「青の交響曲」は近鉄が阿倍野橋駅(大阪)と吉野駅(奈良)の間で運転している特急列車です。水曜以外の毎日2往復の運転で、阿倍野橋駅発は10時10分と14時10分です。終点の吉野駅までは1時間16分、運賃は普通運賃970円に特急料金・特別車両料金720円を加算した1690円です。2016年の年末に乗車しましたが、アーバンライナーや伊勢志摩への観光特急とは違った魅力を感じさせる列車でした。
乗車したのは阿倍野橋10時10分発の便。車両のスピーカーからハイドンの「時計」が流れ、独特な外観とともに「特別な列車」としての存在を誇示しているようでした。
乗車し客室へのエントランス部分、列車内とは思えない凝ったインテリアです。
客室内はレトロ風の壁面に大きなシートが並びます、1人席、2人席など予約時に選ぶことができました。
シートには車内販売のメニューが備え付けられていました。この列車の最大の特徴は3両編成の中間の1両が、すべてラウンジ兼食堂に充てられていることではないでしょうか。シートに座っているだけでもよいのですが、この列車に乗車したら是非とも広い「食堂車」で何か食べたいところです。
中間車両「食堂車」の様子。走る喫茶店といった方が適切かもしれません。充分なスペースで座席数にも余裕がありそうです。
柿のデザートを注文。
カウンター周辺には記念乗車証やパンフレットが用意されていました。
大阪の中心部から1時間少々、吉野の山間にさしかかると、もう終点です。
終点の吉野駅に到着。
駅には列車の横断幕。冬季だったためか吉野観光というより、列車が目的で到着し、折り返しの発車まで駅周辺で時間を潰す人が目立っていました。折り返しの発車は12時34分ですが、先行の特急列車に乗車して信貴山越えのルートで大阪へもどることにしました。(後編へ)