西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

【4日で行ける】ドイツ・オーストリア3都市周遊鉄道旅行 前編 ミュンヘン~ザルツブルク到着まで

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 羽田0:01発のカタール航空ドーハ行から乗り継いで、現地時間13時(日本時間の20時)にミュンヘン空港に到着しました。

 カタール航空での往路・復路については下の記事をご覧ください。

 

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 入国をすませ、ミュンヘン市街へむかうSバーンの切符を購入します。Sバーンはドイツやオーストリアの都市近郊電車の総称です。券売機の上の緑の広告に記載されている「AIRPORT CITY DAY TICKET」は、ミュンヘン市街までの乗車と中心部のSバーンや地下鉄Uバーン、トラムなどに、翌日の午前6時まで自由に乗車できる切符です。券売機の操作に不慣れでも、この切符については購入方法が券売機の上に記載されていて、簡単に買うことができました。

 

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 購入した「AIRPORT CITY DAY TICKET」です。13ユーロで券売機から出てきた時点で、日時が記載されているので、打刻機を通す必要はありません。いろいろな意味で、当地の事情に詳しくない遠来の観光客にやさしい切符です。

 

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 地下のホームには「S1」系統と「S8」系統が乗り入れています。同じ方向に発車していきますが、別の経路を通りミュンヘン中心部へ至ります。観光の中心マリエン広場(マリエンスプラッツ)駅や中央駅へは「S8」のほうが若干早いですが、「S1」でも大差はないので、先発する列車に乗ればよいと思います。なお「S8」はマリエン広場、カールス広場、中央駅の順に停車。「S1」は逆方向から市街地に入り、中央駅、カールス広場、マリエン広場の順にとまります。

 

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 「S8」が発車した直後だったため「S1」に乗車。ホームや車内は清潔で激しい混雑もなく、常識的な防犯対策ができていれば、犯罪に巻き込まれる可能性は、ほとんどないと思います。

 

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 カールス広場(カールスプラッツ)駅で下車し、地上に出たところにある噴水広場です。ここから歩行者天国「ノイハウザー通り」を歩いてマリエン広場方面へ向かいます。

 

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 噴水広場からすぐの「カールス門」。旧市街の入り口にあたります。

 

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 カールス門から、しばらく進むと左に見えるミヒャエル教会です。内部を自由に見学できます。

 

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 ミヒャエル教会内部。天井の高さと柱の装飾に目を奪われます。

 

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 美術館さながらに、大きな宗教画が何枚も飾られていました。

 

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 ミヒャエル教会を出て少し歩いたところでは、打楽器演奏のパフォーマンスの最中。

 

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 歩行者天国から少しそれたところにあるフラウエン教会。2つの塔はミュンヘン旧市街のシンボルでもあります。

 

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 フラウエン教会内部。ここも自由に入ることができました。

 

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 ミュンヘン旧市街の中心、マリエン広場と新市庁舎に到着。カールス広場駅からまっすぐ歩けば10分ほどの距離です。塔の時計は仕掛け時計になっていて、11:00・12:00(17:00夏季のみ)には、約10分間にわたり人形のダンスやパフォーマンスが見られるようです。 

 

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 マリエン広場から徒歩2分程度で、今夜の宿ホテルシュリッカーに到着。マリエン広場からすぐで場所もわかりやすく、昔ながらの建物に泊まることができるホテルです。

 

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 部屋はやや狭く、日本のビジネスホテルのようです。フロントの男性は簡易な英語で必要な説明をしてくれ、ストレスを感じることなくチェックインできました。時差や長時間フライトの疲れもあり早めに就寝。

 

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 翌朝 中庭を抜け朝食会場へ。

 

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 雰囲気のある朝食会場でした。

 

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 メニューも豊富。写真右上の白いソーセージはミュンヘンの「ご当地名物」です。

 

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 チェックアウトし、特急列車でオーストリアのザルツブルクへむかうため、マリエン広場(マリエンスプラッツ)駅からSバーンで中央駅へ向かいます。

 

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 昨日の切符は午前6時で有効期限切れのため、1回乗車券を購入。約400円と高くつきます。

 

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 2駅5分ほどでドイツ鉄道のミュンヘン中央駅に到着。20以上ある行き止まりのホームに列車が並ぶ姿は壮観です。パリ北駅なども同じような構造ですが、こちらは治安さそうで、ゆっくり旅情を味わうことができます。

 

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 9時30分発のザルツブルクへの特急「レイルジェット63号」の発車まで時間があるため、コンコース2階のDB(ドイツ鉄道)ラウンジへ。1等車やさらに上級のチケットを持っていると入室することができます。ザルツブルクまでの1等車の乗車券は7月にドイツ鉄道のサイトから購入しましたが、35ユーロ(4500円)程度と、距離を考えれば日本の在来線特急の普通車とほぼ同じ水準でした。

 

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 ラウンジ内部。航空ラウンジのようなドリンクバーや軽食コーナーが見当たらないと思っていると、ウエイターさんが現れ注文を聞いてくれました。

 

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 カプチーノを注文。「サンドイッチもどうですか」と勧めていただきましたが、ホテルでの朝食の後だったため飲み物だけにしました。軽食も含めすべて無料ですから、空港のカードラウンジや下手な航空ラウンジよりサービスは充実していると思います。

 

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 発車時刻が近づきホームへ。国境を越えオーストリアのザルツブルクまで約1時間30分の1等車の旅が始まります。

 

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 1等車内。日本の新幹線のグリーン車ほどの高級感はありませんが、シートは2等車の2列ー2列に対して、1列ー2列となっており、1人旅の場合は、ホームページから予約する時に1人席を指定することもできるという点が最大の魅力だと思います。なおレイルジェットは3等級制になっており、1等車の上に「ビジネス」という最上級クラスが存在します。1等車のことを「ファースト」と言いますが、「ファースト」と「ビジネス」の関係は飛行機とは反対になっています。

 

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 目的地ザルツブルクはオーストリアの西端に位置するため、乗車区間の大半はドイツ領内ということになります。列車の速度や風景は、日本の特急列車でいえば、JR東日本「スーパーあずさ」号の甲府~松本間に近いと思いました。

 

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 起伏のある平原の中を走っていると、時折教会の塔を囲むような市街地が現れ、小さな駅を通過します。

 

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 ただいまの時速110km、あと20分で到着します。

 

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 10:58定刻にザルツブルク中央駅に到着。右が乗ってきたレイルジェット、左に停車中の列車が「ウエストバーン」です。「ウエストバーン」は鉄道版LCCのようなイメージでしょうか。車内設備の差などを考えれば、個人的にはレイルジェットの切符を早期予約で安く手に入れるのが、最もお得だと思います。

 

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 ザルツブルク中央駅はリニューアルされながらも、古い駅舎が大切に使われており、東京駅の丸の内口を思い起こさせるような雰囲気がありました。

 

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 ザルツブルク中央駅の駅舎。ザルツブルクはザルツァッハ川沿いに開けた人口15万程の都市で、旧市街や宮殿、城塞観光のほか、映画サウンドオブミュージックの舞台として知られています。

 後編は、ザルツブルク観光とホテル、翌日のウイーンへの列車、ウイーン観光の様子などです。下に後編記事を貼り付けておきます。

 

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