西浦特急 鉄道と旅のブログ

鉄道・飛行機などで国内外を旅行した様子のほか、鉄道を中心に交通全般の話題を取り上げます。

伝統路線「松山高知急行線」を受け継ぐJR四国バス「なんごくエクスプレス号」に乗車

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JR 四国の観光列車伊予灘ものがたり号で10時27分に予讃線伊予大洲駅に到着。

10時50分発の特急宇和海9号に乗り継いで宇和島方面へ向かう予定でしたが、宇和海9号の運休を告げられ、思案した結果、11時32分発の特急宇和海12号で松山に戻り高速バスなんごくエクスプレス号で、宇和島から予土線廻りで向かう予定だった高知へ向かうことにしました。

 

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伊予大洲から約40分で松山駅1番線に到着。

高松・岡山方面へは同じホームの前方に停車中の「しおかぜ・いしづち18号」に平面で乗り換えることができます。

今回はJR 四国ツアーの旅行商品「自由に四国鉄道の旅」を使って旅行中で、本日まで四国内の特急列車自由席に乗り放題となっています。

高知へは「しおかぜ・いしづち18号」で香川県の多度津まで行き、そこで土讃線の特急南風号に乗り継いでいくこともできます。

その場合は追加料金の支払いは必要ないのですが、著しい遠回りとなり特急乗り継ぎにもかかわらず所要時間は4時間半程度かかってしまいます。

 

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一方、松山と高知の間にはJR 四国が「なんごくエクスプレス」、伊予鉄道・土佐電鉄などが共同で「ホエールエクスプレス」という愛称の高速バスを運転しています。

いずれも松山道を四国中央市まで東進したのち高知道を南下するルートで、最短距離とは言い難いものの鉄道ほどの迂回にはならず、所要時間は2時間半程度となっています。

今回は切符を別購入して松山駅発13時20分の「なんごくエクスプレス号」を利用することにしました。

直前だったためWEB 予約は締め切りになってしまい松山駅を出て左手にあるJR バスのチケットセンターで切符を購入。

発車まで1時間程度あったので松山駅からではなく繁華街に位置する伊予鉄道松山市駅から乗車することにしました。

 

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高知までの運賃は3600円。松山市駅の発車は13時27分です。

 

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松山市駅までは路面電車で約10分、160円です。

雨天や猛暑など悪条件がなければ歩けない距離ではありません。

 

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JR 松山駅周辺より格段に賑やかな松山市駅前に到着。

写真の大きな建物が「いよてつ高島屋」で1階が伊予鉄道の駅になっています。

 

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高島屋の書店やデパ地下などで時間を潰したのち伊予鉄道の駅改札口付近へ。

セブンイレブンの左手が伊予鉄バスの乗車券発売所兼待合所の入口になっています。

 

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松山市駅周辺にJR バスの待合所はなく、伊予鉄バスも高知行きの「ホエールエクスプレス」を運行しているので、ここでしばらく待たせてもらうことにしましたが、同じ高知行きにも関わらず、JR運行便は待合室の時刻表に記載がなく、

 

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高知行乗り場のポールには表示があるだろうと確認すると、こちらもJRバスの「なんごくエクスプレス号」は無視。

よく見ると高松など他の行き先についてはJR バスの便も記載されているようですが。

 

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時刻表に表示がなくても「なんごくエクスプレス号」は13時27分ほぼ定刻にやってきましたが、慣れない人は戸惑うこと必至です。

 

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乗車率は松山市駅発車時点で4割程度。

 

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少し遅れて路面電車と並んで発車しました。

 

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大街道、松山インター入口と停車して乗客を拾い、

 

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14時頃、10分程遅れて松山インターから松山道に入りました。

 

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10分程松山道を走ったのち川内インターで一旦流出し一般道隣接のバス停に寄りましたが乗車はなし。

この時点で6割程度の席が埋まっていました。

 

ここで松山と高知を結ぶバス路線について少し説明させていただきます。

現在は「なんごくエクスプレス号」など高速バスによって運行されている松山~高知間のバス路線ですが、その起源は戦前に遡り運行開始は1934年のことでした。

松山と高知は隣り合う県庁所在都市でありながら険しい四国山地に隔てられ、鉄道計画も頓挫したことから、両都市を一般道経由で結ぶバス路線は重要な役割を果たし、戦後は国鉄バスの主要路線「松山高知急行線」として成長をつづけました。

 

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1964年の松山高知急行線時刻表。

当時は急行便7往復と特急くろしお号・いでゆ号5往復が運転されており、特急でも所要時間4時間半以上を要していました。

定員14人。運賃は急行600円、特急700円。(当時の伊予鉄道路面電車の運賃は15円で現在のおよそ10分の1)

ジャンボタクシーより一回り大きい程度の車両が未整備の山道を駆けていた様子が想像できます。

その後1987年にJR 四国が発足した当時には鉄道も含め松山高知急行線はJR 四国唯一の黒字路線とも言われたようです。

 

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1990年の松山高知急行線時刻表。

愛称は「なんごく号」となり15往復に成長。

一般道経由ながら所要時間は最速で3時間4分まで短縮されていました。

運賃は3200円と現在と同水準になっています。

成長をつづけてきた松山高知急行線ですが四国内の高速道路の整備が進み高速道路経由で両都市を結ぶ路線(先述の「ホエールエクスプレス」)が開設されると劣勢になり、JRバス自らも現在乗車している高速バス「なんごくエクスプレス号」の運転を開始する一方、一般道経由の路線は途中の落出までに短縮。

