなどの交通系ICカードが使用できます。
谷上行は日中15分毎の運転です。
次は1番線から14時26分の発車でした。
北神急行線内だけを走る列車はなく神戸市営地下鉄との直通運転になっています。
そのため新神戸から乗車する場合は途中停車駅からの乗車という形になりますが、平日のラッシュ時以外は混雑することは少ないようです。
新神戸から谷上まで約7キロの間、途中に駅はありません。
また地下鉄の線路がそのまま六甲山系の山を貫く長いトンネルにつながっているため谷上駅到着直前まで車窓を楽しむこともできません。
新神戸から8分。14時34分に終点の谷上駅に到着しました。
有馬温泉へはここで神戸電鉄の三田方面の列車に乗り換えです。
次の三田行は2分後の14時36分。
北神急行との乗り換えを考慮したダイヤになっているだけでなく、有馬・三田方面への下り列車を、北神急行線のホームと向き合う上りホームに入線させています。
これにより新神戸から有馬温泉方面へ行く場合は、行きも帰りも同じホームで乗り換えることができます。
神戸電鉄の三田行が到着。
普通、準急などの種別がありますが来た電車に乗車します。
土曜日の昼下がりとあって、買い物帰りの地元客と、温泉へ向かう観光客が乗り合わせ車内はドア付近に数人が立つ程度の混雑になりました。
有馬温泉の一つ手前の有馬口駅までは5駅約10分です。普通、準急とも全ての駅に停車します。
元々神戸市中心部と有馬温泉を結ぶために開業した神戸電鉄ですが、現在は沿線のニュータウン住民を神戸市中心部に輸送することが主な役割になっています。
そのような事情もあって、谷上駅から有馬・三田方面へ向かう列車は有馬温泉駅へは行かず、一つ手前の有馬口駅から大規模ニュータウンが広がる三田方面へ向かいます。
そのため有馬温泉へ行く場合、有馬口駅で写真右端の4番線に停車中の列車に乗り換える必要があります。
有馬口駅到着は14時46分。
大都市近郊では珍しくなった改札内の踏切を渡っての乗り換えです。
バリアフリーの観点では難があるかもしれませんが、階段は数段のみで、高架駅や橋を渡っての乗り換えに比べると体に優しいことも事実です。
ホームに上がってすぐの車両は満席状態でしたが、後ろの車両はよく空いていました。
ここでも有馬温泉方面への接続を意識したダイヤが組まれており、乗客の乗り換えが終わると14時49分定刻に発車しました。
有馬温泉は隣駅です。
14時53分。有馬口から4分で有馬温泉駅に到着しました。新神戸からは乗り換え時間を含めて27分です。
新神戸からの北神急行と乗り継ぎの神戸電鉄は全て日中15分毎のダイヤのため新神戸の到着時刻が違っても所要時間や待ち時間、乗り換え方法などは基本的に同じです。
神戸電鉄有馬温泉駅。
平成初期まで開業以来の丸みを帯びた味わい深い駅舎が使われていまさしたが、現在はガラス張りの近代的な駅舎に建て替えられています。
乗り換えは少々面倒ではありますが、有馬温泉は、すべての「のぞみ」が停車する新神戸駅から30分以内で到着できるうえ、有馬温泉駅は写真のように温泉街の街中に位置しており、鉄道でのアクセスは良好です。
駅から徒歩1分、太閤橋交差点付近。
午後3時前後の温泉街は「チェックイン」の頃合いで非常に活気がありました。
六甲山系の山中に開けた有馬温泉は標高が500メートル近くあり、神戸市中心部より若干涼しいのも夏の季節にはありがたいことです。
記事はこの先有馬温泉を離れ、鉄道カテゴリーの「北神急行・神戸電鉄有馬三田方面訪問記2」につづきます。
つづきは こちらです。