昨日、北陸おでかけパスを使い、日本海周りで滋賀県の大津に到着しました。
宿泊したホテルα1大津の朝食は素泊まりとの差額が600円であることを思えば充実していたと思います。
ホテルを出て、徒歩9分の大津駅から乗車したのは8時50分発の普通列車。草津線から直通の117系でした。今日は関西空港まで移動し、GW鉄道旅行国内編は終了します。
一部改造されていますが、国鉄末期からJR初期にかけて関西の新快速車両として使われていた当時の雰囲気が残っています。
約10分で京都に到着。今回は私鉄の特急を乗り継いで関西空港へ向かいます。
京都駅から東へ徒歩15分。鴨川を渡った先にある京阪電鉄七条駅へ移動。
徒歩圏内というには少し遠い感じがしましたが、両駅を結ぶバスも運行されているようです。
京阪電鉄は大阪に本社を置く会社ですが、大阪と京都を結ぶ本線から分岐する路線は宇治方面、大津方面など、京都府・滋賀県寄りの方が中心で京都の私鉄のような印象もあります。
七条駅は京阪本線の駅で特急も停車します。
10分毎、1時間に6本の特急のうち4本には座席指定の特別車両プレミアムカーが連結されています。
入線してきた9時24分発の大阪・淀屋橋行の特急。この列車のプレミアムカーの座席を事前に予約していました。予約は駅または京阪電鉄のサイトから行います。(サイト予約は登録制です。)
プレミアムなドアが開くとプレミアムカー専属のアテンダントさんが笑顔で乗客を迎えてくれます。
車内は1列・2列の3列シート。
独立席。サイト予約では座席表から好みの席を選ぶことができました。
シートピッチはJRグリーン車並み。
シートの枕部分には京阪電鉄が長年使い続けている鳩のエンブレムが輝いています。
シートポケットには車内販売品のしおり。
裏面は、その他の車内サービスについて。
中書島では宇治からの普通列車と接続をとります。乗車券だけで乗ることができる特急列車として日常利用にも対応しているところが近鉄特急などと違うところです。
日除けのデザインも車内の雰囲気に配慮したものになっていました。
枚方市では交野市方面の私市行に乗り換えができます。プレミアムカーの料金は京阪間では500円ですが、中間の途中駅からだと400円になります。
京阪間ではJRや阪急より時間がかかる京阪の特急ですが、大阪寄りは私鉄最長クラスの複々線区間があり快調に飛ばします。
大阪環状線との乗り換え駅の京橋を出てから、空席になったシートの日除けを客室乗務員さんが通路から手を伸ばして上げる姿を見て、ANAと京阪電鉄の「コラボ」があることを思い出しました。
京橋から5分、七条から50分程かかって終点の淀屋橋に到着。
プレミアムカーが連結されている列車には2階建車両も連結されています。こちらは普通乗車券だけで利用できますが、特に2階席は人気があるようで始発駅からでないと着席は難しいかも知れません。
なお京阪特急の一部は写真のブルーの車両で運転されており、こちらにはプレミアムカーも2階建車両も連結されていません。
車内。
難波から南海電鉄の関西空港アクセス特急ラピートに乗るため地下鉄で移動します。淀屋橋から難波までは3駅約5分です。大阪の地下鉄は2018年に民営化され大阪メトロとして再出発しています。(以下地下鉄の記述は少し堅い内容です。興味のない方は読み飛ばして下さい。)
大阪メトロの路線図。
地下鉄の路線配置には大きくターナー型とペターゼン型(考案者の名前?)があります。郊外からの路線を都心部で碁盤の目のように並べる大阪スタイルがペターゼン型。都心部で路線を折り曲げ、より多くの路線と接続させることにより乗り換えを減らそうとするのがターナー型で東京はこちらに近い路線配置になっています。
難波まで乗車する御堂筋線は新大阪、梅田(JR大阪)、難波を通るメインラインです。
朝は2分程度、日中でも3~4分間隔の運転です。大都市圏の鉄道でよく使われる指標として混雑率がありますが、それとは別に集中率という概念があります。
1日の利用者のうちピーク1時間の利用が占める割合のことです。少し古いデータの記憶ですが、首都圏や京阪神の主要通勤路線が20%台中庸のところ、JR東日本の山手線とここ御堂筋線は20%を割り込もうかというレベルだったと思います。もちろんピークの利用が少ないのではなく「1日中旺盛な需要がある」という意味です。
ホーム反対側に入線した最新型車両。
難波方面は集中率のデータも納得の満員状態でした。
1本見送り次の便で難波へ移動しました。
1本の列車が遅れたときに先行する正常運転の電車を意図的に遅らせて間隔を調整することで、遅れている列車への負荷を減らすという手法は、東京ではよく行われますが、大阪ではあまり経験がありません。大阪では妙に間隔が開いたあと極端に混雑している列車が到着したら1本見送ることをお勧めします。
南海電鉄難波駅に到着。阪急梅田駅に負けない壮大な造りの駅です。
南海の路線は大阪難波から、写真青線の和歌山・関西空港方面と、緑線の高野山方面の路線に大別されます。和歌山へは「サザン」、高野山方面へは「こうや」、関西空港へは「ラピート」という特急列車が運転されており事前の座席指定が可能です。
各方面の列車が集まる難波駅のホームは9番線まであり、絶えず列車が発着しています。
関西空港アクセス特急のラピートは、一番右手の9番線から発車します。
ラピートについては全席指定ですが、ホームで次に発車する便の指定券を簡単に買うことができます。
6両編成で、大阪寄りの5.6号車はスーパーシートになっています。追加料金は1~4号車のレギュラーシートが510円に対して、スーパーシートは720円と大差なく、特に一人の場合はスーパーシートの独立席がお勧めです。
スーパーシート車内。
この車両もJRグリーン車並みのシートピッチです。
肘おきからは小さなテーブルを引き出すことができます。コンセントはないようでした。
空港アクセス特急らしくチェーンつきの荷物置場があります。
途中の泉佐野で和歌山方面と分岐し関西空港へ向かいます。和歌山方面からはここで乗り換えですが、ここから空港までは100円でこの「ラピート」のレギュラーシートを利用できます。
関西空港に到着、GW鉄道旅行国内編はここで終了です。
つづき、GW鉄道旅行欧州編はこちらです。