その後も落出より南の区間を引き継いだ黒岩観光のバス路線とJR 土讃線を乗り継ぐことにより旧来のルートで松山と高知を行き来することが可能でしたが、2017年にJRバス・黒岩観光双方が路線を短縮してからは事実上松山高知の連絡機能は途絶えてしまいました。

 

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さて乗車中の「なんごくエクスプレス号」は松山道を快調に東進。

進行方向左手の車窓に製紙工場の煙突が見えると、

 

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15時。三島川之江バス停(四国中央市)に到着。

全行程の中間付近に位置する停留所ですが、ここでは乗車降車いずれも可能となっています。

高速バス路線の中間のバス停を乗降とも可能としている例は全国的に見てもあまりありません。

ここで下車する場合の運賃は松山市内から2150円でJR 予讃線の特急よりかなり安いようです。

 

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三島川之江バス停を発車して間もなく川之江ジャンクションで松山道から徳島道に入り、さらに数キロ先の川之江東ジャンクションから高知道に入ります。

川之江地区を擁する四国中央市には高松道・松山道・徳島道・高知道の4つの高速道路が乗り入れています。

2004年に伊予三島市・川之江市などが合併して誕生した現在の自治体名についいても、それを誇るかのような名称になりました。

 

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高知道に入ると東から南に進路がかわり険しい四国山地を貫くトンネルが連続します。

 

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トンネルの間も山深い景色がつづき沿道に人家はほとんど見あたりません。

 

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30分程で四国山地を抜け、高速道路としては異例の下り急勾配で高知平野へ駆け下ります。

 

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15時45分。高知インターで流出。高知市内の一般道へと歩を進めます。

 

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高知インターバスターミナルで数人をおろしたのち、16時頃高知駅北口のバスターミナルに到着。

20人程度だった車内からおよそ半数が下車しました。

 

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高知駅から高知市中心部を走り、16時13分、12分遅れで「はりまや橋バスターミナル」に到着。

松山駅からだと所要時間およそ3時間。

高速道路乗せ替え直前の伝統路線「松山高知急行線」の特急なんごく号の所要時間とほとんど変わらないというのは意外な感じがします。

乗務員さんやバスの揺れに弱い方には高速道路経由のほうが好ましいのかもしれませんが、

筆者のような乗り物好きの旅行者の視点では休日の数便だけでも旧来の一般道経由で山を越えるものがあってもよいのではないかと感じました。

 

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はりまや橋を名乗る「なんごくエクスプレス号」の終点ですが、はりまや橋交差点までは200メートル程の距離があります。

天候などの条件によっては高知駅で下車し路面電車ではりまや橋へ向かう方が便利な場合があるかもしれません。

このあと高知市内を散歩し、夜の土讃線特急南風号と徳島線特急剣山号を乗り継いで出発地の徳島駅に戻りました。

つづきは近日中にアップします。

 

 

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【ソウル2019】空港特急AREXで都市高速を撤去して復元された都市河川「清渓川」を訪問。

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午前8時半頃、バンコクからアシアナ航空OZ 742便でソウル仁川空港に到着。乗り継ぎの関西空港行OZ 114便の搭乗時刻まで5時間程あるので、一旦韓国に入国し空港鉄道でソウル市内へ出掛けることにしました。

 

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仁川空港の空港鉄道は第一ターミナル、第二ターミナルの両方に駅があります。

列車はソウル駅までノンストップで座席指定の特急AREX と、ロングシートの普通電車があります。

ソウル駅までの所要時間は第一ターミナルからの場合、特急が43分、普通は約1時間かかります。

金浦空港駅や途中駅で地下鉄に乗り換えたほうが早い場合は普通を利用するほかありません。

 

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ソウル駅まで行く場合は2人掛けシートで早い特急AREX がお勧めですが、10分に1本程度ある普通に対して特急は40分毎と本数が少ないのが難点です。

個人的には金浦空港など主要駅に特急を停車させ需要拡大を図ったうえで増発できないものかと思っています。

 

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アシアナ航空や大韓航空から乗り継ぐ場合、特急の運賃が9500w から8000w に割引される特典があります。

割引チケット→便名入力で簡単に購入できました。

 

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半地下構造のホームから乗車します。

特急と普通では運賃がちがうため改札も別れており、特急を利用するときはオレンジの改札口から駅に入ります。

 

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座席は簡易リクライニングでデッキと客室の仕切りもパーティションのみと車内設備は比較的簡素です。デッキには大きな荷物を収納できる棚が設置されています。

 

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ソウル駅に到着。東大門方面への地下鉄1号線、明洞方面への4号線とは地下の連絡通路で乗り換えができますが、移動距離は長く乗り換えには10分程度かかります。

 

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途中改札なしで1号線のホームに到着。

ソウル地下鉄の電車は1号線のみ日本と同じ左側通行、それ以外は右側通行です。

1号線と他の路線を乗り継ぐときは電車の行先をよく確認しないと反対方向の電車に乗ってしまいます。

 

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ソウル駅から東大門方面に2駅のチョンガク駅で下車。

 

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空港駅で購入したICカード乗車券(1回乗車券)を改札機にタッチして駅を出るのですが、改札機から保証金の払い戻しを受けるよう日本語の音声が流れました。

改札をでたところにある保証金払い戻し機に乗車券を入れると乗車券が回収され500w が返金される仕組みです。

ソウルでは日本のスイカに相当するIC 乗車券が日本以上に普及していますが、1回乗車券を買う人=日本人という前提になっているのが面白いところです。

日本語が分からない外国人は受けられるはずの返金を受けられず、高価なIC の一回乗車券をお持ち帰りされているのかもしれません。

 

