西浦特急 鉄道と旅のブログ

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【大阪→徳島2000円】南海特急サザン号とフェリー乗り継ぎで徳島へ(南海四国ライン1)

f:id:nishiuraexp:20190708215756j:plain今回は大阪ミナミのターミナル「なんば」駅から南海電鉄の特急サザン号とフェリーを乗り継いで四国徳島へ向かいます。

現在京阪神と四国をむすぶメインの交通機関は明石海峡大橋を渡る高速バスになっていますが、明石海峡大橋開通前には大阪から四国、特に徳島へ行く場合はメインルートとなっていた乗り継ぎです。

 

f:id:nishiuraexp:20190708215834j:plain対四国輸送の主役をバスに譲った現在でも南海電鉄の和歌山におけるターミナル和歌山市駅から和歌山港までの路線が維持されており、なんば駅から和歌山港でフェリーに乗り継いで徳島港まで行くことができる企画乗車券「好きっぷ」も発売されています。

「好きっぷ」は南海電鉄各駅の券売機で購入でき徳島港までの価格は一律2000円です。

2000円という価格は和歌山港から徳島港までのフェリーの運賃と同額です。つまり和歌山港から徳島行のフェリーに乗り継ぐ場合、和歌山港までの南海電鉄の運賃が無料になるのと同じという大変魅力的な切符です。

なんば駅や関西空港駅からはもちろん和歌山市駅からでも通常の切符より割引になり、南海電鉄とフェリーの乗り継ぎには欠かせない切符です。

 

※本記事掲載の運賃・ダイヤ等は記事掲載日現在のものです。

 

f:id:nishiuraexp:20190708215932j:plainなんば発12時20分の和歌山市行特急サザン号で出発します。サザン号は30分毎に発車していますが、和歌山港からのフェリーは2時間に1本程度なので事前にフェリー接続となるサザン号を確認しておく必要があります。(南海フェリーのHPになんば駅と関西空港駅からの接続時刻表が掲載されています。)

 

f:id:nishiuraexp:20190708220017j:plainサザン号は8両編成でなんば寄り4両はロングシートの一般車両、

 

f:id:nishiuraexp:20190708220055j:plain和歌山寄りの4両は2人掛けシートが並ぶ指定席車両です。指定席車両に乗車する場合は追加料金510円が必要です。

指定席車両が満席になることは少ないようです。指定席券は乗車前に駅窓口やホームの専用券売機で簡単に購入することができます。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220250j:plainまた南海電鉄サイトから「南海鉄道倶楽部」に会員登録しておくと、ネット予約・カード払いでチケットレス(指定券)乗車することも可能です。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220342j:plain指定席車内。全体に南海電鉄と同じく大阪のミナミを拠点とする近鉄の特急に似ている印象です。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220436j:plainサザン号の指定席車両に使われている車両の多くは昭和末期の設計です。最近の車両のシートに比べクッションは分厚く柔らかい座り心地が特徴です。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220524j:plainデッキへの扉の色ガラスも昭和感を醸しています。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220630j:plainサザン号はなんばを発車すると、大阪メトロ連絡の天下茶屋、JR大阪環状線連絡の新今宮に停車して乗客を拾ったのち、堺、岸和田、泉佐野の順に停車します。

なんばから約30分で泉佐野を発車すると関西空港へ向かう空港線が分岐します。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220709j:plain泉佐野を過ぎてもまだ大阪府内ですが、家並みの間に田畑も見えるなど車窓はしだいに郊外の風景になっていきます。

写真は一昨年の豪雨で被害を受けた男里川鉄橋を渡るところです。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220810j:plain泉佐野の次の停車駅である尾崎を出てしばらくすると短い距離ですが大阪湾の波打ち際を走る区間があります。

かつてこの区間には和歌山市からJR紀勢線に乗り入れリゾート地の白浜へ向かうディーゼル急行が運転されていました。

直通急行はなくなって久しいですが、その方面につながる路線であることを思い起こさせる海辺の風景です。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220900j:plain尾崎の次の停車駅はみさき公園です。みさき公園は南海電鉄の息がかかった遊園地で60年以上の歴史がありますが、USJのオープンや長期的な娯楽の変化の中で2020年の閉園が決まったようです。

私鉄路線の郊外側に系列会社運営の娯楽施設を設けることで、通勤・通学とは反対の流動を自ら生み出し、輸送の効率化と「副業収入」の両方を狙うビジネスモデルは阪急電鉄にその起源を求めることができます。

その阪急電鉄と縁が深い遊園地「宝塚ファミリーランド」も2003年に閉園し90年の歴史に幕を降ろしています。

 

f:id:nishiuraexp:20190708220942j:plainみさき公園から先、孝子峠を越えて大阪府から和歌山県に入ります。峠を過ぎ和歌山大学前駅を発車すると眼下に和歌山市街が広がります。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221028j:plain和歌山市街地を貫き紀伊水道に注ぐ紀ノ川の鉄橋をわたると終点和歌山市駅到着の放送が流れます。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221103j:plain13時19分、なんば駅から59分で和歌山市駅に到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221142j:plainなんば駅で撮影できなかった指定席側の先頭車両。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221219j:plain徳島港へのフェリーが発着する和歌山港へはフェリーの発着にあわせて列車が運転されています。

なお需要の多い時間帯にはサザン号が和歌山港駅まで乗り入れ、ここ和歌山市駅での乗り換えは不要になります。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221313j:plain5分接続で13時24分発の和歌山港行に乗り継ぎます。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221453j:plain朝や夕方の便では軽く席が埋まることもありますが、日中に電車とフェリーを乗り継いで四国へ渡る人は限られているようです。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221614j:plain和歌山港までは約4分。近年まで途中駅があり和歌山市街地内での利用もできましたが、今は全廃され和歌山港までノンストップです。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221712j:plain13時28分、なんばから1時間8分で和歌山港駅に到着しました。

 

f:id:nishiuraexp:20190708221819j:plain到着した列車の向こうにはこれから乗船する13時40分発の徳島行フェリーの船体が見えています。

徳島港までの所要時間は約2時間、徳島港からは早朝深夜を除き徳島駅行のバスが連絡しています。

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