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さてチョンガク駅5番出口を出てすぐのところを流れるのはソウル市内を東西に流れる清渓川(チョンゲチョン)です。

チョンゲチョンはソウル五輪前の高度成長期に水質汚染が深刻になったため暗渠化され、その後その上には高架の都市高速道路が建設されました。

漢江の奇跡とも言われるソウル発展の象徴にとってかわられる形で一度は地上から姿を消していたチョンゲチョンですが、21世紀になり復元を求める声が強まると、都市高速を撤去して暗渠の蓋を外すという大掛かりな公共事業が行われ、

 

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数キロに渡って川が復活。

河川敷は親水公園として整備されています。

 

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復元区間の始点は巻貝のモニュメントか目立つチョンゲ広場になっており、訪問時は催しが開催中でした。

 

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チョンゲ広場に隣接して地下鉄5号線の光化門駅の入口があります。

 

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市庁駅で1号線にのりかえソウル駅に戻ってきました。

 

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1時間少々のソウル市内散歩を終え、ソウル駅の空港鉄道入口へ。

 

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長いエスカレーターを降りたことろに券売機や駅窓口があります。

隣接して一部航空会社のカウンターもありここでフライトのチェックインをすることもできるようです。

 

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ここでも特急と普通の改札口は別れており、特急はオレンジの改札口を利用します。

 

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40分に1本で全席指定の特急ですが直前購入でも満席で乗車できないということは少ないようです。

 

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仁川空港に到着。

仁川空港はビジネスクラス利用でも保安検査の優先レーンがありませんので、その点は時間に余裕がないときなど要注意です。

 

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制限エリア内のアシアナラウンジへ。

往路で利用したラウンジだと思っていましたが、入口にあった自動改札がなくカウンターでチェックを受けて入室となりました。内部の造りもほぼ同じでしたが、往路で利用したのは「中央ラウンジ」でここは「西ラウンジ」だったようです。

 

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台風でダイヤが乱れほぼ満席だった往路の「中央」とは対照的に空いていて非常に快適でした。

 

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9番搭乗口から関西空港行OZ114便に搭乗。

 

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機材はA321でした。

 

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往路の関西→仁川はA350で短距離にもかかわらずスタッガートシートでしたが、

それに比べれば簡易なシートで、ANA の国内線プレミアムクラスによく似た雰囲気でした。

2時間に満たないフライトなので特に不足はありません。

 

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アシアナ航空ビジネスクラスの旅最後の機内食を味わううちに日本上空に入り、

 

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定刻より少し遅れて関西空港に到着しました。

今回のアシアナ航空の航空券を手配したのは4月でしたが、その後毎日のように日韓関係の悪化が報じられるようになり、韓国のエアラインを利用して旅行に出発することに多少の心理的な抵抗(韓国人客と区別され邪険にされるのではないか。といった類のもの)がなかったと言えば嘘になります。

しかし実際のところ空港でも機内でも、心配していたようなことは一度もなく、ビジネスクラス利用だったことも関係があるのかもしれませんが、日韓関係が悪化している今の時期に韓国のエアラインを利用して旅行する日本人を丁寧にもてなしてくれているという印象さえありました。

アシアナ航空の接客レベルの高さに感心する一方で、

空港勤務やクルーの方個人の政治的信条がどうであれ、自分が所属している航空会社が多数の日韓路線を就航させ、そこから一定の収益を得ていることが理解されていれば、日韓関係の悪化は決して好ましいことではないはずであり、

日本人利用者の逸走を少しでも食い止めようという心理になるのは当然のことのようにも思われました。

これはアシアナ航空だけではなく、大韓航空やチェジュ航空などのLCCも同じでしょうし、韓国を訪れる日本人観光客に人気のソウル明洞の飲食店やファッション店などの店主店員にもあてはまることだと思います。 

短時間滞在のソウル市内では反日的なアピール(過激なものではない)を目にすることもありましたが、治安面では危害を加えられることを心配しないといけないような雰囲気でもなく、

個人的には、まだ旅行を計画している段階であれば「わざわざ関係が悪化している時期に韓国に行くくらいなら今回は台湾にしよう」くらいは合理的な判断と言えなくもないかもしれませんが、

すでに予約を入れている韓国旅行をペナルティーを支払ってまでキャンセルするのはもったいない(そこまでする必要性を感じない)かな。というのが正直な感想です。

今回のアシアナ航空バンコク往復ビジネスクラス4フライトの航空券は9万円台で手配しましたが、

経済の大原則で需要が落ち込めば価格は下がることはあっても上がることは珍しいでしょうから、韓国旅行や韓国のエアラインを利用した旅行は、そういう意味では今が狙い目かもしれません。

最後までお読みいただきありがとうございました。

 

 

 

 

 

 






















 

【A380】アシアナ航空OZ742便(バンコク⇒仁川)搭乗記とタイ航空ロイヤルシルクラウンジ。

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タイ・バンコクのスワンナプーム空港出発フロア。

バンコク市内から空港鉄道ではなくタイ国鉄の旧型客車列車を利用して18時半ころに到着しました。

搭乗予定のアシアナ航空OZ742便仁川行の出発時刻は午前1時10分であり、まだ6時間以上あります。

当然チェックインカウンターは開いていませんが、スワンナプーム空港からアシアナ航空便に搭乗する場合はWEBチェックインが利用できます。

パスポート情報などを事前に入力しておくと、登録したアドレスに航空券が送信され、その画面を保安検査やイミグレで提示することで、カウンターを通らずに制限エリア内に入ることができました。

 

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復路もビジネスクラス利用のためラウンジを利用できます。

アシアナ航空のスワンナプーム空港での指定ラウンジはタイ航空の「ロイヤルシルクラウンジ」です。

 

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広さやラウンジの造り・雰囲気はこれまで利用した国際線ラウンジ(それほど多くありません)の中でも上位に入るレベルでした。

カウンターが開いてからチェックインしていたのでは、ここを利用できる時間は長くても1時間半程度だと思いますが、今回はWEBチェックインのおかげで5時間以上の長居ができました。

 

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食事やデザートも豊富です。

 

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朝食が10時前と遅かったため食事の時刻が後ろにずれており控えめな夕食になってしまいました。

シャワーも利用するつもりでしたが、食後にスマホで当ブログの記事を書いているうちに眠たくなり、搭乗時刻が近づくまでソファ席で睡眠の補充をすることに。

その間にカメラやスマホの充電がしたかったのですが、周囲の席も含めコンセントは装備されておらず、その点はこのラウンジ唯一のマイナスポイントのように思われました。

 

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日付が変わって0時30分ころに搭乗口に到着。仁川行きOZ742便はエチオピア航空とのコードシェア便のようです。

WEBチェックインで制限エリア内に入っており、搭乗口の改札機でもスマホ画面をかざすのかと思っていましたが、係員にスマホの搭乗券画面を見せると紙の搭乗券を手渡され、それを見せての搭乗となりました。

最後までWEB対応にしてくれたほうが客にとっては便利でありアシアナ航空にとっても合理的だと思うのですが、保安上などの理由で難しいのでしょうか。

 

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搭乗機はA380。2階席のビジネスクラスです。

往路は窓側に座席がありサイドテーブルが通路側だったのですが、復路は座席が通路側となる席でした。

機内食の配膳などはこのほうがスムーズですが、プライベート感を重視するならサイドテーブルが通路側にある席を狙うべきだと思います。

なお写真の座席の枕カバー付近に写っているようにアシアナ航空ビジネスクラスのシートベルトは3点式になっています。

乗用車の3点式とは違い、まず2点式の要領で腰のベルトを装着してから肩からのベルトをつなけるスタイルになっています。

離着陸時は3点、上空では2点と使い分ける前提のようです。

離着陸時に2点のままでいるとCAさんから3点にするよう注意されます。

 

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復路は仁川空港での乗り継ぎ時間を利用してソウル市内へ向かう予定のため韓国の入国書類をもらいました。

アシアナ航空のCAさんは往路復路とも日本に絡まないバンコク路線であっても、定型のセリフは日本語で対応してくれましたが、税関申告書は日本語版の用意がなかったようで英語版です。

 

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出発時刻の1時10分は日本・韓国時間の3時10分です。

ベルトサインが消灯したのちトイレだけ済ませ即就寝しました。

アシアナ航空のA380ビジネスクラス席のトイレには窓があり、広さも通常の機内のトイレよりかなり余裕があります。

 

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使い捨て歯ブラシなども用意されていました。

アシアナ航空に限らずA380は客席数の割にトイレが不足気味という情報を得ていましたが、ビジネスクラスで深夜便ということもありトイレの混雑で困ることはありませんでした。

 

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日本・韓国時間の6時40分頃、機内が明るくなり朝食の配膳が始まりました。

まずはフルーツとヨーグルト。左の皿に載せるパンは数種類から好みものを選ぶことができます。

パンを多めにもらえば、これだけで日常の朝食に匹敵するのですが、

 

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さすがはビジネスクラス、メインディッシュのオムレツが後からサーブされました。

 

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サーブ開始から30分ほどで締めのコーヒー。

夜の時間帯だった往路(OZ741便)のフライトの「夕食」に比べれば簡素でしたが、CAさんのサービス・食事の内容とも、このくらいが「ちょうど良い」のではないかとも思いました。

 

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8時30分頃ソウル仁川空港に着陸。

バンコクから5時間強のフライトで所要時間は往路とほぼ同じでした。

 

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降機後にターミナルから搭乗機を撮影。

近くで見ると大きな胴体以上にそれを支える翼の大きさに驚かされます。

乗り継ぎの関西空港行きOZ114便の搭乗時刻までの5時間程度を利用して、空港特急AREXでソウル市内へ向かいました。

つつきはこちらです。

 

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タイ国鉄の旧型客車でスワンナプーム空港へ向かう。

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バンコク市内の地下鉄が延伸開業し、延伸区間に設置されたサナーム・チャイ駅から徒歩5分程度で行けるようになった涅槃像の寺「ワットポー」の見学を終え、

 

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サナーム・チャイ駅から地下鉄に乗り3駅目のフアランポーン駅で下車しました。

地上に出るとタイ国鉄のターミナル駅があります。

タイ国鉄のフアランポーン駅舎はドイツのフランクフルト駅をモデルにして建設されました。

スワンナプーム空港発午前1時10分のアシアナ航空便で仁川経由で帰国する予定ですが、時間があるので空港鉄道ではなく、この駅から「東本線」の列車を利用して空港へ向かいます。

タイ国内の地方都市へ向かう長距離列車が発着するフアランポーン駅は、日本でいえば国鉄時代の上野駅のような存在です

 

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駅舎内。中央に掲げられた国王の肖像画に見下ろされる広いコンコース。

 

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駅掲示のタイ国鉄の路線図。

 

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切符売り場。

 

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持参した時刻表で次の東本線の列車の発車時刻と目的地の駅名の綴りを調べます。

空港に最も近い駅は東本線で約27km進んだ地点にあるLatKrabang(ラクラバン)駅であり、隣接する空港鉄道のラクラバン駅からスワンナプーム空港までは1駅5分程度であることまでは事前に調べていました。

 

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次の列車は16時55分発の391列車です。

調べた内容を写真のようにメモ書きして窓口の係員に見せると、

 

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簡単に切符を買うことができました。

27km先の駅までわずか6バーツ(約20円)です。

2nd class と書いたのに3等車の切符になっているのは間違いではなく、そもそも16時55分発の便には2等車の連結が無いためのようです。

 

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フアランポーン駅には改札口がなく切符を購入すると自由にホームに入ることができます。

ホームの付け根にある発車表示で行き先を確認。発車時刻まで1時間近くありましたが、すでに6両編成の旧型客車がすでに入線しており1両数人の先客もいました。

 

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行先サボも現役です。アルファベットも併記してあります。

 

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車内。

壁やシートのモケットは定期的に更新されているようで新しく、ゴミなども見あたりません。思いのほか清潔で快適な旅ができそうです。

強いて難点を言えば非冷房で蒸し暑いことと、ほとんど全ての窓の窓枠が傷んでいて満足に窓や日除けを昇降させることができないことでしょうか。

 

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先頭の連結面のドアは開放状態でした。

機関車は発車10分程前に入線し連結されます。

タイ国鉄の車両はこのような旧型客車でも連結部分に立派な緩衝器が装備されていて、日本では「トワイライトエクスプレス」や「北斗星」といった寝台特急でさえあった、発車時の「ガクン」という衝撃がほとんどありません。

ただし機関車を連結するときだけは例外で、日本と同じく手前で一旦停止させておきながら、その後の連結時の勢いが強いため、客車内には大きな衝撃が伝わり編成全体が後退りするほどです。

先述の「窓枠の傷み」も激しい連結の繰り返しの結果ではないでしょうか。

 

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4人ボックスに1人~2人程度となったところで少し遅れて発車。

 

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フアランポーン駅からしばらくは線路沿いのスラム街の軒先をかすめるように走ります。

日本なら立入禁止となるような場所で人々が暮らしているため、頻繁に警笛をならし速度も30キロ程度の徐行運転が続きます。

 

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フアランポーン駅から5.2kmを15分程かけて走り、空港鉄道や地下鉄の駅が近いマッカサン駅に到着。

 

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マッカサン駅近くの踏切を通過。

このあたりまで来ると沿線には近代的な街並みが広がります。

車外から見ればゆっくりと踏切を通過する旧型客車が異様に見えることでしょう。

 

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フアランポーン駅発車時には空いていた車内ですが、駅に停まる度に客が増えほぼ満席になりました。

感心したのは車内マナーの良さで、座席に荷物を置いていた人も混雑してくれば膝の上に移動させるし、大声で話す人や食べ物やゴミなどで車内を汚す行為も見かけませんでした。

「マナーだから、こうすべき」というような雰囲気はなく、ごく自然に振る舞った結果のように見えました。

昔の日本の鉄道を連想させる列車の車内で「今ほど豊かではなかった時代の日本人もこんな感じだったのだろうか」と考えさせられました。

 

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途中駅でディーゼル列車と行き違い。

タイ国鉄東本線の線路は一見複線にみえますが、少なくとも旅客列車は単線で営業しているようです。

こちらが遅れていたこともあり、駅員さんがホームを走ってタブレットを交換するとすぐに発車となりました。

通票(タブレット)閉塞も旧型客車同様、国鉄~JRへの移行の頃にわずかな例外を残して国内の鉄道からは消滅してしまいました。

 

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ラクラバン駅が近づきデッキに移動しました。車両のドアは走行中も開きっぱなしです。熱帯の風が車内に吹き込んできます。

 

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しっかり手摺りをもってカメラで車外を撮影。

線路に平行している高架は空港鉄道のものです。

 

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ステップ部分や屋根に座るなという警告がありました。

 

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フアランポーン駅から約50分でラクラバン駅に到着。

 

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すぐ横の高架線に空港鉄道の同名駅があり5分かからずに乗り換えることができます。

 

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フアランポーン駅からそれほど離れていないバンコク市内のパヤタイ駅から約20分でラクラバン駅に到着した空港鉄道の「電車」に乗り換えればスワンナプーム空港まで1駅約5分です。

あまり知られていないタイ国鉄東本線と空港鉄道乗り継ぎでのスワンナプーム空港アクセスですが、タイ国鉄の運賃が破格の安さのため空港鉄道だけを利用するより安くなるという点も見逃せません。

スワンナプーム空港到着後はアシアナ航空指定のタイ航空のロイヤルシルクラウンジで夕食をとるなどしてすごしました。

つづきはこちらです。

 

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スワンナプーム空港トランジットホテルと地下鉄駅徒歩5分「涅槃像の寺ワットポー」。

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関西空港からアシアナ航空・ソウル仁川空港乗り継ぎでバンコクスワンナプーム空港に到着。

韓国に接近した台風の影響で2時間以上到着が遅れ、時刻はすでに深夜1時半を過ぎています。

 

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定刻でも23時を過ぎての到着予定だったため、今回は空港の制限エリア内にある「ミラクルトランジットホテル」を予約していました。

エクスペディアで予約した際、制限エリア内にあるという以上に詳しい位置を確認していませんでしたが、あらためてプリントアウトして持参したバウチャーを確認すると4th floorの文字が。

4階は出発フロアのためホテルへ向かうには、乗り継ぎ客とともに保安検査を受ける必要があります。

ホテルはGコンコース付近にあるミラクルラウンジの奥にありました。

 

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午前2時頃、ようやくチェックイン。

予約時にカード決済をしていましたが、デポジットとして現金200バーツをフロントに預け、8時間滞在プランのためチェックアウトは10時となる旨の説明を受けた後鍵を借り客室へ。

 

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ソウル・仁川空港の「ダラクヒュ」やシンガポール・チャンギ空港の「アエロテル」などのトランジットホテルは簡易個室といった雰囲気でしたが、

このミラクルトランジットホテルについては、部屋の広さや設備は一般的なビジネスホテルと変わりません。(トイレあり、風呂はシャワーのみ)

 

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ポットやミネラルウォーター、スティックコーヒーなども用意されていました。

 

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朝食は隣のラウンジを利用するものと思っていましたが、ホテル専用の朝食会場があり、9時30分という遅い時間帯だったこともあり空いていました。

 

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バイキングのメニューは隣のミラクルラウンジと共通ではないでしょうか。

 

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10時のチェックアウト時刻ギリギリにホテルを出ました。

今回のような深夜到着のときには便利で、設備もトランジットホテルとしては申し分のないミラクルトランジットホテルですが、朝食付き8時間滞在で約17000円と強気の価格設定になっているのが唯一の難点といったところでしょうか。

 

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折り返しのフライトは午前1時10分発のアシアナ航空OZ742便仁川行で、それまで空港で過ごすには時間がありすぎるので、一旦入国して空港鉄道でバンコク市内へ出掛けることに。

バンコクは2017年11月以来2回目ですが前回行けなかった、巨大な涅槃像で有名な寺院「ワットポー」を目指すことにしました。

 

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スワンナプーム空港とバンコク市内のパヤタイ駅を結ぶ空港鉄道は、空港の地下から出発しています。

市内までは25分程度、10分から15分間隔での運転です。

 

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ワットポーへ行く場合、終点の一つ手前のマッカサン駅で下車しMRT(地下鉄)に乗り換えます。

 

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高架の空港鉄道駅から屋根付きの歩道橋で大通りを渡ったところに、MRTペッチャブリー駅の入口があります。

 

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バンコクの都市鉄道は空港鉄道と高架を走るBTS・地下鉄のMRTで構成されています。

 

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ペッチャブリー駅の切符売り場、空港鉄道の列車が到着すると乗り換え客で混雑します。

 

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通常の切符はトークンと呼ばれるチップを埋め込んだプラスチックのコインです。

乗車時は改札機のセンサーにタッチ、下車時は改札機の投入口に入れるとバーが開く仕組みになっています。

 

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タイ国鉄のターミナルに隣接するフアランポーン駅方面の列車に乗車します。

この路線は今夏にフアランポーンから先へ延伸されたばかりです。

 

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フアランポーン駅から延伸区間に入って3駅目のサナーム・チャイ駅で下車。

ワットポーなど世界的に知られた観光地の徒歩圏内に出来た新駅らしくコンコースは凝った造りになっていました。

 

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ワットポーへは1番出口を利用します。

 

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1番出口から地上に出たところの風景。

赤いバスが走り去る方向に5分程度歩くとワットポーの入口があります。

 

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多くの仏塔が並ぶ「ワットポー」はラーマ3世によって建立された寺院で「医学の府」とされています。

敷地内にはタイ古式マッサージを受けることができる施設もあります。

 

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この寺のシンボルは金色の涅槃像。

高さ15メートル、長さは46メートルもあります。

隣接する王宮などの観光地に比べると人が少ない印象のワットポー内でしたが、ここだけは世界中からの観光客が押し寄せ写真を撮るのも一苦労といった感じでした。(撮影は禁止されていないようです。)

このあと地下鉄でフアランポーン駅まで戻り、タイ国鉄東本線の旧型客車列車でスワンナプーム空港最寄りのラクラバン駅へ向かいました。

つづきはこちらです。

 

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アシアナ航空:済州ダイバートのOZ111便と OZ741便(仁川→バンコク)A380ビジネスクラス搭乗記

 

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関西空港を2時間半遅れで出発し、ソウル仁川空港に向かっていたアシアナ航空OZ111便ですが、到着空港悪天候のため済州空港にダイバート。(関空からの記事は最上部に添付しています。)

天候の回復を待って再び仁川空港に向かうことになりました。

 

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仁川空港から乗り継ぎのバンコク行OZ741便も1時間遅れが決定しており、乗り継げなくなることはないだろうと思い、フルフラットシートで昼寝をはじめましたが、思っていたより早く起こされてしまいました。

 

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駐機場で待機すること約40分。

「仁川空港の天候が回復したので出発します」とアナウンスが入りました。

 

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離陸直後に見えた済州島の市街地。

リゾート地のイメージに反し大都市の様相です。

チェジュ移民と呼ばれる移住者が多く、済州島の人口は60万人を超えさらに増加しているそうです。

「済州島がソウルや釜山と同じような雰囲気になってしまったら移住の意味がなくなってしまうのではないか」と余計な心配をしてしまいました。

 

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黄海を左に見て韓国西部を北上。済州島~ソウルは羽田~伊丹と同程度の距離のようです。

 

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追加のドリンクサービス。

 

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仁川空港に向けて高度を下げると雲に突入。視界が開けるとすぐに滑走路に進入しました。

「天候の回復」は辛うじて着陸できるレベルになったという意味だったようです。

 

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18時頃。関西空港から4時間半かかって仁川空港に到着。

 

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ターミナルに入ると目の前が乗り継ぎ専用通路になっていました。

乗り継ぎのための保安検査の待ち時間は10分程度と許容範囲でしたが、台風接近で欠航が相次いだ今回の様子は今後の参考にはならないでしょう。

  

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 保安検査を終え、アシアナラウンジへ。

 

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かなり広いラウンジです。バイキングコーナーの食事メニューもANAラウンジなどより多めで、素晴らしいラウンジだったと言いたいところですが、

 

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昼前から夕方にかけての出発便が軒並み夜~深夜に出発時刻を変更していたこともあり空席を探して歩き回らなければならない状態でした。

カウンター席に空席を見つけるもあまり寛げる雰囲気ではなく早めに搭乗口へ行くことにしました。

 

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仁川空港第1ターミナルの制限エリア内はショッピングモールの雰囲気です。

夜になって出発を見合わせていた便の出発時刻が続々とアナウンスされたため普段の日中以上の活況を呈していたようです。

 

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10番搭乗口から出発する搭乗便「バンコクスワンナプーム空港行OZ741便」の使用機材はオール2階建ての超大型機A380です。

国内ではANAが成田空港とホノルル空港の間に就航させ話題になりました。

フライングホヌの「カメさんラッピング」も結構ですが、アシアナ航空のA380を眺めているとANAも一機くらいはオリジナルのANAブルーにしてほしかったという気もします。

 

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所定19時30分発が20時30分に変更になり、搭乗開始時刻は20時とアナウンスされていましたが、機内の整備に時間を要し、実際に搭乗がはじまったのは新しい出発時刻である20時30分頃でした。

搭乗開始時刻が近づくとビジネスクラスやスターアライアンスゴールドの優先搭乗だけで写真のような大行列ができA380の収容力を実感します。

 

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ビジネスクラスはほぼ全席が2階部分にあり、2階のドアにつづくボーディングブリッジは上り坂になっています。

 

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ビジネスクラスはスタッガートシートで、シート周りの基本的な設備は仁川空港まで利用したA350とほぼ同じです。

  

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相違点としては、窓際に空間があって荷物入れが設置されていることが挙げられます。

上の棚にあげてしまうと、途中で取り出すのが大変ですが、この位置に荷物入れがあると気軽に出し入れができ便利です。

 

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またA380には前方を向いた機外カメラが設置されていて座席のモニターでその映像を見ることができます。

 

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ウエルカムドリンクはオレンジジュース、シャンパン、水から選択。

遅延便の出発で滑走路が混雑していたようで22時前まで1時間以上駐機場での待機がつづきました。

 

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22時15分。ようやく離陸。

バンコクスワンナプーム空港までの飛行時間は5時間10分とアナウンスがありました。

単純に計算すると午前3時25分ですが、日本・韓国とタイの間には2時間の時差があり現地時刻では午前1時25分頃になるようです。

 

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ベルトサインが消えるとおしぼりと機内食のメニュー表が配られ、メインディッシュを選択。

 

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間もなくアぺタイザーのサラダがサーブされました。

写真左の皿には、数種類のパンが入ったトレーをもったCAさんが好みのパンを入れてくれます。

 

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メインディッシュは魚料理で「ヒラメのステーキ」、ワインはシャルドネです。

 

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デザートのチーズと果物の盛り合わせ。

 

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最後にコーヒーで終わりかと思ったら、ハーゲンダッツが登場。

 

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日付が変わるころになってようやく締めのコーヒーです。

おしぼりとメニュー表の配布からコーヒーカップの片づけに至るまでCAさんが10回近く席に来られ、笑顔を絶やさないばかりか、筆者が日本人とわかれば定型のセリフは日本語で対応してくれるなど「至れり尽くせり」のアシアナ航空ビジネスクラスでの晩餐となりました。

A380のビジネスクラスの座席数を考えればCAさんにとってはかなりの激務だと思います。

 

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食事中に台湾上空を通過。

食後シートをフラットにすると10分もせずに就寝することができました。

 

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3時間程ですが一度も目覚めることなく熟睡。

タイ時間の1時頃にバンコクスワンナプーム空港着陸に向けベルトサインが点灯しました。

 

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「A380は「ドスン」が多い」などと言われているようですが機長の操縦による部分が大きいようで、今回はソフトランディングでスワンナプーム空港に到着。

1時30分頃に降機となりました。

定刻でも23時過ぎの到着予定だったため、ホテルは空港の制限エリア内にあるミラクルトランジットホテルを予約しています。

シンガポール・チャンギ空港でも深夜到着で制限エリア内のトランジットホテルを利用したことがありますが、

チャンギ空港は羽田空港第1ターミナルのように到着と出発が分離されていないのに対し、

ここバンコク・スワンナプーム空港は羽田空港の第2ターミナル同様、到着客と出発客が顔を合わさない構造になっています。

そのため出発エリアにあるミラクルトランジットホテルを到着時に利用する場合は、「乗り継ぎ」の案内に従って進み、保安検査を受けて出発エリアに向かうことになります。

つづきはこちらです。

 

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【A350】アシアナ航空OZ111便(関西→仁川)ビジネスクラス搭乗記

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今回は関西空港からアシアナ航空のビジネスクラスを乗り継いでタイ・バンコクへ向かいます。

アシアナ航空は初利用のうえ搭乗便の使用機材は関西空港から仁川までが最近JALでの初就航が話題になったA350、仁川からバンコクまでは5月にANAの成田ホノルル線に就航したオール2階建のA380となっており大いに期待していましたが、気がかりなこともありました。

 

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日本では沖縄以外は直撃を免れた台風13号ですが、搭乗日に韓国へ上陸することが予想されていました。

ピーチやエアソウルなどLCCの日韓路線は早々に欠航を決めたものも多かったのですが、搭乗予定のOZ111便は2時間半遅れとはいえ「飛んでくれる」ようで何よりです。

OZ111便の所定ダイヤは関西発10:50→ソウル仁川着12:40ですから、仁川到着時刻は15時過ぎになるようです。

 

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所定の出発時刻に対しても2時間以上前でしたがカウンターは開いておりほぼ待ち時間なしで搭乗券を受け取ることができました。

ソウル仁川発19:30→バンコク(スワンナプーム)23:10の乗り継ぎ便には今のところ遅れの情報はないが「時刻変更には気をつけて下さい」とのこと。

確認はしませんでしたが欠航はないと思ってよいようです。

 

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ファーストレーンチケット。

関西空港のファーストレーンは乗務員レーンを兼ねているようで、前に並んでいた水色の制服姿の大韓航空のCAさんは、ヘアーピンに検知機が反応し外して通り直していましたが、乗務員さんでもそういうことが度々あるのでしょうか。

 

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搭乗口はシャトル先端駅に近い4番ですが、指定ラウンジのANAラウンジは中間駅に近い15番搭乗口付近にあります。

 

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関西空港のANAラウンジはスターアライアンス各社の指定ラウンジになっています。

上から4番目のエアチャイナなどは搭乗口の位置などの関係でスターアライアンス所属にもかかわらずカウンターではJALのサクララウンジが指定されます。

指定を無視してこちらを利用したり「はしご」をすることも可能となっています。

 

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関西空港のANAラウンジは比較的簡素でコンセントも全席にはありません。

雰囲気や設備ではJALのサクララウンジのほうがリードしている印象です。

 

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ドリンクだけいただくつもりでしたが、遅れの影響で機内での昼食は14時頃になりそうなのでカレーを少々。

 

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台風がそれた国内は快晴でエアアジアの赤い機体が強い日差しに映えていました。

ラウンジで過ごすうちにアシアナ航空からのメールが着信。

仁川からのフライトも1時間遅れるという内容でしたが、これでバンコクまで行けることが決定しました。

 

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12時30分ころにラウンジを出て4番搭乗口へ。

コックピットのサングラスが印象的なA350と対面。

白主体に赤のアクセントが入ったアシアナ航空の機体は派手な垂直尾翼を除けばJAL機をイメージさせます。

 

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フライトはANAとのコードシェアです。

 

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13時前に搭乗開始。

 

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ビジネスクラスはスタッガートで短距離路線にはもったいないくらいの設備です。

 

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フルフラットシートに大きなモニター。

アメニティはスリッパのみでした。

 

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機内誌ASIANAと有料機内WIFIの案内。

 

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機内誌掲載の路線図。

日韓路線の充実ぶりは特筆に値します。

 

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台湾へむかうチャイナエアラインに続いて離陸。ソウル仁川空港までの飛行時間は1時間20分とアナウンスがありました。

 

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隣国の嵐が信じられないような晴天です。ベルトサインも早々に消灯しました。

 

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羽田伊丹より少し長い程度の飛行時間です。ベルトサインが消えるとすぐに機内食がサーブされました。

フライト時間を考慮してのことかビジネスクラスにしては簡素な内容に見えます。

 

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島根県付近から日本海上へ。

 

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台風が接近している韓国の上空に入ってもあまり揺れなかったのですが、

 

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仁川空港に向けて高度を下げ絨毯のように広がっていた雲の中に入ると、突然大きな揺れが始まりました。

 

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「着陸直前の滑走路でこんなに煽られたら恐ろしいな」と思っていたのですが、高度300m程度で突然エンジン音が高まり上昇。

 

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ゴーアラウンドにしてはどこまでも上昇が続きます。

チェジュ空港に向かっているようです。

 

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行き先変更ではなく臨時着陸で仁川空港の天候が回復次第、再び仁川空港へむかう予定とのこと。

 

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麗水付近でしょうか、韓国南部まで来ると雲間に地上の景色が見えました。

 

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こういう形で初めてチェジュ島に上陸することになるとは思っていませんでした。

海と山の自然が美しい島ですが、それよりも都会的とも言える想像以上に大きな市街地が印象的でした。

 

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16時頃、チェジュ空港の駐機場に到着。関空から約2時間半のフライトでした。

 

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隣席の乗客がCAさんに、このままチェジュ空港で運航打ち切りということもあるのか。と尋ねていましたが、

「天候が相手なので何とも言えない」とのこと。

筆者の場合、仁川空港からのフライトが1時間遅れて20時30分になっており、北上中の台風が先に通過したであろうチェジュ島が16時の時点でこれだけ穏やかなのだから、それまでに仁川空港の天候が回復しないことはないだろう。と楽観的に考えていました。

搭乗した時に「短時間フライトにはもったいない」と感じていたフルフラットシートが本領を発揮する時が来ました。

つづきはこちらです。

 

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